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年代を追ってその魅力を紐解く
現代美術家・高松次郎の回顧展

 世界的に注目される現代美術家・高松次郎(1936~98)の大規模な回顧展「高松次郎 制作の軌跡」が、4月7日(火)より国立国際美術館にて開催される。
 
 高松次郎は、東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を58年に卒業後、61年から読売アンデパンダン展において作品を発表し、62年には中西夏之、赤瀬川原平とともに美術家集団、ハイレッド・センターを結成してハプニングを行った現代美術作家。国内外の美術展において受賞を繰り返した日本を代表する美術家だが、その作品は素材も見た目もバラバラで、難解なイメージも伴っている。しかし彼の死後、回顧展を含む個展が数回開催され、作品・著述集の出版や未公開のままアトリエに保管されていた作品も多数紹介されるなど、近年その実像が急速に明らかになってきている。
 
 本展では、こうした現状を踏まえ、初期から晩年まで各時代の主要な絵画や立体作品が集結、制作活動の推移や広がりをほぼ1年ごとに追えるよう、年代順に展示を構成している。また、代表的なシリーズ作品の展開や各シリーズ間の移行を推論に基づき再構成。展示は、高松の関心事の変化を微細かつ総合的に示す紙による作品(ドローイング)約280点を厳選したほか、継続的に行っていた書籍・雑誌の装幀の仕事を初めて包括的に紹介する。さらに、作品の制作場所であり、発表場所でもあったアトリエを高松次郎旧邸から移築。アトリエに保管されていた記録写真約40点も初公開される。



高松次郎 制作の軌跡
▼4月7日(火)~7月5日(日)
国立国際美術館
一般900円 大学生500円
団体一般600円 大学生250円(※団体は20名様以上)
※10:00~17:00(金曜~19:00)。入場は閉館の30分前まで。月曜休館(ただし5月4 日(月・祝)は開館)。高校生以下・18 歳未満、心身に障害のある方とその付添者1名無料(証明できるものをご提示願います)
国立国際美術館
06-6447-4680

(2015年3月24日更新)


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高松次郎《点 No.20》1961-62 年 ラッカー、板 青森県立美術館蔵 ©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
高松次郎《正方形によって》1973 年 鉛筆、色鉛筆、不透明水彩、紙 The Estate of Jiro Takamatsu 蔵 ©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates
高松次郎《影》1977年 アクリル、カンヴァス 国立国際美術館蔵 ©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates 撮影:上野則宏
高松次郎《アンドロメダ》1989年 シルクスクリーン、紙 The Estate of Jiro Takamatsu 蔵 ©The Estate of Jiro Takamatsu, Courtesy of Yumiko Chiba Associates