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永六輔のノンフィクション作品
『赤坂檜町テキサスハウス』が鄭義信の脚本・演出で舞台化!
主演を務める伊藤健太郎にインタビュー

映画『月はどっちに出ている』など、数々の作品制作を共にしてきた映画監督の崔洋一と脚本家・演出家の鄭義信。最晩年の崔が、鄭との舞台化を熱望したのがこの『赤坂檜町テキサスハウス』だ。原作は永六輔による同名ノンフィクション作品。1960年前後、東京・赤坂にあった実在する木造アパート“テキサスハウス”での青春の日々を、永が写真家の大竹省二を中心にインタビューした内容がまとめられている。そしてこの度、崔の最後の夢を実現するため、鄭の脚本・演出による舞台化が決定。永を演じる伊藤健太郎に話を訊いた。

――今回のお話があった時の心境は?

前回の舞台から少し間が空いてしまい、その間もファンの方から「舞台をやってほしい」という声をいただいていたので、まずはすごく嬉しかったです。ただ今回演じさせてもらう永六輔さんは、数年前までご存命だった、多くの人にとってまだ記憶が新しい方。それだけに皆さんの中にある、"永六輔像"みたいなものを崩してはいけないなというプレッシャーがあって。しかもこの舞台化は、映画監督の崔(洋一)さんと鄭(義信)さんの最後の約束でもあるわけですから。その一翼を担わせていただくことへの責任感とともに、いろいろな方の想いをしっかり背負って臨んでいかなければいけないなと思っています。 

――永さんと言えばテレビの黎明期を支えた放送作家であり、作詞家、司会者としても活躍された方です。そういった実在の人物を演じる場合、また違った心持ちになるものでしょうか?

今まではあまり感じたことがありませんでしたが、今回はなるべく永さんご本人に近づけたい、という思いが強くあります。それこそ永さんと近しかった方が観に来てくださった時に、「あれ、今永さんいた?」なんて勘違いしてもらえたら嬉しいなと。しかも劇中での永さんは若手で、使いっ走りみたいな一面もある。そんなところも面白くやれるんじゃないかと思っていて。ただ永さんと僕とでは声のトーンもまったく違いますし、下手にやり過ぎるとモノマネになってしまう。それはそれで嫌なので、鄭さんと相談しつつ、いい塩梅を見つけられたらいいなと思います。

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――原作は永さんが書かれた『赤坂檜町テキサスハウス』。実在した木造アパートで、"テキサスハウス"の名付け親でもある永さんが、住人だった写真家の大竹省二さんを中心に、1960年前後の様子をインタビュー形式で綴ったノンフィクション作品ですね。

こういう建物があったということを、今回初めて知りました。漫画家さんにとっての"トキワ荘"のように、放送作家さんや俳優さんには"テキサスハウス"というみんなが集う場所があったんだなと。もちろん戦後間もない時代ですから、大変なこともたくさんあったと思うんです。でもみんなが頑張ろう! ってなっている時代の中でしか生まれない温もり、人と人との繋がりもあったはずで。今っていろいろ発展して便利な部分もたくさんありますが、便利過ぎて不便、みたいな感覚を味わうことも多いと思うんです。でもあの当時の人たちってきっとやりたい放題だったと思いますし(笑)、そういう尖った感じもこの舞台では表現できたらいいなと。きっと舞台ならそれも可能だと思うんです。 

――伊藤さんご自身は舞台で演じることの面白さ、やりがいをどんなところに感じていますか?

僕は舞台に関して、経験値、技量ともにまだまだだと思っているので、稽古に行く時はいつも新人のような気持ちです。苦手意識もありますし、100パーセント納得がいったことは今まで一度もなくて。でもだからこそ楽しいと言えるのかもしれませんね。「できた!」って感覚がないからこそ、もっと、もっとと深堀りしようとするので。そもそも僕、舞台と映像のお芝居って別物だと思っているんです。根本の部分は同じでも、見える部分の表現はやっぱり違う。僕自身はなるべくリアルを追求したいタイプですが、舞台でそれをやっても伝わらないこともありますからね。それでもついリアルを求めちゃうクセはあるんですが......(苦笑)。ただ今回はキュッとした劇場なので、そういった表現も試していけそうなので楽しみです。 

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――では最後に、公演を楽しみにされている読者にメッセージをいただけますか?

令和にはない人と人との繋がりが、当時のテキサスハウスにはあったと思います。個人的にはそれってすごくいいなと思いますし、カッコいいなと思うこともたくさんあって。ぜひお客様にも、あの時代を知る人には懐かしさを、若い世代の方にはあの時代ならではの良さを感じてもらえたら嬉しいなと思います。

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取材・文/野上瑠美子
撮影/森 好弘
ヘアメイク/西岡達也(Leinwand)
スタイリング/前田勇弥




(2026年3月23日更新)


『赤坂檜町テキサスハウス』

[原作]永六輔(大竹省二・写真/朝日新聞出版「赤坂檜町テキサスハウス」)
[脚本・演出]鄭義信
[出演]伊藤健太郎/大鶴佐助/福井晶一/酒井大成/小川菜摘/みのすけ
※未就学児童は入場不可。

【東京公演】
チケット発売中 Pコード:539-957
▼5月8日(金)~24日(日)
ザ・スズナリ
全席指定-7500円
※公演日時の詳細は公式サイトをご確認ください。

Pick Up!!

【大阪公演】

4月19日(日)10:00~一般発売 
Pコード:540-787
▼5月28日(木)13:00
▼5月29日(金)13:00
▼5月30日(土)12:00/16:30
▼5月31日(日)12:00/16:30
近鉄アート館
全席指定-8800円
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

公式サイト
https://stageoffical.com/akasakahinokicho/

3/28(土)23:59まで先行抽選2次受付中
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