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出雲大社をはじめ島根の文化財を通し
「神々の国、出雲」を紹介する大規模展

 

 現存最古の歴史書である『古事記』の編纂1300年、そして来年2013年に約60年ぶりで行われる出雲大社大遷宮を機に、出雲の古社、そして関わりの深い古寺の宝物と出雲の重要遺跡から出土した品々を一堂に紹介する展覧会が、7月28日(土)より京都国立博物館にて開催される特別展覧会『大出雲展』。
 
 『古事記』に語られる神話の中で、出雲は重要な位置を占めていると言われる。本展では、そもそも古事記とはどのような書物で、そこに記された神話はどのように成立したのか、神話に関連する日本各地の作品で考える。また出雲の成り立ちを、『出雲国風土記』では壮大な国引き神話として語っている。この神話に記される出雲と各地の交流を物語る文化財から、その歴史背景を探る。
 
 出雲大社をはじめ島根県の文化財を通じて「神々の国、出雲」を紹介する本展では、最古の古事記写本、最古の出雲国風土記写本の展示、2000年に出雲大社境内遺跡から出土した重要文化財の宇豆柱(うづばしら)を京都で初公開。また国宝である荒神谷(こうじんだに)遺跡、加茂岩倉(かもいわくら)遺跡の青銅器が約80点も出品。国内最古級の人物埴輪群なども公開される。
 
 展示構成は、『古事記』を軸に神話の成り立ちから、神話・伝承の影を色濃く残す出雲の歴史の紹介。そして、その歴史的風土、王権・国家祭祀との関係、地域社会における祭場・祭殿の形成などの要素から出雲大社の創始に迫る。さらに、出雲に遺された数々の文化財を通して、いにしえからつづく出雲人の祈りの心を探ってゆく。また、奈良時代までに多数の神社が成立した出雲における神と仏、神社に伝えられた宝物などを通して、出雲の人々が神に捧げた思いを感じとることができるだろう。
 
 期間中は、様々な講座や神楽公演、小中学生向けの鑑賞会などの関連イベントも多数開催される。詳細は京都国立博物館のHPや展覧会オフィシャルサイトで確認を。
 



 

古事記1300年 出雲大社大遷宮 
特別展覧会「大出雲展」
発売中 Pコード:765-117
▼7月28日(土)~9月9日(日) 
京都国立博物館 
前売一般1100円 大学・高校生700円 中学・小学生300円
当日一般1300円 大学・高校生900円 中学・小学生400円 
※9:30~18:00。金曜日は20:00まで。最終入場は閉館の30分前まで。月曜休館。障がい者の方とその介護者(1名)は無料。キャンパスメンバーズ会員校は学生証提示で無料。
※7/28~は当日料金にて販売。
京都国立博物館
075-525-2473
 
展覧会公式サイト

(2012年6月22日更新)


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