ホーム > インタビュー&レポート > “生きてきた中で、1番衝撃を受けると思う” 世界を旅する和太鼓集団・倭-YAMATO-が目指す、未到の領域 10月、セミファイナルの姫路公演は必見!
子どもたちと日本の伝統楽器の面白さを体験する、参加型のプログラム
会場の近江八幡市文化会館 大ホールには、12の近江八幡市内の小学校からバスで到着した数百名の5年生が集合した。
まずは、徳永久志 近江八幡市長が挨拶。倭のパフォーマンスが海外で非常に人気であることを説明し、「和太鼓は電気を使わない楽器で最も大きい音が出る。ぜひ楽しんでもらいたいし、興味を持ったら自分でも学んだり調査をしてくれたら嬉しい」と想いを伝えた。
提灯を持った4名のメンバーが登場し、スタートした和太鼓演奏。総勢9名が打ち鳴らす大小の太鼓の力強さに圧倒される。「皆さんこんにちはー!」と大野が挨拶すると、客席からはとびきり元気な「こんにちはー!」が返ってくる。共に情熱の炎を灯した拳を天高く突き上げ<ハッ! ハッ! ハーッ!>とコール、和太鼓に合わせて一緒に身体を動かせば、子どもたちはすっかり虜に。演目「熱情」「烈火」の迫力あるプレイにも大喝采で応え、すさまじい熱が会場を包み込んだ。
続いてはアクティングやジャンプなどの鮮やかな動きを交えつつ、さまざまな和太鼓の種類を紹介。さらに津軽三味線とセッションする「颯」で、崇高な音色を響かせる。
「太鼓体験」では、子どもたちも和太鼓の演奏に参加。口唱歌(くちしょうが)という特別なリズムの覚え方を伝授され、<ドンドンドンドン タロスケドン! ドンドンドンドンよかったな!>と元気いっぱい情熱たっぷりに歌ってひとつに。各学校から1名ずつステージに上がり、倭のメンバーと見事な競演を果たしたのだった。そして、舞うように太鼓を叩く「楽打」からフィナーレへ。手も足も声も使い、全身で倭の世界に入り込んだ子どもたちは、興奮冷めやらぬといった様子でキラキラ瞳を輝かせていた。メンバーも「みんなから元気をもらいました!」と充実の表情を浮かべる。倭のパフォーマンスはもちろん、何よりも子どもの素直な反応とパワーに圧倒され、日本の未来に希望を感じた公演だった。
"和太鼓を通して僕らも日本を知るし、子どもらも日本を知ってくれたら"
――公演を終えられていかがでしたか。
大野「最初から元気がすごかったですね」
三浦「"こんにちは"と言って、1発目に"こんにちはー!"ってくること、なかなかないんですよ」
浴廣「ものすごく元気をもらえました」
――いつも何年生を対象にされているんですか?
小川「僕らは幼稚園から100歳ぐらいまで(笑)。近江八幡市はこれが毎年の恒例行事なんです。他の学校だと1年生から6年生まで一緒の公演もありますし、1〜3年生と4〜6年生の2回にわけてやったり」
――その都度内容を変えるんですか?
小川「内容は同じです。幼稚園の子は幼稚園なりに、小学生は小学生なりに、皆反応をしてくれはる。今日は全員5年生やからテンションが一緒でやりやすかったですね」
――子ども向けの公演はどういう意図で始まったんですか?
