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「新しい3人のVELVETSはここからまた前進していく」
今年から新体制での活動がスタート。
“クラシカルクロスオーヴァー”をコンセプトに
美しく迫力のハーモニーで魅了する。
全国ツアー『The Rising Voices』が開催!

LE VELVETS インタビュー

メンバー全員が音楽大学声楽科出身という本格派ヴォーカル・グループ、LE VELVETS。“クラシカルクロスオーヴァー”をコンセプトに、クラシック、ジャズ、ポップス、ロック、日本民謡に至るまでジャンルを超えた幅広いレパートリーを繰り出す。結成時からのメンバーでテノールの佐賀龍彦が脳梗塞の完治を目指すリハビリに専念するために昨年9月30日をもって惜しくも脱退。2025年、宮原浩暢(バリトン)、日野真一郎(テノール)、佐藤隆紀(テノール)の3人体制での活動をスタートさせた。17年間活動を共にするメンバーが積み上げてきたこと、3人が織りなすハーモニーの強みとは? ぴあ関西版WEBでは2年振りの登場となる今回、宮原浩暢と日野真一郎にインタビュー。柔らかな物腰でありながらも、揺るぎない自信が伝わってくる真摯な言葉が印象的だった。

原点に戻って、いろんな楽曲に挑戦する
3人で最大限表現できるエンターテイメントを



――2025年から3人の新体制で活動がスタートしました。昨年、テノールの佐賀龍彦さんが脱退されてから、メンバー間ではどのように取り組まれてきたのですか。

日野「お客様は4人のサウンドに慣れてるから不安はありましたが、声の厚みというのが僕らにとって強みなので。そこを生かして、3人でしかできないエンターテイメントだったり楽曲だったり、そういうことを模索してきました」

宮原「佐賀くんの声自体、すごく個性的で一番マイクに乗る声だったので、自分たちはこの3人でどういうハーモニーを作るのかっていうのが一番の課題だったんですが、基本的にハーモニーっていうのは三声で成り立つので。クラシックをベースにした3人の声が重なることによって、迫力がある綺麗なハーモニーをお届けするっていうところに行けたらいいのかなと思っています」

――コーラスアレンジなどはどのように?

宮原「コーラスアレンジは日野くんが担当で土台を作ってくれます。それを元に、練習の中で実際に声を出してみて、これはオクターブ下の方がいいねとか、そういうのをやり取りしながら作っていきます」

日野「僕らはクラシックをベースにした倍音があるので、4人から3人になっても声の響きには問題はないと信じています。やはり中途半端なものは見せたくない。だからこそ原点に立ち返り「3人で何ができるか」をメンバーで話し合いさまざまな楽曲に挑戦しようと思っています」

――"クラシカルクロスオーヴァー"をコンセプトに、今までもクラシックの枠を超えた幅広いジャンルの曲を歌ってますね。

宮原「はい。クラシックをベースに、ポップス、ロック、民謡とかジャズの曲もそうですし、そういういろんなことをやってきたエンターテインメント性っていうものは今後も残していきたいなと思っています。僕たちは路上ライブから始めたんですが、クラシックの出身でストリートを経験しているというのはなかなかいないと思います。その経験も生かしながら、3人になった自分たちが最大限に表現できるエンターテインメントは何かと、コツコツと作ってきました。そうやって練習していく中で、自分たちの魅力について考え直した時に、迫力がある重厚感が僕たちの歌の武器なんじゃないかなと。(今まで歌ってきた曲も)改めてアレンジを少し変えてみたり、違うことにも挑戦してみたりしています」



17年かけて深めてきたメンバー同士の絆
お互いにリスペクトがないと生まれないものがある



――前回のインタビュー時に、路上ライブから始まったという活動初期のことなどいろいろとお話ししてくださいました。LE VELVETS(以下、VELVETS)は結成から17年になり、メンバー間の絆も深められてきたと思います。だからこそ、新メンバーを加えることより、今まで活動を共にしてきたこの3人で続けていくことを決断したんですね。

宮原「そうですね。やっぱり僕たちは17年間、ほんとに合宿に近いくらいの状態からずっと一緒にやってきたので、新しい人を入れるよりも、やっぱりこの3人できることを表現したいなと。僕らはこれがVELVETSだと思ってるんです。本当に長く続けていくために、1番大変なのは人間関係だったりするので。それをずっと積み上げてきて、良いことも悪いこともわかっていて、それぞれがお互いに支え合いながら続けてきたグループなんです。僕が最年長なんですが、けっこうてんぱったりすることもあって(苦笑)。そういう時は下のメンバーが察して対応してくれたりします。やっぱりそれがグループの良さだと思うし、頼りがいがある仲間たちでステージに立ってるというのが、観に来てくださるお客様にもすごくハートフルに映るんじゃないかなと。だから、1人減ったから、また新たに入れてっていうのは、ちょっと簡単にはできなかったですね」

日野「ハーモニーのサウンドって、その人がどんな性格で、どんな考えを持っているのか、ある程度理解したうえで、お互いにリスペクトがないと生まれない部分があると思うんです。例えば仲が悪い人たちがハモって、サウンド自体はすごく良くてもどこか違う、やっぱり観てる方にはわかると思うんですよね。僕らはお互いに信頼し、尊敬し合ってるので、普通にハモってる中に温かさがある。そこは強みだなと思います。ただ、歌が上手い人とパッと合わせるのとはまた違うサウンドが出せるんじゃないかなと感じています」



ハーモニーも作り替えて、全部が新曲だと思って取り組む
ツアー『The Rising Voices』



――新生LE VELVETSとして、この秋に開催される『The Rising Voices』はどのようなツアーになりますか。

宮原「『The Rising Voices』ですから、聴いてもらってお客様が励まされたり、元気になったり、もしくは立ち上がって盛り上がりたいと思ってくれたらいいなと思ってます」

――ツアータイトルからもすごくポジティブな印象受けますね。

宮原「そうですね。新しい3人のVELVETSはここからまた前進していくぞ!っていう思いもありまして。それをみんなで一緒に共有したいですね」

――今回のツアーではどのような曲が披露されますか?

