ホーム > インタビュー&レポート > “ベストアルバムながら先を見据えた作品になった” ビレッジマンズストアがキャリア20年で見つけたもの
荒金祐太朗の復帰で、以前よりもバンドのパワーが増した
ーー4thミニアルバム『勝手』リリース以来、約半年ぶりのインタビューです。年明けに荒金さんが復帰されて、今は絶賛20周年を駆け抜けている感じでしょうか。
「そうですね。実は"荒金が戻ってきたから周年始めようぜ"という順番ではなくて、もともと去年の11月から周年を再開することを決めていたんですよ。というのも、荒金祐太朗の復帰にあたり、前に進んでいないバンドに戻ってくるのは違うよなと思って。荒金はいないけど、20周年をちゃんと進めてその上で待とうぜと」
ーー荒金さんは昨年11月の『正しい夜遊びの解』で、『サーチライト』でギターをプレイされたんですよね。それが復帰の第一歩に?
「20周年記念公演がZepp Shinjuku (TOKYO)で、荒金祐太朗が大きいステージに立つのにすごく憧れていたのもあって声をかけました。荒金とはメンバーの誰も直接連絡を取っていない状態で、俺が荒金の身近な人と連絡を取っていて、"こういう日が決まったから、できるなら一緒にやりませんか"と荒金に送って。それまでは俺が毎月同じ日に、その月に起こったことを近況報告みたいな感じで送ってたんですよ」
ーー月報みたいな。
「そうそう。連絡は途切れないようにして。それで"一応周年を進めてしまうけど、ちょっと大きいハコでやるから、もし良かったらそこに向けてメンテナンスを頑張ってみない?"という話をして、それが叶った形です。1回やるとやっぱり気持ちも変わるというか、そこから回復がかなり早くなって、少しずつバンドに参加しようかとなったんですけど、うちはライブバンドなので、始まってすぐにめちゃくちゃ忙しくなるという(笑)。だからここで麻痺したらあかんなと。逆に自分たちにストップをかけなきゃいけないなと」
ーーなるほど。『サーチライト』をやると言ったのは荒金さんですか?
「それは僕が決めたんです。『サーチライト』は荒金祐太朗の得意を詰め込んだ曲で、荒金祐太朗が加入するタイミングで一緒に作った初めての曲なんですよ。だからほんとに祐太朗の曲というか」
ーーすごく意味合いが深い曲なんですね。
「そうです。当時、荒金の加入を皆が驚くぐらい目立つギターで曲を作ろうぜという話をして作ったので、『サーチライト』でやりたいなとずっと思っていました」
ーー1年半ぶりにフルメンバーでライブできている感覚はいかがですか?
「"いきなり戻ってきたぞ、イエーイ!"と始めたわけじゃなくて、最初は4曲だけとか出ない日もあるという感じで、少しずつ荒金祐太朗の参加の日や時間を増やしていったんです。お客さんにもそれを説明して。荒金にとってバンドが日常になってほしいけど、それには時間をかけないとって思ったので、じわじわと気持ちを作っていきました。ちゃんと"5人でライブできるようになったぞ"と思ったのは『馬鹿御礼参り』が終わるぐらいかな。5人で完走できたので」
ーー完走していかがでしたか?
