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ロックの歴史と熱狂が交差した
伊藤政則DJデビュー50周年の夜

ハード・ロック/ヘヴィ・メタルを中心に、国内外のロックシーンを見つめ続けてきたDJ・音楽評論家の伊藤政則。1970年代からラジオを通じて洋楽の魅力を伝え、多くのアーティストや音楽ファンから信頼を集めてきた伊藤が、DJデビュー50周年を迎えた。これを記念したスペシャルトークイベント『MASA ITO’S TALKING COLOSSEUM BATTLE OF ROCK supported by 生野金属』が、10月15日(木)、大阪天満宮で開催された。

前半は、伊藤とともに日本の洋楽ヒットを生み出してきた金箱利夫、永島オサムを迎えた「MASAのお宝鑑定団」。後半は、松本孝弘( B'z)、ジャック・ブレイズ(Night Ranger)、エリック・マーティン(MR.BIG)からなるTMGとの「MASAのトークバトルロワイヤル」を展開。ロックシーンを支えてきた人々との交流や、音楽にまつわる秘話が飛び出した。

洋楽ヒットを生み出した黄金チームが集結! 貴重なお宝とともに秘話が続々

大阪天満宮の本殿前には、開演を待つ1000人以上の観客が集結。開演30分前からFM802の落合健太郎が特設DJブースに立ち、思い出話を交えながら洋楽ロックのヒットナンバーを届けた。厳かな境内にロックサウンドが響き渡り、会場は開演前からライブさながらの熱気に包まれる。

「大阪天満宮で思いっきり盛り上がっていい機会なんて、そうないんじゃないかと思います! 盛り上がる準備はできていますか?」と落合が呼びかけると、客席から歓声と拍手が沸き起こった。

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定刻を迎え、ジョン・ボン・ジョヴィ(BON JOVI)の「Hey! Masa! 準備はいいかい!?」というコメントとイベントタイトルのコールに続き、BON JOVIの「LIVIN' ON A PRAYER」のイントロに乗せて伊藤が登場。「こんなにたくさんのお客さんが集まって、神様もちょっとびっくりしているようですが、今日はよろしくお願いします」と挨拶し、ジョンのメッセージについても「僕も今、初めて聞いて」と明かすと、客席から驚きの声が上がった。

ROUND 1「MASAのお宝鑑定団」には、元ワーナー洋楽担当の永島オサム、元東芝EMI洋楽担当の金箱利夫が登場。MR.BIGやSKID ROW、BON JOVIなどを日本に広めてきた3人が、当時の宣伝活動やアーティストとの交流を振り返った。

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話題は、1995年の阪神・淡路大震災後にBON JOVIが西宮球場で開催したチャリティーライブへ。金箱によると、伊藤はFM802から駆けつけ、ジョンが次に歌う曲について相談を受けたという。伊藤は記憶の食い違いを指摘しつつ、ジョンがファンのために最適なセットリストを考え、周囲に意見を求める人物だったと回想。当時の現場を知る2人の話から、アーティストと関係者が一体となってライブをつくり上げていた様子が浮かび上がった。

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金箱は、今回のオープニングコメントもジョン本人が寄せたと明かす。伊藤がDJとして活動を始めた頃からの応援を、ジョンは今も忘れていないのだという。伊藤は「お礼を言わなきゃいけないね」と応じ、長年の交流を感じさせた。

さらに、震災後のチャリティーライブでは、永島がMR.BIGを神戸チキンジョージに招いた経緯も話題に。メンバー自身もロサンゼルスで大きな地震を経験していたことなどが実現につながったという。当時の洋楽人気について、伊藤はスタジオに万単位の応募ハガキが届いたと回想。海外レコード会社を介さず、マネジメントに直接交渉することもあったという永島の行動力をたたえ、レーベルやプロモーターの尽力が日本の洋楽シーンを支えてきたと語った。

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続いて披露されたのは、2人が持参した貴重なお宝。金箱は、1990年12月31日に東京ドームで開催された『FINAL COUNTDOWN IN BIG EGG 1990』の記念ジャンパーを紹介。100着にも満たない品で、BON JOVIのジョンとリッチーの指紋が付いているという。フジロックやサマーソニックが始まる約10年前の大規模なロックフェスを振り返り、金箱が当時の洋楽ロックの盛り上がりを語ると、伊藤も東京や関西で洋楽を広めてきた関係者の努力に触れ、互いの仕事をたたえ合った。

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永島が披露したのは、RIAA(全米レコード協会)認定のSKID ROWのプラチナディスク。100万枚のセールスを記録した作品で、永島自身の名前も刻まれている。伊藤と永島がツアーバスに同乗していた際、全米チャート1位の知らせが届いたという。さらに、GUNS N' ROSESのツアーで前座を務めたSKID ROWのセバスチャン・バックが楽屋に戻ると、スラッシュがシャンパンを1ケース届けてくれたというエピソードも。伊藤は、スラッシュの粋な祝福について興奮気味に語った。

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その後も、SKID ROWの破天荒な振る舞いや、BON JOVIのメンバーが日本滞在中に好んだ食事の話など、スターたちの意外な素顔が次々と明らかに。ジョンが味噌ラーメンを気に入り、ホテルのキッチンに用意された一杯を喜んだ話や、町中華にも足を運んでいたというエピソードに、会場から笑いが起こり、トークは大いに盛り上がった。