小川「倭を始めた時はホールで公演をやることは全然なかったし、そういうグループになるつもりもなかったので、呼ばれた老人ホームに慰問に行ったり、近所の小学校に呼ばれて行ったり。僕らは和太鼓の伝統的なことを全然知らずにやってるので、当時も"呼ばれるからやろうか"みたいな感じでした。だんだん"子どもらが喜んでくれるな"、"先生方も元気もらえましたと言ってくれるな"ということが続いてきて、今もその延長かなと。もちろん元気を届けに行こうと思ってるけど、特に学校は逆に元気をもらうことの方が多くて。"和太鼓ってこんなすごいねんな"ということを一緒に共感・共有してもらえたらいいなと思っていて。まして"世界中に和太鼓やってる人いてるよ"と紹介もできれば、日本の楽器が世界の人に知られていることに繋がってくる。和太鼓を通して僕らも日本を知るし、子どもらも日本を知ってくれたらと思いながらやっています」
――子どもたちの反応を見て感じることはありますか?
大野「ほんとに純粋やなと(笑)」
――みんなすごく素直でしたね。
小川「高校生ぐらいに至るまでそうやね。あまりひねた感じはしない。最初は"うわ〜太鼓や〜"と言ってても、演奏が進むにつれて演奏者の真剣さが届くというか。子どもらも共感してくれて、和太鼓の音に圧倒されるし、最後は"ちょっと背筋を正さなヤバいかな"と思ってる感じが伝わってくるね」

"ただ和太鼓が好き"という想いで倭に加入
――和太鼓がステージに1つずつ増えていって、種類と音の違いが視覚と聴覚で感じられるのが面白かったです。"直径が大きいと音が低くなるんだ"みたいなシンプルなことも。
小川「和太鼓って身近な楽器のように思うけど、大人でも知らんことが多い。先生方が1番最初にグッときて感動してくれはって、子どもらにそれを伝えようと、一生懸命言葉にしようとしてる」
――百聞は一見に如かずだと思いつつも。
小川「でも先生方の想いはわかります。子どもらに元気でいてほしいし、"1人の力はもちろん大事やけど、それが集まるとこんなにすごい"と言いたいというか。僕らはそれを形にしに来てる感じがします。昔はそんなことを考えずにやってきたし、ただただ和太鼓が好きやった。僕は大学を出てから和太鼓を始めたけど、この子らは小さい時からやってる。和太鼓好きやな?」
大野「そうですね、それだけでした」
――和太鼓に出会って、倭に出会ったんですか。
大野「そうです。倭は海外公演がメインで、日本でやる機会がほとんどないけど、たまたま日本公演を観に行くことができて」
浴廣「僕は広島と四国も行かせていただきました」
小川「47都道府県を回る20周年記念日本ツアーを、全公演無料でやったんです」
――ええ!?
浴廣「バイク買ったし、"無料やったらドライブがてら行こうかな"という感じで行かせていただいた覚えがあります」
三浦「私は高校3年生の時に倭を見て、卒業してそのまま倭に入りました」
――そうさせる情熱がすごいですね。
小川「今は和太鼓をやってる高校生が多くて。プロの和太鼓グループが何個かあるんですけど、そこを調べてね。やっぱり合う合わんあるんですよね。この人らは倭に合った......合ってないけどな(笑)」
全員「(笑)」

感情表現に重きを置くのが"倭流"。観た人が本来持つものに火をつける
――倭の魅力はエンタメ性の高さかなと思いましたが、皆さんが思う倭の魅力や強みは何ですか?
大野「エンタメ性もあるけど、1番太鼓を打ってる感じがあるなというか。観させてもらった時にそう感じて、実際自分が"やりたい"と思った場所が倭でしたね」
――"1番太鼓を打ってる感じ"というのは、どんな感覚ですか?
大野「一生懸命やっているというか(笑)」
――打ち込める、入り込めるみたいなことですか。
大野「そうですね」
小川「音楽性という意味では、技術に重きを置くグループもあれば、エンタメ性+何かをされてるグループもおられますね。倭はとにかくドカドカ和太鼓を叩いてる。技術もなきゃ、エンタメ性もどうやろ?という感じ」
――そうなんですか?
小川「もちろん倭を表現するための技術はありますけど、それを他のグループの人が見て"上手い"とは言わはらへんと思う。練習で技術的なことをやるけど、それよりは表現に重きがある。僕らの拠点の明日香にいろんな方が来て取材してくれはるけど、練習シーンを見学されたら、"あまり太鼓叩かないんですね"って」
――声出しなどをされるんですか?
