ヨーロッパ伝来の華麗なガラス器
ギヤマンの美を探る初の展覧会
桃山から江戸時代、さらに明治時代前期にかけて日本に輸入されたヨーロッパ製ガラス“ギヤマン”に焦点を当てた日本初の展覧会、『特別展「ギヤマン展-あこがれの輸入ガラスと日本-」』が7月5日(土)より神戸市立博物館にて開催される。
江戸時代後期にヨーロッパから輸入された上質のガラス器は、日本製の一般的なガラスを指すビイドロと区別してギヤマンと呼ばれた。ギヤマンという言葉は、ポルトガル語のダイヤモンドを意味するディアマンティ(Diamante)に由来しており、ダイヤモンドのようなきらめきを放つ輸入ガラス器は、この上ない宝物として日本で珍重された。本展では、17世紀のヴェネツィア系ガラスから18~19世紀のオランダ、イギリスの金彩、カットガラス、そしてその影響を受けた和ガラスまで、約180点を通して、ギヤマンの世界を紹介する。
輸入された貴重なギヤマンはもちろん、上方、江戸、薩摩の地でつくられた和製ギヤマンの名品までを一堂に集結させ、東西の美意識を浮き彫りにする展覧会だ。
特別展「ギヤマン展-あこがれの輸入ガラスと日本-」
発売中 Pコード:766-103
▼7月5日(土)~9月15日(月・祝)
神戸市立博物館
前売一般850円 高大生600円 小中生300円
当日一般1000円 高大生700円 小中生400円
※9:30~17:30(土曜日は19:00まで)。入館は閉館の30分前まで。月曜・7/22休館(ただし7/21、9/15は開館)。小学生未満は無料。
神戸市立博物館
078-391-0035
(2014年6月 5日更新)
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