和太鼓とブレイクダンスがバトル!?
打打打団とモータルコンバットのコラボで
新たなエンタテインメントが誕生!
大阪を拠点に、和楽器の表現の可能性に挑戦し続ける、和太鼓カンパニー「打打打団 天鼓」。“オモロ迫力”をコンセプトに、洋楽、演劇、笑いなど、さまざまなエンタテインメントを取り入れ、迫力と躍動感あふれるパフォーマンスを繰り広げてきた彼らが、次は日本を代表するブレイクダンスクルー「モータルコンバット」を迎えて“カブキ”をテーマにした新作『DANCING BACHI』-柳に風 言わぬが花-を上演する。太鼓を中心とした和楽器とブレイクダンスのパフォーマンスが熱くぶつかり合う今作。公演を前に、構成・演出の北林佐和子、打打打団 天鼓の坂上亨、片岡輝明、大谷加奈子、モータルコンバットのYASU、SHUNJI、MIKIの7人に本作にかける意気込みを訊いた。
――まず、モータルコンバット(以下、モーコン)さんにオファーしたきっかけから教えてください。
北林「ずっと、新しいスタイルの歌舞伎を作りたいなと思っていて、アクターはどういう人たちが良いかを考えていたんです。それで、“モーコンさんしかないよ”って薦めてくださった方がいて、そこから初めてモーコンさんのコンサートを拝見しまして。すごくカッコ良い作品が出来るんじゃないかと思いましたね。これは関西発信で世界へ行けるぞ!っていうくらい(笑)。それでこちらからラブコールをお送りして、実現に至りました」
――モーコンさんは、そのお話を受けていかがでした?打打打団さんのステージは観られたことはあったんですか?
SHUNJI「ライブで観たのは僕だけですね」
YA-SU「あとはDVDを頂いて観ました」
――観られたときの印象はいかがでした?
SHUNJI「第一に、迫力に圧倒されて。僕らもDVDの映像とか、テレビでもパフォーマンスしますけど、基本的に生で観てほしいという想いがあって。それと同じような感覚がありましたね。これは生で観るものだって。衝撃が違いすぎました」
YA-SU「それに、和太鼓ひとつだけど、お笑いだったり、バチだけで見せたり、踊りもやったり、色んなエンタテインメントを取り入れていて。良い意味で、自分たちの持っている和太鼓の概念ではなかったですね」
――なるほど。逆に打打打団の皆さんは、モーコンさんのステージを観られたんですか?
坂上「観に行きました。僕の勝手な概念では、その場でのアドリブ的なところもあるのかなと思っていたんですけど、完全にひとつの物語になっていて、“ブレイクダンスでそんなことまでできるんや!”って思いましたね。僕の中にはなかった感覚でしたし、“一緒にやってみたら面白そうやな~”って勝手に思ってました(笑)」
片岡「僕も初めて生で観たときに、“これってブレイクダンスのジャンルに入るんや!”って思ったのがすごく印象的で。もうね、超人的なんですよ!あの脚の動きはどうなってんのかなって、衝撃的でした(笑)」
北林「脚4本あるみたいなね(笑)」
片岡「本当に!絵に描いたら5本くらいあるような感じの、スピード感あふれるパフォーマンスで」
坂上「ブレイクダンスの中に収まりきってないんですよね。さらにそこから新しいものを作ろうとしているのを感じました」
YA-SU「そうですね!打打打団さんにも全く同じことを思いました」
SHUNJI「同じ印象です(笑)。収まりきってない」
片岡「和太鼓のジャンルに収まっていない打打打団と、ブレイクダンスの中に収まってないモーコン」
YA-SU「そうそうそう。似たようなところがあるのかな」
坂上「どうにかしてそこから出たいというか、やりながらさらに新しいものを作っていかれている感じがしました」
北林「ブレイクダンスも和太鼓も、ロマンとかドラマチック感とかあんまり感じたことがないんですけど、モーコンさんは、ブレイクダンスの中にロマンチシズムとか、身体的な能力+αの魅力があるんですね。打打打団も力強さの中に、ロマンチシズムがあるんです。そういうファンタジーや夢を目指している両者が新しい夢を作るって、すごくカッコ良いと思うんですよ(笑)」
――稽古場でお互い一緒にやってみていかがですか?
