ホーム > インタビュー&レポート > “死ぬのは怖い。今が楽しくて幸せだから” SAGOSAIDが『itsumademo shinu noha kowai ?』に込めた、 優しさと激しさと可愛らしさ
自分が"1番カッコ良いのができたな"と思うのがロック
ーーSAGOSAIDとしての活動が始まって6年ほどですね。近況はどんな感じですか?
「最近は時代的にも激しい音楽が求められている雰囲気がするので、やりやすいというか、良い感じなのかなと思います」
ーー90'sのオルタナロックを基調にされつつも、ロックから逸脱したいという葛藤、分類されたくないみたいなお気持ちもありながら、活動されてきたところもありますか?
「2021年に1stアルバム『REIMEI』を出した時は、ロックをやってもやってもそんなにウケてない感じがして、もう辞めたいなと思っていました。いろんなパターンの曲を試したりしたんですけど結局自分が"1番カッコ良いのができたな"と思うのがロックというか。ギターもドラムもデカい音像が、自分が1番カッコ良くできる音楽だなと思ったので、今はその方面に突き進んでいます」
ーーさきほどお話された、時代的に激しい音楽が求められているというのは、どこから感じられましたか?
「自分は東京の西調布でDIY音楽スタジオ「Studio REIMEI」を経営してるんですけど、スタジオに来る友達や練習してくれる人の数、バンドでライブをした時の反応や、友達でロックをやっている人も増えた感じがして、なんとなくやりやすい気がしてきました」
ーー6月5日に東京・WWWで行われたリリースパーティーに出演されたラブリーサマーちゃん、DJのalien.melissaさん、1797071さんとのロックギャル対談を拝読したのですが、そこでSAGOさんが"オルタナと言われるけどオルタナでもない気がしていて、でも全体的に見るとロックだから、ロックの肩書きからは外れられないのでは"とおっしゃっていましたが、その時と今ではまた心持ちが違う感じですか?
「"オルタナティブ"という言葉には色んな意味があると思うんですけど、大きくは、"今流行ってるメインストリームの音楽に対して、もうひとつの音楽"だと思うんです。今、オルタナティブロックとされてるものが盛り上がってきている。ということは、別にもうオルタナティブでもないのだろうかみたいな」
ーーなるほど、そういう意味だったんですね。
「邦ロックがメインストリームだとしたら、自分たちがオルタナティブという定義でもいいのかもしれないですけど」
ーーご自身ではあまりジャンルを定義したくないという気持ちがあるんですか?
「したくないわけではないんですけど、しっくりくるのが何なのかわからない。"とりあえずロックではあるんじゃないか"というぐらいです。それがオルタナロックなのか、インディーロックなのかはよくわからなくて、"SAGOSAIDというもの"でしかないのかなって。オルタナティブという言葉が難しすぎて、人生の半分くらいそれについて考えています。」
ーーそうなってきますよね。そこを探すモードというよりは、ひたすら今やりたいことをやっていく感じでしょうか。
「"特定のジャンルのロックをやりたい"というわけではなくて、普通に"カッコ良いな"と思う曲をやりたいだけですね」
女性初のグラミー賞受賞者、エミリー・ラザールのマスタリング
ーー前作の2ndアルバム『Tough Love Therapy』(2023年6月)は、今まで以上にSAGOSAIDを広げていきたいという気持ちのもとで音作りをされて、より外に向けたクリアでソリッドな作品になったということですが、色んな人に聴いてもらいたい気持ちはおありなんですよね。
「もちろん、すごくあります」
ーーその流れを引き継いで、今作も制作されたんですか。
「そうですね。ただ、めっちゃ聴いてほしい気持ちはあるんですけど、無理にポップにしなくてもいいかと思って。今回は前作よりもギターがうるさかったり、自分がやりたいことをしました」
ーー前作を経て何か思うことがあったんですか?
