ホーム > インタビュー&レポート > 「梅田とスサシで文化祭やりま〜す!」 2026年10月、大阪で初の共催イベントを開催! 梅田サイファー・テークエム× SPARK!!SOUND!!SHOW!!・タナカユーキ 対談
RUSH BALLの僕らの楽屋に
遊びに来てくれたのが初対面(テークエム)
――まずは気になる2組の関係性からお話を伺っていきたいと思います。
テークエム「梅田サイファーが初めてRUSH BALLに出た時にスサシも出演していて、元々Creepy Nutsと仲が良かったユーキくんが楽屋に遊びに来てくれたのが始まりなんです」
――その時は何の話で盛り上がったんですか?
タナカユーキ(以下ユーキ)「NOONの話、したよな?」
テークエム「ユーキくんは俺らが20代前半の頃に中崎町NOONでやってたイベントに来てくれていたらしくて。昔からヒップホップ好きやってんな?」
ユーキ「そうそう。最初はR(-指定)がバトルで人気になっていて、昔Rがやってたコッペパンも出てたし、自分らのイベントに呼びたい気持ちもあって梅田サイファーができる前のイベントも見に行ってたんです。その後Creepy(Nuts)とFUJI ROCKのROOKIE A GO-GOに同じ日に出た時にNOONのイベントの話で仲良くなって。RUSH BALLの時はテークにも"元Japidiotやねんな?"って話や当時のライブを見て喰らった話をして仲良くなりました」
テークエム「俺もRにはスサシと俺は絶対に仲良くなると思うって前から言われていて」
ユーキ「俺もRに言われてた。だからRがキューピッド的な感じで」
テークエム「RUSH BALLの時はスサシのライブが見られなかったんで、改めて見に行ったらめちゃめちゃヤバくて、さらに仲良くなって」
――初めて会ったのが2022年のRUSH BALLだから、関係性は長いけど今年の4月にスサシがテークエムさんをゲストに招いてシングルを出すまでは少し時間を要しましたね。
ユーキ「東京の家が近かったり、行きつけの店が一緒やったり連絡するシーンを重ねてましたね。共演はフェスでとかはあったけど...」
テークエム「やっぱりバンドとヒップホップやから、対バンする機会は少なくて」
――じゃあ一緒にやりたいねという話は上がっても、なかなか実現せず?
ユーキ「そうですね。ただ今回の10月のイベントの発端は、スサシのツアー中が梅田も47(都道府県)ツアーを回ってる時で、超たまたま滋賀のサービスエリアでpekoくんと遭遇したんです。そこで"秋口にスサシを誘いたいねんけど"って話をされたんですよ。俺らは俺らで主催イベントに梅田をそろそろ呼ぼうって言ってたし、俺らも秋頃に大阪でやりたいと思ってたから、じゃあガッチャンコさせないですか? って」
――滋賀で偶然会ってなかったら...。
ユーキ「どちらにせよ開催はしてただろうけど、滋賀で会ったのが実現に向けて加速したのは間違いないですね」
――ドラマチックですねぇ。
ユーキ「運命です」
――(笑)。ちなみにお互いのグループのここがすごいみたいなことを、言葉にすることはできますか?
