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北大路魯山人の様々な仕事から
和食の美の世界を読み解く展覧会

 “和食(WASHOKU)”のユネスコ無形文化遺産登録を記念し、美食の道をきわめた異色の芸術家、北大路魯山人の展覧会「北大路魯山人の美 和食の天才」が、6月19日(金)より京都国立近代美術館にて開催される。
 
 書や篆刻、料理、そして陶芸など多彩なジャンルで活躍した北大路魯山人は、自らが厨房に立ち、古陶磁器に料理を盛り付け客にふるまう「美食倶楽部」の設立を機に料理の世界を探求していく。そんな魯山人とゆかりの深い料亭、美術館、個人所蔵の作品のなかから厳選された約120点の名品が揃う本展。特に、島根県の足立美術館が所蔵する約270点の魯山人コレクションから選りすぐりの約60点のほか、器と料理の関係を熟知した魯山人のもてなしの美を示す代表作をまとめて展覧する。
 
 また本展のもう一つの見どころが、京都の三つの料亭(瓢亭、菊乃井、京都吉兆)の協力を得て、現代日本の写真家(上田義彦、広川泰士、蓮井幹生)が撮り下ろした映像・写真による空間演出。約400年の茶店としての伝統を守り続ける瓢亭の佇まいを、上田義彦が独自の世界観で表現。菊乃井では光の移ろいに着目した広川泰士が、体験的な映像インスタレーションを。京都吉兆では、数寄屋造りの空間と嵐山の風景を、蓮井幹生が徹底的に細部にこだわりながらも軽やかな視点で捉え。現在の視点で三者三様に映像化された京都の料亭の総合的な「美」の世界を、魯山人作品とともに堪能することができる。会期中は上記料亭の店主を迎えたトークセッションや、ギャラリートーク、ワークショップ、映画上映会など、さまざまなイベントが開催される。
 
 日本の美意識を結晶させて器と料理の関係など、魯山人の仕事を通して和食の魅力を豊かに読み解くとともに、その世界観を多角的に体感できる内容となっている。



北大路魯山人の美 和食の天才
発売中 Pコード:766-754
▼6月19日(金)~8月16日(日) 
京都国立近代美術館 
前売一般1200円 大学生800円 高校生300円 
来場期間限定前売一般1100円 
当日一般1400円 大学生1000円 高校生500円 
※9:30~17:00。金曜日は9:30~20:00。最終入場は閉館の30分前まで。月曜休館。ただし、7/20は開館、7/21は休館。中学生以下、心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(要証明)。コレクション・ギャラリーも観覧可能。
※来場期間限定前売券は、6/19~7/12のご来場がお得なチケットです。7/14以降は、ご入場の際に追加料金(200円)が必要です。
京都国立近代美術館テレホンサービス
075-761-9900

(2015年6月 9日更新)


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「雲錦鉢」 1941年頃 足立美術館
「織部桶鉢 」 1925-1954年 世田谷美術館
「瓢亭・くずや」 撮影 上田義彦
撮影 土門拳