“王立絵画館”の名で世界に知られる、オランダ・ハーグのマウリッツハイス美術館。同館が改修工事のため一時休館することに伴い、名品約50点が日本へ上陸する『マウリッツハイス美術館展』が、9月29日(土)～2013年1月6日(日)、神戸市立博物館で開催される。

 

　マウリッツハイス美術館は、オランダ領ブラジルの総督をつとめたナッサウ伯ヨーハン・マウリッツ(1604～1679年)の邸宅を使い、1822年に開館した。オランダ黄金時代の絵画の殿堂として知られ、17世紀オランダ・フランドル絵画の珠玉の名品約800点を所蔵している。

 

　今回実現した展覧会では、フェルメール・ブームのシンボル的作品「真珠の耳飾りの少女」に加え、最初期の作品「ディアナとニンフたち」が出品される。また、最晩年の「自画像」をはじめ、一挙6点が並ぶレンブラントの作品も壮観だ。ほかにも、17世紀オランダの子供の表情を伝えるフランス・ハルス「笑う少年」、オランダ風景画の巨匠ヤーコプ・ファン・ライスダール「ベントハイム城の眺望」、そして風刺が効いたヤン・ステーンの風俗画「牡蠣を食べる娘」など、傑作の数々約50点が揃う。

 

　厳選された至宝を通して、オランダ・フランドル絵画の魅力を堪能する絶好の機会。ぜひその目で触れてみて欲しい。