全世界で1000万人を動員した韓国発
ノンバーバル・パフォーマンス『NANTA』
キッチンを舞台にダイナミックかつリズミカルな
パフォーマンスで沸かせるショーを語る!
包丁やまな板などキッチン器具を楽器として用い、韓国の伝統音楽の一つでもあるサムルノリのリズムに合わせてアクロバティックな技の数々で魅せる韓国発のノンバーバル・パフォーマンス『NANTA』。結婚式場のキッチンを舞台に料理人と支配人の丁々発止のやり取りで沸かせるステージは、1997年の初演以来、世界各国で上演され、2014年の年末に観客動員が1000万人を超えた。そして現在、日本ツアーで各都市にて公演中の『NANTA』が大阪に上陸する。そこで、パフォーマーのキム・ゴンホ(料理人/ヘッドシェフ役)、ソン・ハミ(女性料理人/ホットソース役)、ナ・ジュンソク(料理人/セクシーガイ役)、イ・ドンヒョン(料理人/支配人の甥っ子役)に、『NANTA』について話を聞いた。
--全世界で観客動員が1000万人を超えたそうですね。
イ・ドンヒョン:1000万人を超えた公演は韓国では初めてで、そういうステージに参加しているということにプライドを持っていいんじゃないかなと思いますし、責任感も感じています。これからの『NANTA』の未来のために頑張りたいと思っています。
--皆さんは『NANTA』の魅力はどういうところだと思いますか?
イ・ドンヒョン:基本は叩くことなんですが、音楽であり、リズムであり、それがドラマに組み込まれていることが一番魅力的な部分だと思います。
キム・ゴンホ:お客様に楽しかったとか、面白かったと感じてもらうことも嬉しいのですが、それ以上に役者自身が演じることを楽しんでいることです。役者はお客さんの2倍、楽しさを感じていると思います。
ナ・ジュンソク:『NANTA』は台詞がなく、言語が必要でないので、世界のどこにいても、年齢、性別関係なく、みんなで楽しめるパフォーマンスです。それが魅力だと思っています。
ソン・ハミ:ドラマ、音楽、パフォーマンスがすべて入っていて、その中で人の気持ちを感じることができるところです。
--ノンバーバルのパフォーマンスですが、役作りはどういうふうにされているんですか?
イ・ドンヒョン:『NANTA』は笑える、楽しいストーリーなので、漫画を参考にしています。いろんな漫画を見ながら、キャラクターを研究しています。特に『スラムダンク』を参考にしながら役作りをしました。いろいろ読んだのですが、『スラムダンク』とか『トムとジェリー』『クレヨンしんちゃん』などですね。役者5人のキャラクターをちゃんと見せないといけないので、キャラクターの表情が分かりやすい漫画を参考にしました。
キム・ゴンホ:リアクションがものすごく大事なので、そこでアイデアやヒントを得ました。
--ありがとうございます。では、ゴンホさんの役作りについて教えてください。
キム・ゴンホ:一番大事なのは練習ですね。しっかり練習をして。あとはチームとして仲良くなってこそのパフォーマンスなので。台詞がないので、楽屋とかでも言葉を交わさなくても理解できるところまでチームワークを作り上げることが大事だと思っています。
--どういうコミュニケーションを交わされているんですか?
キム・ゴンホ:日常的に自分たちの悩みとか、考えていることを言ったら相手も言ってきたり。特にハミさんとは食べ物の話ですね。何が好きなの?とか。昨日もハミさんはから揚げを3人前ぐらい食べて(笑)。そういう日常会話の中でコミュニケーションをとっています。
--そういうことを繰り返して、言葉を交わさずとも理解できるようになるんですね。
キム・ゴンホ:そうですね。本番でも練習でも、そういう時間を増やそうと思ってます。やっぱり楽屋とか、日常生活で仲良くならないとステージでやりにくくなるので、そういうのは大事ですね。
--ステージでパフォーマンスをしていて、息が合った瞬間とか本当に気持ちがいいのではないですか?
ナ・ジュンソク:お皿のパフォーマンスを見せるシーンがあって、ほかのチームとは違うやり方で準備してきたんです。それを先日披露したら、ものすごくいい感じだったんです。終わった瞬間、本当に嬉しくてみんなで盛り上がったことがありました。
--ほかのチームとは違う見せ方もあるんですか?
