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TRUEがアニメ曲を歌い続ける理由
「憧れが憧れのままで残っているんです」

テレビアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』シリーズなど、数多くのアニメ作品の楽曲を手掛けているTRUE。4月も、テレビアニメ『MAO』エンディングテーマの「呪愛」、映画『最終楽章 響け!ユーフォニアム 前編』主題歌の「ToCoda」をリリース。それらの楽曲を引っ提げ、5月より『TRUE Live Tour PLAY!vol.3 -乱舞-』を開催。大阪公演は6月20日(土)、NHK大阪ホールにて行われる。コンセプチュアルな内容が楽しめる『PLAY!』シリーズだが、今回はどのような仕掛けがあるのか。TRUEに話を聞いた。

――『TRUE Live Tour PLAY!vol.3 -乱舞-』は、「過去イチ "狂った" Liveとなる今回のツアー」を打ち出していらっしゃいますね。

これまでのライブは、あくまでTRUEの音楽をオリジナルに近い形でお届けしてきました。その中でも何曲かをジャズアレンジにしたり、ボサノヴァにしたりはありましたが、基本的には、TRUEが作ってきた音楽をきちんとお見せすることが軸としてあったんです。でも『TRUE Live Tour PLAY!vol.1-ReCoda-』(2025年)では、前半をWHITE Side、後半をBLACK Sideの2部構成にして異なる見せ方をしました。『PLAY!』シリーズではそのようにコンセプチュアルなライブに挑戦をしていて、今回は、今までやったがことない和のアプローチに臨もうと思っています。

――和のアプローチですか。

「呪愛」がエンディングテーマのテレビアニメ『MAO』が、現代から大正時代にタイムスリップするお話でもあるので、そんなタイムスリップ体験をこのライブツアーで再現したいと思っています。舞台セットも、今まではどちらかというと洋のテイストや無機質なものが多かったんですけど、初めて和の要素を取り入れます。楽曲面でも、これまでのシングル曲に和のアレンジをしたものを連ね、和楽器も登場させる予定です。TRUEのライブに来たことがある方は特に新鮮に思えるはずです。

――『PLAY!』は毎回、TRUEさんの多面性が色濃くあらわれる内容ですね。

アニソンシンガーは多面性を意識することが多いと思います。自分のやりたい音楽だけを作るわけでなく、アニメーション作品があり、そのクリエイターさんやキャラクターの想いも曲に込めなければいけません。タイアップ作品ごとに求められるものも変わります。それがアニメシンガーとして活動するおもしろさなんです。一方で私は作詞家としても活動していて、そうした曲では自分で自分自身のことを歌っています。また時には、アニメーション作品の中に自分自身を投影したり、自分の存在を探すように歌ったりすることもあります。アニメシンガーは音楽的にはすごく多面的なので、そういうところを『PLAY!』ではお見せしたいです。

――タイアップ作品と向き合いながら、アーティストとしての自分もどのように尊重させるか、ということですね。

アニメソングを歌いながら、そこに自分自身の生きてきた証みたいなものも投影できたらいいなと思っています。何より自分自身、音楽の多面性みたいなものを楽しめているからこそ、10年以上活動できている気がします。もちろんアニメソングを作る上で、作品に対する誠実さも求められますし、自分自身でしっかり作品を解釈しなければいけません。例えば映画『最終楽章 響け!ユーフォニアム 前編』の主題歌「ToCoda」も、主人公について歌っているようにも聞こえるでしょうし、アニメをずっとご覧になっているファンの方たちの想いのようにも受け取れるはず。いろんな楽しみ方をしていただくためには、アニメ作品としっかり向き合う必要があるのではないでしょうか。

――「ToCoda」は特に、<もう嫌だ 逃げたい やめてしまいたい/何回も 思ったけど まだここにいるよ>という歌詞など、誰しもに当てはまる気持ちが綴られていますよね。