坂上「モーコンさんは引き出しが半端ないですね(笑)。どんどんアイデアが出てくるから、“そうくるんや!”っていう驚きがたくさんあります」
YA-SU「僕らも生音で踊るのが一番気持ち良いので、そういう感覚で言うと、すごく楽しいですね」
MIKI「初めて聴いたときに、“これはヤバイ!音に負ける!”って思ったよね(笑)」
YA-SU「思いっきりぶつかっていかないと。常に全力でやっていただいているから」
――ある意味戦いですね(笑)。一緒にやってるけど。
SHUNJI「戦いですね(笑)」
MIKI「本当、お互い上げ合っていますね」
――良いものにならないわけがないですね。
坂上「そうですね」
SHUNJI「お互いが負けなければ(笑)」
――お互い、諦めずに頑張ってください(笑)。稽古場ではどんなふうに作っていかれているんですか?
北林「一応、こんなふうに絡んでいただきたいという構成があって、打打打団で音を作ってモーコンさんにお渡しして。それにモーコンさんがどんどん肉付けしたり、アイデアをいただいて、進化しています」
YA-SU「逆に僕らからは、舞台やコンテストの映像を観ていただいて、“どこまで再現できますか?”って提案として投げて、で、打打打団さんから“こんな感じでできましたけどどうですか?”っていうお返事をいただく感じですね」
北林「打打打団はモーコンさんのビデオを死ぬほど観てるんです。それで、自分らもかなり踊れる気分になってるんですよ(笑)」
片岡「動くとダンスっぽくなるっていう(笑)」
大谷「全然出来ないのに、ヘッドスピンとかやってみたり(笑)」
片岡「ポーズ決めてみたりね。そんなポーズしたことないやん!みたいな(笑)」
YA-SU「じゃあ今度は逆で、僕らが真似して(笑)」
――じゃあ打打打団のパフォーマンスは、ダンスっぽい動きを取り入れてるんですか?
北林「ちょっと影響受けてるよね」
片岡「かなり受けてる(笑)」
北林「受けてるけど、ちょっと微妙(笑)」
YA-SU「お互い吸収していきたいですね」
――お互い刺激し合っていますね。
SHUNJI「刺激はすごいあります」
坂上「めっちゃ楽しいです」
北林「あと、ファン層が全然違うんですよね。だからお互いのお客さんがどう受け入れてくださるのかがすごく心配であり、楽しみなんです。このシリーズのファンを獲得したいですね」
YA-SU「僕らのツイッターでも、ファンの方が“観に行きます!”って言ってくださっていますし、新しい空気を生み出したいなって思いますね」
MIKI「きっと、どっちのお客さんもライブが好きな方ばかりだと思うので、すごく良い関係になりそうだなと思いますね。客席にも一体感は生まれそうな気がする」
――お客さんの方でも熱くなりそうですね(笑)。
YA-SU「なってくれたらいいですね(笑)」
――逆に稽古をしていて、難しさを感じる部分はありますか?
SHUNJI「ダンスのカウントと太鼓のカウントの取り方が違うので、それが一番難しいですね。ダンスは洋楽に合わせた8カウントずつの数え方で…」
坂上「太鼓は4拍子でカウントを取るんです」
YA-SU「楽器の数え方は大体そうだからね」
北林「それによって打打打団の曲も影響を受けて、新しい曲が出来たんです。それもまた面白くて」
――稽古場でもまた新たに色んなことが生まれるんですね。今回の“カブキ”というテーマについてはどんな想いがあるんですか?
北林「モーコンさんも打打打団も海外でパフォーマンスすることが多いんですよ。で、今海外に行くと、歌舞伎とか能とか、伝統芸能のコンテンツ以外のものを海外のお客さんはすごく求めてらっしゃるんです。だから“これも日本だよ”という新たなパフォーマンスをぜひ紹介したいなと、前から思っていたんです」
YA-SU「新しい試みをね」
――モーコンさんはこれまでに歌舞伎や伝統芸能の表現をダンスに取り入れたことはあったんですか?
