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横尾忠則の代表的シリーズ「Y字路」
2006年以降の作品を中心に展覧。

 ゼロ年代の横尾忠則の絵画作品を代表する「Y字路」。その2006年以降の作品を中心に約70点を展示する「横尾忠則 続・Y字路」が、8月8日(土)~11月23日(月・祝)横尾忠則現代美術館にて開催される。
 
 「Y字路」は、横尾が故郷の兵庫県西脇市を訪れた際に撮影した一枚の写真に端を発する。少年時代に通った模型店が無くなったことを知り、夜、その跡地をカメラに収める。現像された写真は、フラッシュに浮かび上がる建物、その手前で二叉に分かれる道、という、郷愁から切り離された見知らぬ夜の風景だった。横尾は、その写真を忠実にキャンバスに写し取り、一切の「私」的な要素を排除した普遍的な絵画を試みる。 この作品に特徴的な、2つの消失点をもつ左右対称の構図は、これ以後「Y字路」シリーズとして定着することとなる。
 
 2000年から2005年まで描き続けられた「Y字路」は、一冊の画集にまとめられたことでシリーズに区切りがつけられた。しかし2006年、旅先で偶然Y字路と遭遇したことから、再びこのシリーズが飛躍していく。温泉地を巡って縁ゆかりのモチーフを詰め込んだ「温泉」シリーズ、全国各地の美術館での公開制作、絵画的実験「黒いY字路」など、過去の多様な様式とも融合し、「Y字路」は横尾芸術の実験場と化していく。 本展では2006年以降の「Y字路」作品を中心に、意欲的な挑戦の軌跡である「Y字路」作品が一堂に会する機会となる。
 
 なお、8月6日(木)には、「Y字路」シリーズの全作品を網羅した画集の発売が予定されている。本展とあわせて堪能して欲しい。そのほか会期中はライブやワークショップなど関連イベントも行われる。詳細はオフィシャルサイトを確認のこと。
 



開館3周年記念展
横尾忠則 続・Y字路
▼8月8日(土)~11月23日(月・祝)
横尾忠則現代美術館
前売一般560円 大学生440円
当日一般700円 大学生550円 高校生・65歳以上350円
※10:00−18:00(金・土曜~20:00)。入館は閉館の30分前まで。月曜休館(ただし9月21日、10月12日、11月23日は開館、9月24日、10月13日は休館)。障がいのある方とその介護の方(1名)は各当日料金の半額(65歳以上除く)。割引を受けられる方は、証明できるものをご持参のうえ、会期中美術館窓口で入場券をお買い求めください。
横尾忠則現代美術館
078-855-5607

(2015年7月 2日更新)


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