小川「それもありますけど、気持ちの作り方の練習が結構大事。でもそれを他のグループが必要としているかはわからない。子どもたちがグッとくるように動くし話すし、それは嘘じゃなく自分たちも伝えたいこと。例えば"美味しい"と言うだけじゃなく、"あー美味しい!"って顔から作るから伝わる。これ技術じゃない?」
――なるほど。
小川「だから自己表現、感情表現を和太鼓に取り入れてる感じはしますね」
――今日も動きや表情で表現する場面があって、子どもたちも笑っていましたね。
小川「実際、バチはそんなに重くないんですよ。もちろん1万回振ったら疲れますけど、バチに重みがないと音に重みを感じないことがあって。だから重く見せるために、実際に重さを感じる訓練をします。若干パントマイム的というか。それが和太鼓の演奏でどれぐらい大事かわからんけど、倭の表現としてはすごく大事」
大野「衝撃でした」
――大野さんはそういう点に魅力を感じられたんですか?
大野「そうですね。入ってから教わって"そういうことやったんや"と理解するけど、知らなくてもそこが倭と他との違いだと感じられました。もし他のグループでめっちゃ真顔で思い切り打ってても、全然違う」
小川「良いこと言うやん(笑)。一生懸命表現したものを魅せに来ているというよりは、そこにいる人が感じたことを大事にしてますね。本来持ってるものに火をつける。それが出てくると、自分たちも結局もらっている感じはありますよね」
――浴廣さんの思う魅力は?
浴廣「自分もざっくり小さい頃からやってきた和太鼓に対するイメージがあったんですけど、倭を初めて観た時、そこと倭のイメージがバチンと合う感覚がありました。大野さんも言わはったように、太鼓を思い切り打つところがすごいなと思って。自分もやってみるけど同じようにならないというか。倭に入って"そういうことからなんや"と思った気がします」
――三浦さんは?
三浦「自分は目が悪くて、ステージが観えにくいにも関わらず、初めて倭を観た時にエネルギーがバンバン伝わってくる感じがすごくて、"何なんや、このグループ"と思ったのが最初でした。小川代表の演出にも巻き込まれて、よくわからないけど惹きつけられる。そこに魅力を感じました」

やめたくなっても戻ってきてしまう、倭の魅力
――明日香村で共同生活されているそうですが、1から始めたとして、デビューまではどのくらいですか?
大野「すぐ(笑)」
――人によるんですか?
大野「人というより、入ったタイミングによります」
――では、自分の中でまだ人前に立つ覚悟が出来ていなくても立つと。
大野「そうやと思います。僕も入って2週間後ぐらいに"公演があるから"と言われて、そこに向けて練習して出ました」
浴廣「自分らも3週間ぐらい。海外に行ったのも3ヶ月後だったのでびっくりしました」
三浦「私も同じです」
――もちろん、海外に行くのも知っていた上で入られたんですよね。
大野「でもそんなにすぐ行くと思ってなかった。2〜3年は練習して行くのかなと思った」
小川「そんなに練習しても上手くならないんですよ。行ってみないとわからない。どんな人でも"入りたい"と言わはったら大体"来たら?"と言いますが、居れたら倭やし、そうじゃなかったら倭じゃない。テストして受かるから倭でもない。早い子だと入った次の日ぐらいに連れて行かれて、あっという間におらんくなる子も多いですね」
大野「やっぱり最初はめっちゃしんどいですね」
――辛い時はどのように乗り越えるんですか?
