NEWS

ホーム > NEWS > 六甲山上を彩る 「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond」開催中


六甲山上を彩る
「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond」開催中

緑豊かな神戸・六甲山で現代アート作品が楽しめる芸術祭『神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond』が8月23 日(土)に開幕し、公募と招待アーティスト61組による幅広いジャンルの作品が、六甲山上の9会場で展開されている。

16回目の開催となる今回のテーマは"環境への視座と思考"。「ここでの環境とは六甲山の自然・歴史・文化はもとより、社会や世界のあり方までを含む概念で、今回の芸術祭を通じて、より広く多様な視点で環境を見つめ、思考するきっかけになってほしい」という、総合ディレクター高見澤清隆の思いが、カタチになって表現されている。

公募大賞グランプリに選ばれたのは、円筒状の空間に泳ぐ3270匹の"しらす"が目をひく『しらす、山に昇る』。単にオブジェとしてだけでなく、山に設置したセンサーの気象データが人口光を変化させ、風に揺らめく"しらす"がゆらゆらと光輝くのが特徴。大阪湾の漁獲量への影響が考えられる風を視覚化することで、六甲の山、街、海が繋がるさまを体感でき、見えない自然のつながりを表現した奥深い作品となっている。

ROKKO森の音ミュージアムに展示されている堀園実『風や水を切る』は、一見抽象的に見える形状だが、角度によっては鳥の翼のようにも見える作品。実際に作品に直接触れられるのも特徴で、"その形状や琉球漆喰の質感から生き物の気配を感じ、見る人自身も内なる生き物の存在を感じてほしい"という、作者の思いが込められている。公募大賞準グランプリを受賞。

みよし観音エリアに展示されている北村拓也の『風の彫刻、森の息』は、薄く削られた「かんな屑」が、森の中で光を受け風に舞う作品。展示期間中の天気や湿度、重力、風の影響で少しずつ裂けながら色あせて変化していく姿は、訪れるたびに静かな生命力を感じるはず。期間中に何度も訪れて「かんな屑」の変化を楽しんでみては。公募大賞奨励賞を受賞。

ほかにも各会場では個性的でインパクトのある作品が、六甲山の自然と調和しながら展示されている。従来の芸術の枠にとらわれず、絵画や彫刻、映像、パフォーマンスなどさまざまな方法で自由に表現する現代アート。堅苦しいことを考えず、六甲山の自然に親しみつつ気楽にアートを感じてみて。

9会場の作品をゆっくり周遊・鑑賞するなら、時期をずらしながら数回に分けて訪れるのがおすすめ。また屋外の作品なら、季節の移ろいによって山々の緑も変化し借景も変わるので同じ作品でも違った趣が楽しめそうだ。
さらに9月20日(土)からは、土日祝限定で『ひかりの森~夜の芸術散歩~』がROKKO森の音ミュージアム、六甲高山植物園で開催され、幻想的な六甲山上の夜も楽しめる。

同芸術祭は11月30日(日)まで。周遊には、会期中に有料会場全てに入れるお得な「鑑賞パスポート」の購入がおすすめ。チケットぴあ(WEB割引あり)で好評発売中。

取材・文・撮影/滝野利喜雄




チケットぴあ WEB割 チケット情報はこちら

rokki250905-2.jpg
Artwork: © Yoshitomo Nara

『神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond』
会期:8月23日(土)~11月30日(日)
開催時間:10:00~17:00 ※会場により一部異なる
会場:六甲山上9会場
休業日:会期中無休、ただし「六甲山サイレンスリゾート」のみ8月~10月の毎週月曜日、および11月4日(火)は休業(月曜が祝日の場合は、火曜が振替休業)
鑑賞パスポート(昼パス):大人(中学生以上)3000円、小人(4歳~小学生)1200円

『ひかりの森~夜の芸術散歩~』
開催日:9月20日(土)~11月30日(日)の土日祝
開催時間:17:00~20:00(19:00各入場券販売終了)
会場:ROKKO森の音ミュージアム、六甲高山植物園
鑑賞パスポート(昼夜パス):大人(中学生以上)4000円、小人(4歳~小学生)1700円

『神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond』の詳細は、公式HPをチェック!
https://rokkomeetsart.jp/

(2025年9月 5日更新)


Check