ホーム > インタビュー&レポート > 渡邊圭祐、千葉雄大ら豪華キャストが日替わりで出演! 朗読劇「たもつん」開幕
"チェリまほ"こと「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(テレ東)、連続テレビ小説「虎に翼」(NHK)などの話題のドラマの脚本を手掛ける吉田恵梨香が2015年にラジオドラマとして書き下ろした作品を朗読劇にした『たもつん』が、5月14日より上演されている。
元野球部の友人の結婚式で余興をすることになり、その練習のためカラオケ喫茶に集まった元高校球児の男たちの友情を描いたコメディ。落合モトキ、千葉雄大、土佐和成、八村倫太郎(WATWING)、浜野謙太、平埜生成、松岡広大、渡邊圭祐8名のうち3名が日替わりで組み合わせを変えながら出演しているのに加え、渡邉美穂と今井隆文(演出)も毎公演、出演している。
開幕前日には報道陣、関係者向けのゲネプロが行われ、この回は渡邊圭祐、八村倫太郎、落合モトキの3名の組み合わせで行われた。
舞台はワンシチュエーションで、ミラーボールが吊るされたやや場末感の漂うカラオケ喫茶。のちにこの店は、ヤベ先輩(落合)が店長を務める店だと判明する。横浜市内でオフィスなどに置く観葉植物の営業マンとして働くユーキチ(渡邊)は、野球部の同期で気ままなボンボンの息子であるしゅうまい(八村)から呼び出される。店には、しゅうまいと共に、元野球部のウザい先輩・ヤベがおり、ユーキチらの同期の"たもつん"の結婚式の余興を行なうことに。
もともと、たもつんとも高校時代からそこまで仲が良かったわけでもなく、もちろん卒業後も交流がない上に、ヤベ先輩に関しては、当初は誰なのかわからず、その存在すらも覚えていなかったユーキチ。そんな状況で、結婚式の余興の練習をすることに戸惑いを隠せないが、それでもヤベとしゅうまいのノリとテンションに飲まれつつも徐々に心を開き、3人は結束と大人の友情を深めていく。
大所帯の名門野球部で、レギュラーからはほど遠い3軍選手として過ごしたユーキチとしゅうまい。一方、とある理由から、高校時代に留年を経験しているというヤベ先輩。仲が深まるにつれては当然のように野球部時代の思い出話に花を咲かせるようになるが、それぞれの記憶の微妙に食い違いや、これまで隠していた秘密が少しずつ露呈する。さらに、意外なある人物が店に姿を現したことで、事態は思わぬ方向に...。
憎めないダメな男たちの高校卒業後15年を経ての友情を綴るコメディかと思いきや、話はそれだけにとどまらず、過去の出来事を巡り、意外な展開を見せていくところが本作の見どころ。ある人にとって「青春の良き思い出」となっている記憶が、別の人間にとっては正反対の印象のものであったり、過去の出来事についてかなりの時間が経ってから「実はあの時...」と自分が知らなかった事実を知らされ、それまでとは180度印象が変わるということは、多くの人に起こりうることだろう。思わぬ形で露見した過去という"かさぶた"をはがすべきか? それとも、そっとそのままにしておくべきか...?
時に彼らの会話に胸をヒリヒリとさせられつつ、笑いや気恥ずかしさ、懐かしさがこみあげてくる心温まるコメディに仕上がっている。
ユーキチを渡邊と千葉雄大、平埜生成の3名が、しゅうまいを八村、平埜、松岡広大、そしてヤベ先輩を落合と浜野謙太、土佐和成が演じる。組み合わせによって、それぞれのキャラクターの印象も変わりそうだ。
朗読劇ではあるが、リアルなカラオケ喫茶のセットで展開する会話劇とあって、ストレートプレイとの境界があいまいで、多彩な実力派キャスト陣の表情やリアクションなども含めて楽しむことができる。
朗読劇『たもつん』は5月18日(日)までIMM THEATERにて上演中。
取材・文/くろずなおき
朗読劇『たもつん』開幕コメント
落合モトキ
やべ先輩役を演じさせていただきます落合です。
稽古を終え、本番はどんな風になるか緊張もありますが、楽しみで仕方ありません。
見どころですが、男子3人のちょっとした濃い熱い青春を感じて頂けたら!思いっきりテンション上げて演じようと思います!
多分毎公演が神回なんじゃないかなと。。
是非お楽しみに!
千葉雄大
短い時間の凝縮された稽古でしたが、浜野さん、生成くんと世間話をした時間がとても心地よかったです。休憩中、生成くんがけん玉をしていたのに感化されて、僕も始めました。会話で紡がれる、朗読劇でありながらも演劇のようであって、その曖昧さが魅力です。甘酸っぱいだけでは片付けられない青春の痛みを大声で取り戻していきます。ぜひ、僕たちの生き様をご覧ください。
土佐和成
顔合わせ・本読み稽古を無事終えまして、平埜さん松岡さん渡邉さんにも無事初めましてのご挨拶をさせていただくことが出来ました。みなさまの素晴らしいお人柄と、怒涛の稽古を共に乗り越えた高揚感で、帰る頃には危うく生成広大美穂と下の名前を呼び捨てで呼んでしまうところでした。でも、そういう事がこの作品を演じるうえで1番大切な事のような気がするなあ、、。しまった!そういうことか!まんまと恵里香と隆文にやられたなあ。意味わからないですよね。でも僕がわかってるから大丈夫です。ごきげんよう劇場でお会いしましょう!
