ホーム > インタビュー&レポート > “ほんまのところ”を詰め込んだ ニューEPを引っ提げ真摯に向き合う新たなツアーへ
――まずバンドについて教えてください。4人は高校の同級生なんですか?
木ノ瀬「軽音部ですね」
中森「(木ノ瀬だけは)先輩です。もう憧れの先輩みたいな......飛び抜けてギターがうまかった」
木ノ瀬「いえいえ、そんな(笑)」
――このメンバーでバンドを組んだ理由は?
木ノ瀬「純粋に仲がよかったからっていうのもデカいし、聴いてる音楽も似てたんで」
三浦「でも、高校の時からずっとこのメンバーでやってたわけではないですけどね。それぞれ別で......(バンドを組んでいた)」
中森「でも、すしを食べに行く時、一緒!みたいな」
――すし(笑)?
中森「すしが大好きだから」
森本「"すしバンド"です(笑)」
――音楽については(笑)?
森本「みんなで、これいいやん!って(好みが)一緒になっていくっていう」
三浦「めっちゃ共有し合ってたから」
中森「海輝がミセス(Mrs. GREEN APPLE)が好きやったから、ミセスを流してみんなで聴くとか。で、僕がミスチル(Mr.Children)好きやからって、海輝もハマってミスチル、全部聴くとか」
三浦「そんな感じでSUPER BEAVERのコピー、めっちゃしてました」
木ノ瀬「僕ら音楽的にはもともとは浅いんですよ」
――いつから本気に?
三浦「2022年のサマソニ(SUMMER SONIC)の大阪2日目。普通に見に行ってたんですよ。そん時は外タレとかよくわかってなくて、King Gnu見に行こうぜ!つって。で、そん時のヘッドライナーがThe 1975で、それを見てもうすべてをひっくり返されて......みたいな感じですね」
木ノ瀬「曲、作ろう!って。そこから洋楽を聴くようになって変わりましたね」
――で、4人でバンドをやろう!と......?
木ノ瀬「でも、それはその1年半後とかなんです。高校を卒業してからなんで」
――卒業後、バラバラにはならなかった?
三浦「会ってたな。アホみたいに(笑)」
中森「(高校の時と)同じペースで遊んでたやんな」
森本「というか、もうほぼ毎日。ゲームしたり、すし食いに行ったり」
木ノ瀬「基本、すし食いに行くついでのなにか......(笑)」
中森「ほかに友達おらんかったし(笑)」
森本「4人が4人とも、4人しか友達おらんかった(笑)」
――ところでドラマーがいないのはなぜ?
三浦「......いた(笑)」
――なるほど(笑)。新しいドラマーは探さなかったんですか?
森本「この高校の時からのコミュニティの中でドラム叩けるやつはいなかったんで」
中森「ここ(4人内)の距離感と、新しいドラマーとの距離感はたぶん全然違うから、(加入しても)かわいそう過ぎるもん」
三浦「サポート(ドラマー)にも、お前は入れへん!って言ってるんで(笑)」
――すがすがしい(笑)。そして4人の絆が強いですね。言葉なしでも通じ合えそう。
三浦「そんなんある?」
木ノ瀬「めっちゃあるよ」
中森「めっちゃ察知する」
森本「○○食べたいと思ってたんかなとか」
中森「日常生活の中でもそういうのが起きてるっすね」
木ノ瀬「いやでも、そこ意外と大事よな」
森本「2人(三浦・木ノ瀬)は曲を一緒に作り始めてからさらにあるんじゃ?」
木ノ瀬「シンクロしだしてきたよな」
三浦「2人のデモがどっちも同じような3連符のバラード......みたいな(笑)。作りたい曲のテンション感が一緒」
――興味深い(笑)。そして曲を作るのは、三浦さんと木ノ瀬さんなんですね。
木ノ瀬「曲作りは基本2人なんですけど、作り方は違ってて、僕やったらいったんフルで作っちゃって、海輝に投げてメロディと歌詞をつけてもらうっていうパターン。逆に海輝が丸っと作った曲を僕が編曲するパターンもあって、おもなのはその2つかな。作詞はすべて海輝が......(書いている)」
――中森さんと森本さんのアレンジが加わることは?
木ノ瀬「ほぼ100%、(その前に)終わらせます」
――では次に「On my mind」の話へ。これが3枚目のEPですが、ここまでリリースはわりとハイペースですね。
中森「やるやん(笑)」
三浦「そもそもバンド組もう!ってなったのは、曲が作りたかったからって感じやもんね。バンド組む前から曲はあったから、それをやりたい!ってなった時に、バンドを組むかって......」
木ノ瀬「見せ方がわかんなかったんです。でも、バンドだったら僕らがやったことあるっていうか。だから、バンドなんじゃね?っていう感じですね」
――ライブがやりたい!とかはなく?
