ホーム > インタビュー&レポート > 星組新トップスター・暁千星、お正月から本拠地・宝塚大劇場に出演 甘酸っぱい恋物語と星を巡るレビューでお披露目公演!
1960年代を舞台に"モッズ"と"ロッカーズ"が入り乱れる恋バトル!?
『恋する天動説』は『一夢庵風流記 前田慶次』や『ゴールデン・リバティ』など、和物からモダンまで幅広い作品を発表している大野拓史によるオリジナルミュージカル。1960年代、労働者階級の若者たちの中では、洗練されたスタイルを追求する"モッズ"グループと、革ジャン、ロック、バイクを愛する"ロッカーズ"に二分され、勢力争いを繰り広げていた。ある日、"モッズ"グループの中心にいるアレックスが乱闘騒ぎの中で警察に追われることに。愛車のスクーターに乗って逃げ込んだ先は高級ホテル。そこで偶然出会った一人の女性の勘違いからラブストーリーへと発展していく。
「私が演じるアレックスは、やりたいことを諦め、毎日をのらりくらりと送っているやんちゃな青年。そんな彼が富豪の娘シンシアと知り合ったことで、自分自身がかつて抱いていた夢に対して前向きな気持ちになっていくと言う役柄です。最近はここまで若い、やんちゃな役を演じる機会があまりなかったので、セリフやシンシアとの恋模様はとにかく甘酸っぱくて青春そのもの。最初はとてもくすぐったかったです(笑)。とはいえ、最終的にはみんなに愛される人物として描かれています。演出の大野先生に『魅力的な"モッズ"のリーダーとして、みんなが憧れ、一目置かれる存在としてアレックス像を作り上げてほしい』と仰っていただき、そこは星組での自分の立場ともリンクする部分があると思いますので、しっかり模索して表現したいです」。
シンシアを演じる詩ちづる、敵対するロッカーズのリーダー・レスリー役の瑠風輝(るかぜ・ひかる)との共演も楽しみだ。「毎日お稽古を進める中で、詩とは、役作りについて常に相談し合っていますが、とても逞しくついてきてくれるので、安心感があります。瑠風は、いてくれるだけで本当に安心できる人です。組替えしてきたばかりで自分も大変なのに、常に私たちや周りのことも気にかけてくれて。音楽学校時代も仲が良かったのですが、改めて素敵な人だなと再認識しています。劇中では、そんな二人がスクーターとバイクに乗って登場するシーンがあります。最初はぎこちなかったのですが、今はようやく様になってきているので(笑)、楽しみにしていただきたいです。また、モッズとロッカーズによるダンス対決も見どころの1つです。グループごとに曲調も違いますし、振り付けも違うので、その対比にもぜひ注目していただきたいです」。
お披露目公演のレヴューは、天体"星"旅行!
第二幕のギャラクシーレヴュー『DYNAMIC NOVA』はタイトル通り星がテーマのショーだ。「冒頭、これまでの宝塚歌劇でもあまり見たことがないチアのリフト(持ち上げ技)に挑戦します。そしてスパニッシュ、ラテン、タンゴなど、様々なジャンルの音楽とダンスが繰り広げられます。場面ごとにガラッと雰囲気が変わっていくのですが、一貫して"星"がテーマとしてありますので、その世界観をイメージしながらご覧いただきたいです」。
宝塚大劇場にて2026年1月1日から、しかも新トップスターお披露目公演というタイミングについて聞くと「お話をいただいてからは、不安もありましたし、芸事に関してまだまだ磨いていきたい部分もたくさんあります。けれども、あまり気負いすぎると、自分を型にはめてしまい、怖くなってしまうので、"ありのままの自分でいる"ということが、自分らしいかなと思っています。全国ツアーを経て、お稽古を進めるうちに少しずつ実感は湧いてきましたし、お正月という新しい年の節目からお披露目公演をさせていただくことはとても幸せだと感じています。大劇場の真ん中に立たせていただくことへの責任を感じ、もちろん不安もありますが、楽しみにしてくださっている皆様のためにも、自分自身がまず楽しんで舞台に立ちたいと思っています」。
取材・文/仲谷暢之(アラスカ社)
(2025年12月26日更新)
チケット発売中
▼1月1日(木)~2月8日(日)
宝塚大劇場
SS席-14000円 S+席-10500円 S席-8000円 A席-5500円 B席-3500円
[出演]暁千星/詩ちづる/他
※3歳以上有料。
[問]宝塚歌劇インフォメーションセンター■0570-00-5100