キム・ゴンホ:基本的にフォーマットは一緒なんですが、役者が違うと同じパフォーマンスでも新鮮に見えると思います。チームのカラーが出てくるので。
--では、ジュンソクさんとハミさんの役作りについて。
ナ・ジュンソク:台詞がないのでアクション、動き、リアクションが本当に大事で、それを中心に研究しましたし、『NANTA』を始めて以来、役作りで7年間、ひげを剃っていないんです。ひげは私が演じるセクシー・ガイというキャラクターの特徴なんです。セクシー・ガイというキャラクターの特徴はワイルドなので、それを出すために役者さんそれぞれが研究をされています。
ソン・ハミ:ノンバーバル・パフォーマンスなので、第一印象がものすごく大事だと思っています。女性は一人だけなので、女性としての自分のキャラクターはなんだろうって今も考えていますし、女性の美しさも考えています。
--ハミさんはフルバージョンのステージとしては初の日本公演だそうですが、さきの池袋・サンシャイン劇場での公演はいかがでしたか?
ソン・ハミ:東京で初めてほぼ日本人のお客様の前でやってみて、お客様のキャラを感じることができました。最初はお互いに気を遣いながらやっていたんですが、進むごとにどんどん面白くなって、盛り上がる頃にはみんな積極的に楽しんで、笑顔を見せてくれました。それで、役者として「こんなに楽しんでいらっしゃるんだったら、もうちょっと何かを見せてあげよう」という気持ちになりました。
--日本のお客さんの印象は?
イ・ドンヒョン:去年もツアーで日本に来たのですが、土地によって違うなと思います。東京と大阪のお客さんは積極的で、名古屋とかは最初はおとなしいけど、あとから盛り上がってくるイメージがあります。
キム・ゴンホ:若いお客さんが少ないかなと思うんです。1度観てくださった方は2回、3回、場合によっては韓国まで来られて。『NANTA』はソウルと済州島には専用劇場があって、そこにも来られるんですけど、若い方にも観てもらって、楽しんでほしいと思います。そのためには役者ももっと頑張らないとと思います。
ナ・ジュンソク:日本人のお客さんに愛されて感謝しています。もちろんソウルと済州島の専用劇場にもいらっしゃることにも感謝しています。今回も期待したとおり、楽しくパフォーマンスができて嬉しいです。これからもよろしくお願いします。
--これからの未来に向けて『NANTA』に対するビジョンをお持ちでしたら教えてください。
キム・ゴンホ:ノンバーバル・パフォーマンスというと、『STAMP』とか『ブルーマン』とかいろいろありますが、いずれもドラマがなかったんです。面白いけど、感動とかがなかったと。『NANTA』はちゃんとドラマがあって、喜怒哀楽もあって、子どもが観ても楽しめる。ストーリー性がちゃんとあるので、これからも『NANTA』はずっと続けていけるんじゃないかなと思っています。これは役者の間で軽い気持ちで言うんですけど、「100年後も『NANTA』は残ってるんじゃないかな」って話したりしています。
--最後に、関西公演に向けてメッセージをお願いします。
イ・ドンヒョン::観に来られる際には心をオープンにして来てください。そしたら僕たちが幸せをプレゼントします!
キム・ゴンホ:はっきりいいます! 一度観に来てください! 1ヶ月幸せになります!
ナ・ジュンソク:家族のみんなで来てほしいですね。笑いとか幸せとか、全部プレゼントしますので、よろしくお願いします。
ソン・ハミ:『NANTA』の未来とつながる話になりますが、演劇とかミュージカルを観客として観に行った時、楽しかったと思ってももう1回観たいなと思う公演はそんなにないんです。でも、『NANTA』は20回、30回とご覧になっているお客さんもいらっしゃいます。パフォーマンスもストーリーも自信があるので、ぜひ観に来てください。
(2015年2月14日更新)
Check
写真左から、キム・ゴンホ、ソン・ハミ、イ・ドンヒョン、ナ・ジュンソク
「NANTA」
発売中
Pコード:440-187
▼2月14日(土) 13:00/17:00
▼2月15日(日) 13:00
森ノ宮ピロティホール
全席指定-7560円
【当日引換券(Pコード:440-187)】もあり。
※3歳以上はチケット必要。3歳未満は膝上無料。但し、お席が必要な場合は有料。
[問]キョードーインフォメーション
0570-200-888
NANTA(ナンタ)日本公演-公式サイト
http://www.nanta.jp/