ホーム > NEWS > 靴をきっかけにパリで出会ったふたりの たった3日間のラブ・ストーリー 『新しい靴を買わなくちゃ』 中山美穂&向井理来場舞台挨拶レポート
『ロングバケーション』や『ビューティフルライフ』など名作恋愛ドラマの脚本を手がけてきた北川悦吏子が監督と脚本を手掛けたラブ・ストーリー『新しい靴を買わなくちゃ』が梅田ブルク7ほかにて上映中。靴のヒールが折れたことでパリで偶然に出会った、パリ在住の女性と観光でパリに来た青年の3日間の淡いラブ・ストーリーが描かれる。日本映画としては異例のオールパリロケで撮影され、中山美穂と向井理が主演を務めるほか、桐谷美玲や綾野剛など人気キャストが顔を揃えた作品だ。本作の公開に先立ち、パリ在住で日本語のフリーペーパーの編集者・アオイを演じた中山美穂と、妹の付添いでパリを訪れたものの、妹に置いてけぼりにされるカメラマン・センに扮した向井理が来阪し、舞台挨拶を行った。
ふたりが映画のテーマ曲に合わせて登場するや、“キャー”という声が飛び交い、一心不乱にふたりを見つめる観客の姿が印象的だった。本作は、ノートルダム寺院やルーブル美術館、凱旋門にシャンゼリゼ通り、コンコルド広場にエッフェル塔と、パリと聞いて思いつく観光名所の数々が随所に登場し、そこを中山美穂扮するアオイの案内で、途方に暮れた向井理演じるセンが歩いている姿を見ているだけでも、まるで自分がパリを歩いているかのような錯覚に陥ってしまう。まずは、そんなパリでの撮影について聞いてみると、向井は「撮影中は色んなところを周ったので、それぞれに思い出はあるんですが、やっぱりこの映画でもキーワードになっていますが、パリといえばエッフェル塔でしょうか。パリには低い建物しかないので、どこからでもエッフェル塔が見えるんですが、見る場所や時間によって見え方が違うんです。特に、映画にも登場するトロカデロ広場からのエッフェル塔は本当に綺麗でした」とエッフェル塔には特に思い入れがあるよう。一方、中山は、「10日間という短い時間での撮影だったんですが、奇跡的な瞬間を切り取らなきゃいけない中で、お天気がすごく良かったので、パリ全体もすごく綺麗に映っていますし、光が全編に差し込んでいるので、風景がすごく綺麗に映っていると思います」とパリ在住の中山も映像を絶賛していた。
そして、名作恋愛ドラマの数々を手掛けてきた脚本家・北川悦吏子だからこその、外国映画のような軽妙な会話劇も本作の見どころのひとつ。そんな中でもふたりに見どころのシーンを聞いてみると、中山が「あんまり言いたくないんだけど、なんだろう?」と向井に聞くと、観客からは「可愛い~」というため息のような声が漏れていた。すると向井が「やっぱり電話のシーンじゃないですか? 僕がアオイさんに道案内をしてもらうシーンがあるんですが…」と助け舟を出すと、中山が「電話で道案内をするシーンがあるんですが、そのシーンは実際に電話で話しながら二手に分かれて同時進行で撮影しているんです」と説明、すると向井が「本当に同じ時間にパリで電話をしながら撮影したんですよ。だから、カットがかかると“また後でかけます”と言って電話を切るという照れくさい思いをしながら撮影していました(笑)」と撮影秘話を明かしてくれた。
最後にふたりからそれぞれ、「この映画はパリの風景が綺麗な、大人のおとぎ話のようなラブ・ストーリーです。この映画を観て少しでも前向きになってもらえたら嬉しいです」(向井)、「大人っぽくて、可愛くてキュンとする映画です」(中山)というメッセージで舞台挨拶は終了したが、ふたりに黄色い声援が飛び交うという珍しい舞台挨拶だった。本作は、ふたりが語ってくれたように、靴をきっかけにパリで出会い、3日間を共に過ごしたふたりが“新しい靴”にたどり着くまでを描く、夢のようなラブ・ストーリー。映画の中だけも、夢の世界にいるかのような気分を味わってみては?
(2012年10月 9日更新)
●梅田ブルク7ほかにて上映中
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