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植田圭輔、主演・演出舞台「RE:BIRTH」に
「役者人生を懸けた」

植田圭輔が主演・演出を務める舞台「RE:BIRTH」が10月2日に開幕した。開幕を前に植田をはじめ、共演者の稲垣成弥、横田龍儀、高本学、玉城裕規による会見が行われ、ゲネプロの模様が報道陣・関係者に公開された。

吉谷晃太朗が原案、脚本を務め、これまで仕事を共にし、信頼を置く俳優たちの見てみたい一面を引き出すべく、あて書きをしたアクションエンターテイメント「RE:VOLVER」シリーズの第三弾となる本作。第一弾の「RE:VOLVER」(2018年)では、植田演じる主人公の聖木(スズキ)が、城塞に囲まれた都市・霞宮(カミヤ)で、悪政を敷く独裁国家と戦うさまが描かれたが、その続編となる本作では、聖木が霞宮を飛び出した先でたどり着いた"とある島"を舞台に物語が進む。

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俾乃元(ヒノモト)と呼ばれるこの島では、日本の戦国時代を思わせる物語が展開! 岳咜(タケダ/横田)と争い続ける宇柄杉(ウエスギ/稲垣)というふたりのライバルが川中島で戦いを続け、その背後では帝國ともつながりを持つ今川(イマガワ/玉城)が策略を巡らせる。さらに、今川に手を貸す帝國から統治のために派遣された和潮(ワシオ/高本)も彼らの後ろで暗躍している。

そんな島へと漂着した聖木だったが、海難事故により記憶を失くしており、自分がどこから来たのか? なぜ海へと出たのか? といったことをすべて忘れている状況で岳咜の軍に襲撃を受ける宇柄杉と出会い、成り行きのまま宇柄杉を助け、行動を共にすることになる。

一人ひとりの俳優に役柄をあて書きしただけあって、深掘りされた個性あふれるキャラクターは本作の大きな見どころ。記憶を失っても"らしさ"はそのままに、小さな身体で所狭しとばかりにステージを駆け回る主人公の聖木をはじめ、かつては仲間として切磋琢磨しながらも、今は道を分かち刃を交えることになった宇柄杉と岳咜----それぞれが抱える複雑な想いが、物語に深みを与えている。その宇柄杉と岳咜に軍師、参謀としてそれぞれ仕える尚獲(ナオエ/田淵累生)と邪馬基(ヤマモト/灰塚宗史)。俾乃元の支配を目論み、策謀を巡らせる妖しさ前回の今川にその隠密の不二囃子(フジバヤシ/桜井一)、そして「RE:VOLVER」にて無残な死を遂げた倭潮の息子であり、野心とコンプレックスが入り混じった感情を見え隠れさせる和潮。それぞれが主人公級の存在感を放ち、丁寧にキャラクターが深掘りされ表現されており、また、登場人物同士の友情や対立など、関係性がさらに観る者の感情移入を誘う。加えて、全編を通して全員が華麗で激しい殺陣を披露しており、内面と身体的な動きの両面で楽しませてくれる。

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演出面では、スクリーンや壁面に映し出される映像を駆使して"魅せる"舞台となっているのも大きな特徴。映像の美しさやインパクトはもちろん、それぞれの武将の城や海辺など、目まぐるしく場面が転換する中で、映像が観客の作品へのスムーズな没入を促す役割を担っており、心地よく臨場感をもって物語に入り込むことができるようになっている。

物語も、巧みに史実を織り交ぜつつ、単なる武将たちの覇権争いにとどまらず友情、怨念、陰謀、権謀術数が複雑に絡み合い、また「RE:VOLVER」で描かれている聖木の過去とのつながりなども描かれており、飽きさせることなく、笑いあり、涙あり、アクションありのエンターテイメントが展開する。

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ゲネプロ前の報道陣向けの取材では、植田は"演出"の目線で、キャスト陣について「いろんなところで出会って、長く芝居を続けてきて、こういう形でまた一緒に"ものづくり"ができたのは本当に嬉しかったです。普段はなかなか客観的にみんなを見ることってないんですが、今回は演出という立場で作品の舵を取りながら、(役を)担ってくれているみんなの姿を見ていて『こりゃ生き残るわけだわ...』と思わされました。それぞれが熱意やプライドを持ち、自分らしさ、自分がやる意味を感じながら臨んでくれる俳優さんたちだなと再確認させられました」と絶賛。

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一方、俳優陣からは「植ちゃんの期待を裏切りたくないっていうところは、この作品ならではの苦労というか、乗り越えないといけないところでした」(玉城)、「普段から役者をやってることで役者目線の意見を言ってくれました。植さんに成長したところを見せられるように頑張りたい!」(横田)など、演出家・植田への信頼、深い絆を感じさせるコメントが聞かれた。

植田は改めて本作について「一番カッコいいみなさんをつくり上げることができた自信があります! 『役者人生を懸けた』と言っていいくらい、全力を注ぎました。胸を張って『観に来いよ』というか『かかってこいよ!』という気持ちで作ったので、客席と舞台上で熱いケンカができればいいなと思っております」と力強く思いを語ってくれた。

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取材・文/くろずなおき




(2025年10月 7日更新)


Check
写真左より)高本学、稲垣成弥、植田圭輔、横田龍儀、玉城裕規

舞台「RE:BIRTH」

チケット発売中 Pコード:536-159
▼10月7日(火)休演
▼10月8日(水)休演
▼10月9日(木)13:30★/18:30★
▼10月10日(金)13:30★
▼10月11日(土)12:30/17:30★
▼10月12日(日)12:30
▼10月13日(月・祝)12:00/16:30
飛行船シアター
全席指定-10800円 
[原案・脚本]吉谷晃太朗 [演出]植田圭輔
[出演]植田圭輔/稲垣成弥/横田龍儀/田淵累生/高本学/桜井一/灰塚宗史/玉城裕規
※★=アフターイベントあり。詳細は公演公式HPにてご確認ください。
※未就学児童は入場不可。状況により公演スケジュールに変更が生じる場合がございます。公演中止、または延期の場合を除き、お客様の体調不良等によるチケットの払い戻しはいたしません。チケットご購入の際には、ご自身の体調や環境を踏まえ、ご判断いただきますようお願い致します。車椅子をご利用のお客様は、チケットご購入の上、事前にお問合せ先までご連絡ください。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

公式サイト
https://revolver-stage.com/

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