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「元気が無い人いらっしゃい!」
豪華編成による二部構成でドラァグクイーンとして
20周年を祝うスペシャル公演開催

ドラァグクイーンとして、2006年のデビューから20周年を迎えたドリアン・ロロブリジーダ。アニバーサリーイヤーとなる今年は、テレビのバラエティ番組に初のレギュラー出演を果たし、初主演舞台『ドリアン・ドリアン』が上演。さらには初のオリジナルアルバムも制作中と、これまで以上に精力的に活動中だ。ぴあ関西版WEBでは、10月24日(土)にNHK大阪ホールで開催される「The Entertainment!! 20th Anniversary Special」を前にインタビュー。同公演の見どころはもちろん、ドラァグクイーンとしての意識、自身の音楽的なバックボーンについてもフランクに語ってくれた。エネルギッシュに多彩な輝きを放つドリアンの真髄に触れてほしい。

ドラァグクイーンとしてデビュー20周年を機に
ソロ活動のギアをグッと上げる



――デビュー20周年、おめでとうございます。

「ありがとうございます。ドラァグクイーンの周年なんて、当時CDデビューしたわけでもなくて、ちょっと戯れにお化粧してドラァグクイーンとしてステージに立ってからではあるんですけれども。当時は20年こんなことを続けるとも思っていなかったので、思えば遠くへ来たもんだっていう感慨はあります。あっという間の20年間でした。20年間ドラァグクイーンとしてキャリアを積ませていただいている中で、いわゆるドラァグクイーンとしてのショータイムだけではなくて、歌だったり、お芝居だったり、舞台だったり、様々なことにチャレンジをさせていただきました」

――今年はより精力的に多方面で活躍されています。

「そうですね。今年は、Netflixの恋愛リアリティショー『ボーイフレンド』のシーズン2にMCで出演させていただいたり、『まるどりぃ~ココだけの話~』という地上波のバラエティ番組に初めてレギュラーで出させていただいて、4月には舞台『ドリアン・ドリアン』で初めて主演を務めさせていただきましたし、5月には大阪での初めてのディナーショーをホテル日航大阪さんでさせていただきました。そして、10月に『ドリアン・ロロブリジーダ The Entertainment !! 20th Anniversary Special』があり、ドラマ『真田十勇士 SHADOWS OF THE TEN NINJA』に出演させていただいたり、精力的に活動をさせていただいてます」

――そんな多忙な中で、ソロアルバムも制作中とのことで。

「そうなんです。最近の活動の合間を縫って、今年の年末での初リリースを目指しています。こちらに関しては、友人でありシンガーソングライターである中村 中さんにプロデュースと詞曲も全てお願いしています。ドリアン・ロロブリジーダとしてのデビューアルバムであり、完全にオリジナルになりますので、自分の名刺代わりになるような1枚を作りたいと思っています。ドリアンが届けたいメッセージを中村 中さんとディスカッションを重ねながら作っています。ぜひそちらの方もご期待いただきたいところです」

――それはとても楽しみです。この20周年を機に、より本格的にソロ活動をやっていこうと?

「そうです。八方不美人(*新宿二丁目発ディーヴァ・ユニット )というグループもあるのですが、こちらはもともとソロのドラァグクイーンが3人集まったユニットで、基本的に3人ともソロのドラァグクイーンとして活動しているので、これからはソロ活動のギアをグッと上げるような意識ではおります」

――ドリアンさんの活動は多岐にわたりますが、これまでのインタビューを拝見しますと、中心にあるのはドラァグクイーンで、そのメンタリティーは変わらないというお話をされています。そもそもドリアンさんはドラァグクイーンとしてどのような意識で活動されていますか?

「ドラァグクイーンというのは、広義ではいわゆる派手なメイクをしてパフォーマンスをするパフォーマーなんですが、私はもっと精神性だったり、世の中に対するスタンスやアティテュードというか、そういったものこそがドラァグクイーンをドラァグクイーンたらしめるものだという風にも思っています。まぁ100人ドラァグクイーンがいれば、100通りのドラァグクイーン像があっていいとも思っております。19世紀ぐらいから始まって、1960年代から80年代にかけて欧米を中心にアンダーグラウンドポップカルチャーとして花開いた文化なんですが、私はこれを、いわゆるマジョリティに対してのアンチテーゼな存在だと捉えています。男は男らしくあれ、女は女らしくあれ、男だったらこういう服を着ろ、女だったらこういう振る舞いをしろという、世間が押し付けてくる有形無形の圧力を高らかに笑い飛ばして、自分の好きな格好をするという存在だと思っているので、日常の中に軽い違和感だったり、ハレーションを起こし続けていきたいなと思っています」

