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「ベスト・オブ・ベストのロックンロールショーをきっちりやる」
『HOUND DOG Live 2026 ROLLING 70
“ROCK'N ROLL GOES ON”』開催中!
HOUND DOG、大友康平インタビュー

昨年デビュー45周年を迎えたHOUND DOGのボーカリスト大友康平。1980年代には日本人アーティストとして初の東京ドーム単独公演を成功させ、日本武道館や西武球場など数々の伝説的ライブを生み出してきた。現在もなお、“ストロングスタイル”を貫き、ステージに立ち続けている。ぴあ関西版WEBでは3年ぶりとなる今回のインタビュー。2026年元旦に古希を迎え、70代に突入した今、ロックンロールとどう向き合っているのか? 変わらぬ情熱、そして歌い続ける理由を気負うことなく、時にユーモアを交えながら語ってくれた。

変わらぬことを変わらずやることが貴重
積み重ねてきたことをきっちりやる。



――今年の元旦に70歳を迎えられて、心境の変化などはありますか。

「そうですね。変わらないといえば、変わらないですけども。人間ってやっぱり年を重ねる毎に多少は老化していくわけですからね。ジムで走ったりしていても、10年前はもう少し楽に走れたなっていうのは少しあるかもしれないですね」

――10年前と比べて、"少し"とおっしゃるところがすごいなと思います。そこはずっと継続的にライブも行ってきて鍛えてこられたからですね。

「はい、ロックのステージはスタミナがないとだめなんで。70歳になってから特別に体力作りをしているわけじゃなくて、年に一回、自分たちのロックンロールショーをきっちりやっているので」

――70歳になったからといって、特別に気合いを入れ直すというよりも、今までの積み重ねの上で次のライブにも臨まれると?

「はい、積み重ねてきたことをきっちりやるっていうことですね。70歳だから70曲やろうとか、そういうことはないです。それは無理です。やっぱり(笑)」

――なるほど(笑)。そうやって大友さんのように70歳になっても、今まで通りロックンロールのステージを続けているというのは常人ではなかなかできないことだと思います。

「70歳になって、2時間歌って踊って飛び跳ねて走るっていうのは、多分できないと思うんですけど、やっぱり毎年きっちり続けてきてたからこそできることだと思うんですね。休んだらやっぱりとても怖いですね。続けることに自分の存在意義があるというか。変わらぬことを変わらずやることが、実はとても貴重なんじゃないかなって、最近はふと思うこともありますね」

――ほんとにそうですよね。前人未到のロックの道を歩み続けていますね。

「そんなオーバーなもんじゃないですけどね(笑)。別に普通に立って歌えばいいところが、やっぱりどうしても、ロックンロールはビートがあるから体が自然に動くというか。それが自分は好きで好きでしょうがない音楽だなってのは、ありますから」

――そういう大友さんのロックンロールに対する変わらぬ思いがご自身をずっと突き動かしてきたのですね。

「そうですね。10代の後半で刺激を受けたロックンロールがずっと好きで、そのまま何十年も来てるっていうとこですよね」

――HOUND DOGの結成から50年になりますね。ファンの方は半世紀以上にわたって人生を共にしているわけで、大友さんがステージに立ち続ける限り駆けつけたいと思いますよね。

「でも、"実際どうなの?"っていう人にも足を運んでほしいですね。そういう人も絶対に納得させる自信がありますから。逆に、"大友康平、どうなんだ?"って思ってる方にこそ足を運んでほしいです」

――近年の大友さんのライブを拝見したときに、改めて圧倒されました。音源で聴く以上に、生ではハードなバンド演奏で、パフォーマンスも迫力があって。以前のインタビューで、そんなライブの感想を大友さんにお話しした時に、"レコーディングテイクはバランス良く聴きやすいように作っているけれど、ライブの方はその時その時の、ボーカルと楽器の押し引きがあり、それがロックのライブの醍醐味"というようなことをおっしゃっていて。

「そうですね、その時その時の表情があると思うし。あくまでも音源っていうのはライブに対するカタログだと思ってるんで、こういうラインナップがあるんですよっていう。でも実際に聴けば熱い曲はより熱いかもしれないし、バラードはよりしっとりしてるかもしれないし、それもライブの良さっていうか、ライブでしか表現できないことですよね」

