ホーム > インタビュー&レポート > 「今が一番声が出ている」 今年はデビュー56周年で“56(五郎)”の年 GORO NOGUCHI CONCERT TOUR 2026 「I sing songs !! ~歌がある限り~」が開催 野口五郎インタビュー
56周年は僕だけに天が与えてくれたプレゼント
――昨年のシンフォニック・コンサートを拝見しました。1曲目から圧巻の歌唱で始まり、鳥肌が立ちました。
「そう言っていただいて、本当に嬉しいです。むしろ来ていただいてありがとうございます。僕はステージが終わった後に必ずインスタで、"今日のコンサートは悔いがありません"って書くんですが、昔と何が一番違うかというと、ステージに上がる時の覚悟です」
――昔と比べてどのように違うのでしょう?
「これまでに何千回もコンサートをやってるので、前はひとつ終わっても、次のコンサートのことを考えていましたが、今はそういうことは思ってないんですよ。毎回これが全てと思ってるので。じゃないと毎回終わった後に、"今日のコンサートに悔いはありません"とは書けないです」
――ひとつひとつの公演にそれほどの思いで臨んでいらっしゃるのですね。それは観に行く側も毎回絶対に見逃したくないという気持ちになりますね。
「お客さんには、やっぱり楽しんでもらいたいし、いいなと思ってほしいし、驚いて思ってもらいたいし、憧れも持ってほしいし、いろんなものを感じていただきたいので。そして、コンサートを観終わって最後の最後にふっと涙を浮かべて、笑顔で帰っていただけたらいいかなって。それが翌日からの皆さんの日々の活力になっていただければと、いつもそう考えてます」
――昨年デビュー55周年を迎えられましたが、56周年の今年は語呂合わせで、"五郎"さんの年になるということで。これまた特別な1年になりますね。
「そうなんですよ。正確には5月1日にデビューしてるので、5月1日から56周年になります。例えば二郎さんだったら26年、三郎さんは36年でしょ。僕は56年だから半世紀ちょっと、それは凄いなってずっと思ってましたね。56周年は僕だけなんで、僕にとって特別で、天が与えてくれたプレゼントだと思っています」
――それはいつ頃から意識されていましたか?
「(強調して)ずっと意識してました。何十年も前から、ちょくちょく考えてましたけど、56年が経ってたらすごいよなぁ...なんて思ってたら、あっという間に来ちゃって、びっくりしちゃったんですよ。何も変わってない自分がすごい悲しいんですけど」
――いえいえ、ずっと第一線で現役で歌い続けてらっしゃって。
「そうですよね、歌を歌えてたらいいなと思ってたけど、ほんとに歌ってましたね(笑)」
――その歌唱力や声量はどのように鍛えてらっしゃるんですか?
「こんな言い方はおこがましいんですけど、僕は今が1番良いんですよ。今が一番、声が出てる感じがするんです。年齢を重ねるにつれて、より声も出るようになったんです」
――常日頃からトレーニングも欠かさず?
「いや、ほんと自然体ですが、昔からできるだけ睡眠はとるようにしていましたね。睡眠不足の時は、乗り物の中で寝たりして。歌う3時間前には起きてなきゃいけないから、そういうのを計算しつつ、不摂生をしないようにしてました。だからお酒も飲まないですし、タバコも吸わないし...」
――そういう健康的な生活をするようになったきっかけは何かありますか?