――そういう姿勢をはっきり表明しているアーティストは日本ではまだ少ないですね。

「そうですね。日本の芸能、エンターテイメント界において、自分のセクシュアリティだったり、ゲイやレズビアンであるということを公表して活動されてる方は、まだそれほど多くはありません。私は化粧もしますし、時折すっぴんでもメディアや作品に出させていただいてるんですが、そういったところで、"さざ波"ぐらいは立てられる存在になれたらいいなと思っています。観る人が無意識に抱いている常識や、いわゆる"普通"という価値観を、グラグラと揺り動かせたなら素敵じゃないですか」



自分の人生を振り返るセットリストで
前半はドラァグクイーンとして歌い
後半は美中年MASAKIとして登場



――今月は『ドリアン・ロロブリジーダ The Entertainment !! 20th Anniversary Special』が開催されます。これは二部構成のステージということで。

「そうですね、ここ2、3年やらせていただいているリサイタルのスタイルで、前半はドラァグクイーンのドリアンが歌って、後半は美中年MASAKIを楽しんでいただけるお得なコンサートになってると思います。このパターンで初めてやったのは2019年頃だったと思いますが、その時は30人ぐらいの会場でした」

――今回、大阪ではNHKホールです。

「そうなんですよ!おっきいんです!!NHK大阪ホールは本当に大きなチャレンジです」

――どのような楽曲を披露される予定ですか?

「今回は、"20th Anniversary Special"ということで、ドラァグクイーンとしては20年間、大竹正輝(本名)としては42年間の人生の中で、要所要所でターニングポイントとなってきた大切なナンバーをセレクトさせていただいています。ある意味で、自分の人生を振り返るセットリストになっています」

――YouTubeでもいろんな曲をカバーして公開されてますが、あの中からも?

「ドキッ!あのYouTubeをご覧になれば、ちょっとした予習にはなるかもしれない。基本的には、私が好きな歌をセレクトさせていただいて、まぁほとんど人様の歌なんですけれどもね(笑)。私がずっとやっているこういったコンサートでは、"人様の歌を我が物顔で歌う"というのが裏のコンセプトなので、「これ、あなたのオリジナルソングだった?」というくらい我が物顔で歌わせていただきます(笑)」

――そういうのを聴きたいですね。ドリアンさんご自身の歌になってるものをぜひ!その楽曲のセレクトの基準は?

「今までの人生の中で大切にしてきた曲たちです。辛かった時に救われた歌や、思い出のステージで歌った歌を散りばめながら、今までのドリアンとこれからのドリアンを感じさせるようなコンサートにしたいと思っています。今回のセットリストでは、1930年代の日本の曲から、60~90年代、2000年代までの楽曲を歌います。新しい曲は知らないのでやりません(笑)。ですから、"最近の曲は分からないわ"と不安になっているご婦人、紳士の方がいらっしゃったら、どうぞご安心くださいませ」

――ジャンル的にはどうですか?

「いわゆる日本歌謡史を彩ったナンバーが多いですね。」

――その歌の芯にあるメッセージ性において一貫していることはありますか?

「そんな大層なことを思いながら歌っているわけではないのですが、来ていただいたからには"楽しかった!""なんか元気もらえたわ!"と思っていただけるステージをお届けしたいです。20年間もこんな因果な商売を続けてきた中年男性がお化粧して楽しそうに好きな歌を歌ってる姿を観て、"じゃあ私も明日からもうちょっと楽しんでみようかな"とか、"頑張ってみようかな"というように、何かしらのエネルギーをお贈りできると思いますので、ぜひそれを受け取っていただきたいです」

――こうして、お話しをお聞きしているだけでもエネルギーをビシバシ感じます。そんなドリアンさんがステージで一番大切にしていることは?