三浦「じゃなかったですね、最初は。ライブ衝動が!......みたいなタイミングはないです」
森本「今もめちゃめちゃライブをやりたい!というより、制作をしたいっていうタイプではあるかもね」
木ノ瀬「曲を聴いてほしいだけなんで」
森本「こちら側(中森・森本)としたら、けっこう暇ではある(笑)」
全員「(笑)」
中森「否定はしません(笑)」
――中森さんと森本さんで制作陣のモチベーションを上げたりとかは?
三浦「そんなんされたことない(笑)! いや、でもなんか、やっぱ気楽にはやれてるよ」
中森「応援はしてます(笑)」
三浦「応援はされてます(笑)」
――制作する2人は、中森さんと森本さんの曲への反応や感想は気になりませんか?
三浦「気になります」
中森「それ(感想)はボチボチ言ってる......」
三浦「ボチボチ(笑)」
森本「だいたい、いいやん!ってなるだけやねんな。いいと思ってしまったら言うこともとくにないしっていう」
中森「結局、みんな聴いてきた音楽が一緒、出所が一緒やから」
三浦「必死に言いわけしてる(笑)」
全員「(笑)」
中森「でも、ひと言はなんかいうやんな?」
木ノ瀬「でも、LINEでなんも反応ない時ある(笑)」
森本「それは、ほんまに家帰ったら聴こう!と思ってたら、いつの間にか寝てるという」
木ノ瀬「全体のグループLINEで曲が送られてきても、(反応のないうちに)もう話が別の内容に......(笑)」
三浦「(曲のことは)飛ばされてな。埋もれてるみたいな(笑)」
森本「たいてい聴いてはいますよ。でも2日後とかになったら、もう言うの気まずいから次にスタジオで会った時で(いいか)って(笑)」
三浦「いいよ。2日後でも全然言ってくれて(笑)」
木ノ瀬「でも、(スタジオで)会ってもすぐになんも言わへんやん(笑)」
森本「気にしてんねん(笑)?」
三浦「どう?って聞くのもちょっとなんか変やん(笑)」
木ノ瀬「こっち側からな(笑)」
中森「ま、あと、ここ2人(三浦・木ノ瀬)が信念があるタイプというか(笑)」
森本「これはこうしたい!っていう我が強いタイプやから、やらせとこうかなって。ああだこうだ言っても......(笑)」
三浦「それもわかる(笑)」
木ノ瀬「結局、決めんのこっち側やし(笑)」
――結果、バランスがいい(笑)。
中森「ま、いい言い方をすると......(笑)」
森本「大丈夫かな。空中分解せえへんかな(笑)?」
――逆に長続きしそうです。
三浦「仲はいいけど、めっちゃ各自が自由ではある」
森本「熟年夫婦みたいな」
三浦「過干渉をしてる感じではないな」
木ノ瀬「あれしろ、これしろとか、なんもないもんな」
三浦「このメンバーじゃなかったらちょっとしんどい」
中森「それ(別のメンバー)は無理ですね」
(森本が中森をじっと見る)
中森「......?」
森本「......こちら側(中森・森本)が言うんやって(笑)」
全員「(笑)」
中森「いや、自分が曲を作らへんのに、いろいろ言われたら......(いやだろうと)」
――それで感想も干渉もなしですね(笑)。
木ノ瀬「でも、たまにこっちの方がよくない?とか言ってくるやん?」
中森「プラスになることはもちろん言いますけど、マイナスなことは......(言わない)」
三浦「毎回、プラスも出てきにくいしなあ」
中森「ありがとう!」
森本「俺、逆にマイナスの時しか言ってないわあ」
三浦「好きか嫌いかしか言わへんもんな」
木ノ瀬「はっきりしてる。正直者」
三浦「だから気に入ったデモとかはずっと聴いててくれてたり」
木ノ瀬「それはうれしいですね。でも『Crush』は(デモを聴くのを)忘れてたけどな(笑)」
中森「忘れてた(笑)」
全員「(笑)」
森本「でも『School bag』は、最初のデモをずっと聴いてた。なにも考えずにいいと思って。ほんまにギターがどうベースがどうじゃなく、普通に他アーティストを聴くくらいの感じでデモを聴いちゃう」
――一番のファンでもあるのかもしれないですね。では今出てきた「School bag」や「Crush」を納めた最新作「On my mind」に話を戻しましょう。全5曲、1曲ずつ順番に......。まず最初の曲は「School bag」。
三浦「それこそ、みんなでデモができた瞬間に......」
木ノ瀬「......盛り上がったな」
三浦「新しいkohamoだ!ってなった気がする」