「安心するというよりは、自ずとバンドの勢いが戻ってきて、なんなら前よりも純粋に"こうだった、こうだった!"という喜びが溢れましたね。もともと4人で5人分のパワーを出そうと頑張っていたから、1人増えてパワーがちょっと増えちゃった。余計にやかましくなったのは面白い驚きで発見ですね。"俺たちこういうこともできたんだ"みたいな」
"面白いことをやると次に繋がる"。アルカラ・稲村太佑の助言による気付き
ーー『馬鹿御礼参り』はコンセプチュアルなライブが盛りだくさんでしたが、2019年にもやられていたんですよね。
「同じようなことをやりました」
ーーSNSで『泥酔』のライブ動画を見て、めちゃくちゃ面白いなと。
「面白かったですけど、ひどかったです(笑)。『馬鹿御礼参り』に関しては単純に周年だし、"今までやった面白いことをもう1回やってみようぜ"ぐらい。昔に比べると俺たちのテンションがちょっとだけ高くなってる気もします」
ーーテンションは若い時こそ高いものですが、今高くなってるのがいいですよね。
「不思議ですよね(笑)。俺たち昔からそんなにふざけるタイプでもなかったし、後ろ盾のない状態で毎回必死だったので。今も必死というのは変わらないけど、遊び方を覚えた上での『馬鹿御礼参り』だったので、やっぱりやりすぎてひどかったです(笑)」
ーー水野さんがドラムを叩いて坂野さんがボーカルをとる、バンアパならぬ"バンノアパート"(『みつる15周年企画! O.Aバンノアパート』5月6日@心斎橋Pangea)も2度目ですか。
「また不思議な話なんですけど、企画ライブでパートを変えたりすることで、普段のライブがちょっと自由になるんです。"色んなことに縛られなくてもライブは進んでいく"という気持ちが強くなったのは、大きな収穫でしたね。僕、すごく思い出に残ってる言葉があって。昔、渋谷のO-Crestでライブをした時に、アルカラの(稲村)太佑さんがブッキングをやってたんですよ。俺らのライブを見てもらった時、"必死なのはカッコ良いけど、1つミスをしたからって人間死ぬわけじゃないから。別にミスした後が面白ければいいし、1回1回死ぬ気じゃなくて、次にちゃんと繋がる面白いことをしような"と言われたのをすげえ覚えてて。その時は意味がわからなかったけど、当時の太佑さんよりも年上の自分になって、色んなことをライブでやるようになって、やっと理解できました。"もっと自由にやってもいいんだ。自分が面白いと思った方が、見てる側も面白いんだ。あの時太佑さんはこういうことを言ってたのかな"って。20周年でそういうことに気付くとも思わなかったので、『馬鹿御礼参り』は馬鹿やってるだけじゃなく、色んな方面から学ぶことができた意味のある時間でしたね」
『遊』と『撃』に込めた、音楽との向き合い方
ーーそして『遊撃』は本当に生き生きしたベストアルバムですね。フレッシュさすら感じますし、楽しさが伝わってきます。もはやライブ音源のようですね。
「CDを作る上で、大体は1個1個の音を整えて抑えて作るものなんですよ。もちろん音を足したりもするけど、今回はあまり抑えなかったから全部が突出しているのかなと思いますね」
ーーレコーディング作業はどのように進んでいきましたか?
「メンバーが住んでる場所が違うんですけど、別で作業するのが嫌だったのと、個人的に全現場にいないと気が済まない性分なので、俺が東京のレコーディングスタジオに通いました。祐太朗に関しても、祐太朗が録音する日に俺が行って、一緒にふんふんやりながら。他のパートとは共有ができるから、半分くらいは家で録ってきても良いしというのはありました」
ーーツアーの合間に作業をしてたんですか。
「そうです。日程の合間にやっていました」
ーー忙しいですね。
「忙しかったです(笑)。今まではそういうことをメンバー全員で共有して、一緒に動いてたんですよ。でも祐太朗が動けなくなった原因が少しでもバンドの忙しさにあったとしたら、それは嫌だなと。本人そうは言ってないけど、そうならないように、それぞれの負担が少なくなるやり方に変えていったかもしれないです」
ーー前のインタビューではバンドが休養の原因ではないとおっしゃっていましたが、実際のところはわからないし、無理させたらどうしようという不安もあると。
「病み上がりで無理させるのもあれだし」
ーー思いやりですね。全25曲、ほんとにずっと音が大きくてうるさくて賑やかで。『勝手』以前のシングル曲と歴代のミニアルバム・アルバムから大体2~3曲ずつ収録されていますが、先に選曲してから『遊』と『撃』にわけたんですか?
