福山雅治、吉高由里子、西谷弘監督が来阪
大ヒット上映中!
『真夏の方程式』会見レポート
人気シリーズ『ガリレオ』の映画化第2弾『真夏の方程式』が29日より封切られ、すでに大ヒットを記録している。そこで舞台挨拶のため来阪した主演の福山雅治、共演の吉高由里子、西谷弘監督が記者会見を行った。
本作は東野圭吾の“ガリレオ”シリーズの1作を、TVドラマ、映画『容疑者xの献身』に続いて福山雅治を主演に迎えて映画化。周囲から変人扱いされながら、驚異的な洞察力と科学知識を駆使して難事件を解決していく物理学者、湯川学が、“手つかずの海”と呼ばれる美しい海、玻璃ヶ浦で起こった殺人事件の真相と背後に隠されたドラマを暴き出す。

すでに公開され、大ヒット上映中の本作だが、福山は「大ヒットはもちろん嬉しいですが、それがみなさんにどういう風に記憶されるかが“映画”の届き方、作品の伝わり方だと思う。時間を経て「あの映画好きなんだよね」と言ってもらえると嬉しい」とコメント。また吉高は「忍び足で近づいてきていた夏がドッと一気に始まったような気持ち。私はチャイルド寄りなのでヒットとか数字のことはよく分かりませんが、福山さんの現場に便乗させていただき、美味しい蜜を吸わせていただきました」と独特の表現で今の気持ちを語り、集まった記者の笑いを誘った。そして、西谷監督は「これから映画がどう育っていくのか、ひとり歩きしていくのかが楽しみ。ひとりでも多くの方に観ていただきたい」と語った。
本作は人気テレビシリーズ『ガリレオ』の映画化2作目。だからこそ「いかに前作『容疑者xの献身』と違うものを作るかが僕自身のテーマだった」と振り返る福山。そこで本作は原作にいかに近づけるのかではなく、そこからさらに踏み込み、原作者のテーマである「人間と自然の共生」を映像化することに挑戦したという。西谷監督は「原作には無いが原作が言わんとしていることをオリジナルとして追加した」と説明し、それを受けて福山は「原作者である東野圭吾さんが「原作と向き合って映像化していただいたことに感謝している」と話していたと明かした。そんな本作を福山は「ラブストーリーもなくアクションシーンもないシンプルな話だけど、青い海、青い空に囲まれた“青の世界”で“赤”が現実の時間軸とは違うところで印象的に出てくることで、観客を引き込んでいく映画になっている」と本作の魅力を語った。

時間軸としてはテレビの後に映画という流れだが、撮影は映画の方が先。それに対して吉高は「最初はスケジュール的に意地悪だなと思った。でも、ドラマ『ガリレオ』の持つポップさや連続ドラマのテンポを知る前に映画ならではのテンポや重厚感の中で役に挑戦できたのが良かった」と話した。そして、今回初の刑事役に挑戦した吉高に対して西谷監督は「ただ台詞を言えたらいいということではなく“刑事の目”になっているかを意識して撮影しました」と話した。
そして、子ども嫌いだった湯川が子どもと接するシーンについて聞かれた福山は湯川という役を「ひとつのことに夢中になって他のことが目に入らなくなる。子ども以上に子どもっぽい部分があり、小学生の恭平に「理科が嫌い」と言われ、教育とかではなく理科はこんなに楽しめるものなんだとちょっとムキになって言っているようなところがある」と分析。そして、子どもとのやりとりについて「テレビシリーズも前作『容疑者xの献身』も全て通じて、初めてのアプローチじゃないかと思う。要は湯川は、他人と問題をシェアするということを今までしてこなかったんですよね。でも、恭平とはした。それが今回のテーマの象徴でもあるのかな」と、今までの作品と本作の大きな違いを語りアピールした。
(2013年7月 3日更新)
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