「前作は前作で好きなんですけど、代表曲の『Broken song』とかめっちゃポップだなと思って」
ーー確かに。
「聴きやすいように頑張ったアルバムではあったけど、もう少し激しいのがやりたいなと思って(笑)。メロディーはポップなのが好きなのでポップにするんですけど、前作より"ギターを抑えなきゃ"とか、そこまで考えなくていいかなと思って、今回は"自分の好きなギターをいっぱい目立たせた"という感じの作品になりました」
ーー今回ミックスはご自分たちでされたんですか
「ミックスとレコーディングは横山令さんという方にしていただきました。時間がかかったり、納得できなくて録り直しをしたりしても嫌な顔ひとつせず対応してくれる素晴らしい方ですし、音楽の好みも近いのでいろいろと相談しながら進めることができて、とてもやりやすかったです。」
ーーマスタリングはエミリー・ラザールさんですね。ロックギャル対談に出てきた"連帯"というお話を拝読した上で思ったのですが、エミリーさんに依頼されたのは、女性のエンパワーメントみたいなところをやっていきたいという気持ちもあったんですか?
「そもそも横山さんがエミリー・ラザールさんのファンで、横山さんのおすすめで今回頼んでみようとなりました。確かにエミリーさんは女性初のグラミー賞を受賞されましたよね。エミリーさんのインタビューに"スタジオで唯一の女性という状況は、最悪でした"と書いてあって、そういうところもやっぱりこの人にマスタリングを頼みたいなと思って依頼しました」
ーーエミリーさんにはどういうオファーをされたんですか?
「横山さんの方から英語でメールを送ってもらいました。私が直接コミュニケーションを取ったわけでもないんですけど、受け入れてくれたので嬉しかったです」
ーー仕上がりはどうでしたか?
「ほんとにすごく良くなって。ドラムもギターも何もかもデカい音楽って、マスタリング前はすごく攻撃的だったり聴きづらい部分があるんですけど、迫力があるまま聴きやすくなってて、本当にびっくりしました」
ーー横山さんとは"こういう仕上がりにしたいね"みたいなお話はされたんですか。
「マスタリングの段階では、"迫力はあるけど、聴いててそんなに疲れないものにしよう"と言ってました。レコーディング時は、私が"天井の高い美容院で流れてる感じにしたい"と言ってて。なぜかと言うと、私が高校生の時に行ってた天井の高い美容院でめちゃくちゃOasisが流れてて、その空間の天然リバーブの感じが"なんか良いな"と思ったのを思い出して(笑)。なのでスタジオ内だけではなくスタジオの外のロビーでもマイクを立てたりしたんです。でも途中から美容院とはどんどん違っていって、今の音源の感じになりました」
ーー満足するものができましたか?
「はい、大満足です」
"いつまでも死ぬのは怖い"は人生のテーマ
ーータイトル『itsumademo shinu noha kowai?』は1曲目の『Am I afraid of dying?』の歌詞から取られたんですか?
「そうです」
ーータイトルからは少し可愛らしい雰囲気もあるというか。
「ジャケットもそうなんですけど、自分が可愛らしいものやメルヘンなものも好きなので、そういう部分が出てるのかなと。例えばティム・バートン作品やNIRVANA、90'sのアートワークや作品って、暗いんだけどちょっと可愛い部分があるので、無意識に自分もそういう可愛さを入れたくてそうなった感じはします」
ーーではメッセージ性を込めてタイトルをつけたわけでもなく?