「選曲してからわけました」
ーーまずは大事な曲を選んで?
「そうですね。ただ選曲は自分の中で好きとか嫌いとか、あまり意味を入れずに。リード曲と、今もライブでやる昔の曲をチョイスして。本当はもっと入れたかったんですけど"そんなに入れなくていいよ"と言われたので、ちょっと削って25曲になりました」
ーー『遊』と『撃』にわけた基準というのは?
「もともと自分は思考に2面性があるというか。ライブは人と一緒じゃなきゃ作れない部分がかなり多いなと感じていて。自分1人じゃなく、自分が出したものに反応してもらったり、誰かが違うものに変えてくれたりして創っていくのが音楽だよなと。だから『遊』は"人と一緒に何かしたいな"とか、誰かのことを歌ってる曲が多い。とはいえ自分はずっと、1人でいる時やフラストレーションが溜まった時の捌け口に音楽を使っていた。"もうイラつく! 音楽を作ってやろう"というのが『撃』だから、完全にテーマが違います」
ーーやはり『撃』の方が攻めているような。
「両方うるさいですけどね。『撃』はちょっとひねくれてる」
ーートータル1時間半、濃厚でした。
「自分も25曲でトータルがこのくらいと聞いて"意外と短いな"と思ったけど、いざ聴いたら"ふ~"(満足)となったので、ちょうど良かったです(笑)」
20年で培った感覚、スキル、表現が"ライブ感"に昇華
ーー今作には、5人の音で今のビレッジマンズストアを残しておきたかったという意図もありますか?
「ありますし、20年やってると、細かいところまで一緒にやる人を選べるんですよ。"レコーディングはこの人が最高だな。ドラムチューニングしてくれるこの人、大好きだな"とか。自分たちが今できる最高のメンバーで作りたかったので、それがちゃんとできた感じです」
ーー頼まれたスタッフさんも嬉しいでしょうね。
「皆ノリノリでした。エンジニアさんがノリノリになりすぎてライブ感が出すぎるという(笑)。なんなら最初はそんなにライブ感を出す予定じゃなかったんですよ。"ライブ感を出そう"と言ってくれたのもエンジニアさんで。俺はビビりなので、お願いする時に"原曲の印象を変えることなく、ただひたすらにカッコ良く、昔を感じさせずにブラッシュアップしたものを作ってください"と言ったら、それが嫌だったんでしょうね。作ってる間もライブ感があるかどうかの話をすごくしたので、多分意図してそうしてくれた。自分たちじゃそうはならなかったので、信用できる人の提案や知恵も入ってます」
ーーライブ感のアイデアは、ミックスマスタリングの段階で出てきたんですか。
「いえ、演奏もです。ライブ感を意識しなくても、演奏ではもう勝手に出ちゃう。なんせ10年以上演奏してきた曲が多いので、慣れとかじゃなくて、クリックに合わせるものではない独特のタイム感や、メンバー間の暗黙の了解が自然に出てきたりする。それがライブ感なのかなと思って。みんな目を閉じてても演奏できるんですよ」
ーー身体に馴染んでいるんですね。
「新作CDには、あくまで"作ってみて良かった表現"が入ってるんですよね。再録には、ライブを経た上で良かった表現や、お客さんが気持ち良く聴いてくれた歌い方、培ってきたものが入る。それでライブ感や乗せ方がうまくなってるのかもしれないです」
ーーフレーズもだんだん変わってきたり?