SHUNJI「一般の人たちが言う“歌舞伎”のジャンルというよりは、“傾く(かぶく)”ことが好きなので、常に新しいものを取り入れようとしているんです。ほかの人たちがやっていないことをやろうって。ブレイクダンスの歴史を大事にしつつ、それにハマりたくないっていう気持ちもあるんです」
YA-SU「僕らは元々、アメリカのダンスを好きでやってるんですが、そこに、三味線の曲を使ったり、和のテイストを入れたり、外国人には出来ない演出でパフォーマンスをすると、外国の方は沸くんですよ。“ジャパンはやっぱりこんな感じじゃないとな!”って(笑)。そればかりじゃないですけど、僕らの中でもそういう演出を取り入れた方が気持ち良いんですよね」
SHUNJI「前に日本の3チームで、ヨーロッパツアーをしたんですね。そのときも、アジア人がアメリカで生まれたものをヨーロッパで公演しているっていう異色な雰囲気にお客さんが沸いてくれたんですよ。その感覚がすごく面白くて。どんどん新しいものをやりたくなってきちゃうんです」
坂上「和太鼓も10年くらい前までは、“これが日本の和太鼓だ!”というパフォーマンスが要求されている空気があったんですけど、最近は“今の日本”を示すような新しい表現に対して、お客さんが盛り上がってくれるんです。だから、太鼓を使ったエンタテインメントというか、いろんなものを表現できるところを打打打団は目指しているので、日本を意識しつつ、ヨーロッパや海外にも通じる表現を追求していきたいと思っています。そういう意味では今回すごく良い経験をさせていただいていますね。新しいものが出来そうな予感がすごくあります!」
YA-SU「日本のお客さんはもちろんですが、海外の人がこれを観てどう受け取るか見てみたいですよね。海外は海外でウケるんじゃないかなと思いますね。僕らの中でも新しいから、外国の方からしたらもっと新しいんじゃないかな(笑)」
――こんなんあるんや!みたいな(笑)。お互い人数が多いですが、稽古はどのようにされているんですか?
SHUNJI「合同稽古が出来ないときは、お互いがお互いの映像を観て打ち合わせして」
YA-SU「合同でやってみて、お互い持ち帰りしてっていう流れですね」
SHUNJI「そこでプロフェッショナルを感じますね。お互いちゃんと出した宿題をきちんと消化して、お互いが望んでいるもののもうひとつ上を持ってくるから」
――一緒に稽古が出来ないと、また大変ですね。
SHUNJI「多分どちらかの実力が低かったら出来なかったと思うんですよ。お互いの対応力を感じます」
坂上「臨機応変に対応しながら、挑発しはるから、それが面白くて。“もっと来い!”みたいな気持ちになります(笑)」
――それぞれの稽古で音を聴きながらイメージして積み重ねていっても、実際に合同稽古でやることで新たに生まれることもあるんですよね。
YA-SU「やればやるほどどんどん色んなものが生まれるし、案が出てくるし、時間が足りなくなると思うんです。とりあえず一回出来上がった後に、もっと出来ることが見えてくるんじゃないかな。可能性は無限にあると思います」
――コンサートは1部と2部があるんですよね。
北林「意識的に1部と2部と、趣が変わるようにしています。モーコンさんに出ていただくのは2部だけで、そこで目一杯色んなことをやっていただきます」
――具体的にはどんなふうに変わりますか?
北林「ざっくり言うと、“和太鼓の現在”と“和太鼓の未来”という雰囲気ですね。ちょっと進化したものを2部でお見せしたいと思っています。それと、サブタイトルに“柳に風、言わぬが花”と、日本的な言葉を付けているんですよ。どっちもノンバーバルのパフォーマンスで、言語がないチームなんですが、何か日本的なものを持っている。モーコンさんなんて、私の印象では本当に“侍”やなって思っています」
YA-SU「戦ってはいるけど、ピンとはこないですね(笑)」
MIKI「でも情熱はめちゃくちゃありますね。うちらは絆とか情熱が一番あるというか、モーコンのファンの方々に“モーコンを表現してください”って言うと、きっと“情熱”と“絆”が一番出てくると思うんです。暑苦しいくらい情熱がある(笑)」
YA-SU「僕らの世界では、ダンスを続けている人はいっぱいいるんですけど、なかなか10年以上チームを続けている人たちはいないんですよ」
MIKI「チームっていうのはないんです」
SHUNJI「ダンサーって、一人ひとりが表現者であり、芸術家みたいなものなので、どうしてもチームをやっているとぶつかり合っちゃうんですよ。でもぶつかり合いながらも10年間やっていけているチームっていう時点で、僕たちはなかなかないチームですね。その中でもなんとか海外にも行ったり活動し続けられているので」
YA-SU「自分らでも不思議に思うもんね」
SHUNJI「何で続けられてるんだって(笑)」
MIKI「年に何回か思うよね。よく続けてるよねって(笑)」
坂上「何回かあるんですか!?」
MIKI「ふとしたときにね」
YA-SU「メンバーの悪いところとか言い合って笑ったりするんだけどね(笑)。それでも大丈夫」
――危機とかもなく?
