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ホーム > NEWS > 今年で33回目を迎えるPFFが今年も神戸に上陸! 若手監督のビビッドな感性が詰まった17作品と PFFスカラシップの最新作が関西で初お披露目。 初日には新作が控える石井岳龍監督も登場!

今年で33回目を迎えるPFFが今年も神戸に上陸!
若手監督のビビッドな感性が詰まった17作品と
PFFスカラシップの最新作が関西で初お披露目。
初日には新作が控える石井岳龍監督も登場!

 1977年から続く映画祭、PFF《ぴあフィルムフェスティバル》。今年も充実のラインナップが、12月17日(土)より神戸アートビレッジセンターでお披露目される。メインプログラムとなるコンペティション部門「PFFアワード」には、昨年を上回る602本もの作品がエントリー。そこから選出された17本の映画が上映される。また他の地方に先駆けて上映されるPFFスカラシップ最新作『恋に至る病』(木村承子監督)も見逃せない。さらに初日には、10年ぶりの劇場用長編作品『生きてるものはいないのか』が来年公開される石井岳龍監督が来場。入選監督との対談が予定されている。チケットは、チケットぴあにて発売中。まずは、「PFFアワード」に選出された17本とPFFスカラシップ最新作『恋に至る病』をご紹介。気になる作品をチェックして!

 

★作品紹介&タイムテーブル★

●12月17日(土)19:00~

▼『春夏秋冬くるぐる』PFFアワード2011 準グランプリ(45分/日原進太郎)

syunkasyutou_main.jpg 木造アパートに暮らす大学4回生で映画監督志望のおさむを主人公に、彼の部屋に集う仲間達とのささやかな日々を綴った青春コメディ。下宿経験者は共感間違いなしな日常生活の描写に笑いつつも、徐々に近づいてくる"青春の終わり"には切なさが込み上げる。出演者の自然体な演技や、物語の先に希望を感じさせる作風は、最終審査員の南果歩も大絶賛した。

 

▼『Recreation』(78分/永野義弘監督) ★監督来場、石井岳龍監督との対談を予定。

recreation_main.jpg 少年犯罪発生率全国1位の福岡を舞台に、不良少年たちの"過ち"を描いた衝撃のドラマ。高校生の晃は同級生のカズ、双子の姉妹、杏と凛とつるんでは、窃盗や盗撮を重ねていた。ある日、晃とカズは変わり者の立花を仲間に引き入れたことから、予想もしない最悪な事態を招くことに…。少年たちの加速する暴力を、リアルな演技とストーリーテリングで切り取る。

 

●12月18日(日)19:00~

▼『僕らの未来』PFFアワード2011 審査員特別賞(75分/飯塚花笑監督) 

★監督来場予定。

bokuranomirai_main.jpg 性同一性障害の高校生・優は女子制服を着ることや、第二次成長期を迎えた身体を受け入れられず悩んでいた。監督自身の半生をベースに性別、人間関係、将来に揺れ動く10代の複雑な内面を映し出す。最終審査員の瑛太は監督へ「(PFFアワードの)17作品中、涙が流れたのは本作だけでした。俳優としていつか一緒に映画作りができれば…」と最大級の賛辞を贈った。

 

『山犬』(61分/佐藤考太郎監督)

yamainu_main.jpg 2009年に米テキサスで発生した銃乱射事件に着想を得た心理サスペンス。金属加工会社で働く菊地と友人の左右田は、死体遺棄の罪に加担してしまう。日常に戻ろうとする2人だったが、日に日に増す罪悪感と恐怖から、次第に精神的に追いつめられる。人間の良心と邪心を見据えつつ、主人公たちが関わってしまった事件と、彼らの心理を巧みな脚本と構成で魅せる。

 

●12月19日(月)19:00~

▼『反芻』(117分/狩野嵩大監督)

hansuu_main.jpg 古びた一軒家に住むミツオのもとに、一人の女が転がり込む。ある日、留守中のミツオに会いに、かつての住人が訪ねてくるのだが…。本作では、日常の些細な一コマを切り取った同じシーンが、何度も何度も反復される。その"反芻"から明らかになってくるのは、3人の登場人物それぞれの思惑と、記憶の不確かさ。実験的な手法で"意識"の未知なる領域へ誘う意欲作。