浴廣「僕はあまり次の日に持ち越さないタイプかもしれないです。寝たら忘れる(笑)」
小川「浴廣くんは次の日どころか、2分後には忘れてるな(笑)。三浦さんは何回も途中でいなくなって。どうしてたん?」
三浦「家まで帰って思い直して、"すいません。やっぱりやりたいです"って(笑)」
――辛い、やめたいとなっても戻ってきてしまうんですか。
三浦「"やっぱり倭か"と思ってしまうんですね」
――戻ってきても受け入れてくださるんですね。
小川「若い頃はそんなもんですよね。"気が変わったら帰ってきていいよ"って」
――懐が大きいですね。
小川「合わせてたらやってられへん(笑)。でも他のグループから来る子もいるし、間口にはなりたいと思いますね」

海外での評価、日本での評価。続けてきたから認められた
――倭は結成33年のグループですが、業界ではどんな現在地ですか?
小川「中堅だと思います。自分たちは新曲を作ったり人とやり取りをするのが好きなので、そんなつもりないんですけど、最初の頃は和太鼓をないがしろにしているというか、"和太鼓はそんなふうに使うもんじゃない"、"人に迎合すんな"と怒られました。そういうのを持って世界中に行き始めて、和太鼓というものを壊してしまっている感もあった。でも30年もやってると、"それはそれで正しいのか"と思ってもらえている感じがする。"和太鼓を使って新しいものを作って誰かを元気にしてるし、価値のあるものになってきてるので、それは認めざるをえへんかな"と思ってくれる人がいる。奈良でやってますけど、最初は奈良の人たちにあまり声をかけてもらえなかったんです。元々橿原市で活動を始めて明日香に移ったんですけど、今度橿原市の市政70周年記念公演に声をかけてもらえて。ありがたいですね」
――続けてきたから認められた。
小川「そう思うと感慨深い。明日香村の村長が観光親善大使の名刺を作ってくれたのも、認めてくれてはったのかな」
――海外の評価が先に高まって、日本で人気が出た感じですか?
小川「海外での評価はまあまあ高いけど、日本は劇場でやるエンターテイメントにあまり親しみがないので。外国に行くと毎日のようにいろんな国のいろんなパフォーマンスを劇場でやっていて、どれもたくさんお客さんが来られるので、日本とは違うかな。街にポスターがいっぱい貼ってあるし、みんな親しみを持っている。その中に倭も入っていて"また倭来てるで"という感じやな」
――2年ごとにプログラムを新しくされているんですよね。基本はそれを持って海外を回われるんですか。
小川「わかりやすいとこで言うと、アメリカだと本当に2年に1回新しい作品で行きます。プロモーターが強い国は毎年行くけど、劇場としては違う街で2年ごとに順番に回ってる感じです」
――2年に1度新しいプログラムを持っていく理由は?
小川「そういうサイクルの中に入ったからそうしてる感じかな。プロモーターに"じゃあ次2年後ね"と言われることが多くて、この形ができていきました。"プログラム変えてる"と言ってるけど、何も変わってへんよな(笑)。もちろん少しずつ変えますけど、"新しいプログラムですって言わんとお客さん集まらんから、タイトル変えろ"みたいな(笑)」
大野「そうなんですか(笑)」
小川「最初はそんな感じやった。"タイトル何?"と言われて単純につけた『「倭魂」SPIRIT OF YAMATO』で何年もやってたけど、"違うタイトルないの?"と言われるんです。それがなかったら新作も作らなかったと思う。そういう意味では背に腹はかえられぬというか、成長させてもろたなと思います」
――自然に出来上がったサイクルなんですね。
小川「生きていかなあかんから(笑)。新曲も書くけど、やり慣れた曲の中でタイトルを考えながら再構成しながら、という感じですね」
"バラバラがええねん。失敗がええねん。それをやってるのが『人の力』"
――2026年の公演は『「人の力」"Hito no Chikara"The Power of Human strength』ですね。
小川「それも2年目で、今年の12月で終わります」
――どういうことを伝えたくて、このタイトルをつけられたんですか?