SHUNJI「ありますよ(笑)」
YA-SU「そういうのもありながらですね」
MIKI「家族みたいなんです。兄弟ゲンカみたいな(笑)」
SHUNJI「ケンカしたからって離れることもない」
YA-SU「それに、危機があるたびに話し合いをして、みんながお互い納得するまで話し合うので。それがダメだったらとっくに終わってると思うんです。だから“よく10年もやってるな~”ってたまに思うんですよね。でも続けることによってこうして色んな方と出会って、一緒にさせていただける。続かないと、こんなチャンスも来ないですからね」
――打打打団の皆さんは、グループ内のコミュニケーションはいかがですか?
坂上「和太鼓業界では集団生活が主流で、一緒に住んで、同じ釜の飯食べて、みんなで息を合わせてというところがあるんですけど、僕らは結構異色で。集団生活は一切してなくて、普段はそれぞれで活動して、稽古のときに集まってくるスタイルなんです。で、それぞれが得たものを持ってきて、稽古場でああだこうだ言いながら曲を作っていますね。だから色んなアイデアが出てくるんです。それがうちの良さかなと思います。ただ、僕らもよくぶつかるんです。意見がそれぞれにあるので。ぶつかって、話し合って、実際音出しながらやって、答えが出なくなったときには演出家に“どうしましょう?”って最終判断を仰ぎますね」
YA-SU「そういうの良いよね(笑)」
SHUNJI「そうだね(笑)」
YA-SU「俺らからしたら、最終決断出してくれる人がいるっていうのは」
坂上「色んなお題はもちろん降りてくるんですけど(笑)。どうしたら納得させられるのかって。基本的に構成をもらって、それを曲にして、“どうでしょうか?”“ダメ!作り直し!”というやり取りだったり、“じゃあそんな路線でここはこうしようか”って言っていただけるのは、僕たちにとってはすごく大きいですね」
北林「でもそのお題がとんでもないんですよ(笑)」
坂上「無茶ぶり(笑)」
MIKI「“モータルコンバット”で作ってもらいたいね(笑)」
YA-SU「太鼓で表現してもらいたいね(笑)」
坂上「演出家が太鼓打ちだったら、“これは無理やと思うわ~”というところにはいかないんですけど、北林さんは太鼓叩かないし、太鼓が嫌いなんですよ(笑)」
――え!嫌いなんですか(笑)!?
片岡「嫌いじゃない。大嫌い(笑)」
一同「アハハハハ(笑)」
坂上「そんな人にもどうしたら和太鼓を楽しんでもらえるかっていうところがスタートなので、演出家をまず納得させないといけないんですよね(笑)」
YA-SU「それ言われたらキツイな(笑)。ブレイクダンス嫌いだけど、ブレイクダンスを好きになるように見せてって言われたら…」
MIKI「でもそうしたら新しいものが生まれるよね」
坂上「結構無茶ですよ(笑)」
――北林さんは、何で太鼓がお嫌いなんですか(笑)?
北林「音がでかいでしょ(笑)」
一同「アハハハハ(笑)」
YA-SU「根本的ですね(笑)!」
北林「我が強いんですよね、太鼓の人たちって。“ドーン!”って言っちゃうじゃないですか。だから自分がすごいような気がするんでしょうね。他の楽器とコラボレーションしても、すごく我が強いんですよ。我が強いからあまり好きじゃない(笑)。太鼓とダンスのコラボレーションは今までも何回かやったことがあるんですけど、音が大きくて、ダンス側が踊りにくいっていうのがいっぱいあったんです。モーコンさんも、受けてくださったんですけど、本当はやりにくいことがいっぱいあると思うんですよね。モーコンさんも我が強いのかもしれない(笑)」
一同「アハハハハ(笑)」
SHUNJI「本当に、音に負けちゃいそうって思いましたからね。普通のダンサーだったら“あぁ、嫌だな”ってなるんだろうけど、僕らは負けない方法を考えるんです」
MIKI「負けない(笑)」
YA-SU「マジか!そうきたか!って(笑)」
北林「我の強い2チームを前で観させていただいて、すごく気持ちいいですよ(笑)」
YA-SU「全部通して我の強さは見え隠れすると思うんですけど、「月」のシーンが一番出るかな。我の強さの戦いというか。それがお互いに上がっていけば、きっと良いシーンになると思います」
SHUNJI「正直嫌ですよ(笑)。普通に考えたら音に負けますもん(笑)」
北林「「月」のシーンというのは、大太鼓の演奏にモーコンさんが絡んでくださるところで、こんなシーン観たことがないみたいなことになると思います。花鳥風月の「月」を表現するんですけど、非常に日本的な精神でありつつ、表現としては観たことがない新しいものになると思います」
SHUNJI「つぶし合いですね」
YA-SU「上げ合いながらつぶし合う(笑)」
SHUNJI「普通のチームにお題として出されたら、合わせ技とかで戦っちゃうと思うんですよ。だけど僕らは個々で倒しますんで。よろしくお願いします!」
一同「アハハハハ(笑)」
片岡「僕1人とモーコン4人の対決ですよ!」
YA-SU「でもそれだけ迫力がありますからね~」
MIKI「すごいよね」
――ちなみに、大谷さんは太鼓を叩くときに“男性に負けたくない!”っていう気持ちはあるんですか?