 

▼『untitled』(19分/岩永洋監督)

untitled_main.jpg 両親を亡くし、一人で暮らす女の子のある一日を、瑞々しい映像で綴った短編作品。朝のまぶしい日差しで目覚め、食事を済ませて、両親のお墓参りに行く。そんな彼女にとっては何気ない休日を、台詞や音響、過剰な演出を排した映像で魅せる。作品には、彼女の内面にある哀しみや孤独、そして、それらを引き受けて、生きていこうとする力強さが溢れている。

 

●12月21日(水)19:00~

▼『チルドレン』PFFアワード2011 映画ファン賞(ぴあ映画生活賞)(108分/武田真吾監督)

children_main.jpg 児童養護施設で育った高校生の康介は、同級生からイジメに遭う美香と出会い、陰のある彼女のことが気になる。アルコール依存症を克服した父と暮らし始めた康介は、美香が援助交際をしていることを知り、それを止めさせようとするが…。“家族”という幻想から解き放たれて、親のダメさをも受け入れて行く康介と美香の精神的成長を映し出した感動作だ。

 

▼『101』(30分/酒巻大樹監督)

101_main.jpg とあるアパートの101号室。帰宅した住人を待っていたのは、思わぬ恐怖とミステリーだった…。ビデオカメラ、デジカメ、インターネットなど現代人の必需品となったデジタル機器たち。これらのアイテムが、人間の欲望を明らかにしていくSFミステリー。身近な機器を活かしたアイデアも目を見張るが、登場人物を冷静に見つつも、ユーモラスに描くタッチもお見事。 

 

 

●12月22日(木)19:50~

▼『パッション』PFFアワード2011 審査員特別賞(92分/南部充俊監督)

passion_main.jpg 俳優、映画監督の廣末哲万を主演に迎え、“愛情飢餓”ともいえる男の受難を描いた人間ドラマ。都会暮らしに見切りをつけ、実家に戻った小島。彼は新たな生活を模索するが、答えは見つからず、その不満を母親へと向けてしまう。外との接触を断ち、自分の殻に閉じこもり始めた小島は、ある決断を下す。俳優陣の迫真の演技と、男の内面に迫る重厚な物語に注目。

 

▼『偶像讃歌』(35分/和田彩監督)

guzosanka_main.jpg 入選作唯一の16mmフィルム作品。学級委員の茜は、ひょんなことからクラスメートの本多と共に、交通事故でなくなった学園のアイドル・倉沢について調べることに。次第に見えてきたのは、予想もしなかった倉沢の意外な一面だった。学園の人気者と、彼女の実像を追う2人の少女を通して、現代人の希薄な人間関係やペルソナといったテーマに迫った意欲作だ。

 

●12月23日(金・祝)19:30~

▼『ニュータウンの青春』PFFアワード2011 エンタテインメント賞(ホリプロ賞)(95分/森岡龍監督)

newtown_main.jpg 今回で3回目の入選を果たし、俳優としても活躍する森岡龍監督。今作は監督自身「これまでの集大成」と語る青春グラフティだ。千葉県浦安のニュータウンに住む島村は、同級生の豪一、1つ上の飯田とつるんでいた。ある日彼らは憧れの女性からストーカー被害の相談を受け犯人探しを始める。俳優たちの活き活きした演技を引き出した手腕はプロレベルの実力だ。

 

▼『PICARO』(40分/野上鉄晃監督)

picaro_main.jpg 父親から虐待を受けて育った将士。成人した彼はひっそりと地方都市で暮らしていた。彼の望みは妹・明花の幸せ。ある事件により児童養護施設で暮らしていた彼女と将士の共同生活が始まる。絶望的な虐待の過去を共有しながらも、力強く未来への一歩を踏み出そうとする一組の兄妹。精緻な風景描写を織り交ぜながら、壮絶な過去と対峙する彼らの再生を描き出す。