宮原「バンドの方たちがいらっしゃるので、音楽的にはポップスも網羅できるようなサウンドでジャンルは幅広いですね。カンツォーネとか、クラシカルクロスオーバーの名曲もありますし、クラシックだけにとどまらずポップスも歌うし、クラシックを知ってなきゃ楽しめないっていうものではなくて、どこかで聴いたことがある曲が散りばめられてるコンサートです。敷居が高いと思わずに、カジュアルに聴きに来ていただきたいなと思います。そういう選曲を自分たちも心がけています」

――バンドはどういう編成ですか?

日野「ピアノ、ギター、ベース、パーカッション兼ドラム、マルチリード、キーボードですね。ギターもエレキだったりアコギだったり、ベースもウッドベースだったり、普通のエレキベースだったりして、曲によってぜんぜん変わります」

宮原「ポップスから洋楽ロック、クラシックまですべてが演奏できるバンドなんです。その表現の幅は他ではなかなか聞けないことと思います」

――ちなみに今までVELVETSではやったことがない初披露の曲もありますか?

宮原「もちろんやります。でも質は落としたくないです。、新しくなってイメージが変わり過ぎたという印象を持たれるのは避けたいんですけど、今までのVELVETSでは聴いたことのないチャレンジの曲をけっこういっぱい入れています」

――今まで聴いてきたファンの方にとっても新鮮なステージになりそうですね。

日野「僕たち3人のハーモニーの曲も作り変えてるので、僕らにとっては全部が新曲だと思って取り組みます」

宮原3人になったので、位置を変えたり、歌い方を変えたり、攻め方も色々変えてるので、今回は新しい迫力があるVELVETSっていうのを感じていただける曲に仕上げています。みなさんお仕事やお家のこともいろいろあったりする中で、僕たちのコンサートに来ていただいた時はリラックスして、心の浄化ができるような時間になってほしいなと思ってます。丁寧に優しく語りかける歌を心がけています」

――ステージでは楽しいトークも展開されるということで。

宮原「佐藤が進めてくれたり、僕がちょっと真面目なこと言ったり、日野が突拍子もないツッコミやボケをしたりして、それがけっこう面白くて(笑)。そういうトークもコンサートの楽しみのひとつになっていると思います。」

――では最後にお客様にメッセージをお願いします。

日野1013日(月・祝)の大阪がツアーの初日となりますので、本当に良い緊張感を持ってお届けしますし、まるで万華鏡を見ているような感じで、僕たちの楽曲もどんどんどんどん変わって、いろんなジャンルを聴ける。いろんな僕たちを観ていただける万華鏡のようなエンターテインメントなコンサートをお届けしたいと思いますので、皆さんぜひ楽しみにしていてください」

宮原「僕たちが3人になって、改めて考えた声の迫力であるとか重厚感というのを客席の皆さんに体感していただきたいです。僕たちの歌を聴いて感動したとか、衝撃を受けたとか、震えたとか、涙が出たとか、そういうふうに思ってもらえるアーティストを目指してます。その時間、その空間をぜひ楽しみにいらしていただきたいです。すごくテンションが上がるような楽しいコンサートだと思いますので、一緒に空間を共有して盛り上がれたらいいなと思ってます」

――新体制でどんなステージが展開されるのか楽しみにしています。ありがとうございました!

Text by エイミー野中




(2025年9月18日更新)


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Profile

ル ヴェルヴェッツ…2008年結成のヴォーカル・グループ。宮原浩暢(バリトン)、日野真一郎(テノール)、佐藤隆紀(テノール)で構成。グループ名は、“柔かく上品で滑らかな生地=Velvet”に由来し、音楽評論家の湯川れい子先生が名付け親。メンバー全員が音楽大学声楽科卒業し、身長180㎝以上を条件に選抜された。クラシックを中心にロックやポップス、ジャズ、日本の民謡に至るまで、様々なジャンルの歌を3人のハーモニーで自在に表現し、独自の世界を創り上げている。メンバー各々のミュージカル出演など活動は多岐に渡る。2025年秋、全国ツアーLE VELVETS CONCERT TOUR 2025『The Rising Voices』が開催。

Live

LE VELVETS CONCERT TOUR 2025 「The Rising Voices」

PICK UP!!

【大阪公演】

▼10月13日(月・祝) 17:30
NHK大阪ホール
S席-12000円 A席-10000円
※未就学児童は入場不可。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

【東京公演】
▼10月17日(金) LINE CUBE SHIBUYA
【福岡公演】
▼11月4日(火) J:COM北九州芸術劇場 中劇場


「LE VELVETS Dinner Show 2025 」

PICK UP!!

【大阪公演】

▼12月22日(月) 18:30
シェラトン都ホテル大阪 浪速の間
お一人様-36000円(小学生以上)
※受付18:00~、お食事18:30~、ショー19:50~。未就学児童は入場不可。
[問]シェラトン都ホテル大阪 チケットカウンター■06-6773-8156

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