ホーム > インタビュー&レポート > あの傑作を、新たな視点で再構築。 『RRR』に再び挑む、暁千星が語る「ラーマ」としての覚悟
話題となった星組の"ナートゥダンス"も次のステージへ!
前作でもイギリス警察に所属するインド人青年・ラーマを演じた暁は今作についてまず最大の見どころはラーマの描写がより濃密になった点だと言う。「今回、ラーマの登場シーンが新しく追加されましたので、皆さまに驚いていただけたら嬉しいです。前作は時間の都合などでカットされていた映画のシーンも、今回は一本立てでの公演となりましたので、新たに取り入れられていますし、婚約者であるシータとの関係性や「常に心にシータがいる」という彼の心情、そして過去も深く描かれているので、お客様にも前作以上にラーマというキャラクターに共感していただける作品になっていると思います」。
映画でも話題になり、世界的なブームにもなった"ナートゥダンス"は前回の舞台でも期待と注目が集まり、その再現度とタカラヅカならではの演出にファンは大盛り上がり。今回の舞台でも、もちろん披露される。「前回、あのダンスを宝塚大劇場と東京宝塚劇場で約2ヵ月間続けさせていただいて、本当に体力のいるナンバーだなと実感しました。今回は新しく加わる出演者もいて、みんな息を切らしながら練習に励んでいます。星組の素晴らしさは、ここぞというナンバーになった瞬間に解き放たれる爆発的なエネルギーと力強さにあると思っています。映画でも盛り上がる場面でしたし、前回最高に盛り上がった場面でしたので、もう一度あの熱気とともに、さらにギアを上げていけたらいいなと思っています」。
一方で、イギリスの警察官としての任務と、ビームとの友情というふたつの顔の使い分けには苦労もあるという。「ラーマは、ビームと出会ってからは彼が心の支えになっていて、ビームと一緒にいるとつい笑顔になってしまいますが、ラーマとしての目的を常に忘れないように演じたいです」。
今回、友情を育むビームを演じるのは、暁と同期でもある瑠風輝(るかぜ・ひかる)だ。彼女との関係性も今回演じるにあたって役に立っているという。「瑠風がビームでいることで、自分もすごく自然にいられる感覚があります。ビームに対して、昔から知っているような気持ちになれるのは、同期ならではだと感じます。「こう作ろう、演じよう」と細かく話し合ったわけではないですが、お芝居をしながら目を見れば感覚が伝わるんです。それがすごく楽しくて、お稽古を重ねるごとにもっと深めていけたらと思っています」。
新鮮な気持ちで作品を作ること
脚本と演出は前作から引き続き谷貴矢が務める。谷が改めて星組生に伝えたのは「もう一度、新鮮な気持ちで作品を作ることが大切」だったという。「確かにラーマから描かれることによって同じ演目でもまったく違う作品であるということを再認識しました。ラーマとビームのふたりが圧倒的な存在ですが、そのすごさは周りのキャラクターのお芝居によって成り立つ部分もあると、先生もおっしゃっていて、その言葉はとても印象に残っています」。
そんな彼女が星組のトップスターに就任して約1年、心境の変化はあったのかと聞くと、「自分自身はそこまで大きく変わったという感覚はありません。ただ、星組のみんなが自主的にお稽古をしていたり、たくさんアイデアを出してくれたりする姿を見て、本当に頼もしいと感じています。私はそんな素晴らしい仲間たちに支えられていますし、自分もこの作品で、もっと引っ張っていける存在にならなければと思っています」。
今作を通じて、星組のトップとしてさらなる高みを目指す、彼女のラーマに再び注目したい。
取材・文/仲谷暢之(アラスカ社)
(2026年8月28日更新)
▼8月29日(土) ~10月11日(日)
宝塚大劇場
SS席-14000円 S+席-10500円 S席-8000円 A席-5500円 B席-3500円
[出演]暁千星/詩ちづる/他
※3歳以上は有料。本公演チケットを「チケット不正転売禁止法」の対象となる「特定興行入場券」として販売致します。興行主の同意のない有償譲渡は禁止されています。
[問]宝塚歌劇インフォメーションセンター■0570-00-5100
公式サイト
https://kageki.hankyu.co.jp/