私自身もしょっちゅう「嫌だ、逃げたい」と思っていますから。ちょうど先週も思っていました(笑)。

――直近じゃないですか(笑)。

何か出来事があったわけではないのですが、でもみなさんも「全部投げ出して、楽になりたい」と漠然と考えることはありますよね。私ももちろんあるのですが、そう思っても結局、怖くて手放せないんです。ミュージシャンとして活動するまでにいろんなことをチャレンジしてきて、でもなかなか自分で納得できる道を見つけることができませんでした。そういう経験の中で、「私は音楽がやりたい、アニメの曲を作ってみたい」という気持ちが強くなり、その場所へたどり着くことができました。そういう道のりを振り返ると、「嫌だ、逃げたい」と思っても、やっぱり手放すことはできません。

――なるほど。

実は昨年、親しい方に言われて気付いたことがあったんです。「どうしてそんなに自分のことを厳しく見て、過去の自分を褒めてあげたりしないのですか?」って。たしかに私は、過去の自分について話すとき、「こんなことやったんだよ」「がんばったんだよ」と言ったことがまったくないんです。でもそれはきっと、何事も「やりきった」と思えていないからなんです。まだまだ、憧れが憧れのままで残っているんです。だから、心や体力が疲弊して逃げ出したくなっても、「やっぱりこの場所にいたい」と思えるんです。

――そういえば「呪愛」では人や物事に対する執着的な気持ちを歌っていますが、苦しいこと、つらいことがあっても離れられないのは、すなわち「愛」と言えるのかもしれません。

だから私は、自分で自分を呪い続けているのかもしれません(笑)。執着心で何かをやるのも、大切な気がします。自分は、音楽もそうだし、人や物事に対して執着が強いタイプ。それこそ「こういうことをやろう」と決めたら、「逃げ出したい」と思っても結局、途中で辞めないですね。いろんなことを器用にできるわけではないので、自分がやれることに関しては、執着心を持って臨んでいるかもしれません。

――ちなみに人に対する"呪愛"はどうですか?

ファンの方への"呪愛"はかなり強いです! 私もファンのみなさんも、お互い縛り合っている感じ(笑)。いつもライブに来てくださっているファンの方の姿がなかったら、「どうしたんだろう」ってめっちゃ引きずりますから。あと、TRUEのファンだけではなく、お仕事をさせていただいたアニメ作品のファンの方たちの存在もあるので、みなさんに対して「裏切れないな」「みなさんが『良かった』と喜んでくださるものを作らないと」という気持ちがあるので。そういう意味でもファンの方々への想いは、呪いのように強いものがあります。

――それらの新曲が、『TRUE Live Tour PLAY!vol.3 -乱舞-』でどのように表現されるか楽しみです。

演奏曲の3分の2がシングル曲になるので、TRUEのライブは見たことがないけど曲は聴いたことがあるという方も、入り込みやすい公演になると思います。また先ほどお話ししたように、現代から大正時代へタイムスリップするような没入感があるライブになるので、エンターテインメントショーとしても楽しんでいただけるはず。気軽に遊びにいらしてください!

Text by 田辺ユウキ




(2026年6月 4日更新)


Live

「乱舞 -外伝-」

【長野公演】
▼6月11日(木) 長野CLUB JUNK BOX
【石川公演】
▼6月12日(金) 金沢AZ
【愛知公演】
▼6月19日(金) エレクトリック・レディ・ランド


「TRUE Live Tour PLAY! vol.3 -乱舞-」

Pick Up!!

【大阪公演】

チケット発売中 Pコード:310-301
▼6月20日(土) 18:00
NHK大阪ホール
指定席-8500円
U-25指定席(後方)-3900円
※未就学児童は入場不可。
※【U-25指定席】はご入場時に写真入り身分証のご提示をお願いいたします。
※販売期間中はインターネット販売のみ。1人2枚まで。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

【東京公演】
▼7月17日(金) LINE CUBE SHIBUYA

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