「いや、フレーズはほぼ変えてないです。ベースはプレイヤーが変わっているので、現ベースのウエムラのアイデンティティもある程度入ってるけど、前任メンバーのフレーズをかなりコピーしたと言ってくれました。俺、嫌なんですよね。再録って"音質は良いんだけど、前のがいいな"って思うことないですか?」
ーーあります。
「俺あれほんと嫌で。"絶対にこれは俺の思い出のメロディーだ"と思ってるのに、歌い回しを変えられるだけでちょっと萎えちゃう」
ーーわかります! 音源を聴いた時の自分の感覚や思い出も丸ごと含めて、その曲を好きになるんですよね。
「だからバランスはめちゃくちゃ気をつけました。昔聴いてた人が"こうじゃない"と思うことは絶対しない。だからフレーズも矯正して、"ライブで変わった部分も音源をコピーして今のノリで弾いてくれ"と。結果、曲自体のイメージはあまり変わってないと思います」
ーー『セブン』(Disc1 M-8)、『逃げてくあの娘にゃ聴こえない』(Disc2 M-2)、『変身』(Disc2 M-8)は、ミニアルバム『亡霊よ、爆発しろ』(2012年)からの再録ですが、2020年に受注販売で一度再録されていますよね。
「つまり今回で3回目のレコーディングです。前のはJack(ba)の音だったので、ウエムラの音で録り直そうという気持ちですね」
ーーこの3曲も原曲のイメージから遠ざからないようにしたんですか?
「そうですね。でも4~5年経つと表現も変わるので、そこは自然に受け入れつつ、フレーズは変えずにというので、かなり満足がいきました」
ーーどの曲も満足いきましたか?
「いや、"前の方が良かった"と思うのも全然ありますよ。でもそれは曲じゃなくて部分です。"この部分は昔の方が良い"というのは各々絶対にあるし、全部完璧は俺はないと思う。それも面白くて。でも総合点を出した時に、今回のバージョンの方が良いという確固たる自信はあります」
昔の曲も今の曲も等しく良い仕上がりになった
ーー特に印象に残っていたり、気に入っている曲は?
「とってもたくさんあります。個人的に嬉しかったのは、最近の曲だけど『みちづれ』(Disc1 M-2)のギターソロが祐太朗になったこと。元々祐太朗がオリジナルバージョンを作っていたけど、休養に入ってレコーディングが叶わず、2023年リリースのシングルはそのフレーズを岩原がコピーして録ったんです。だから本当の『みちづれ』がやっとレコーディングできてすごく嬉しいです。正直気に入ってる曲はいっぱいあるんですよね。『アダルト』(Disc1 M-6)は当時の自分にはないどっしり感の中の分厚さを出せたり、ピッチがしっかり綺麗に録れるようになったり。CDとしてのクオリティがかなり高くなった曲が多いです。"これがやりたかったの!"みたいなのは、どちらかというとガチャガチャしてない曲の方が多いかも」
ーー当時のスキルでは難しかったことができるようになった。
「そうかも。あとは慣れです。しっかり5年間歌い込んだので、自分の中でも美味しい部分がわかってる。勢いでいく曲は何も考えなくてもカッコ良く歌えるので、それができない曲に意味があったと思います」
ーー曲順はどのように考えられたんですか?
「言ってしまったらマジで適当です。正直どれが1曲目でも最後でもいいし、"どこから聴かせても思い通りになる"と思ったから。それなら若干ライブを意識してみようと、"このセットリストでライブするならどういう曲順にしようかな"というのは考えました。時系列順も検討したんですけど、昔の曲も今の曲も全部が等しく良いものになったなら、混ぜた方が面白いなと思ったし」
ーー結果的に良い曲順になっている気がしますね。
「そうですね。ただほんとに何も考えなさすぎて、再録してない曲が全部Disc1に入って、時期が似てる曲がDisc2にいっぱい入っちゃってます(笑)」
大好きな人たちと作り上げた『PINK』
ーー『PINK』(Disc2 M-12)のMVは泣きそうになりますね。流れ的には、まず『PINK』をベストアルバムに入れようと決めて、レコーディングしてからMV撮影となったんですか。
「そうですね。ベストアルバムを出しましょうとなったタイミングで『PINK』を入れることは自分の中でもう決まっていたというか。『PINK』はすごく特別な曲で、リード曲にもなってないけど、ライブで絶対やるんですよ。ほぼ外したことがない定番曲です」
ーー人気なんですね。
「というのも『PINK』は、自分の中で"バンドはこういうもんだよね"の認識が変わって、"ビレッジマンズストアをちゃんとやろう"と思えたタイミングに作った曲で、『遊』『撃』どちらにも入れられるものだったので。ライブでやってるのに、世間に知られるタイミングがないのは勿体ない。でも別に話し合ってはないんですよ。俺も"ベスト出すぞ"という時に"『PINK』をMVにしよう"と思ってたけど、誰にも言わないまま進めてたら、マネージャーが"MVは『PINK』にしましょう。私はこの曲が20周年という節目に1番ふさわしい曲だと思います"と言って、すごーいと思って。みんな一緒だったんですね」
ーー素敵。<愛のようだ>って、もう愛ですよね。
「本当に当時は<ようだ>だったんですよね。わかってなかったので」
ーー今は?
