ホーム > インタビュー&レポート > ヨーロッパ企画、恒例のカウントダウンイベント開催! “数打っていこう”で108 個の企画に挑戦!!
――カウントダウンイベントは今回が9回目とのことですが、毎回どんなことをやっているんですか?
「毎回コンセプトを変えてやっていまして。カウントダウンをすることと、今年の十大ニュースを発表すること以外は決まり事はないんです。昨年はラジオの生放送とイベントを並行してやりましたし、一昨年はシコミンピックっていうのをやりましたね。舞台を設営する能力を劇団員で競うっていう(笑)。その前はBRAVA!で公演をやらせていただきました」
――で、今回は煩悩の数打っていこうと。昨年の関西ぴあのイベント、『数打っていこう』に続いて、いろんな企画をとことんやってしまおうということですね。
「そうですね。この1年間、『ヨーロッパ企画の暗い旅』(KBS京都・毎水曜24:00~)が始まったり、イエティ(劇団内ユニット)の作・演出の大歳君も京都で何度か公演をしたり。いよいよ腰を据えて地元で物を作ることに本格的に乗り出し始めた年だなと思っていて。その景気づけに108個の企画を考えようかと。あと、年末にみんなで一堂に会するっていうときに賑やかな方がいいなと思ったんですよね。今年は僕と大歳君、西垣君という作家チームで企画を練り上げて、稽古などで各地にバラバラに散らばっているメンバーを、僕たちが迎え撃ってやります」
――前回の『数打っていこう』で好評だったものをすることは考えていますか?
「あるかもしれないですね。改良版とか。前回も結局100個くらい案を出してから選んでいたんですよ。選んであれかっていう声が聞こえてきそうですけど(笑)。まぁそれにしても結局は考え直さないといけないでしょうね」
――試作段階で一度やってみて面白くなかったらボツにしてたんですよね。
「そうですね。実は真面目にやってたんですよ。今年は108個をどうやって時間内に詰め込むのかがいちばんの悩みなんですよね。実際には映像で流すものがあったりすると思うんですけど。物理的に舞台上ではできないので(笑)。音声でやってみたり、手を変え品を変えしないといけないですよね」
――資料にはコントも織り交ぜてと書いていますね。
「パターンを変えていかないと飽きると思うんで。企画レースみたいな感じで、走ってこなしていくようなこととか、コントでいくつかやるとか考えていますが、やっぱり問題は時間内におさまるかどうかですよね。でも一度やったイベントのバージョンアップしたものなので、楽しんでいただけると思っています」
――ネタはどんなときに思いつくんですか?遊びながら?
「いろいろですよ。みんなで100円ショップに行って、会議することもありますし」
――大喜利的な感じですか?
「そうですね。まずは20個持ち寄ろうとか。例えば“脚立”とかアイテムを決めて、何かありますか?っていう感じで出してもらったりしますね」
――企画を決めるのに結構手間がかかっているんじゃないですか?
「ひとつひとつ、決めてやってみてダメだったらボツにして、また決めて……という感じで。決めてからが結構大変ですね。あと、どの順番で説明したらわかりやすいかとか、見せ方をどうしようかとかちゃんと考えてるんですよ。例えば2対2にした方がいいのかとか、何回戦やるのかとか。割と大事なんです(笑)。前回大ウケした酒林寺木人拳も、あの酒井が作った木人と誰を戦わせるのかとか、全員が戦った方がいいのかとか。途中から出してきた方がいいのか、シートをかぶせて出した方がいいのかとか。意外とこまごました調整に時間がかかっているんです」
――結構細かい演出があるんですね。
「仮装大賞みたいなものですよね。大掛かりに準備したものって、たたむのが大変なので、そういう企画の次は楽にやれる企画にするとか。その辺はなんだかんだで技巧が凝らされてるんです。だからやる順番なんかも大事ですね。バンドが曲決めるみたいな(笑)」
――セットリストですね。
「そんなイメージですね。一発目何でいこうかとか」
――つかみが大事ですしね。
「つかみがね、やっぱり。バンドで例えると、メドレー的なこともやって数を稼ごうかと。コンサート的な構成にしたいですよね。みんなで歌って会場がひとつになるような(笑)。あと、バラード的な企画があって」
――メンバーの方に内容は伝えているんですか?
「それもね、微妙な調整があるんですよ。ある程度知っている方がスムーズにいくこともありますし、完全に知らない方が面白いこともあるので。リハーサルをせずに、初めてやるのはお客さんの前でっていうことは守ります」
――メンバー全員集合は本公演以来ですね。
「1年のうちで、メンバーだけで集まれるタイミングって本公演のときくらいなんですよ、実は。ここ最近は個人の活動が多くて特に集まれなくなっているんです。だから年の終わりにカウントダウンイベントやって、ヨーロッパハウスでおせち料理食べてっていうのがなんとなく年末年始の劇団のリズムになっていますね。終演後はみんなで初詣にも行きますし、ぜひ気を抜いて楽しんでいただきたいです」
(取材・文/黒石悦子)
(2011年12月23日更新)
昨年、関西ぴあ25周年を記念して開催されたイベント『ヨーロッパ企画の数打っていこう』がDVDに!ゆる~いものから大ウケ企画まで、25個の企画への挑戦。その場にいた人も、観れなかった人も必見です!
購入はヨーロッパ企画のウェブサイトから⇒http://www.europe-kikaku.com/shop/eurodvd018.htm
〈ヨーロッパ企画カウントダウン
2011→2012 in KBSホール〉
「~煩悩の数打っていこう~」
発売中
Pコード:416-768(12/27(火)まで販売)
▼12月31日(土)23:00
KBSホール
全席指定-2500円(ドリンク代別途要)
※16歳未満は20歳以上の保護者の同意書が必要(要身分証明書)。未就学児童は入場不可。
[問]サウンドクリエーター[TEL]06-6357-4400
ヨーロッパ企画公式サイト
http://www.europe-kikaku.com/index.htm
脚本・演出の上田誠を中心に、京都を拠点に活動する劇団。トリッキーな劇構造を、日常会話を積み重ねてコメディへと昇華させる息の合ったアンサンブルは、ユルさと緻密さを同時に内包する独特な魅力で、幅広い観客の支持を得ている。舞台だけでなく、TV、ラジオ、イベント、映画と幅広い活躍をみせる。