――コロナ禍では、お客さんの声出しが制限された時期がありましたから。それを経てきて、またみんなで一体感を味わえるようになって、今ライブに足を運ぶ人もそれをより実感してるんじゃないかなと思います。

「うん。当たり前のことが当たり前でなくなるという経験をすると、今のように通常通りライブを体験することができるっていうのはとても幸せなことですね。世界では紛争や戦争をしている国もあるし、そこを無視するわけじゃないんだけど、その中で我々はこういうライブの場が与えられてるってのはとっても幸せなことだなって改めて思いますよね」

――ファンの皆さんも若い頃に聴いて勇気づけられたHOUND DOGの曲を、今でも大友さんのライブに行けば聴けるっていうのはとても貴重で、きっと格別な思いでライブに向かわれると思います。HOUND DOGについて書かれた記事を検索していたら、その中に"HOUND DOGは夢を諦めないという勇気を与えてくれたバンドだった"と書かれている熱いファンがいらっしゃいました。

「そうですか。嬉しいですね。最初、デビューして5年間はビートが効いたロックンロールと胸に刺さるバラードの2本柱でやってきたところに、『ff(フォルティシモ)』という初めてのメッセージソングを作ってヒットしました。人生の応援歌というか、明日に向けてまた頑張ろうって気持ちを持ってもらえるような『ff(フォルティシモ)』がHOUND DOGの3本目の柱になったんです。ロックンロールとバラードと大地にしっかりと根を下ろしたメッセージソングという形がそろった。やっぱりこの3本柱があるからライブがいいんだろうなと思うんですね」

――聴き手に、"勇気を与える"ということは意識していましたか?

「人に勇気を与えるなんて、言葉で言うととてもおこがましいんだけども、歌で伝えると非常にシンプルに伝わるというか。(歌詞の中の)<愛がすべてさ>って字面で見るとちょっと恥ずかしいんですよ。でも、これを声に出して<愛がすべてさ>っていうと、そんなに恥ずかしくない。それにメロディーつけたら恥ずかしいとかそういう気持ちがなくなるんです。歌ってそこはすごいなと。普段は面と向かってなかなか伝えにくい言葉なんかも、メロディーに乗せて、すごい気持ちのいい演奏に乗せたりすると、とってもよく伝わるというのがあると思うんです」



いくつまで今のスタイルでできるのか
自分自身にとっての挑戦でもある



――3月から『HOUND DOG Live 2026 ROLLING 70 "ROCK'NROLL GOES ON"が開催されます。ライブの前はいつも走っていらっしゃるとのことで。

「いつもライブのリハーサル前に、その日歌う曲の歌詞を早回しで、だーっと反芻しながら走ってます。それで1回も引っかからなかったら今日はオッケーだなって。で、2か所くらい引っかかったりする曲はリハーサルで入念にやったりすることもあるんですけど。走るのはライブの前のルーティンに入ってるんで。もうホールに入ったら、まずちょっと腕立てと腹筋やって、それから走って、軽く食事して、リハーサル、本番っていう流れでやってます」

――公演が近づいてくると、だんだん緊張感が高まってきますか?

「うーん、こればっかりはどんなに準備しても大丈夫かな、不安だなっていう点は永遠にあるんですね。(ライブは)もうありとあらゆることを経験してきましたから。声が不調だったり、これは完璧だなと思ったセットリストがあまりうまく機能しなかったりとか、本番で思わぬアクシデントがあったとか...。とにかくライブは生き物ですから、何があってもおかしくないし。僕は本番直前、もう今から始まるぞっていう時に緊張感がないとダメなんです」

――それはちょっと意外な気もしますが。

「僕はあがった方が自分の力が120パーセント出ると思ってます。あがらない人は常に80、90はいけると思うんですけど、100を超えることは少ないんじゃないかなと僕は思うんですね。あがるってことは緊張の持続ってことですから。それは変な緊張感じゃなくて。これはやっぱり自分の中では大事なことだなっていうのはありますね」

――今回の公演タイトルは、"ロックンロールは続いていく"と表明しているようですごく頼もしいです。

「毎回考えるのが大変なんですけどね(笑)。一応、70歳になったんで、"ROLLING 70"で、"ROCK'NROLL GOES ON"でロックンロールは止まらないよっていうことで。俺は2、3年前のタイトルで、"LOVE & LIVE"っていうのが一番好きだったんですけどね。"愛と生きること"っていう、ライブが生きることであり、コンサートのライブもあるし。ほんとは『LOVE & LIVE 2026』でいいんじゃないかなと思ったりしてて(笑)。でも、それは毎年ファンの方も楽しみにしてるのでね」