「完全にあれは愛ですね。恥ずかしいですけど」
ーー愛といえば、MVのゲストに出られた40組以上の関係者の方たちですよね。皆さん本当に良い顔をされていて。
「例えば"この人は無名だから映る回数を減らしましょう"みたいな話がないようにしたいというのは、監督も含めた全員が思っていて。それでも有名な人であろうが、活動休止してるバンドであろうが、表に出ないイベンターやライブハウスの人であろうが、皆同じぐらいめっちゃ良い顔でやってくれました。だからバンド業界が好きなんだなと思いましたね。そもそも俺たちはこういうことをやるバンドじゃなかった。どちらかというとひねくれて、常に"味方がいない"と言ってるバンドだった。そういうバンドが人と笑ったりしながらMVを撮るために変わってきた。その道順が美しいなと改めて思いました」
ーー名古屋が生んだ暴れ馬が、愛を。
「ちょっと恥ずかしいです(笑)。あんま自分で言わないようにしてるんですけど(笑)」
ーー20年で出会った好きな人たちとの力と絆が集約された作品が、『PINK』なんですね。
「MVも含めて本当に良かったです。監督の加藤マニさんも"一緒にやれて良かった"人。全部を好きで尊敬する人たちで固めるのに、マニさんは絶対だった。それでお願いして、MVにもマニさんの許せる形で出てもらって。本当に特別なことです」
ーー出演をオファーをされた方も大事な人たちということですよね。
「そうでもあるし、普通に俺が"好きだなこの人"と思っていた人もいます。もちろん"好きだな"と思っても声をかけてない人はいますし、出れなかった人もいるし、もっと言えば"こういう趣旨で撮りたいんですけど一緒にやってくれませんか"と言って、断られたこともあります。でも、すげえ良いなと思って。断られたのはショックですけど、実際別に仲良くないし。趣旨をわかった上で"仲良くないから出たくない"と言ってくれたのが、俺はすごく嬉しかったです」
"20周年の時どうしてた?"と聞かれたら、"めっちゃ攻めてたよ"と言える
ーー本当に"今のビレッジマンズストア"を表した作品ですね。
「"このアルバムからしかライブやっちゃダメだよ"と言われても全然できるよ、みたいな内容ですね。他にも好きな曲はたくさんありますけど、とりあえずこれを聴いたら、他の曲を聴いた時に良さがちゃんとわかる。結局繋がってます」
ーーバンドの20年の歴史の中では、どんな1枚ですか。
「でっかい1枚ですね。本来ベストはまとめるためのもので、結局編集版じゃないですか。今作は自分たちの中で、その意味合いを全く持たないものになった。むしろ面白いのが、"過去の曲を今1番良い状態で出したいよな"と先を見てしまっている。"これを聴いた人はライブの入門編になるよね"とか、ベストを出しながら先のことばかり考えてるので、俺たちはちゃんと先を見てるんだなって。20周年で先を見据えた姿勢だから、"ビレッジマンズストア、20周年の時どうしてた?"と聞かれたら"めっちゃ攻めてたよ"と言える。そういう意味ですごく特別な1枚だし、自分でも聴いちゃうし、シンプルにお気に入り(笑)。もう自分の曲なんて聴き飽きてますからね。休みの日に絶対聴きたくないですよ。でもこのベストは、ふとした瞬間に聴こうと思えるから、すごいものなんだなって」
