ホーム > インタビュー&レポート > 毎日SNSにアップされる弾き語りカヴァーが話題! シンガーソングライター・鈴々の音楽活動は 「恋愛にまつわる悩みやモヤモヤがガソリンになるタイプ」
彼氏との別れをきっかけにSNSで顔出し
再生数がポンと伸びて「これかー!」
――今日はよろしくお願いします! もしかしてインタビューは初めてですか?
「はい! そうなんです。よろしくお願いします!」
――いろいろお話伺えたらうれしいです! まずは鈴々さんが音楽を始めたきっかけから聞かせてください。
「高校卒業後の進路を決めるタイミングでアパレルか音楽かで迷っていたんです。迷っている中で仲のいい友達に"鈴々は音楽の道に行くべき"と言われたことで、すごく背中を押されて、そこで思い切って音楽の道を選びました」
――お友達の言葉が絶大だったんですね。
「自分の中では決まっていたんでしょうね。でも音楽の道は絵空事のようで、無理だなと諦めていたというか。背中を押してくれた友達は私の鼻歌を聴いて"待ってちゃんと歌ってみて"って言ってくれて、"歌やった方がいいよ"って勧めてくれた人だったのも大きかったですね」
――高校生の間に音楽活動はされていたんですか?
「カラオケに行くくらいでした。母がヤマハの先生だったのでピアノはやっていましたけど、活動として特には...」
――高校卒業後は?
「大阪芸大の短大にポピュラー音楽コースがあって、そこに進学しました。そこでいろいろ学びました。それが2021年かな」
――2年で卒業して...TikTokでカヴァー動画をアップし始めたのが2025年だから、少しタイムラグがありますね。
「そうなんです。空白の2年の間にフリーターをしていました。同い年の友達は大学3回生や4回生だったし、私もバイトしながらみんなと遊んで。当時の彼氏も大学生だったので、働いて遊んで働いて遊んで。今思えば一体何をしていたんだろう...。音楽をやりたい気持ちがありながらも、私なんてって思っていました」
――でも動き出したきっかけがあったわけですよね。
「彼氏が付き合い始めは好きな音楽をやっていったらいいよって言ってくれていたけど、付き合いが長くなっていくうちに働かないの? みたいな感じになって。流されるまま就職活動をしていたんですけど、その最中に振られちゃったんです。そうしたら急に自分が空っぽになった気がしたのと同時に、なんで就職活動してるんやろって。その瞬間に音楽をやろう! と思いました」
――解き放たれたんですね。でも音楽やろうと決めて、そこからバンドを組むとか音楽のやり方はいろいろあると思うのですが、SNSでカヴァー曲をアップしようと思ったのはどうしてだったんですか?
「短大の時にバンドをやっていたんですけど、合わなくて。バンド内に私以外にも曲を書く子もいたし、そもそも人と何かをするのにも苦手意識があって辞めてしまって。その経験があったから、バンドをやる選択肢はそもそもなかったです。それと短大で仲がよかった子もシンガーソングライターをやっていて、SNSでバズって東京に行って活動していたので、私もそっちだなと思いました。活動を始めるにあたってオリジナル曲もなかったし...そもそもオリジナルを出す勇気もなかったから、カヴァーから始めようかなと」
――なるほど。これはカヴァー曲の選び方にも関わってくるお話かなと思うのですが、そもそも鈴々さんはどんなアーティストに影響を受けてこられたのでしょうか。
「aikoさんです! ずっと大好きで、本当に永遠の憧れです。小さい頃から歌が上手な人が好きで! とにかくCDを聴きまくって、YouTubeを探りに探って。声もいいし、メロディーがキャッチーで頭から離れないし、完全に釘付けです。ビジュアルも可愛いし、歌っている姿もかっこよくて可愛いし、こんな完璧な人...! って今も大好きです」
――でもSNSにアップした最初のカヴァー曲はaikoさんのものではなく...。
「そうなんですよ。私がaikoさんを好きすぎて、"鈴々といえばaikoさんだよ"っていうイメージが周りについていたので、それはうれしいんですけど1曲目はあいみょんさんの曲を選びました」
――最初に曲をアップした時の心境はどうでしたか? 1曲目から5000回再生を超えていましたけども。
「実は1曲目をアップするまでの間にも、ちょこちょこ曲はアップしていたんです。でもそこは顔出しをせずに歌っていたんですけど、いっても50いいねくらいで」
――どうして顔出ししなかったんですか?
