ホーム > インタビュー&レポート > 「何も考えずに、ただただ笑って楽しめる作品です!」 劇団Patchの大好評作『磯部磯兵衛物語』がパワーアップして上演! 主役を務める井上拓哉と母上役・中山義紘にインタビュー!
「演劇で大阪を元気にしたい!」という志のもと、2012年に結成され、これまで8度の本公演でメキメキと成長し続けている劇団Patch。彼らが今年4月に上演し、大好評を受けた舞台『磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~』が、さらにパワーアップして10月に上演される。本作は、週刊少年ジャンプで連載中の、仲間りょうが描くギャグ漫画を原作に作られた2.5次元ミュージカル。初演に続き、主人公の磯部磯兵衛を演じる井上拓哉と、母上を演じる中山義紘に話を聞いた。
初演で初の主役を務めた井上は「最初は不安でいっぱいだった」と苦笑する。「2.5次元の世界もミュージカルも、Patchとしては初めての試みで。僕自身も劇団も初めてのことが多かったので、お客さんがどんな反応をしてくれるんだろうって、初日開けるまではすごく不安でした」(井上)。しかも原作はギャグ漫画。江戸時代を舞台に、磯兵衛とその仲間たちのだらだらした生き様を描いたもので、演出の末満健一からは「メッセージ性とか特にない舞台やから、笑わせてナンボ」という言葉を受けた。「オープニングは磯兵衛と母上のシーンやったんです。そこで“これが2時間続くのか…”って思われると終わりなので、大変でしたね(笑)。間とか声の出し方とかを大事にしました」(中山)。「初日はほんっとにドキドキでした!(笑)。でも、僕らはいい意味で関西らしいというか、泥臭いんですよ。笑いのためなら何でもするので、そこの貪欲さはいいように効いたなと思います」(井上)。「僕らは関西人だけの劇団なので、その持ち味が活かせた作品だったのかなと思います。“ドヤ!これだけできるねんぞ!”というところは今回も見せていきたいですね」(中山)。
初演では初日の幕が開くと、客席は大盛況。原作漫画を知らない人からも好評を受けた。「結構、漫画を知らない人も観にきてくださったのですが、知らなくても楽しめたとか笑えたっていう声をいただいたんです。しかも、舞台を観てから漫画を読んでくださっていたりもして、僕としてはそれも嬉しかったですね」(中山)。「僕たちが想定していなかったところで笑いが起きたりもしたし、お客さんと演者との空気感も今までにない楽しさがありましたね。あと、集英社さんや仲間りょう先生も観に来てくださって、喜んでいただけたのがとても嬉しかったです」(井上)。
2.5次元ミュージカルが注目されているといえど、ギャグ漫画をミュージカル化するのは相当ハードルが高いはず。しかし、役者たちの振り切った演技と末満の演出が見事に成功に導いた。「末満さんが考えた歌詞とか、いい意味で、本当にしょうもないんですよ(笑)。バカバカしくて、吹っ切れてていいなと思いますし、お客さんがツッコミを入れたくなるような演出なんかもさすがやな~と思います」(中山)。「末満さんは、お客さんをワクワクさせる演出をされる。漫画でも有名な、母上が天井からぶら下がってくるシーンとか、僕自身もビックリしたシーンがいくつもありましたね」(井上)。「手の込んだ演出をする一方で、山火事のシーンでは真っ赤な全身タイツを着た人間が火を表現してたりね(笑)。そんなチープさもあるのが面白いな~と思います。磯兵衛の世界観やからこそチープな感じも合うと思いますし」(中山)。
そして今回の“天晴版”でも、初演と同じ役を務めるふたり。脚本も楽曲もダンスの振付も新たにアレンジされ、舞台には花道が2本、通されるという。「初演を観てくださった方は、きっとまだ記憶が鮮明に残っているところもあると思うので、そこの壁を越えるのは大変やなと思います。しかも新要素が結構多いので、2度目と言ってもプレッシャーはありますね。初演よりも面白いものにできるよう頑張りたいと思います。本当に何も考えないで観られるし、最後にはライブ形式でお客さんも楽しめる演出になっているので、お祭り感覚で劇場に来ていただきたいですね」(中山)。「初演では不安な部分も多かったですけど、お客さんの笑いどころとかは掴めた気がするので、いろんな面でポジティブに挑めるなと思います。やっぱりお客さんをワクワクさせたいので、アドリブとかも入れながら積極的に笑いをとりにいけたらいいなと思います。ただただ笑って楽しめる舞台なので、気軽に観にきてください!」(井上)。
取材・文/黒石悦子
撮影/河上良(bit Direction lab.)
(2016年9月 1日更新)
発売中
Pコード:452-811
▼10月20日(木)19:00
▼10月21日(金)19:00
▼10月22日(土)13:00/18:00
▼10月23日(日)13:00/18:00
▼10月24日(月)14:00/19:00
▼10月25日(火)17:00
ABCホール
全席指定-6500円
天晴シート-8500円(前方席/特典付)
親子シート-5250円
(1名分/大人1枚・お子様1枚分合計10500円)
[原作]仲間りょう
[脚本・演出]末満健一
[出演]劇団Patch/鎮西寿々歌/川下大洋/他
※未就学児童は入場不可。出演者は変更になる場合あり。
※天晴シートは前方席、特典付。親子シートは大人1枚・お子様1枚、計2枚単位(10500円)での販売。
※お子様は小学1年生から中学3年生までが対象です。
※ご入場の際には年齢を確認できる公的身分証明書のご提示が必要です。
[問]キョードーインフォメーション
[TEL]0570-200-888