「(筒美)京平先生が僕に作ってくれた曲とかは音域が広くて、大変な歌ばっかりだったんです。"誰もが歌えない歌を五郎ちゃん歌いましょう"っていうのが、(筒美京平)先生の僕に対するリクエストだったんで。もう半世紀前になりますが、あの当時は歌番組が一週間に50本以上あったから。不摂生してたら、あの音域の歌は歌えない(笑)。若い頃は不摂生したいなと思ったこともあったんですけど、体を第一に考えてきたので、その賜物かなと。もちろん歌う時のキーは今も変えずに、若い頃と同じように歌っています」
この日この時しか表現できない自分がそこにいる
――3月1日にはフェスティバルホールで『GORO NOGUCHI CONCERT TOUR 2026 I sing songs!! ~歌がある限り~』が開催されますね。今回のツアーのポスターは熱唱する野口さんの写真が印象的です。
「一見、僕ってわかんないよね。でも、思いがこもっている方がいいのかなって。これはたぶんロングトーンを出してる最中で、一生懸命集中して歌ってて、気を失う少し前だと思うんですよ(笑)」
――(笑)。いえいえ、ソウルシンガーのような熱いパッションを感じます。
「そうですね、そういう方が僕は好きだから」
――やっぱり野口五郎さんというと、代表曲の『私鉄沿線』や『甘い生活』のようなバラードのしっとりした曲をイメージされる方が多いようですが、実は幅広いレパートリーがあって。その楽曲の幅を堪能できるのも コンサートの醍醐味ですよね。
「僕は海外でレコーディングしたアルバムが7枚あるんですけど、アルバムとシングルではまったく違うんですよ。アルバムのほうはけっこうやりたいことをやらせてもらえたんです。この前、(OKAMOTO'Sの)ハマ・オカモトくんと話してたら、"五郎さんのアルバムの曲、僕らバンドでやってますよ"って言われたので。じゃ、僕ももっと(シングル以外のアルバムの曲も)やろうって思ったりしてます(笑)」
――そうなんですね。どんな曲目が並ぶのか楽しみです。そこで新たにチャレンジしてみたいことは?
「そういう意味ではどの曲でどういうふうにやったとしても、僕の場合はチャレンジなんです。ただ流すような曲は一曲もないんで、皆さんにはけっこう楽しんでいただけると思います」
――ちなみに今回の演奏メンバーはどうなりますか?
「今回はN響(NHK交響楽団)のメンバー9人と僕のバンドが演奏します。昨年のようなフルオーケストラと一緒にやるのとはまたちょっと違う形になると思いますが、僕のギターも楽しんでもらって、いろいろ味わっていただけたらなと思ってます。一部の曲のアレンジは娘がやっています」
――今回も文音さんがピアノで参加されるんですね。
「そうなんです。自分の娘ではありますが、(音楽をする相手として)1人のアレンジャーでありピアニストとしてしか見てないんで。音楽をやる上では真剣勝負です」
――では最後にお客様に向けてメッセージをお願いします。
「3月1日の大阪フェスティバルホールは僕も年齢がひとつ上がっての最初のコンサートになります。正直なところ、体調も含めて毎日違うんですよね。もちろん準備万端で自分を整えて臨まないといけないし、また皆さんにお会いできるのがすごい楽しみです。この日この時しか表現できない自分がそこにいると思うんです。そして、その日の公演が終わって、"今日のコンサートに悔いはありません"ってインスタに書けたらいいなと。そんなコンサートを必ずやりますので、ぜひお越しください」
Text by エイミー野中
(2026年2月27日更新)
のぐちごろう…本名、佐藤 靖。1956年2月23日生まれ。岐阜県美濃市出身。1971年5月1日、『博多みれん/ひとり雨』でデビューする。同年、8月1日リリースの2ndシングル『青いリンゴ/君のためぼくのため』が大ヒット。1972年12月31日、NHK紅白歌合戦に当時最年少16歳で『めぐり逢う青春』で初出場。その後、現在に至るまで、歌手、俳優、ギタリストなど幅広く活躍。2025年にデビュー55周年、2026年に“五郎”の年となる56周年を迎える。
野口五郎 オフィシャルサイト
https://goro-net.com/
チケット発売中 Pコード:315-289
▼3月1日(日) 17:00
フェスティバルホール
全席指定-12000円
※未就学児童は入場不可。
※販売期間中はインターネット販売のみ。1人4枚まで。チケットの発券は、2/15(日)朝10:00以降となります。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888
【静岡公演】
▼4月10日(金)
静岡市清水文化会館マリナート 大ホール
【福島公演】
▼4月25日(土)
けんしん郡山文化センター 大ホール
【岩手公演】
▼5月15日(金)
奥州市文化会館(Zホール) 大ホール
【青森公演】
▼5月17日(日)
リンクステーションホール青森