ホーム > インタビュー&レポート > 「デビュー40周年は通過点でしかない」 “100LIVE AGAIN”を掲げて、100本ライブを敢行中! 今秋、10月11日(土)の大阪バナナホールを皮切りに、 40th Anniversary東名阪ツアー“無限” を開催。 SHOW-YA 寺田恵子 インタビュー
20代よりも今の方がライブは激しい。
その時の自分の力を全部出し切る。
ーーデビュー40周年おめでとうございます。まずは現在の心境からきかせてください。
「ありがとうございます。40周年は節目にはなるんだろうなって思いつつ、通過点でしかないのかなって感じはしてます。今回、40周年を機に、1988年にやった『100LIVE』にもう一回チャレンジしてみないかと事務所の社長に提案されたんです。それで、『100 LIVE AGAIN』っていうのをやることになって。最初は嘘でしょ?って思ったんだけど、もう1回やってみるかっていう...そんな感じです。だから、40周年っていうのは自分たちにとってはそんなに大きな意味を持ってるとは思わないけど、大きな意味を持たせたいなっていう風には思っていて、今、色々活動してます」
ーー今回の『100LIVE AGAIN』を始めたのはいつからですか?
「去年の8月31日のデビュー日に1本目をやりました」
ーーその達成日というのはもう決めているんですか?
「決まってないんですけど、早くしないと自分もメンバーもお客さんも生きてるうちに終わらなきゃいけないと思ってるんで(笑)。なるべく、1、2年のうちに終わりたいなって思っています」
ーー1988年にL.A.のTHE ROXY THEATERからスタートした『100LIVE』というのは寺田さんにとってどのような体験でしたか。
「とてもいい体験でしたね。アメリカから始めてメキシコにも行ったんです。宇崎竜童さんがリーダーの竜童組に同行する形で、子供バンドとアナーキーとSHOW-YAの4バンドでライブをさせていただきました。メキシコは割とハードロック好きが多くて盛り上がりましたね。アメリカはハードロックの本場みたいなところなので、最初に行った時は私たちも20代だったし、"お嬢ちゃんたちは何ができるの?"みたいな感じだったけど...(苦笑)」
ーー当時は女性だけのハードロックバンドって珍しかったと思いますし、その先駆けとなるSHOW-YAは初期の頃から演奏力が高かったんですよね。実際にライブを観ればアメリカのロックファンも驚いたでしょうね。
「その時のライブは現地の新聞でも取り上げてもらったんですよ。実際、バンドのメンバーも練習が好きな人たちなんで、当時は週に5日はスタジオに入ってたんじゃないかな。元々上手いメンバーだったんですけど、さらに努力を怠らないというか、今でも練習熱心で、スタジオに入ったら休憩時間をとらないんです。ずっと真面目に練習してます」
ーーそういう地道な努力があってこそ、今でもエネルギッシュな演奏やパフォーマンスができるんですね。
「20代の時よりもライブ自体も激しいし、今の方が激しい曲が多いですね。パフォーマンスもなりふりかまわず頑張ってます!歌ってる時は楽しくて、手を抜くのが嫌いなので、明日があるから今日はここまでっていう風には思いたくないんです。その時の自分の力を全部出し切るようにしていると、すごくエネルギッシュに、パワフルに聞こえるんだと思うんですけどね。エネルギーが残ってるのが嫌なんです」
ーーライブに備えて、日頃から体は鍛えているんですか?
「そうですね。お酒は去年の10月にやめました。マネージャーの前で整体の先生に"歌を取るか酒を取るか?"って言われたので、歌を取るしかないですよね。そういう風に言った手前、やっぱ隠れても飲めないんで。最初の1、2か月はちょっとしんどかったですけど。体力をつけるために食事も割と気を付けてますね。今日は何が食べたいとか、体が欲してるものを中心に食べます。たんぱく質ももちろんだけど、最近は普通に炭水化物も取るようにしていて、野菜でもその時の体調によって、これを食べた方がいいだろうなとか。いろんな情報を仕入れると試したくなるんで。良かったものは取り入れています」
年齢なんて関係ないんじゃない!?って、
それを私たちが身をもってやっている。
ーー寺田さんの音楽的なルーツはどういうところにあるのですか?
「元々のルーツは歌謡曲だと思うんですけど。ロックをやるきっかけになったのはカルメン・マキさんです。彼女のアルバム『カルメン・マキ&OZ』を聴いた時に歌声に衝撃を受けたんです。カルメン・マキさんは綺麗でカッコ良くて、すべてにおいてパーフェクトでした。カルメン・マキさんのことを好きな人はいっぱいいるし、カッコイイ人や綺麗な人はいっぱいいる。でも、力強い歌声という点において継承できるシンガーは、私しかいないんじゃないかなと思ったんです。それからロックをやり始めました」
ーーハードロックのルーツになるような洋楽の方は?
「洋楽を聴くようになったのはSHOW-YAを組んでからですね。元々、ブリティッシュ系ロックとかプログレッシブ・ロック的なハードロックバンドだったんで。その時に洋楽ロックの世界をいろいろ教えられて、一生懸命聴いてましたね」
ーー今年の秋にはカバーアルバムのリリースが予定されているそうですが、どんな曲が収録されますか?
