ホーム > インタビュー&レポート > 「ラストシーンは大きな感動が待っています!」 一人の少年を通じて自分を信じることの素晴らしさを 描いた舞台『クリンドルクラックス!』について 役者として、音楽監督として魅せるROLLYが語る!
ROLLY:この『クリンドルクラックス!』は、舞台設定は『ハリー・ポッター』。登場人物は『ドラえもん』的なキャラクター揃い。そして映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいな雰囲気もあり、少年の心に圧倒的な印象を残す作品になると思います。私は“レイス
まずは『クリンドルクラックス!』についてROLLYに尋ねたところ、上記のような回答が。『エルサレム』は既存の曲だが、そのアレンジは実に壮大とのこと。では、本公演のため自身が手がけたサウンドトラックについてはいかがだろうか。
ROLLY:いろんなシーンのサウンドトラックを作りました。シンセサイザーとかを使わずに、ブライアン・メイ調のギターで、オーケストレーションで作りましたので、格式高いロック調のギターサウンドが会場に響くと思います。
作曲をするにあたって演出家の陰山恭行とはどのようなやりとりが行われたのだろうか。
ROLLY:陰山恭行さんが頭の中で思い描いているビジョンを理解するために、私の自宅のプライベートガーデンで、夜の8時から次の日の朝9時ぐらいまで、お庭の足湯に浸かりながら話し合いました。足湯の中に入るドクター・フィッシュがお互いの垢とかを食べている間、陰山さんとは多くの言葉は交わさなくとも、DNAレベルで意思の疎通が行われたんじゃないかなと思います。そうして出来上がった作品ですね。
また、それら楽曲は普段、ミュージシャンとして作るものとは全く違うと言う。
ROLLY:陰山さんとそんなふうに過ごして最終的に到達した世界観を描いたので、自分が普段やっているものとは大分、違いますね。ものすごくまじめに作りました。自分の作品を作る時はそこに関西人的な“ひざカックン感”を入れたりするのですが…。今回は作詞も担当させてもらったのですが、歌詞もものすごくシンプルで分かりやすい。ありとあらゆる人の心に響くような言葉を選びました。お子様からお年寄りまで、皆さんの心に響くようなものは絶対に作らないつもりでおりましたが、今回初めて作りました(笑)。
なお、歌詞の制作時間はおおよそ3分40秒だったそう。短時間であれど、込められた思いは熱い。
ROLLY:我々、日本人は今、将来に対してとても不安な気持ちでいっぱいでございます。日本のお家芸でありました電化製品すらも遂に韓国製に駆逐されつつあります。電気屋の息子としては常に、電化製品だけは日本の技術が最高峰だと思っていて、あぐらをかいていたらいつのまにか抜かされて…。なので、「ここでまた日本国民全員がこの国を建て直していこうではないか!」という気持ちも込めて作りました!
役である“レイス先生”については、曰く、「演劇好き、クラシック好き、そして中性的な雰囲気をまとった芸術家タイプ。自身の果たせなかった夢を子どもたちに託そうとしている人物」とのこと。陰山は真っ先に「この役はROLLYに演じてほしい」と願い、直接オファーしたのだとか。ROLLYも即了承したとのことで、そうした陰山との信頼関係も作品をさらに磐石なものにしているに違いない。「音楽も役柄もぜひ楽しんでほしい」とROLLY。満を持してお届けするROLLYの「天空を駆け上るような感動的なギタープレイ」はラストシーン、最後まで目が離せません!
【あらすじ】
11 歳のラスキン・スプリンターは自分の町“トカゲ通り”に住んでいる。
彼はビン底メガネにやせっぽちで、声もキンキン声で冴えない少年だが、いつか素晴らしい俳優になることを夢見ている。その第一歩として学校の演劇公演の主役オーディションを受けるつもりだ。しかし、そんなラスキンを両親は頭から「無理だ!」と決めつけている。主役は体の一番大きい、大人のような声を出す見目麗しいエルビスがふさわしいと誰もが思っている。エルビスは、大きな体にまかせて、ラスキンにちょっかいを出し、町中をサッカーボールで悪戯して廻るガキ大将だ。その子分のスパーキーはエルビスに逆らえず、一緒に行動している。学校に入りたての頃は 3 人とも仲良しだったのに、いつの間にかラスキンだけが仲間外れにされてしまった。
ラスキンの唯一の友人コーキィは学校の用務員さんだ。ひとりぼっちのラスキンに映画、お芝居の楽しさを教え、街の秘密も教えてくれる素敵な大人だ。うちひしがれるラスキンに「君には出来る!」と一番応援してくれるともだち。その大好きなコーキィがある日突然亡くなる。街の下水道に棲む魔獣クリンドルクラックスがコーキィを襲ったと信じているラスキンは勇気を振り絞って街を救うために立ち向かう。ラスキンは魔獣に立ち向かうだけでなく、彼の中のもう一人の自分とも闘うことになる。
自分を信じられない自分。
「おまえには無理だよ。」という大人たちの声。
コーキィに導かれ、葛藤しながらクリンドルクラックスを倒し、ラスキンは、町を救い、自分を信じる心も取り戻す。学校の演劇公演本番の日、主役をするはずだったエルビスが風邪を引き、ラスキンが主人公に抜擢される。見事に主人公を演じ切ったラスキンを町のみんなが讃える。風邪でぐしょぐしょのエルビスに、ラスキンは握手を求め、みんなが仲間になる。ラストシーン、ラスキンとトカゲ通りの住人たちは、「我が町の歌」を“聖地エルサレム”の美しいメロディに乗せて高らかに誇りを持って歌いあげる。
(2012年8月 7日更新)
発売中
Pコード:420-701(8/8(水)23:59まで販売)
▼8月11日(土) 12:00/17:00
サンケイホールブリーゼ
S席-6800円
A席-5000円
[劇作・脚本]フィリップ・リドリー
[翻訳]谷賢一
[演出]陰山恭行
[出演]
阿久津愼太郎、伊阪達也、小野健斗
酒井敏也、宮地雅子、大河内 浩
鈴木勝秀、小田 豊、ぼくもとさきこ、西本裕行
ROLLY、安寿ミラ
※高校生以下席は取り扱いなし。5歳未満は入場不可。
[問]ブリーゼチケットセンター[TEL]06-6341-8888
サンケイホールブリーゼ
http://www.sankeihallbreeze.com/