ーー良い曲ばかりですから。
「再録で曲が新しくなった時に改めて"ここ好きだな"と思う。何回も歌いまくって発見があるというのも変な話です」
ーー20周年にしてフレッシュって素敵です。
「年々ガキ臭くなってるのが不思議。それこそ前回の『勝手』も色んな人から"初期衝動があるね。またそっちにいってるじゃん"と言われて(笑)それで改めて思ったんですけど、初期衝動は何かを始める時にしか絶対出ない。"じゃあちゃんと始めてるんだな"と。シンプルに嬉しいですね」
ーー7月から11月まで行われるツアーは、20周年最後の御礼参りになるのでしょうか。
「そうですね。これで"20周年は一旦良い形でできたねとなれるように頑張ろうね"という感じです」
ーー真っ赤に燃えてる感じですか、今は。
「どうでしょうね。だいぶ優しくなったんじゃないですか。わかりやすく赤い服を着てますけど、周りが見れないほど真っ赤ではないかも。皆優しくなった気がする。もともと優しいけど、そういう気持ちがあったからできたベストだし、帰ってきた祐太朗だし、『PINK』で歌っていることもそうだし、やかましいことはしながらも色んな人と関わっていける道で行けたらいいなと思ってます」
Text by ERI KUBOTA
(2025年7月15日更新)
初回限定盤(CD2枚+DVD)
6050円(税込) / 423-LDKDV
通常盤(CD2枚組)
4180円(税込) / 424-LDKCD
【収録曲】
《CD》
Disc1 遊
01. WENDY(20th ver.)
02. みちづれ(20th ver.)
03. 1P
04. 車上A・RA・SHI(20th ver.)
05. アディー・ハディー(20th ver.)
06. アダルト(20th ver.)
07. TV MUSIC SHOW
08. セブン(20th ver.)
09. ロマンティックに火をつけて(20th ver.)
10. きみがいれば
11. People Get Lady(20th ver.)
12. LOVE SONGS(20th ver.)
13. 眠れぬ夜は自分のせい(20th ver.)
Disc2 撃
01. 夢の中ではない(20th ver.)
02. 逃げてくあの娘にゃ聴こえない(20th ver.)
03. ビレッジマンズ(20th ver.)
04. 黙らせないで(20th ver.)
05. 御礼参り(20th ver.)
06. 猫騙し人攫い(20th ver.)
07. Love Me Fender(20th ver.)
08. 変身(20th ver.)
09. サーチライト(20th ver.)
10. 墜落、若しくはラッキーストライク(20th ver.)
11. 正しい夜明け(20th ver.)
