ホーム > インタビュー&レポート > 『新作落語まつりin岸和田 SWAメンバー×浪花LED』に出演する 上方・浪花LEDメンバー、月亭遊方インタビュー
『東京にスゲェ奴らがおるなぁ(笑)』
30数年前、若手時代に天王寺にある"新宿ごちそうビル"で「ごちそう倶楽部五ツ星創作落語会」という会を、あやめさん、三風さん、鶴笑さん、そして当時は林家染二さんも一緒に5人で開催していました。そこから、あやめさんと春風亭昇太さんが同期ということもあり、少しずつ東京の若手と東西交流が始まった訳です。当時、SWAメンバーは二ツ目でしたが、黒紋付の衣装のまま毛玉取りのようにコロコロ舞台を転げ回る姿を見て「東京にスゲェ奴らがおるなぁ(笑)」と衝撃が走り、すぐに意気投合しました。
『いつしか、落語を通じライバル・仲間に』
我々が東京公演を始めたのを機に、昇太・あやめがそれぞれの東西のリーダーとなり、我々5人とSWAメンバーに「林家たい平さん」「立川志らくさん」などが時々参加してくれて新作落語会を開催しました。落語を通じ、いつしかお互いを刺激し合えるライバル・仲間になっていきました。その後も交流は続き、昇太さんが真打に昇進すると分かれば、我々がお祝いに駆け付けたり、逆にあやめさんが襲名するとなれば、SWAがお祝いに駆けつけてくれたりと、ますます絆は深まっていきました。
『同窓会みたいで面白いじゃん‼』
そのうち我々の東京定期公演が一旦終了し、正式にSWAが誕生。昇太さんが『笑点』に出演し始めたり、江戸落語も盛んになってきたりしました。SWAメンバー全員がめきめきと頭角を現し、我々以上にSWAの方が忙しくなっていきました。そうなると"昔のようにみんなで"ということは難しく、"個々に仕事で一緒になったり、ゲストで出演したり..."という感じになっていきました。こんな昔話を、今回お世話になるプロモーターさんにお話ししたところ「遊方師匠!久しぶりに、やりましょうよ!!」と強く背中を押してくれました。それをSWAメンバーに伝えると『同窓会みたいで面白いじゃん‼』と喜んでくれて、この公演が動き始めました。
『ローリング・ストーンズのような...大人の本気を』
個人的に"ローリング・ストーンズ"の大ファンなんですが、なんと去年の秋に新譜を出したんです! それが、滅茶苦茶良くて。ミック・ジャガーなんて80歳を超えてるんですよ! 何で、80歳であんな新譜を出せるんだっ!と驚愕しました。もうメンバーは80歳だというのに新しい音を追い求めている、その精神は落語にも通ずるところがあると思っています。"ベテラン"と呼ばれる芸歴に出演者全員がなってきて、芸も固まるのが普通なんですが、"もっと面白いもの"を貪欲に常に追い求めている人たちばかりです。ローリング・ストーンズのような、大人のROCK?大人の遊び心??大人のハチャメチャ???を見てもらいたいですね(笑)。
僕を含め今年還暦を迎えるメンバーや襲名するメンバーもいて、何かとお祝い事が重なっている今回。初開催がこのタイミングでとても良かったなと思っています。そんなベテランたちが魅せる【大人の本気】にどうぞご期待ください!
(2024年10月 1日更新)