「やっぱり、まずは自分が一番楽しむっていうことじゃないでしょうか。これは歌のステージだけではなく、あらゆるステージに立つ上で大切にしたいことです。8割9割、とにかく自分が楽しんで、1割 2割で冷静な客観性を持つ、くらいが、自分にはちょうどいいという風に思っています。あまりにも客観性ばっかりを気にしちゃうと、ありふれたつまらないステージになってしまうし、全部自分が楽しいことだけやってしまうと、ただのマスターベーションになってしまうと思うので。そのバランスは常に意識しているんですが、まずやっぱり自分が楽しむっていうのを大切にしてます」



フェスティバルという感じでゴージャス
豪華編成でワクワクするようなステージに



――ちなみに、ドリアンさん自身が一番影響受けている歌手というのは?

「好きな歌手は?と、問われたら、中島みゆきさんです。私が一番好きで敬愛している、人生の指針となっているアーティストさんですね。みゆきの歌に何度も泣かされましたし、みゆきの歌で生かされてきました。あとは、ちあきなおみさんとか......、新宿2丁目では昔の名パフォーマンス、名歌手、名作映画みたいなものを色々教えていただく機会がとても多かったのです。いわゆる昭和歌謡だったり、演歌だったりの素晴らしさは、本当にずっと尊敬し続けて、今日に至ります。いわゆる昭和歌謡の方々はもれなく好きですし、研ナオコさん、美輪明宏さん、ドリカムも好きなので吉田美和さんも!海外のアーティストでは、パティ・ラベルとか、トム・ジョーンズとか、フランク・シナトラも好きだし、ベット・ミドラーやバーブラ・ストライサンドも好きだし、マイケル・ブーブレとか...、たくさんの名シンガーたちから、少しずづエッセンスをいただいています」

――演出面やバックの編成はどのように?

「もうフェスティバルっていう感じですね。コーラス隊もつけているのでゴージャスにワクワクするようなステージになります。特に大阪公演、東京公演に関してはホーンセクションとストリングスもあって、いわゆるフルバンドでやっていただきますので、楽しみで仕方ないです。曲によっては編成がもう少しタイトになったりしますけれども、基本的にはこの豪華編成でお届けします。一部がドラァグクイーンの姿で女性歌手のナンバーを、2部はすっぴんで男性歌手のナンバーを歌います。」

――コアなファンの方はもちろん、初心者でも楽しめるステージになりそうですね。

「もう全くのドリアン初心者の方でも楽しんでいただけると思いますし、私のことをよく知らない方にこそ観ていただきたいです。基本的には歌のコンサートなので、"ドラァグクイーンの生歌なんてなんぼのもんじゃい"という気持ちでありがたいです。足さえ運んでいただければ、多分会場を出る時には、ちょっと元気になっているし、"ドリアン悪くないんじゃない?"と思っていただけるはずですので。めくるめく世界へ、ぜひお越しくださいませ。最近はちょっとモヤモヤすることも多い時代ですから、仕事がちょっとうまくいっていなかったり、人生につまづきがちでモヤモヤしてしまっている方にこそ、このコンサートを観に来ていただければ、何かしらの元気と勇気の素(もと)はお渡しできるかなと思います。元気が無い人いらっしゃい!って感じです」

Text by エイミー野中




(2026年10月20日更新)


Profile

ドリアン・ロロブリジーダ…ドラァグクイーン。1984年生まれ。東京出身。180cmの長身に20cmのハイヒールと巨大なヘッドドレスを装着し、ひたすらに空を目指すその姿はさながらバベルの民か。2006年のデビュー以来、長い手足とよく回る舌、豊かな声量を活かして、各種イベントやMC、モデル業や映画/舞台/CM出演もこなすなど、その活躍はとどまることを知らず。2026年はデビュー20周年を迎えて、バラエティ番組『まるどりぃ~ココだけの話~』に地上波で初のレギュラー出演、4月には舞台『ドリアン・ドリアン』に初主演するなど、精力的に活動。10月には「The Entertainment!! 20th Anniversary Special」を開催。


Live

ドリアン・ロロブリジーダ「The Entertainment!! 20th Anniversary Special」

PICK UP!!

【大阪公演】

▼10月24日(土) 15:00
NHK大阪ホール
プレミアム席-11000円(サイン入りポストカード付) S席-7000円
ビギナーシート(当日引換券)-5000円(舞台・映像・演出の一部が見えにくい場合あり)
[共演]森田悠介(Bs、編曲)/平手裕紀(pf、tp)/柴田亮(Drum)
※未就学児童は入場不可。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

【東京公演】
▼10月30日(金) Shibuya LOVEZ

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