 

●12月24日(土)16:00~

▼『ダムライフ』PFFアワード2011 グランプリ(84分/北川仁監督)

damuraifu_main.jpg 幼少時に妹を死なせてしまった小谷は、どんなことも言われた通りにしかやらない男になってしまう。職場でイジメを受けていた彼は、ある事件をきっかけに狂気を暴走させる。入選作品の中でも特に異彩を放つブラック・コメディである本作。最終審査員の塚本晋也監督は「全体はコミカルなのに主人公の心の闇は現代人の誰もが少しずつ抱えているもの」と評した。

 

▼『オードリー』(67分/勝又悠監督)

oodorii_main.jpg 2年連続で入選を果たした勝又悠監督。昨年の入選作に続き今作も高校生の移ろいやすい心情を活写した恋愛青春映画だ。優子は、クラスメートの健太へ密かに思いを寄せている。しかし彼女の親友・絵里も遠山に恋をしていた。何も言い出せない優子は絵里に頼まれるまま、遠山に接近する…。恋と友情に揺れるヒロインの姿に、胸がキュンとなること間違いなし!

 

●12月25日(日)19:45~

▼『恋に至る病』第21回PFFスカラシップ作品(116分/木村承子監督)

koiniitaru_main.jpg PFFスカラシップの最新作が関西初お披露目。『普通の恋』でPFFアワード2009の審査員特別賞を受賞した木村承子監督が描くのは、男性教師との"性器交換"を妄想する女子高生。レトロさとポップさが融合した映像で、恋とセックスの根源的な問いを投げかける新鮮味あふれる恋愛映画に仕上がった。我妻三輪子、佐津川愛美、染谷将太ら若手実力派の熱演にも注目! 

 

●12月26日(月)18:00~

 

▼『(TAITO)』PFFアワード2011 審査員特別賞(70分/緑朗)

taito_main.jpg 上司・榊原からのパワハラを苦に自殺した女性社員の二ノ宮。社員たちは、榊原に厳しい目を注ぐ一方で、平常心を装う榊原。しかし、その重圧は耐えがたいものになっていく…。人間が持つ良心や正義感が“無邪気な悪意”に転じてしまう瞬間を容赦なく捉えた問題作。俳優の演技が絶賛される一方、ラストの描き方には、最終審査員の間で賛否両論が巻き起こった。

 

▼『ケージ』(57分/石井慎吾監督)

keiji_main.jpg 取り壊し間近の団地で、恋人と実父と暮らす正志。将来を展望することもできず、貧しさに困窮する毎日に、正志は次第に押しつぶされそうになっていく。同じ屋根の下に暮らしながら、相容れることなく過ごす3人。父親と正志の部屋を区切る厚さ数センチの襖は、現代の“家族の断絶”を象徴しているかのよう。貧困の渦中を生きる人間を描いた社会派ドラマ。

 

▼『チョッキン堪忍袋』(33分/天野千尋監督)

chokkin_main.jpg 引きこもりの兄の面倒をかいがいしくみる妹。彼女は頼りない兄を見守りつつ自立を促していた。いつまでも兄が自分の庇護の下にいると信じていたが、彼に意中の女性がいることが判明し、妹の中に猛烈な嫉妬心が生まれる…。近親相姦を想起させるモチーフをコミカルに描くことで、異色の兄弟愛ドラマに仕上げ、女性の複雑な心理に迫った監督の演出に注目!




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(2011年11月19日更新)


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Movie Data

《第33回 PFF ぴあ フィルムフェスティバル in 神戸》

12月17日(土)~26日(月)、神戸アートビレッジセンターにて

【映画祭公式サイト】
http://pff.jp/

【神戸アートビレッジセンター公式サイト】
http://kavc.or.jp/cinema/index.html

料金:前売1回券-1000円 前売3回券-2400円 フリーパス-5000円(限定30枚)
当日1回券-1200円 当日3回券-3000円
《購入場所》 チケットぴあ店舗/サークルK・サンクス/セブンイレブン/インターネットhttp://t.pia.jp/