ホーム > インタビュー&レポート > タップダンスのエンタテインメントショーに劇団鹿殺し 復活公演、ドラマのヒットメーカーが手がける注目作、 そして演劇界の巨匠、ピーター・ブルックの稽古場を 撮影したドキュメンタリーとおすすめの作品をご紹介!
まずは、サッカー番組などでもおなじみの川平慈英が中心となってタップで魅せる大人のエンタテインメントショー「Shoes On!」。2000年から2006年まで続いていた本公演が、約8年ぶりに帰ってきた。メンバーは、川平、本間憲一、藤浦功一、平澤智、北村岳子、シルビア・グラブという当時からのオリジナルメンバーに加え、日本タップダンス界の雄、HIDEBOHに劇団四季などで活躍した野田久美子、そして若干15歳で抜擢された期待の新星、吉井一肇の3人が初参加。刺激的な顔ぶれゆえに様々な化学反応を起こしながら、進化したステージを楽しませてくれるに違いない。また本公演では、70年代、80年代にヒットしたダンスミュージックをBGMにタップを展開するという。気がつけばステージと客席が一体化、会場全体がディスコと化した巨大なダンスホールが生まれるかも!? そのほか、バツゲームが待ち受けるアドリブバトルやコントなどもあり、バラエティ豊かなメニューで楽しませてくれる。「Shoes On!」は1月22日(木)、サンケイホールブリーゼで開催。
1年間、文化庁新進芸術家海外派遣制度でカナダに留学していた劇団鹿殺し演出、俳優の菜月チョビ。そのため、劇団鹿殺しも1年間、充電期間を過ごしてきた2014年。そして2015年1月、カナダから帰国した菜月の演出で、復活公演が上演される。復活公演となる「ランドスライドワールド」の原案は、2009年に当劇団が上演した「ベルゼブブ兄弟」だ。山奥の古い一軒家に住む兄弟たちの“世界”を描いた本作を元に、「ランドスライドワールド」では縦横無尽に伸縮する新たなる“世界”を構築する。閉塞した田舎の民家で起きた陰惨な事件と、それとは裏腹に繰り広げられる自由で滑稽なファンタジー。キャストは劇団員に加えて、木村了、今奈良孝行、美津乃あわが客演で登場。それぞれが強烈な個性を放ちながら、泥臭く、熱い、演劇で魅せる。また、楽隊の存在も見逃せない。時に軽やかに、時に重厚感を持たせながら、舞台に深みを与えていく。劇団鹿殺し「ランドスライドワールド」は1月29日(木)から2月1日(日) までABCホールで上演される。
脚本・岡田惠和、演出・堤幸彦というテレビドラマのヒットメーカーが手がける舞台が登場。仁義なき夫婦のバトルを描いた「スタンド・バイ・ユー ~家庭内再婚~」だ。二組の夫婦が連れ立って貸別荘に訪れていたものの、思いがけない大雪の影響で、それぞれのパートナーが入れ替わって一夜を過ごすことに。その組み合わせは、草食系と肉食系同士。共に性質が似ているがゆえに、いつもなら理解されないこともわかってもらえると意気投合するのだが…。そんな一晩をめぐって翌日の貸別荘はてんやわんや、管理人夫婦とアルバイトも巻き込んで大騒動に発展する。肉食夫と草食妻の夫婦に戸次重幸とミムラが、草食夫と肉食妻の夫婦に勝村政信と真飛聖が扮し、また、管理人夫婦はモト冬樹と広岡由里子、そしてアルバイトには馬場良馬が扮し、夫婦ならではの“あるある”感たっぷりの大人のコメディを繰り広げる。上演は1月30日(金)から2月1日(日) まで、サンケイホールブリーゼにて。
そして最後は映画で触れる演劇の世界をご紹介。「ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古」だ。ロイヤル・シェイクスピア劇団で数多くのシェイクスピア演劇を演出し、国際演劇研究センターの創設(1971年、ミシュラン・ロザンと共に)、ブッフ・デュ・ノール劇場の劇術監督を務める(1974年~2010年)など、国際的に知られる演出家、ピーター・ブルック。2012年~2013年には「ザ・スーツ」の再演でワールドツアーを行い、日本でも上演された。演劇を志す者なら誰もが憧れるピーター・ブルックの稽古場では、一体何が行われているのか。“タイトロープ”という“秘法”を用いて、稽古場に高いエネルギーを生み出していく様を捉えたのは、映画監督であり、ピーターの息子のサイモン・ブルック。5台の隠しカメラを設置し、2週間に渡って撮影を行った。ピンと張り詰めた空気の中に立つさざ波。それがやがてピーター、そして役者と音楽家たちの熱量でもって大きな波へと変わってゆく。表情、仕草、動き…役者たちが見せる小さな変化が、芝居を立ち上げる。演技指導でありながら、哲学でもあるピーターの教え。それは、演劇を志す者、そうでない者関係なく、人生を語る上で響いてくる珠玉の言葉だ。演劇はどのようにして作られていくのか、その稽古場を覗き見するという観点からはもちろん(世界一受けたいお稽古ゆえに、なおさら)、ピーター・ブルックという演劇界の巨匠の一言一句に触れるという絶好の機会でもある作品だ。上映は、1月3日(土)から京都シネマにて、1月10日(土)からは元町映画館にて。
(2014年12月30日更新)
発売中
Pコード:439-976
▼1月22日(木) 18:30
サンケイホールブリーゼ
全席指定-8500円
[演出][振付]本間憲一
[振付]HIDEBOH
[出演]川平慈英/本間憲一/藤浦功一/平澤智/HIDEBOH/吉井一肇/北村岳子/シルビア・グラブ/野田久美子
※未就学児童は入場不可。
[問]ブリーゼチケットセンター
[TEL]06-6341-8888
Shoes On! 公式ホームページ
http://www.shoeson.jp/
発売中
Pコード:440-642
▼1月29日(木)~2月1日(日)
(木)(金)19:00 (土)14:00/19:00 (日)14:00
ABCホール
全席指定-4900円
[作]丸尾丸一郎
[演出]菜月チョビ
[音楽]入交星士/オレノグラフィティ
[出演]丸尾丸一郎/オレノグラフィティ/山岸門人/橘輝/傳田うに/円山チカ/坂本けこ美/鷺沼恵美子/浅野康之/近藤茶/峰ゆとり/有田杏子/木村了/他
※未就学児童は入場不可。
[問]キョードーインフォメーション
[TEL]06-7732-888
劇団鹿殺し公式サイト
http://shika564.com/
発売中
Pコード:439-004
▼1月30日(金)~2月1日(日)
(金)19:00 (土)12:00/17:00 (日)12:00
サンケイホールブリーゼ
S席-8800円
[作]岡田惠和
[演出]堤幸彦
[出演]ミムラ/戸次重幸/真飛聖/モト冬樹/広岡由里子/馬場良馬/勝村政信
※ブリーゼシートは取り扱いなし。未就学児童は入場不可。
[問]ブリーゼチケットセンター
[TEL]06-6341-8888
シアタークリエ『スタンド・バイ・ユー -家庭内再婚-』
http://www.tohostage.com/stand_by_you/