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反復する次世代へのメッセージ。
横尾忠則が描くさまざまな“昭和の日本”

 横尾忠則の反復・連載・転移といった一貫した作家性を、昭和の日本と重ね合わせた展覧会『横尾忠則の「昭和NIPPON」―反復・連鎖・転移』が、1月25日(土)より横尾忠則現代美術館にて開催される。
 
 横尾忠則の全ての作品は、個々で完結せず、反復から連鎖へ、さらに転移していく。本展は、横尾忠則によって一貫して描かれてきた「日本」の戦前や戦後、そして現代という時間の連続性を、作家が生きてきた「昭和」という時代と重ね合わせて捉え直していくものだ。展覧会の構成は、時に時間軸を横断し、グラフィックや絵画といった表現メディアをも超えたものとなる。「昭和」という時代の精神史を、作品を通して10章に分けて検証する。なお、幼年時代からあの世まで、各章のタイトルのうち多くは、三島由紀夫が書いた「ポップコーンの心霊術《横尾忠則論》」から採られている。
 
 彼が描く「昭和のNIPPON」は、当時の時代精神を浮かび上がらせ、われわれが今後何処へ向かおうとしているのか問いかけるものだ。それは時代が背負った戦争と戦後の高度経済成長の光と影とを重ね合わせ、横尾忠則の「日本」が次の世代に何を投げかけているのかを問い直すことでもある。
 
 また本展の関連イベントとして、あがた森魚ライブや、ワークショップ、キュレーターズ・トークなども開催される。詳細はオフィシャルサイトにて確認を。



横尾忠則の「昭和NIPPON」
―反復・連鎖・転移
▼1月25日(土)~3月30日(日)
横尾忠則現代美術館
前売一般560円、大学生440円
当日一般700円、大学生550円、高校生・65歳以上350円
20名以上団体560円、大学生440円、高校生・65歳以上280円
※10:00~18:00(金・土曜日は~20:00) ※入場は閉館の30分前まで。月曜休館
※障がいのある方とその介護の方(1名)は各当日料金の半額(65歳以上除く)
※割引を受けられる方は、証明できるものをご持参のうえ、会期中美術館窓口で入場券をお買い求めください。
横尾忠則現代美術館
078-855-5607

(2014年1月17日更新)


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