テークエム「スサシって4人しかおらんのに、エネルギーは13人くらいいるんかなってなるじゃないですか。ユーキくんはヒップホップもレゲエも好きやからミックス感もいいなと思うし、アコギでラップしだしたりして。そういうところも...すごいですよねぇ」
――4人しかおらんのにエネルギーは13人くらいって、スサシを客観的に捉えたいい言葉ですね。
テークエム「昔ちっちゃいライブハウスに見に行ったんですけど、天井からぶら下がるみたいにして歌ってて、こんなバンドおらんやろと思いました」
ユーキ「本来そんなことやらんでええしな(笑)。俺は梅田サイファーが梅田サイファーになる前から見てて、元々イケまくってた人たちの集まりだから "あん時の人たちやん!"っていう想いが強いんです。ブレイク前夜から見てきたからこそ、なおさら今の梅田サイファーがドラマチックに映ってるというか。...でもやっていることのテイストは変わってない。さらに、バンドでもなかなかやらんでっていう47都道府県ツアーをやってるのもいいですよね。それと俺らがまだノルマを払いながらライブハウスに出てた時代に仲良くしてたバンドがいるんです。そのバンドの子が所属してた軽音部の部長がpekoくんやったらしくて」
――かなり昔からpekoさんのことはなんとなく知っていたと。
ユーキ「そう。だからバックボーン的にもミクスチャーのサウンドにもリスペクトがある人が梅田に入って活動してんのもいいなと思うし、だからこそバンド側から見ててもかっこいいと思うんですよ」
――うんうん。
ユーキ「いい軽さ、ドープに寄りすぎないいいバランスがあって。今のお茶の間とのリンクしつつ、スタイルは崩してないのがすごいなと思います」
テークエム「例えば47(都道府県ツアー)を俺らがやったことって、バンド側からはどう見えてんの?」
ユーキ「え、変」
テークエム「変!」
ユーキ「ラッパーで47って! おらんて! 俺のイメージだとラッパーってローカロリー・ハイリターンでパフォーマンスするかっこよさがある感じやねんけど」
テークエム「おっしゃる通り」
ユーキ「やけど梅田はハイカロリーで汗かいて」
――でも梅田サイファーの47都道府県ツアーの合間に滋賀でばったりしたからこそイベントの話にもなった訳で。
テークエム「あ、でも実はその47の序盤の福岡でもユーキくんとは会ってるんです。お互い博多でライブして、打ち上げ中の路上で偶然会って。俺ら翌日の出発9時半なのに、スナックで9時まで一緒に飲んで。俺的にはこの時にもう『TAIYOLO』にスサシを呼ぼうっていうのは完全に決めてましたよ」
青春感も含めて、
このノリは文化祭(タナカユーキ)
――今年4月にSPARK!!SOUND!!SHOW!!がリリースしたシングル「HYPER AIR (feat.テークエム)」はイベントをやろうという話と時系列的にはどういう順序だったんですか?
テークエム「イベントの話が出てからはかなり時間があいてからのリリースやったよな?」
ユーキ「そうやねんけど、実は「HYPER AIR」は元々あったけどリリースはしてなかった曲なんです。そしたらうちのタクマ(Syn&Gt&Cho)が、この曲をテークにラップしてもらったらいいんちゃう? って突然言い出して、俺もそれはそう! って思って」
テークエム「曲ができて、どこかで一度お披露目したよね?」
――今年4月のスサシのツアーの新代田FEVERですか? それは音楽ニュースになっていました。
ユーキ「その前にしてない? ...25年の10月か」
――ん? 去年?
テークエム「デモは去年の夏にはあったんですよ」
ユーキ「その後レコーディングしたのは去年の冬でしたけど。だから合間に1回披露してて」
――あ、そうやったんですね。そもそもスサシだけでやる曲として存在していた段階でテークエムさんにラップしてもらおうというアイデアが出たのは、曲に何か物足りなさを感じていたとか...?
ユーキ「物足りなさ...というよりブースト的というか」
――ブースト?
ユーキ「にんにく入れたら美味しなる、みたいな感じで」
テークエム「あははは!」
ユーキ「そのままでもある程度美味しいけど追いにんにくして、より美味しくいただきたいと。テークのソロ曲で「HYPER」っていうのがあるんですけど、実はこの曲を知らんとリリックを書いてて。でも雰囲気がテークっぽくて、俺の中でもテークっぽさを感じてたんです。俺からテークにやってもらおうっていうアイデアは出んかったけど(笑)」
テークエム「「HYPER」っていう曲があることで、ハイパーなテーマ性を自分自身が持ってたから、バッチリでしたね。HYPER AIRってどういう意味なん? みたいなこともスサシのメンバーと話をしながら進められたのも良かったです。最高の曲になりました。ちなみにスサシのみバージョンっていつできてたん?」
ユーキ「2024年にはあったよ」
テークエム「へー! そういうのを含めると、本当にリリースまで時間がかかった曲ではあると思います」
ユーキ「2024年の段階で曲としてフィックスはしてるけど、リリース予定がない状態でした。そこからテークを入れてブラッシュアップしてみんなに聴いてもらえる状態にしていったら2026年になったっていう」
テークエム「スサシのおもしろいところは、リリースの予定を決めずに曲作りをするところなんです。ライブをやるために作るというか、反応を見てドロップするか決めるねんな」
ユーキ「そう。体感も含めて」
テークエム「俺らは出すために作るんで、出発点が違うというか」
――じゃあ「HYPER AIR」の制作に関してはスサシがふわっと完成させていた楽曲をテークエムさんに渡して、ブラッシュアップするポイントを見つけてもらうみたいなやり方で?