森本「洋楽っぽいからな。ノリ感が気持ちいい。ほんまに洋楽を聴く時のノリに近いかも」
――この曲はさわやかに青春を描いた曲ですね。
三浦「1年ぐらい前からある曲で、僕的に歌詞とかはティーンエイジャーを的にしたうえで、老若男女が聴けるような、大人にも投げかけるようにしたつもりですね。俯瞰の歌詞ではある」
木ノ瀬「達観してるもんな」
――そして2曲目は「Humor」。
中森「もともとEPのリード曲を作るってずっと言っててあがってきた曲やんな。(森本を見て)知ってた?」
森本「やめて。巻き添えにするの(笑)」
三浦「俺は知ってたけど~、お前知ってた~?って(笑)」
木ノ瀬「エグいパスやったな(笑)」
全員「(笑)」
――中森さんは知ってたんですね(笑)。
中森「青春とかを大きなテーマにするっていう話も聞いてて、そのテーマにちゃんと沿ってるなと思って」
森本「その話は僕も聞いてはいましたけど、曲の背景とかはあまり考えずに第一印象で振り分けてしまうタイプなんで、リード曲か......くらいにしか思ってなかったんです。ただ、曲自体は初期のころに比べたら、いろんなものがすごく削ぎ落されてるっていう風に感じて、でもちゃんと素材が選ばれてて洗練されてる。オーラがだんだん出てきたなって」
木ノ瀬「一番シンプルです。kohamoの曲の中で」
三浦「素材だけで十分で、味は濃い......みたいな」
森本「ちゃんとダシが出てる"ダシ曲"」
三浦「『School bag』と雰囲気は似てるんすけど、日本のノリ感ですね。サザン(サザンオールスターズ)とか、どんどん進んでいくような感じ。さわやかさもあるようで、僕らが好きなThe 1975っぽさもちょっと入れたりしてます」
――その次、3曲目は「Broken Heart」。サビの"Broken Heart"はコーラス。歌わないんだ......と思いました(笑)。
三浦「被せやったなあ(笑)。たぶんあまりそこ自体には意味がなくて、作ってる時は楽曲的なバランスを考えてたと思います」
――どの曲もひとひねりありますよね。次の「Madorominoyōna」は楽器もボーカルも一つになって刻んでいるような感じが気になります。
木ノ瀬「もとにブラックミュージックとかがあって、やっぱりノリがすべてで。だからそういう感じになってると思います」
三浦「正直、EPに入れるかどうか悩んでたんですよ。別の曲を入れてもいいなって思ったんすけど、バランス感も踏まえて......。あとEPで歌詞を統一してたってのもあって。言うたら、悲しさみたいなところ。それがほかとリンクする部分が大きかったんで、結局入れようってなったんです」
――そしてラストは「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」の学生クリエイター奨励賞にノミネートされた「Crush」。この曲は人間味がありますね。
三浦「自分のことを一番歌ってる曲な気がしますね」
森本「(三浦は)普段から、これについてどう思う?みたいな、自分のあり方みたいなのを聞いてくるんです。僕はこう思うんやけど......みたいな(笑)」
三浦「カウンセリングみたいな(笑)。みんなで議論みたいなのが好きなんですよね」
木ノ瀬「楽しいよな」
三浦「それで深夜になってたりとか。たぶん、他人から見たらどうでもいいんやろうけど、でもそういうことじゃなくてっていう」
森本「そういうところが歌詞に出てるんじゃないかなって。自分について深く考えるのが好きな人間(笑)」
三浦「そうやと思います(笑)」
――ちなみに曲の冒頭に雪を踏みしめる音がして、MVも雪のシーンだったのですが、映像が先に浮かんでいたんですか?
三浦「映像が先ではなかったですけど、作った時にこれは雪景色が合うなってすぐ思いましたね」
木ノ瀬「俺がSEを入れるってなった時に、これは雪やなって思ってたんよ。それこそ......(前述のシンクロ)」
三浦「同じくらい(のタイミング)で......」
木ノ瀬「で、いいやん!って」
三浦「それ(雪景色)でMV撮ろう!って」
――すごいですね。あと、この曲のシリアスな感じは、全肯定を掲げる2nd EP『きらきらの私たち』と違う世界。
三浦「逆っすもんね、言ってること(笑)」
――しかも今作では"Broken"したり"Crush"したり(笑)。方向転換の理由はなんですか?