小川「先に聞いとこ。君らどう思ってんの?内容わかってやってんの?(笑)」
三浦「AIとかデジタル化する社会の中で、結局人の力が大事、みたいな感じかな」
浴廣「世の中が便利になっていくけど、どこまで僕らができるかなというところも思いつつ、とにかく頑張って力を込めてやってます」
大野「三浦さんも言ってくれたんですけど、具体的にはAIや機械の力も入っている公演です。プロジェクターを使ってみたり、それはこれまでと全然違いますね」
小川「そうそう。『人の力』というタイトルにしようと思った時、AIがなんやかんや言われてる中、ChatGPTと"人の力"について話し合ったんです(笑)」
大野「面白かった(笑)」
小川「"このご時世で、人の力って何?"って。それを最初のコンセプトにしました。プロジェクターに映す映像は、ほとんど生成AIで作った動画を自分で編集して。結局テクノロジーを有効活用して生きていくんやろうけど、その中で鼻水を垂らしながら太鼓を叩いてるのが"人の力"。いきすぎてロボットが上手に太鼓を叩いて、めちゃくちゃ一体感が出ても、逆にこのバラバラがええねん。失敗がええねん。それを考えてやってるのが『人の力』です」
――2027年からの新作公演は『魂響(たまゆら)』でしょうか。
小川「そうです。ここまでやってきたし、"ほんなら一体和太鼓って何なんやろう"というのをみんなで考えていこうかなと」
――原点に戻るような。
小川「和太鼓は今でも寺社仏閣で叩かれますし。飛鳥坐神社で奉納演奏をさせていただいた時は緊張しましたね。集まっておられる方は僕らのエンターテイメントを観に来てるわけじゃない。歴史的な場所に和太鼓はあるべきだったろうし、発祥や歴史をちゃんと捉えつつ、せやけどそっちに引っ張られない。権威も持ってるし大事やけど、最後は"はい、すいませーん。倭はこれなんですよ"というのをやりました(笑)。どっちにしろ人のためやし、"元気になって楽しいよね。揉め事もあるけど、仲良く生きていこう"をやっていけたらなって。その中心に和太鼓があるといいなと思ってます」
――もう次の公演の練習もされているんですか。
大野「はい、始めてます」
小川「それの繰り返しなんですよ。新しいプログラムが始まったら、1年後にはもう次のプログラムのことを考え始める」
――やはり、1公演ごとにブラッシュアップされていくんですか。
小川「そう言った方がカッコ良いけど、実際はダメ出しの連続。もちろんより良くなるけど、あかんことを見つけ出して潰す方が多いですかね。もう必死やな。劇場に朝から夜中までずっといて、一瞬も休みの時間も取れへん。朝8〜9時に会場に入って、太鼓を出して並べて、音響・照明をやって、ちょっと練習したら公演で、終わったら3時間片付けをやる。1〜2週間連続やと仕込みは終わってるし公演だけやればいいんですけど、昼には劇場に入って前日のダメ出しと練習をする。世界中見てもそういうカンパニーはあまりいない」
大野「普通のアーティストは開演直前に入ると思うんですけど、僕らとしてはそれが普通なので他がわからない。練習しなかったら不安というか」
――ちょっと一息つきたいなと思わないですか?
大野「公演の日に息抜きしたいとは全く思わないです。休みの日はあってもいいかもしれないけど、公演日はやっぱり準備に意識を向けたい」
小川「多分バグってるよ(笑)。でもそのぐらいじゃないと、なかなかこれだけのことはできないので」
何が見つかるかわからないけど、全く新しいものを見つけ続ける
――HPに「未到の領域へ」とありましたが、今後チャレンジをされていくんですか?
