1950年代後半から今日にいたるまで、写真の第一線を走りつづける篠山紀信。そんな彼が「50年にわたって撮ってきた写真の中から、飛び切り写真力のある写真ばかりをえらんだ」という展覧会『篠山紀信展　写真力　THE PEOPLE by KISHIN』が、4月5日（土）よりグランフロント大阪北館ナレッジキャピタルB1F イベントラボにて開催。

 

「写真力」とは何か？　篠山は「写真の力が漲った写真」であり、撮られた者も、撮った者も、それを見る人々も、唖然とするような「尊い写真」だと語る。本展は、篠山の主戦場である有名人のポートレートを中心に、50年間にわたり様々な手法・テーマで撮影されてきた写真の中からとびきり「写真力」のある作品を選び、巨大な展示空間にあわせダイナミックに引き伸ばし、新たなストーリーのもと紹介する。篠山自身が「写真の神様が舞い降りてくれた」と認める決定的なイメージが、半世紀におよぶ時を越えて一堂に会する今回の展示は、篠山にとって新たな挑戦でもある。

 

本展は、「GOD 鬼籍に入られた人々」「STAR すべての人々に知られる有名人」「SPECTACLE 私たちを異次元に連れ出す夢の世界」「BODY 裸の肉体、美とエロスと闘い」「ACCIDENTS 2011年3月11日、東日本大震災で被災された人々の肖像」という５つのセクションで構成される。これらは、時代や社会を強く喚起させるとともに、写真というメディアに内在する強力なエネルギーを体感できるものだ。