八村倫太郎(WATWING)
舞台上でお芝居をするのが初めてで、しかも今回は朗読劇ということで不安と緊張でいっぱいでした。
ですが、ユーキチを演じる渡邉圭祐さん、ヤベ先輩を演じる落合モトキさんとお芝居をするのが非常に楽しく、それを演出家の今井隆文さんを始めとするスタッフの皆さんのお陰でより一層素晴らしいものになっています。
吉田さんの脚本にも久しぶりに触れることができ本当に嬉しいです。瞬間で変化していく生の芝居を是非お楽しみに!
浜野謙太
正直なところ、この作品が朗読劇で収まるのだろうか、がっつり演劇でやってもいいのではないかというスケールです。平埜くんと千葉くんの才能なのかもしれませんが、我がAチームでは読み合わせですでにヒートアップし汗とも涙とも言えるような唾が冴え飛びました。
物語が進行していくほどに自分たちが自分たちの役のメタモルフォーゼに釘付けでした。本番また、僕演じるヤベ先輩がどんな変態※を遂げるのか楽しみです。
※メタモルフォーゼの意
平埜生成
噛めば噛むほど味が濃くなっていくような、おんもしろい作品です!
登場するキャラクターたちの必死さと、台本を手に無我夢中にセリフを追う役者たちが重なるような感覚があり、演じていても楽しくてなりません!
あまりにも必死すぎて、うっかり相手のセリフまで読んでしまうハプニングが稽古場で多発しました。全員で爆笑しました。本番では、どうなるのか。ドキドキ感を胸に、全員野球でがんばります! ぜひ、ご覧ください!
松岡広大
私見ですが、この作品は「記憶」「傷」「エゴ」というテーマが根底にあるのだろうなと、稽古後に感じました。
こう綴るとなんだか暗い作品に聞こえるかもしれませんが、それらを色濃く明示することなく笑いも交えて展開していく脚本なので、軽快な丁々発止のやり取りを楽しく聴いて頂けるのではないかと思います。
会話をしていて非常に面白いです。今回限りの、異色な組み合わせの朗読劇をご覧頂けたら幸いです!劇場でお待ちしております。
渡邊圭祐
こんなにも全身全霊で脳みそをフルで働かせて走り切った稽古は初めてかもしれません。手に残ったのはめちゃくちゃ楽しい気持ちと汗でした。僕ら自身が楽しんでいるからこそ公演ごとにきっと変化していくという確信があります。そしてそれぞれの組の色が全く違う気がするので、普通に劇場で観たい。そんな朗読劇です。
たもつんを取り巻く人間たちの青臭くて甘酸っぱくもある疾走感のあるやりとりを笑いに来てくれたら嬉しいです。
渡邉美穂
3チーム全ての稽古に参加させていただいたのですが、どのチームも稽古の時点で息がピッタリで稽古場が笑いに包まれていました。
セリフの言い方、受け方にもそれぞれの個性が出ていて、良い意味で、同じ脚本なのに全く違う作品を観ているようなワクワク感があります。
クスッと笑えてグッとくる男たちの友情を、素晴らしい俳優陣の皆様が軽快な会話劇で表現しています。最初から最後まで楽しんでいただけると思います!
今井隆文
「たもつん」の演出をすることができ、本当に嬉しく、楽しい時間でした!
吉田恵里香さんの脚本がとてつもなく面白い、と同時に考えさせられる内容で、忙しない稽古の中、キャストのみんなとディスカッションをしながら作っていきました。
朗読劇なのに、俳優たちは動いています。「これは、朗読劇?なのか?」と言われてしまうと思いますが、俳優たちは脚本を手に動いています。だから、これは朗読劇なんだと思います!朗読するだけではなく、動くことで感情や肉体がすり減っていく感じが、この『たもつん』においてはピッタリなことだと、稽古を終えて思ったことです。そして、稽古を通して言えるのは、やはり「俳優はすごい」ということです。
自分も俳優をやりますが、久しぶりに演出をしながら、俳優たちが世界観を構築する姿に感動しました。今回は3チームありますが、それぞれの個性が尖っていて、同じ脚本なのにこんなに変化するのか?と唸る瞬間がたくさんあり、3チームすべて見て頂きたい!というのが本音です。そして、3チームが全然違うので、上演時間は80分とお伝えしていますが、バラバラです!笑。とにかく楽しんで貰いたい!!という一心で作りましたので、一緒に『たもつん』の世界を堪能し、体感して頂ければと思います!気軽に見られるように、そして、軽やかな気持ちで帰っていただけるように作りました!
まだ、チケットが購入できそうな回もありますので、お早目にチケットをゲットして頂ければ幸いです。そして、チケットをゲットして頂いた皆様!楽しみにしていてください!ぜひ、劇場でお待ちしております!!本番が楽しみでワクワクが止まりません!
(2025年5月15日更新)
発売中 Pコード:534-623
▼5月15日(木)19:00
▼5月16日(金)14:00/19:00
▼5月17日(土)11:00/15:00/19:00
▼5月18日(日)13:00/17:00
IMM THEATER
全席指定-7800円
[脚本]吉田恵里香 [演出]今井隆文
[出演]落合モトキ/千葉雄大/土佐和成/八村倫太郎(WATWING)/浜野謙太/平埜生成/松岡広大/渡邊圭祐/渡邉美穂/今井隆文
※キャストスケジュールは公式サイト参照。
※未就学児童は入場不可。営利目的の転売禁止。出演者変更に伴う払戻し不可。車いす席をご利用のお客様はチケットをご購入の上、事前にお問合わせ先にご連絡ください。公演中止を除き、払い戻しはいたしません。予めご了承下さい。
[問]公演事務局■0570-200-114
公式サイト
https://tamotsun2025.com/