「昭和から平成まで、それこそ老若男女問わず、みんなが知ってる曲が入ると思います。30周年の時に2枚のカバーアルバムを出していて。『Glamorous show〜Japanese Legendary Rock Covers』が男性のロック系レジェンドのバンドのカバーで、『Glamorous show II』の方が男性ソロアーティストのレジェンドのカバーをさせてもらってるんですけど。今回は幅広いジャンルをカバーするという企画です」
ーー10月11日(土)の大阪バナナホールを皮切りに『40th ANNIVERSARY 東名阪ツアー"無限"』が開催されます。ツアータイトルの"無限"にはどんな思いが込められていますか。
「SHOW-YAの『限界LOVERS』という曲に、"限界まで諦めない"っていう一節があるんだけど、再結成してからはもう限界超えちゃってるので(笑)。ライブの翌日は体が痛いけど、その翌々日には治ってたりするし、ライブが終わってから実は骨折してることに気づいたっていうメンバーもいたりして...。みんな限界を超えたところで生きてるんです(笑)。だからもう、"無限"のパワーが出てくるのかなって」
――そんなSHOW-YAの無限のパワーをライブで浴びたいですね。
「ぜひぜひ観てください。無限のパワーを浴びてください。もういくらでも、いろんなエネルギーが出せると思うので」
――このステージでは何曲ぐらい歌われますか?
「まだ未定だけど、大体いつも14、5曲ぐらいかな。今回は40周年だから、80年代からの曲もやるし、再結成してからの曲もやるし、新しいカバーアルバムからもやる予定なので、もう美味しいとこ取りです。とにかく"無限"目指して、もう全力疾走で行きたいなっていう思いはずっと持っているので、そういうライブの構成で、生ぬるいことは多分やらないと思います」
――ちなみに、今のライブの客層はどんな感じですか?
「やっぱり1980年代当時から聴いてた人たちが中心にはなってくるんですけど、親子3代で来てる人もいるし、SHOW-YAを生で初めて観るという人が3分の1ぐらいは必ずいますね」
――1980年代から共に時代を生きてきたファンはもちろん、若い世代もSHOW-YAのライブパフォーマンスを観ればパワーをもらえますね。
「一緒に楽しい年の重ね方をしていきましょう!SHOW-YAの歴史を一緒に刻んでいきましょうって伝えたいですね。大人になってロックTシャツ着て、怒られちゃったりすることがあるとしたら、ふざけんな!って思うし、着たい服を着ればいいしね。それぞれのスタイルで自由に生きて、カッコイイ生き方だねって言えるような世の中になればいいなって」
ーーそうですよね。周囲に気を遣って自分を抑制して、心身が消耗していくだけなんて虚しいですね。
「うん。誰もが自由に生きるためには、自由に生きてる人が特別じゃないようにしないといけないと思うんですよ。あの人は特別だからで終わらせずに、みんなが自由に生きることができるんだよっていう風なポジショニングでいなきゃいけないなって。年齢なんて関係ないんじゃない!?っていうことを、たぶん私たちが身をもってやっているので。この年齢になったから、こう生きなきゃいけないとか、この歳になったからこういう音楽は聞いちゃいけないとか、子供がいるからこんなことはしちゃいけないとか、それがもうナンセンスだねって。己の人生は己のためにある。枠にはまった生き方とか、そういう考え方はやめて、楽しく生きましょうっていうことですね」
Text by エイミー野中
(2025年8月 5日更新)
2025年10月8日(水)発売
3300円(税込)/MUCD-1529
《収録曲》
01. 少女A
02. プレイバックpart2
03. 傷だらけのローラ
04. 2億4千万の瞳
05. 春よ、来い
06. 六本木心中
07. TIME ZONE
08. 雨の慕情
09. ボヘミアン
10. 東へ西へ
SHOW-YA(ショウヤ)…1985年東芝EMIからデビュー、1989年のシングル「限界LOVERS」が30万枚を超えるロングセラーに。続いて「私は嵐」(1989年)もスマッシュヒット、音楽シーンに確かな地位を築く。さらに7thアルバム「Outerlimits」(1989年)は60万枚超え、武道館公演も成功させて、その地位を不動のものとする。1987年からはSHOW-YAプロデュースによる出演者が全員女性の「NAONのYAON」という都市型フェスを日比谷野外大音楽堂で開催。その後、1991年に寺田恵子(vo)が脱退するも、デビュー20周年の2005年に寺田が復帰して再結成。2008年には17年ぶりにNAONのYAONを開催。ライブを中心に精力的に活動を開始。2014年には自身初となるカバーアルバム「Glamorous show」をリリース。東京国際フォーラムで「SHOW-YA BIG30」を開催。そして、2025年8月に40周年を迎える。19回目を迎えた今年もNAONのYAONはSOLD OUTとなり、大盛況のうちに終了。100LIVE AGAIN、10月の東名阪ツアー、カバー曲の定期的な配信、益々精力的な活動を展開している。
【東京公演】
▼8月31日(日) 目黒鹿鳴館
▼10月11日(土) 17:00
梅田BananaHall
VIP席-18000円(非売品グッズ付、ドリンク代別途要)
立見-8800円(ドリンク代別途要)
※未就学児童は入場不可。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888
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