ユーキ「ここ歌って欲しいっていうところのバースを空けておいて」
テークエム「音作りには口出しはせず、空いているところに100点満点のバースを一発で叩きつけるという感じでした」
――ユーキさん、バースを一発で叩きつけられていかがでしたか?
ユーキ「素晴らしかったですよ。ビタビタでした。コレコレ! みたいな。今まで飲んで喋ってきたこともキャッチしてくれつつ、俺が書いたリリックに共感したり拾ってくれたりしつつ...まぁそうしてくれるだろうという予想の元に曲を渡した感じでしたけど」
テークエム「歌詞は意図を汲んで書きましたけど、ノリ方はもう俺の中から出てきたもんでしかなくて。別にユーキに刺され! とか強く思っていたわけではないけど、普段からユーキとは聴いている音楽も一緒だから」
ユーキ「うん、わかる」
――音楽の共通言語がちゃんとあるから、進みも早いというか。
テークエム「進みが早いというか、目指すものが明確というか。だからやりとりも1回やった?」
ユーキ「1回やったな」
テークエム「1ショット1キル、お互いの感性を信頼して。文句のつけようもないから、俺はかますだけ」
ユーキ「時系列的には11月末にレコーディングして、4月の東京公演にテークにゲストオファーして。それが決まったからテークが来てくれた日にその曲をサプライズ解禁できたからおもしろいねって4月下旬にリリースを決めました」
――そういう流れだったんですね。ちなみにジャケットはテークエムさんが手がけられましたが、この曲を視覚化するにあたり意識したことはありましたか?
テークエム「スサシのアートワーク周りはチヨくん(Ba&Cho)が担当なので、彼からの希望を元に広げていきました」
――チヨさんの希望とは?
テークエム「Y2K的なピンクのプニプニって言われて」
――わぁ! ピンクのプニプニってどこから出てきたんでしょう?
テークエム「(右を向いて)なんでなん? ちょうど横にチヨくんがいます」
チヨ「ピンク、好きやから!」
――どストレートでした(笑)。
テークエム「でもこの曲の根幹としてY2K、2000年代のヴァイブスがある感じもあって」
チヨ「そうそう。原宿カルチャーとか、カワイイ空気感とか」
テークエム「原宿カルチャーっていうキーワードはもらっていたので、何パターンか出して。プニプニしながらも尖ってる感じを出したり」
ユーキ「あのジャケ最高。俺もめっちゃ気に入ってる」
――ちなみにこの曲がリリースされた時のスサシのコメントで「最早当たり前にロックとラップが混ざってる時代ではありますが全然まだまだ当たり前にしていきたい思いが多分にあります」という一文があって、"全然まだまだ当たり前にしていきたい思い"って何だろうと思っていたんですけども...。
ユーキ「とても個人的なんですけど、とにかくロックとラップが混ざった時代が当たり前になることで、自分自身がもっと楽しめると思っているんです。僕にフィットする時代になって欲しいっていうだけで...まずは僕が楽しめるような環境にしたいというか」
テークエム「僕もそれはよくわかります。ミクスチャーのロックとかミクスチャーやバンドでラップしてるやつとか、バンドとラップのコラボレーションってあると言えばあるけど、まだまだ局所的で数えるほどしかないんです。バンドサウンドのサンプリングもあるけど、オルタナ寄りで本流ではないし、バンドとラッパーのつながりももっと当たり前にあっていいな、あった方がおもろいのになと思ってます」
――それはそもそもバンドとラッパーの交流が少ないってことなんですかね?
テークエム「少ないですね。イベントも一緒にならないし、ラッパーは深夜に動くけどバンドはそこまで深い夜でもないでしょ? 今思えばスサシがRUSH BALLで俺らに絡んできてくれたのもちょっと異端だったのかなぁって。お互いのこと深く知らんでも、もっと絡んでいったらいいんやろうなと思います」
――バンドとラップのコラボレーションがまだまだ局所的というのは、そもそもコラボレーションすることが難しいのもあったりしますか?
テークエム「バンドサウンドを乗りこなしてラップするのは難しいのかなと思いますし、ラップを理解してバンドしているやつらが少ないのかもしれません。でも本来そんなに難しいことじゃないはずなんですよ」
ユーキ「うん、そうよな」
テークエム「ただラッパーは普段楽器でラップしてないし、バンドはオケで曲を作ってないと思うから...その辺はありますよね」
――それ、ライブになった時に難しさがありませんか。バンドの生演奏でラップすることになるわけで...。
テークエム「難しさはありますよ。俺らは足元からくる音でラップするんですけど、普段はオケなので絶対に音がズレることはないんです。でもバンドだと人力でドラムを叩くので、それがバンドの勢いだし、対バンした時にヒップホップが弱く見えるのはそこに原因があると思います」
――弱く見える?