――今までも、一公演一公演大切だったと思いますが、今回は70歳記念の特別な公演になりますね。

「いやいやいや、もう毎年が記念ですよ。去年が45周年で、今年は70(歳)で、来年は来年で、"ROLLING 71"かもしれないですし。その瞬間瞬間の繰り返しですから。逆に言ったらもう70ですから、いくつまで今のスタイルでステージができるのか、自分自身にとっての挑戦でもありますから、そのために常に準備はしています」

――一番体力があるのは10~20代かもしれませんが、それとは違う重みというか、何かすごいものを目の当たりにできるように思います。

「だんだん年を重ねてくれば、多分きっといい具合のわびさびが出てくるんじゃないですかね。去年、矢沢さんの東京ドームを観に行って、やっぱすごいなと思ったし、山下達郎さんもすごかったし、小田和正さんも相変わらずどうしてあんなに綺麗な声で歌えるんだろうって...。みんなすごいですよ、やっぱり(笑)」

――大友さんご自身もまだまだ負けられないと

「まーそうですね。その先輩たちを参考にしてですね...(笑)」

――ところで、HOUND DOGを始めた二十歳の頃の大友さんが今の70歳の大友さんと対面したとしたら、どんな言葉を掛けられると思いますか?

「そうですねぇ...、僕らがデビューした1980年ぐらいは30まで生きたロックミュージシャンってあんまりいなかったんですよ。当時、ローリングストーンズが30代後半ぐらいだったと思うんですけど、40まで続けてた有名なロックバンドってひとつもなかったですから。で、(それから半世紀以上経って)ストーンズはいまだに健在ですし、さっき言った先輩たちも70超えても精力的にツアーをやってますけどね。ただ、僕がいつも思うのは現時点で想像できるものは夢でもなんでもなくて。夢っていうのはその時点で想像もつかないことだから。もし、二十歳の自分が今の70の自分に会ったとしたら、"あなたはその時点その時点で構築できる夢よりも、見事にその先にいましたね"って、言うかもしれないですね。デビューした時に何があっても70まで続けたいとか、そんな発言したこともないし(笑)。だから、想像がつかない自分でいられるってことが自分自身にとっての憧れなのかなと...」

――とても奥深い素敵なお言葉をありがとうございます。では最後に、今回の公演に向けて一言お願いします。

「常連の方も、久しぶりに足を運ぶ方も、初めて観る方も、みんなが納得できるようなベスト・オブ・ベストのラインナップでやろうと毎年考えてやっています。今年も皆さんの期待に違わぬロックンロールショーを展開したいと思っていますので、本当にワクワクして待っていてほしいですね」

Text by エイミー野中




(2026年3月19日更新)


Profile

1976年、東北学院大学在学中に学校の仲間とHOUND DOGを結成。1980年にアルバム『Welcome To The Rock’n Roll Show』、シングル「嵐の金曜日」でメジャー・デビューを飾る。軽快なロックンロールと重厚なバラードを武器にライブでは絶大な評価を得る。1985年、シングル「ff(フォルティシモ)」、アルバム『SPIRITS!』が大ヒット。 その後「Only Love」、「Ambitious」、「BRIDGE」など数多くのヒットを生み出し、アルバム『GOLD』、『BRIDGE』はオリコン1位を獲得。 デビュー以降2000本以上のライブを行い、武道館15日連続公演記録、人口5万人以上の街で行けるところは全て行くと3年をかけ計207本の全国ツアー( Bloods Live Tour '86 - '88 )を行い、 そのツアーの最終公演は日本人アーティスト初の東京ドーム単独公演だった。


Live

HOUND DOG LIVE 2026 ROLLING 70 "ROCK'N'ROLL GOES ON"

PICK UP!!

【大阪公演】

▼3月20日(金・祝) 17:00/21日(土) 16:00
東大阪市文化創造館 Dream House 大ホール
一般指定席-14000円(記念グッズ付)
※未就学児童は入場不可。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

【宮城公演】
▼4月29日(水・祝) 仙台銀行ホール イズミティ21 大ホール

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