「単純に歌っている顔を見られることが恥ずかしくて。その時は音楽をやっていくぞっていう気持ちも整っていなかったから周りに見つかったらどうしようとか、また出てきちゃいますけどその時の彼氏がたまたま私の動画を見たみたいで。わかるじゃないですか、彼女だし。その人に"これ鈴々?(笑)"って言われて。めっちゃいいやん! ではなく笑われたというか、ちょっとバカにされたことが悔しくてショックで。そこから動画もあげられなくなっていたんですけど、彼と別れてから顔を出して歌うようになったんです。そしたら再生数がポンと伸びて、これかー! って」
――顔を出せばよかったんだ、と。
「この感じがいいんかな? みたいな感じでした」
――どういう人が歌っているのか、というのは大事ですよね。とにかく1曲目で手応えがあったわけですよね。
「そうなんです。今までにない再生回数だったし、これやな! と思って毎日1曲アップしていこうと決めました。休みがあったら1日かけて何曲かを撮り溜めしてアップして、試して撮ってアップして。絶対毎日アップするのは絶対です。とにかく好きな曲を選んで歌っています」
8月の初ワンマンライブに向けて
オリジナル曲を現在進行形で準備中
――最初から再生回数は5000回を超えていましたが、それがまた何万回とジャンプアップすると状況が変わってくると思うんです。これは自分のことが世間に知られたんじゃないかなと思えたのはどの曲だったのでしょうか。
「back numberの「繋いだ手から」ですね。TikTokでは5万いいねとかいただいて、バズった! と思いました。18時ごろにアップして日付超えたあたりで1万いいねがついて、おや? と。そこからどんどんいいねがつきました。なんでバズったんだろ...と思ったけど、コメントに画角がいいとか、膝を立てて歌っているのがいいとか、気だるさがいいとか書かれていて、そうなんや! と思いました。でもやっぱり曲選びが大事なのかな」
――私も拝見しましたけど、結構「その服どこのブランドですか?」とか「どこで買えますか?」とかファッションにも注目されていますよね。
「zozoで買いましたとか、昔のやつなんでもう売ってないと思いますとか返して。服は好きなので褒めてもらえるのはすごくうれしいです」
――でも毎日カヴァー動画をあげていたら、なかなか自分の音楽活動を進める時間を確保するのは難しいのかなと思うのですが、オリジナル曲を作ることはいつ頃から意識していたのでしょうか。
「ずっと出したいと思ってはいたんです。でも作詞作曲はできるけど編曲をどうしようとか、なかなか進まなくて。シンガーソングライターの左沢颯樹くんっていう個性的な友達がいるんですけど、彼が機材をたくさん持っていて自分の曲も全部作っているんですね。もちろん編曲もやっていて、私の曲も手伝うよって言ってくれて。それで私が弾き語りで作った曲をバンドアレンジしてもらって、短大時代の同級生や後輩にひとりひとりお願いしてバンドとして演奏をお願いしたのが、去年の夏くらいですね」
――それが昨年8月にリリースされた1stシングルの「ひまわり」だと思うのですが、やはりこれまでSNSで公開されてきたキーボード弾き語りカヴァーとは全く違う趣で、歌い方の力強さをすごく感じました。そもそも「ひまわり」はどんな経緯で作られた曲だったんですか。
「曲を出そう! という瞬発力でパッと作った曲で、その時の恋愛を歌っています。実はそれまでにも書き溜めていた曲があったけど、それは1回忘れてイチから作ろうと寝起きでわーっと書いたやつを颯樹くんに送ったら、これいいねって言ってくれて形になりました」
――オリジナル曲一発目として、初々しい恋愛を題材にした理由というと...?
「初めて振られた時に曲を書いてから、もうずっと恋愛の曲しか書いていないんです。多分aikoさんを聴いてきたから、なおさらそういう傾向にあるのかもしれないんですけど。だからとにかく自分の恋愛を曲にしています。「ひまわり」は、その時の好きな人との間にリアルタイムで起こっていたことをそのまま書きました」
――その人に鈴々さんの気持ち、バレません?
「(笑)! なので言いました。曲にしたよって。そしたら"うん、そうかなと思った"って」
――おぉぉ、その後の展開も気になります。ちなみに初めてのバンドサウンドでの制作はいかがでしたか?