転換時間には、TAKUMA(10-FEET)、大貫亜美(PUFFY)、岡野昭仁(ポルノグラフィティ)、増子直純(怒髪天)、吉井和哉、二井原実(LOUDNESS)、ジョン・ボン・ジョヴィ(BON JOVI)ら、国内外のアーティストから伊藤のDJデビュー50周年を祝うメッセージが届けられた。

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TMGの3人が語る音楽への情熱と、松本孝弘との絆

後半は、松本孝弘、ジャック・ブレイズ、エリック・マーティンによるTMGが登場。10月14日にリリースされた3rdアルバム『TMG Ⅲ SAYONARA』や、全国ツアー『TMG LIVE 2026 "SAYONARA"』について語った。

松本からお祝いの花束を受け取った伊藤に、会場から大きな歓声が上がる。ツアー初日のZepp Haneda公演を観た伊藤が感想を伝えると、松本は「ツアーはだんだんよくなっていて、盛り上がっています」と手応えを語る。ジャックが「日本は大好きで、特に大阪のお客さんは素晴らしいです!」と話すと、客席から歓声が。エリックも「またこうして松本さんとタッグを組んでライブができることがうれしい」と喜びを口にした。

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松本は、ジャックを「年間80本ライブをする。本当にロックスター」、エリックを「声が入っただけでキャッチーになる、数少ない素晴らしいシンガー」と称賛。ジャックは笑顔を見せ、エリックも「センキュー!」と応じた。

話題はアルバム収録曲「I DON'T SEE ME IN YOUR EYES」へ。エリックの歌声を生かすことを想定してメロディーを書いたと松本が明かすと、エリックは「メロディーが素晴らしくてエモーショナル。これまで歌ってきた中でも印象に残る、本当に素敵な曲」と絶賛。ジャックも歌声と印象的なサビをたたえた。

アルバムタイトル曲「SAYONARA(feat.Ado)」をめぐっては、「さよなら」という言葉への捉え方が話題に。終わりを連想させるため、この言葉が好きではないというエリックに、ジャックも「必ずしも終わりではなく、また会う日までという期待もある言葉だと思う」とコメント。伊藤が「さようならのあとに『また明日』と言うから、さよならってまた会うってことなんだよ」と説明すると、2人は日本語の繊細なニュアンスに興味津々。松本は"久しぶりに歌詞を書いてすごくおもしろかった"と日本語で歌詞を書き、英語を交えた楽曲に挑戦した制作過程も明かした。

3人の長年の絆について、ジャックは各国を巡るなかでも連絡を取り合い、家族ぐるみで交流していることを紹介。「音楽を超えて素晴らしい絆を育むことができて光栄」と語った。エリックも松本を「ミュージシャンとしても人としても尊敬している。生きたレジェンド」と称賛。松本が「伝説が生きているって言い過ぎですよね」と謙遜すると、伊藤が「そんなことないよね!」と呼びかけ、客席から大きな拍手が沸き起こった。

創作姿勢についても話が弾む。大阪観光を楽しむメンバーをよそに、松本が曲作りを続けていたことに2人は驚いたという。松本が「常にいい曲ができないかなとは思ってる」と語ると、ジャックは代表曲「High Enough」をわずか20分で書き上げた経験を披露。エリックはB'zの音楽がハードロックにとどまらず幅広い表現へと変化していることに触れ、日本語で歌う難しさと新たな挑戦の楽しさを語った。ジャンルにとらわれず、音楽の可能性を追求する3人の姿勢が伝わるトークとなった。

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終盤には、ジャックが現在のツアーの盛り上がりを再現するように「本当に僕らのファンは最高なんだ!」と客席に呼びかけ、コール&レスポンスを展開。会場が一体となって応える場面も見られた。エリックも、観客が楽曲を知り、一緒に歌ってくれることへの喜びを語り、最後はライブ前に行うという「1、2、3、4、GO!」の掛け声でトークを締めくくった。

ゲストの退場後、伊藤は集まった観客や出演者への感謝を伝え、イベントを締めようとする。そこへ最後のサプライズとして、IRON MAIDENのスティーヴ・ハリスからのメッセージが英語で流れた。「これからもその人生が素晴らしいものになることを祈っているよ」という祝福に、伊藤も驚きの表情。改めて感謝を伝え、DJデビュー50周年を祝う特別なトークライブは幕を下ろした。

取材・文/岡田あさみ
写真提供/FM802、撮影/達川範一(B ZONE)、渡邉一生




(2026年10月30日更新)


番組情報

『MASA ITO's TALKING COLOSSEUM BATTLE OF ROCK』

放送時間:
FM802/10月18日(日)21:00-22:00 放送終了
FM COCOLO/※再放送 10月24日(土)21:00-22:00 放送終了
▼放送時間に聴き逃しても、放送後1週間以内は、
radiko「タイムフリー」機能でさかのぼって聴くことができます。
https://radiko.jp/#!/timeshift

[DJ]伊藤政則
[トークパート出演]TMG(松本孝弘(B'z)/ジャック・ブレイズ(Night Ranger)/エリック・マーティン(MR.BIG))
※大阪天満宮のイベントの模様をオンエア

[コメント出演]
・TAKUMA(10-FEET)
・岡野昭仁(ポルノグラフィティ)
・吉井和哉
・ジョン・ボン・ジョヴィ(BON JOVI)
・スティーヴ・ハリス(IRON MAIDEN)

https://funky802.com/battle-of-rock/news1015_01.php