小川「日々そう思ってます。それしかすることないし、それしかやったらあかんと思ってる。過去誰かがやっていたことをやるのは憚られるし、育ちも伝統的ではないので、"見たことのないものに触れたい"とずっと思っていて。それが次の『魂響』かな。何が見つかるかわからないけど、全く新しいものを見つけ続ける、試し続ける。自分としてはそういう存在でありたいなと思います」
――皆さんにもそのスピリットは受け継がれているんですか。
小川「今ちょうどそんなタイミングなんですよ。去年「倭-YAMATO 未来戦略室」を作って、これからの未来について集まって喋る。自分でできるようにならんとあかんので、倭は何かということを知ってもらいつつ、自分らのやるべきことを探してもらい始めている段階です」
――続けていくために。
小川「倭が続く必要はないかもしれんけど、例えば100年続いた団子屋が後継者がいなくて潰れる時に、"大きな会社が団子の味を引き受けるからと機械化するくらいなら売りたないねん"、みたいな狭間というか。自分がやってきたことも伝えたいし、みんなもやってきてるから、"倭って何やろう"って、今みんなで考えてるところです。揉め事もありますけどね」
――人間の集団生活ですからね。
小川「それも倭の存在意義というか。外国では集団生活そのものを珍しがられてきたけど、"一緒に暮らして揉め事があっても、周りのことを考えるのは大事やと思う"と言う人も現地にたくさんいる。和太鼓や倭を通してそれを感じて、"やっぱ人って良いよね"と思う。そんなんを大義としてやってます」
――10月12日(月祝)の姫路公演は『人の力』のセミファイナルです。意気込みをお願いします!
三浦「自分たちの演奏を通して"人の力"を感じてもらったり、逆に皆さんの元気や笑顔を出してもらえるように頑張ります!」
――その後ヨーロッパツアーも行かれるんですね。
三浦「福井公演が終わったらすぐに。日本ツアーでもらった皆さんの元気を、ヨーロッパで待っている人たちに届けられたらと思います」
浴廣「僕らはお客さんからいただく拍手や歓声がないと演奏できないので、自分も一生懸命頑張るし、皆さんにも頑張って応援してもらって、みんなで公演を良いものにできればなと思います」
大野「『人の力』というプログラムを2年やって、内容は同じなんですけど、気持ち的には毎回違う。順風満帆にいってるわけでもないし、それぞれ色々思いながらやってる。だから他の場所で公演を観たことがある人も姫路に来てみたら、雰囲気が全然違うと思う。毎回まっさらの気持ちでやりたいですし、そんなふうに観てもらえたら嬉しいです」
――行こうか迷っている人に言葉をかけるとしたら、何と言いますか。
小川「多分皆さんが想像してるものとは違うし、今まで生きてきた中で1番衝撃を受けると思います」
大野「和太鼓の印象とは全然違うものになると思います」
小川「それが"未到の領域"かもしれないですね。和太鼓だけど全然違うものやし、衝撃があるし、それがエネルギーになったらと思ってるので、ぜひ会場に足を運んでください」
Text by 久保田 瑛理
(2026年10月 7日更新)
日本の故郷と呼ばれる奈良県明日香村を拠点に活動を続ける和太鼓集団。自らを「世界を駆け巡る和太鼓集団」と名乗り、1993年の結成からこれまでに世界55カ国、5,000回を超える公演を行い、1,000万人の観客動員数を誇る。現在も「呼ばれれば何処へでも行こう! 世界中を元気にしよう!」を合言葉に、毎年世界中でツアーを続けている。
▼10月12日(月・祝) 15:30
アクリエひめじ 中ホール
全席指定 一般-6000円 全席指定
中高生~大学生-3000円 全席指定
4歳~小学生-1500円
※3歳以下はご入場いただけません。4歳以上はチケットが必要です。【中高生~大学生チケット】当日年齢確認をさせていただく場合がございますので、年齢の分かる公的身分証をご持参ください。
[問]サウンドクリエーター■06-6357-4400
公式サイト
https://www.yamato.jp/
公式X
https://x.com/Yamato_Drummers
公式Instagram
https://www.instagram.com/yamato_drummers/
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