ホーム > インタビュー&レポート > オリジナル解釈で名作を朗読する人気舞台 『僕等の図書室2』が間もなく大阪で凱旋公演! 村井良大に作品の見どころをインタビュー!
--ぴあ関西版WEBです。今年4月の初演に続いて、早くも第2弾が決まった『僕等の図書室』ですが、まずは第1回目のご感想を教えてください。
村井良大(以下、村井):朗読でしっかり聞かせるという舞台は初めてでしたが、非常に面白かったですね。想像力を膨らませる作品で、お客さんもそれを感じ取りながら観ていただいたことが嬉しかったですね。
--反響もすごくよくて。この第2弾も即、ソールドアウトになりました。こうなるとは当初、予想されていましたか?
村井:普通の舞台と違って、ただ読み聞かせるだけなので、こんなに楽しんでくださるとは思わなかったですね。でも、みんなで国語の先生をやるというのが面白かったですね。
--第一弾での国語の先生には、モデルにされた方とかいらしたんですか?
村井:特にいないのですが、中堅の感じを出しました(笑)。総体的に見ると僕の中学校や高校の国語の先生なんで、みんな堅いイメージです。でも、他の共演者は爽やかに演じていて、みんなの先生は爽やかだったのかなって思いました(笑)。
--この舞台はリーディングというシンプルなスタイルですが、第一弾に出られて学んだことはありますか?
村井:集中力を途絶えさせないことだったり、お客様に少しずつプレゼントをあげるような感じというか…。お客さんにもしっかり想像してもらって、自分たちも想像して、一つずつのシーンを進んでいけば物語が成立すると思うんです。やっぱり表現が声だけですし、難しいですね、そこは。
--前回、挑まれるにあたって何か参考したものはありました?
村井:特にはありませんでしたけど、メンバーが稽古しているのを見ていろいろ学んだというか…。「こういう読み方をしたら想像しにくいんだな」とか、お互いのリーディングを見ながらやりました。みんなもやったことのない方が多かったと思うので、いいところは互いに吸収しながら、みんなで刺激を与えながら作り上げましたね。
--『僕等の図書室』を経て、他の舞台でフィードバックするようなことはありましたか?
村井:言葉の大切さをもう一度、強く感じました。お芝居をする上では、台詞をしっかりと確実に着地させる、お客さんの胸に届けるということが非常に難しい作業だと思うので。お客さんにしっかり伝えるためには何が最善なんだろうといろいろ考えたりして。説明過多になってもまずいなというのもあるし。なのでやっぱり、僕たちが想像しながらしっかりやることが一番大事ですね。その想像が全員、合致しているとすごく面白いだろうなと思いますね。
--前回の舞台でそういう空気感は感じられましたか?
村井:そうですね。みんなで同じところに向かっていくというものは感じました。それは、いいチーム感や勢い、若さを武器にしたのかなと思いながら…。
--その感覚はリーディングの舞台ならではでしたか?
村井:はい。何か集中の仕方が違うというか、不思議でしたね。
--このリーディング舞台は、滝口幸広さんと中村龍介さん、井深克彦さんも同じく2回目の出演になりますが、メンバーから受ける刺激はありますか?
村井:そうですね、今回の脚本もおもしろおかしく書いているところが多くて、その部分なんかはみんな、遊び心を効かせていて面白いですね。それぞれ、こういう一面もあるんだって思います。あと、井深克彦くんが沖田総司を読むんですが、何か印象が違うなと思って。今回は勝負かけてんのかな~(笑)。
--村井さんは『三銃士』でメインをされますね。
村井:はい。“ザ・三銃士”という感じではないのですが、遊びも入れつつ、しっかりやります! 「一人はみんなのため、みんなは一人のため」という代表的なフレーズもないので、また違う『三銃士』になると思います。
--やはりそれぞれの作品は予習していた方がいいでしょうか。
村井:先に物語を読んでいた方が面白いかもしれないですね。けど、初めて観られる方にも伝わるようにしっかり読みたいと思います。
--『三銃士』もいろんな人物が出る作品ですね。
村井:今回、一人で6役ぐらいやるんですよね。そうなってくると、だんだん尽きてくるというか(笑)、どこかで何か差を出さないと。リーディングは、声とニュアンスでしか伝える要素がないので、一歩間違えると、今、どこにいるのか分からなくなる。『三銃士』もいろんな場所を行き来するので、しっかり伝えないといけないと思いますね。
--まだ舞台も始まっていませんが、次に読んでみたいと思われる作品はありますか?
村井:そうですね、オリジナルもやってみたいですね。
--例えばどんなストーリー?
村井:どんなストーリーがいいかな。ワン・シチュエーションとかで、2人で掛け合いで読むのも面白そうですね。
--ちなみに相手役のリクエストはありますか?
村井:滝口さんが面白そうですね。意外とツボを捉えているというか、面白いところをしっかり面白くして、しかも自分で弾に当たりに行って面白くするので。自爆じゃないけど(笑)、誘爆という難しいところに踏み込んでるな~って感じがありますね。一歩間違えたら自爆しそうなところもあるのに、それをうまいこと誘爆しているのが面白いですね。
--では、見どころを教えてください。
村井:今回、2回目をできることになりまして、また第3弾もできたらいいように頑張りたいと思います。聞いたことのある話を僕たちなりに楽しく面白おかしく、かつ伝えたいメッセージを明確にしていきたいと思います。一緒に読書会をするような感じで観に来ていただくと、楽しく、スカッと、すがすがしい気持ちになれるんじゃないかなと思います。
--最後に、図書室と聞いてイメージするものを教えてください。
村井:何かかび臭いですよね(笑)。本の独特の匂いなんですかね、何か陰気臭いですよね(笑)。僕の学校のイメージかもしれないですけど…。図書館は「きれい」。図書室だと…。図書室は不思議な臭いがしますね。けど知識の宝庫という感じで。いろんな本があって、いろんなものがある不思議な部屋ですよね。学校の端っこにあることが多いですし。ああ、でも、図書室は知の匂いがします(笑)。舞台も素敵な感じにしたいと思います!
(2012年9月25日更新)
▼10月2日(火) 18:30
梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
当日券:5000円
[演出]板垣恭一
[音楽]日野悠平(ピアノ)
[出演]村井良大/滝口幸広/中村龍介/井深克彦/大山真志/井澤勇貴
三銃士ムライ
出演:村井良大 with 井深克彦、井澤勇貴
ユキヒロの智恵子抄
出演:滝口幸広 with 中村龍介、大山真志
かっちの沖田総司
出演:井深克彦 with 村井良大、中村龍介
まぁくんの走れメロス
出演:大山真志 with 滝口幸広、井深克彦
※3歳未満入場不可。
[問]る・ひまわり
[TEL]03-6277-6622(平日11:00~19:00)
※前売り券完売。当日券は開場1時間前から販売。
「僕等の図書室2~みんなで読書会~」公式サイト
http://le-himawari.co.jp/galleries/view/00132/00176
★9/29(土)、PARCO劇場での12:00公演をニコニコ動画で生配信(有料)
http://live.nicovideo.jp/watch/lv106884452