大谷「もちろんあるんですけど、それよりも女性らしさをすごく意識していますね。力強さじゃなくて、しなやかさで勝てればいいかなと思っています。女子は和太鼓だけじゃなくて笛とか三味線とか、別の楽器とかもやらせていただいているので、そこでまた違う表現ができたらいいなと思っています」
北林「女の子は結構強いですよ~。気持ちが強いですから」
大谷「多分男性よりも我は強い(笑)」
一同「アハハハハ(笑)」
YA-SU「こっちの女性もね(笑)。ママになって余計にパワーが出た(笑)」
――紅一点ですもんね。
MIKI「そうですね~(笑)。よくモーコンで“リーダー誰?”ってなって、“リーダーはいない”って言うんですけど、遠まわしにいろんなところから聞いたら、“やっぱり仕切ってるのはなんだかんだ言ってミキ姉だよ”って言われてる(笑)」
YA-SU「バシバシ言ってくれるから(笑)」
――強いんですね(笑)。では最後に、おひとりずつ意気込みをお願いします。
YA-SU「本当にやればやるほど楽しいので、良いものに仕上げて成功させたいですね。そして、この新しいパフォーマンスをどこまで進化させられるかっていうのも今後の課題にもなるし、楽しみです」
SHUNJI「とりあえずこれが第一歩目だと思って。さっきも話した通り、やっていけばいくほど、もっとこういうことができるんじゃないかって欲が出てくるんですよね。その欲をあえて抑えて、今できる範囲のことをやっていきたい。それでどんどん膨らんでいくと思うから、お客さんの前で最高のものを見せたいと思います」
MIKI「初めて練習を一緒にやって和太鼓を見せてもらった日から、“どうなるんだろう”って思ってたんですけど、やればやるほど進化していくことがわかったときに、可能性が無限大だって思いました。どんどん楽しくなっていっているので、これからも長く続いていくように、双方のファンも、一緒になって楽しんで観ていただきたいなと思います」
坂上「太鼓の枠とかブレイクダンスの枠をできるだけはみ出たいと思ってやっている人たちが集まって、太鼓でもないブレイクダンスでもない新しいエンタテインメントが生まれたらいいなと思いながらやっています。やっててもすごく楽しくて、バトルせなあかんのに笑ってしまったりするくらい楽しんでいます(笑)。関西から世界に発信出来そうな作品が生まれる予感がするので、この歴史的瞬間を観に来ていただきたいです!」
大谷「私、稽古場で初めてダンスを観させていただいたときに、めっちゃびっくりしたんですよ!“こんなところ持って、こんなことするの!?”って(笑)。打打打団のお客さんもきっと観たことがないパフォーマンスだと思うので、劇場で観てビックリしていただきたいです」
片岡「異種格闘技のような、きっと誰も観たことがないエンタテインメントやと思うんです。稽古を積み重ねていますが、実際に劇場でやると、大太鼓独特の音の1音打ったときの広がり具合が全然違うし、僕らも新しい感覚になると思う。2月8日のそのときだけの空間を僕も味わいたいし、お客さんにも味わってほしいですね。ライブって生き物じゃないですか。決められているパフォーマンスもありますが、決められてないところの、その空気感から生まれるものを楽しんでいただきたいんです。そのときだけにしか体感できない空間を味わってほしいと思います!」
取材・文/黒石悦子
(2014年2月 4日更新)
Check