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生涯をかけて「印象主義」を追求した
カミーユ・ピサロの展覧会が開催

 

 代表的なフランス印象派の画家であるカミーユ・ピサロ(1983~1903)。印象主義の探求に生涯を捧げたピサロの作品約90点を軸に、モネやルノワールも加え100点以上を展示する「カミーユ・ピサロと印象派-永遠の近代」が、6月6日(水)より兵庫県立美術館にて開催される。
 
 
 ピサロは、1874年から1886年まで続いた計8回の印象派展に欠かさず出品した、ただ一人の画家。印象派の画家のなかでは最年長者であった彼は、画家仲間からの信望も厚く、ゴッホやセザンヌ、スーラといった新世代にも慕われていたという。
 
 明るい色彩で自然の風景や人々を描き、穏やかな作風で知られるピサロの作品だが、1885年頃から90年まで、ジョルジュ・スーラやポール・シニャックの影響で点描画法を試みている。また、晩年は描くのに時間がかかり感覚に追いつけないとして点描法を放棄し、再び自由な筆遣いの作風に戻る。そして、同じ景色を異なる光のもと描く連作という形式などを用い、印象主義の探求をさらに深めて行く。
 
 たとえば、一見してそれとわかるモネの作品群などに比べると、どこか平坦なイメージのあるピサロだが、初期から晩年までを通して展示される作品からは、19世紀という激動の時代における都市と田園の対比や変貌する自然観など、同時代の様々なテーマも見て取ることができる。本展は、生涯をかけて追求したピサロの「印象主義」を、じっくりと確かめることのできる貴重な展覧会と言えるだろう。
 



 

カミーユ・ピサロと印象派-永遠の近代
発売中 Pコード:765-105
▼6月6日(水)~8月19日(日) 
兵庫県立美術館 
前売一般1100円 大学生700円 
当日一般1300円 大学生900円 高校生・65歳以上650円 中学生以下は無料
10:00~18:00、金・土曜日は20:00まで。最終入場は閉館の30分前まで。月曜休館。ただし7/16は開館、7/17は休館。
※高校生・65歳以上は前売取り扱いなし。障害のある方とその介護の方1名は当日料金の半額(65歳以上を除く)。割引を受けられる方は証明できるものを持参のうえ、会場窓口にてお買い求めください。
兵庫県立美術館
078-262-0901

(2012年5月19日更新)


Check
《エルミタージュの眺め、グラット=コックの丘、ポントワーズ》1867年頃 アルプ美術館/ロー・コレクション
カミーユ・ピサロ、ポントワーズにて、1875年頃
《昼寝、エラニー》1899年 個人蔵
《ロワイヤル橋とフロール館、曇り》1903年 プティ・パレ美術館