この秋城田優主演で上演されるミュージカル『ファントム』
公演に先がけ開催され、大いに盛り上がった
スペシャルイベントの模様をレポート!
城田優主演のミュージカル『ファントム』の公演に先がけ、7月21日、大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティでスペシャルイベントが開催された。ファントム役の城田優とクリスティ―ヌ役の山下リオが登場し、大いに盛り上がった模様をレポート!
この日集まった大勢のミュージカルファンが、『ファントム』の団扇を振りながら、「優くーん、リオちゃーん」とかけ声をかけ、城田と山下が観客席から登場。ほぼ8割は女性ファンが会場を占めていたが、ちらほらいた中年男性ファンからも野太く、黄色い声があがっていた。
まず、城田が「本公演は3か月ほど先ですが、僕と山下リオちゃんを中心に素敵な公演になるよう、がんばっていきたい。大阪公演は関西弁でいこうと思います。クリスティ―ヌさん、どこいらっしゃいますのん?」と挨拶。司会者も「『北新地の怪人』『新世界の怪人』というタイトルがいいですね」とつっ込みを入れていた。

次は、客席からの質問タイム。「『ファントム』の一番ここはがんばるぞというポイントは?」との質問に、城田は「今回はダブルキャストではなく、シングルキャストでの初めての主役なので、座長として、カンパニーを一つにまとめていきたい」と意欲を見せる。また、名古屋から訪れた女性の「『オペラ座の怪人』や『ラブ・ネバー・ダイ』など色んなバージョンがありますが、『ファントム』はどのような舞台に?」との問いには、「怪人にはエリックという名前があり、彼の背景やコンプレックス、繊細な心情が描かれている。アンドリュー・ロイド=ウェバーのバージョンとはストーリーも少し違うんですよ」と説明していた。
続いて、スペシャル映像を上映。ファントムの衣装を着け、仮面を被った城田が熱唱する東京での製作発表会の様子が流れる。感情を込めて歌い上げる城田は、もうファントムそのもの! また、『ファントム』の作曲家でブロードウェイの大物モーリー・イェストンのピアノ演奏に合わせて歌う城田の貴重な映像も。「『ファントム』にはオペラの要素があるので、オペラっぽく歌ったほうがいいのかと悩んでいたら、モーリーが“Be a Rock Star(ロックスターのままの君でいい)”とアドバイスを下さって。作曲家本人がそう言ってくれたので、大きな自信になった」とのエピソードを明かす。

そして、いよいよ、城田と山下と参加者が「ファントム」から名曲「You are Music」を一緒になって歌う今回のイベントの目玉へ。城田は「長年地下に住んでいて、人と関わってこなかった怪人エリックが、クリスティーヌの歌声を聴き“何やこれ?おまえ、めっちゃええやん。ほんま最高やで。君こそ音楽やで”というシーンです」と解説し場内は大爆笑。城田の流暢な英語にリードされながら、「You are music, beautiful music, and you are light to me…」と皆で大合唱になった。城田に「Move the tone(トーンをかえて)」などと先導されると、すっかり自分がクリスティーヌのような錯覚を起こしたのは、筆者だけではなかったはず!? 城田も「皆さん素晴らしい! 実は家で歌って練習してたんちゃいます? でも本番では歌わんといて下さいね。公演で歌うのは僕らやから」とのつっ込みを忘れなかった。
イベントの終盤はプレゼントの抽選会。『ファントム』のポスターが当たると、客席で「ギャーツ」と絶叫するファンも。また、客席からの撮影タイムを設けるというサービスがあり、和気あいあいとしたムードに包まれた。
最後に城田が、「今回の『ファントム』は前回演じられた大沢たかおさんを上回る全く新しい作品にしたい。これから稽古を経て、10月5日に梅田芸術劇場に戻ってきます。座長としてキャストの団結力を高め、人間関係も深めて、皆さんが何回見てもあきない舞台にしたい」と決意を語る。そして、「ほなな~。風邪ひかんようにな~。クーラーの付けっぱなしはあかんで~」とすっかり板についた大阪弁を残し、客席の声援に送られて退場。城田をはじめ、『ファントム』の舞台がより身近になり、本番の公演への期待が高まるイベントだった。
公演は9月13日(土)から29日(月)まで東京・赤坂ACTシアター、10月5日(日)から15日(水)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて。チケット発売中。
取材・文:米満ゆうこ
(2014年8月 6日更新)
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