「颯樹くんが最初に出してくれた曲は、テクニカルな感じのする曲だったんです。打ち込みっぽくもあっていろんな音がするおもしろい曲だったんですけど、私がどうしても生の楽器の音が好きでライブでやるとなった時に再現性を大事にしたかったので、本当にそこからシンプルにしていくことを心がけました」
――初めてのオリジナル曲が世に出て、どんなことを感じたでしょうか。
「なんかこれから私はデジタルタトゥーを背負うんだ...と思ったりして」
――それこそ自分のリアルな恋愛について書いている曲なわけですし。
「カヴァーと違って、ここからはもう全部自分のもの、全部自分の責任なんだと思ったら怖くなりました。どう言われるんやろ、どう思われるんやろ、離れていく人がいるかもしれない。いろいろ考えて怖かったです」
――実際どうですか? 「ひまわり」のリリースからは時間が経って、俯瞰して見られるようにもなっているのかなと思います。
「今も聴いてるよとか、あの曲が好きですって言ってくれる人がいることに救われていると思います」
――そして2曲目のシングル「sign」は...。
「あの曲は、今日の取材で一番出てきている元カレとの別れを思い出して書きました。別れてから時間も経って未練は一切ないんですけど、いろいろ曖昧やったんです。歌詞にも書いたけどさよならの仕方がめっちゃ下手くそでずっとモヤモヤしたので、じゃあ曲にしようと」
――曲にしたことでモヤモヤは晴れました?
「完全に無くなりました! 浄化効果ですね。モヤモヤがポンと消えて。納得いく曲にできたことがすごく大きかったのかなと思います。音も生のピアノや生のドラムにこだわって」
――そうやって納得する曲になったことで「ひまわり」から「sign」の2曲の間でも、自分の成長を感じられたのではないですか?
「すごく感じました。だからなのか「ひまわり」は今聴くとちょっとストレートすぎて恥ずかしくもあって。その分「sign」は大人になった感じがしていて」
――歌詞には"今の鈴々さん"がすごく反映されているんですね。
「ホントそうですね。その時思いついたフレーズから作っていくことがほとんどなので」
――そして5月には最新シングル「始発電車」がリリースされましたが、またこれはすごく鈴々さんの印象が変わる1曲です。どちらかというと、SNSでカヴァーをアップしていた弾き語りの印象に近いものがあるなと思いました。
「実はめちゃくちゃ昔に書いた曲をひっぱり起こして形にしたんです。実は「ひまわり」をリリースする前にTikTokのストーリーに載せたんです。でもその時は恥ずかしくて、一定期間で見られなくなるストーリーにアップして。でもこの曲、見ていただいた方の反応もよくて。褒めてもらったことで、この曲を引っ張り出す気にもなれました。これは、初めて振られた時の曲です(笑)」
――振られたことも曲にできるのなら、もう全ての経験を曲にできる! とドンと来い精神で進んで行けそうですねぇ。
「ホントそうですね。振られた時とか失恋した時の方が曲がめっちゃ書ける方なので、そう思ったら全然進めますね。逆にハッピーだと何も思い浮かばないくらいだし」
――恋愛体質なんですね。
「ふふふ、そうですね。今もいろんな経験を糧に、夏のライブに向けて曲を制作中です」
――8月に初めてのワンマンライブがありますもんね!
「ライブは全てオリジナル曲を披露する予定にしているので、リリースしている3曲と、6月下旬に出る新曲も加えて、現在進行形で準備を進めています。まぁ、事務所のスタッフからは1回恋愛から離れてみようかって言われたんですけど...書けなくて(笑)。やっぱり恋愛にまつわる悩みとかモヤモヤがガソリンになるタイプなんだなあって再確認しています」
――6月の新曲はどういう曲になっているんですか?
「恋愛でずっと思っていたことを書いているんですけど、聴かれたらちょっと恥ずかしくもあって...幸せっちゃ幸せな曲かなって感じです。とにかく次の曲は、自分としてもすごくドキドキしています」
――何かが、好きな人に伝わっちゃう?
「大丈夫かなぁ? とすでにドキドキしています。みなさんもぜひ楽しみにしていてください!」
取材・文/桃井麻依子
(2026年7月 8日更新)
配信中
りり=2002年12月28日大阪出身。2025年3月より、毎日カヴァー弾き語り動画の投稿をスター ト。 楽曲をやさしく包み込むような歌声が多くの視聴者の共感を呼び、TikTokフォロワーは6万人を突破。現在、SNS総フォロワーは10万人を超え支持を広げている。2025年8月に1stシングル「ひまわり」を、2026年3月に2ndシングル「sign」を、そして5月に3rdシングル「始発電車」をリリース。8月23日(日)に迎える、初のワンマンライブに向けて、制作や路上ライブなど活動を活発化させている。趣味は麻雀、古着、友達。
▼8月23日(日) 17:00
心斎橋JANUS
全自由-3500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※未就学児のご入場はお断り致します。
[問]サウンドクリエーター ▼06-6357-4400
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