12. PINK(20th ver.)
《DVD》
2024.11.17 ZeppShinjuku(TOKYO)
「正しい夜遊びの解」
01. WENDY
02. 勝手にしやがる
03. みちづれ
04. ボーイズハッピーエンド
05. 猫騙し人攫い
06. 御礼参り
07. ビューティフルドリーマー
08. 埃の降る街
09. MIZU-BUKKAKE-LONE
10. 臨死ファンクラブ
11. サーチライト
12. 正しい夜明け
13. PINK
ビレッジマンズストア…焦燥と劣等感をもって焦燥と劣等感をぶち壊す、名古屋が生んだロックバンド。激情的かつ優しさをはらんだ楽曲で展開される華やかド迫力の型破りロックンロールショーは一級品。2003年11月結成。2021年7月14日、2ndフルアルバム『愛とヘイト』リリース。2022年1月、『愛とヘイト』リリースツアー"愛憎超過ツアー(強)"ファイナルワンマンシリーズを恵比寿LIQUIDROOM・梅田CLUB QUATTRO・Zepp Nagoyaにて開催。2023年3月、ワンマンツアー「修羅」ファイナル公演・恵比寿LIQUIDROOM公演にて開催。同年ウエムラ(Ba.)が正式メンバー加入。2024年10月23日、4th mini Album『勝手』をリリース。11月17日にはZepp Shinjukuで村立20周年記念公演『正しい夜遊びの解』を大成功で終了。2025年1月から開催の村立20周年記念ツアー『スーパー御礼参り』より荒金祐太朗(Gt.)が待望の復帰、フルメンバー5名で活動中。6月には初のベスト盤となる『re:Rec BEST 「遊撃」』をリリース。7月から11月まで村立20周年記念ツアー『アルティメット御礼参り』とファイナルシリーズ『ファイナルアルティメット御礼参り』を行う。
【千葉公演】
▼7月17日(木) 千葉LOOK
[共演]アシュラシンドローム
【茨城公演】
▼7月21日(月・祝) 水戸ライトハウス
[共演]超能力戦士ドリアン
【東京公演】
▼7月24日(木) 下北沢Shangri-La
[共演]黒歴史マンズストア(2010)
▼8月1日(金) 19:00
Live House Anima
オールスタンディング-4000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]Suspended 4th
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。
※出演者が許可した場合を除き、写真撮影、録音・録画禁止。
※会場内での盗難、事故に関して事象ごと主催者は最大限善処しますが、最終的な責任は負いかねますので予めご了承ください。
※危険なモッシュ、ダイブ行為は禁止。
[問]清水音泉■06-6357-3666
【香川公演】
▼8月3日(日) DIME
[共演]THE BOYS&GIRLS
【広島公演】
▼8月8日(金) ALMIGHTY
[共演]climbgrow
【大分公演】
▼8月10日(日) club SPOT
[ゲスト]SHIMA
【福岡公演】
▼8月11日(月・祝) 小倉FUSE
[ゲスト]the twenties
▼8月17日(日) 18:00
神戸 太陽と虎
オールスタンディング-4000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]ガガガSP
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。
※出演者が許可した場合を除き、写真撮影、録音・録画禁止。
※会場内での盗難、事故に関して事象ごと主催者は最大限善処しますが、最終的な責任は負いかねますので予めご了承ください。
※危険なモッシュ、ダイブ行為は禁止。
[問]清水音泉■06-6357-3666
【新潟公演】
▼8月28日(木) 新潟CLUB RIVERST
[ゲスト]終活クラブ
【秋田公演】
▼8月30日(土) Club SWINDLE
[ゲスト]SaToMansion
【岩手公演】
▼8月31日(日) the five morioka
[ゲスト]SaToMansion
【静岡公演】
▼9月7日(日) 静岡UMBER
[ゲスト]バックドロップシンデレラ
▼9月12日(金) 19:00
KYOTO MUSE
オールスタンディング-4000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]ヒトリエ
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。
※出演者が許可した場合を除き、写真撮影、録音・録画禁止。
※会場内での盗難、事故に関して事象ごと主催者は最大限善処しますが、最終的な責任は負いかねますので予めご了承ください。
※危険なモッシュ、ダイブ行為は禁止。
[問]清水音泉■06-6357-3666
【山口公演】
▼9月14日(日) LIVE rise SHUNAN
[共演]忘れらんねえよ
【島根公演】
▼9月15日(月・祝) APOLLO
[共演]忘れらんねえよ
【金沢公演】
▼9月22日(月) 金沢vanvanV4
[ゲスト]ヒトリエ
【福岡公演】
▼10月5日(日) LIVE HOUSE Queblick
【札幌公演】
▼10月19日(日) KLUB COUNTER ACTION
【宮城公演】
▼11月2日(日) 仙台ROCKATERIA
【東京公演】
▼11月8日(土) 東京キネマ倶楽部
【大阪公演】
▼11月15日(土) 梅田BananaHall
【愛知公演】
▼11月22日(土) ダイアモンドホール
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