テークエム「目の前でギターが鳴っていてドラムを叩いていて肉体的な音の喜びがそこにあるから、ラッパーとバンドが共演してもお客さんがついてこないっていう現象も多分にあって。みんな専門的なジャンルを聴き込んでいる人が多いから、集客の面でも難しいこともあるのかな」
ユーキ(深く頷く)
――スサシ側としてもラッパーとライブをする時に、演奏する上で気を付ける点もありますか。
ユーキ「気を使う点...ちゃんとラッパーが入れるか気にするぐらいですかねぇ」
テークエム「今はバンドの畑にラッパーが参入するっていう形が大半なんです。逆のパターンがあまりないので、そこに何か壁があるのかなぁと」
ユーキ「バンドの人はラップできへんから、ラッパーをゲストに呼ぶんですよ。飛び道具的にお願いしますというか」
テークエム「その辺の壁がなくなったら、おもしろいなあとは思いますけどね」
――まだまだやれること、やりたいことはいっぱいあると。
テークエム「まだまだあります」
――そのひとつが10月の「TAIYOLO x HAPPY DO BOUNCE!!」だと思います。どういうイベントにしたいというイメージで進んでいますか。
テークエム「今まさに話をしている段階ですけど、Wネームでやるからにはお互いが持ち時間でライブするだけになったらおもしろくないなと」
ユーキ「結局はパーティーにしたくて。だからDJもやるし、セッション的なものとか...今は言えないけどかなり楽しみなトピックもあります」
テークエム「まぁバチバチです」
ユーキ「お互いのステージにお互いが参加するのはもう予想されていると思うので、なるべく裏切っていけるコラボレーションにしたいなとは思ってます。ここまでの交際期間の長さや年輪も見せつつ、ちゃんとエンターテインメントに昇華して。1回目だけど2回目を見たいな、やりたいなと思えるようにはしたいですね」
――どんなセットリストになるのかも気になるところです。
ユーキ「予想やけど、どっちもお互いに寄せなそう。それがいいかなと思うけど」
――ちなみに当日に楽しみにしていることはありますか?
テークエム「打ち上げのバーベキュー!」
ユーキ「確かに」
テークエム「会場がゴリホやから。裏でバーベキューがやれるので楽しみにしてます。この間ゴリホに来た時はゲスト出演やったから隅っこで食べたけど、今回は真ん中で肉食うつもりで! ...とはいえ、さっきユーキくんも言ったけど、本当にパーティーがしたいんです。それがすげえ楽しみです」
ユーキ「たまにディスっぽく使われるけど、文化祭にしたいっていうのはあります。みんなで話した時に、大人数でこの祭りを盛り上げるみたいなことを言ってたんですね。メンバーたちの年も近いし、青春感も含めてこのノリは文化祭やから、もう文化祭って思ってもらってていいよなぁと」
テークエム「うちのお客さんもサークルモッシュして欲しいです。なんなら梅田の誰かがダイブするかもしれんし」
ユーキ「初?」
テークエム「初。スサシにダイブの作法を教えてもらって」
――そういう感じも文化祭的ですねぇ。
ユーキ「最初からアレやな、梅田とスサシで文化祭やりま〜す! って言っといたらよかったな」
テークエム「文化祭やりま〜す! って、記事に大きく書いといてください!」
取材・文/桃井麻依子
(2026年9月10日更新)
▼10月2日(金) 19:00
GORILLA HALL OSAKA
前売り-6000円(ドリンク代別途必要)
[出演]梅田サイファー/SPARK!!SOUND!!SHOW!!
[DJ]peko/KennyDoes/TAKUMA
※小学生以下保護者1名につき1名まで入場可(指定のスペースで観覧)。小学生以下チケット不要。
[問]GREENS■06-6882-1224
オフィシャルサイト
https://www.sonymusic.co.jp/artist/UMEDACYPHER/
公式X(旧Twitter )
https://x.com/umeda_cypher
公式Instagram
https://www.instagram.com/umedacypher_official/
YouTube
https://www.youtube.com/@umedacypher
オフィシャルサイト
https://sparksoundshow.com/
公式X(旧Twitter )
https://x.com/susasiii
公式Instagram
https://www.instagram.com/sparksoundshow_official/
YouTube
https://www.youtube.com/@sparksoundshow