三浦「たまたまなんですけどね。ただ、本質......ずっと言ってることは、ずっと一緒っすね。『きらきらの私たち』にしろ『On my mind』にしろ、道筋が違うだけで、僕が言ってることは一緒。結局、生きていくしかない!みたいなところに全部たどり着いてる。それは1st(EP)も同じ。ちょっとだけ角度を変えたのが3rd(今作)って感じですね。2ndの方がちょっと......着飾ってましたね(笑)」
木ノ瀬「そとゆき」
三浦「ほんまのところは3rdとか1stの方が近いんかもしれない」
――ただ、"生き急いだ青年は"のところはちょっと俯瞰した感じがしました。
三浦「生き急いだ青年は僕のことですね(笑)」
中森「(三浦は)やばい、やばい!ってずっと言ってる(笑)」
三浦「悪夢、見ますからね(笑)」
森本「で、結局これはやっていくしかないわ!って自己解決に入るよな(笑)」
木ノ瀬「わかるわ(笑)」
森本「わかった、やるわ!とか言って1人で解決しちゃうんですよ(笑)」
――生き急いでますね。
三浦「ストレスを感じてるわけじゃないんですけどね」
――さて、最後にツアーのことを。三浦さんはライブに関して、某インタビューで"エンターテインメントを意識してる"という発言をされていました。期待が高まります。
三浦「やばい(笑)」
木ノ瀬「まずいな(笑)」
森本「いや、でも思ってんのは事実よね?」
三浦「(代わりに)しゃべってください(笑)」
森本「こういう時だけ(笑)。僕が話して(三浦と)違ってたら......」
中森「......たまったもんじゃない(笑)」
――じゃ、三浦さんお願いします(笑)。
三浦「ライブにわざわざ来てくれるって、労力が高いことやと思ってて。お金もかかるしね。しかも、対バンとかやったら僕らの尺は40分とかじゃないですか。それに対してチケット代が3000円とかするわけじゃないですか。すごくないですか? 40分に3000円払う。ほかのバンドも見たかったら安くはなるけど、でもそこに対してはやっぱ真摯に向き合っていかないとって思ってて。ただただ盛り上げて楽しかった!でも、もちろんいいですけど、僕は楽しかった!で帰ってもらうよりは、感動したとか、がんばろうと思えたとか......それがエンターテインメントって言ってるものですね。楽しいだけじゃなく、悲しいとかの喜怒哀楽......そういう感情を持たせられたら、それはエンターテインメントとしての価値があると思うんで、そういうことをライブでしたいなと思ってます」
Text by 服田昌子
(2026年7月 2日更新)
kohamo(コハモ)…2024年大阪・北摂にて結成。"コンテンポラリーなバンド"を謳い現代的なJ-popを追求する4人組バンド。メンバーは三浦海輝(Vo)、木ノ瀬大葵(G)、中森颯(B)、森本奏音(G)。楽曲によって異なる多種多様なアプローチや、三浦による人間の真髄を突く歌詞が特徴的。活動初年度ながら「MINAMI WHEEL 2024」に出演、味園ユニバースにて開催された「DECEMBER’S CHILDREN」ではオーディションで優勝し出演を果たす。2025年には2nd EP「きらきらの私たち」をリリース。その収録曲3曲がSpotify公式プレイリスト「キラキラポップ:ジャパン」に選出されトップカバーにも抜擢される。さらに「イナズマロックフェス2025」のほか、韓国・KBSアリーナでの「CONCRETE JAM 2025」にも出演し、海外にも展開。2026年に入り、シングル「コント」はUGC累計再生100万回を突破。「Crush」は「MUSIC AWARDS JAPAN 2026」にノミネートされ、「YouTube Music Weekend」にも出演。7月には3rd EP「On my mind」をリリースし、翌月には東阪ツアー「kohamo Presents. 3rd EP Release Tour "Teal"」を開催。ライブ、リリースともに精力的に活動中。
【東京公演】
▼8月14日(金) TOKIO TOKYO
[共演]wapiti/Panorama Panama Town
▼8月21日(金) 18:30
LIVE SQUARE 2nd LINE
一般スタンディング-2500円(ドリンク代別途要)
[共演]TiDE/カラノア
※未就学児入場不可。未成年の方は保護者の同意を得てご来場ください。出演者のキャンセルに伴うチケットの払い戻しは致しかねます。あらかじめご了承の上、チケットをご購入ください。チケットの転売、譲渡は一切禁止。車椅子等でご来場される場合は、チケットご当選・ご入金後、事前にお問い合わせ先までご連絡ください。
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