「"いつまでも死ぬのは怖い"というのはいつも考えてることというか、『Am I afraid of dying?』の歌詞を考えなきゃいけない時に、最初の1行の<ねえ、いつまでも死ぬのは怖いかな?>がスルスル出てきたので、日本語のタイトルにしました」
ーータイトルを見た時は、生と死について歌われた哲学的な作品なのかなというイメージがあったんです。でも聴いてみると優しさがあって、ちょっとロマンチックでもあって、すごくポジティブな印象を受けました。
「ありがたいです。多分今作は"自分そのまま"なのかなという感じはします。ロマンチックなものも哲学的なものも好きだし、おっしゃる通りです(笑)」
ーーSAGOさんそのままが出た作品。
「そうですね。そのまましか書けないタイプだと思うので。物心ついた頃から"死ぬのが怖い"とか、"なんで生きてるんだろう"、"なんで死ぬんだろう"みたいなことをずっと考えてて、今もずっと考えてるので、自然に出てきちゃう感じですね」
ーー死ぬのは怖いですか。
「怖いですね。幼稚園の時おじいちゃんに、"人間いつか死ぬ"と言われた時からもうずっと怖いです。それを聞いた日から夜眠れなくて。大きくなって寝れるようにはなったけど、小学生ぐらいから"いつ死ぬんだろう"と思ってました。みんな思わないんですかね?」
ーー確かに小さい時は死への恐怖はありました。最近は歳とともに受け入れてきているというか、死んだら何も感じなくなるなら怖くないのかなと思って。死の瞬間が1番怖そうですけどね。
「自分、今は寛解してるんですけど、パニック障害が結構ひどかったんです。パニック障害で発作が起こってる時って死ぬほど怖いんですよ。だから"うわ、怖い"と思うことが日常的にありすぎたのかもしれない
ーー私も喘息で息ができなかった時本当に怖かったので、肉体的に苦しい出来事が多いと、死の感じ方が変わるのかもしれないですね。
「自分からするといつも思うことなので、"普通っちゃ普通"という面と、怖い面と。あと自分は学生時代本当に暗くて、"死ぬのも怖いし結局死ねない"という感じで、音楽を聴いてなんとか生きてたんですけど、今は本当に日々が楽しい。毎日充実してるし、ポジティブな意味でも死にたくないなって。自分の人生、常にこのテーマはあるということですかね」
"歌詞を書いていたら言いたいことになった"
ーー『Am I afraid of dying?』の最後は<きっとこの世界を愛したいでしょ?>というポジティブな歌詞で終わっていますが、1行目が出た後もスラスラと書けたんですか?
「自分は歌詞を書くのが苦手なので、何日かにわけて書いたと思います。でも最後はそんなに悩まなかった気がしますね」
ーー活動初期は英語詞で書かれていたのが、『REIMEI』の後、2022年あたりから日本語詞が入り始め、今作は6曲全てが日本語詞です。日本語で歌詞を書くのは慣れてきましたか?
「やっと慣れてきました。でもまだすごく難しいです。私は音から先に音楽を作るタイプなのでメロディーは結構すぐできるんですけど、歌詞はレコーディングの前々日ぐらいまでできないです。歌詞を書くのは英語でも日本語でも苦手ですね」
ーー英語の方がストレートに言いたいことが言えるとおっしゃっていましたね。
「英語の方が結構何でも合うんですよ」
ーー音と合いやすいということですか?
「そうです。日本語は全然合わないんです。なので日本語の方が言いたいことは遠回りになりますよね」
ーー日本語詞で言いたいことは、言えるようになってきました?
「最近は"言いたいことってそんなにないのかも"と思ってきて(笑)。曲を作る時に"これを言いたい"という明確なものは全然なくて、歌詞を書いてるうちに"これが言いたいかも"と思い始めるんです。でも日本語だからめちゃくちゃ遠回りして、できたものは結局ちょっとよくわからないこともあります」
ーー日本語詞にワンフレーズ英語が入っている部分がありますが、そこも特に言いたいことというわけでもない?
「言いたいことはそんなにないけど、"言いたくないこと"は言ってないんですよ(笑)。"歌詞を書いてたら言いたいことになった"という感じです」
ーーなるほど。
「『dance / wings』(M-6)は本当によくわからなくて。寝そうな時や寝起きに思いついた歌詞を書いて、また寝て、また寝そうになった時に思いついたやつを書いてという感じだったので、自分の中で結構新しい方法です。多分6曲中3曲ぐらいはその書き方だったと思います」
ーー少し夢見心地のような感覚もしますよね。個人的に『dance / wings』の<全てが美しいように感じるときの幸福を 脳の回路にさ 少しだけ送り込んでるよ>という歌詞が好きで。
「ありがとうございます。でもそれも多分寝てる(笑)」
ーー逆に覚醒しているのでしょうか。<翼が生えるまで>というフレーズも睡眠の前後にあるとしたら意味合いが変わるというか。
「普通に起きてる状態の私だったら、こんなロマンチックなこと書けないと思います」
ーー歌詞はサウンドとは全く別の頭で考えているということですか?
「ほんとにそうなりますね。サウンドと一緒に歌詞を作った曲は多分ないかも。あ、でも『Morning Boy』(M-2)だけ曲と詞が同時にできました」
ーーでは、いつもと違う作り方になりましたか?
「『Morning Boy』はすごく楽に、一気にできたんです」
ーーどんな気持ちで作られた楽曲ですか。
「読んでもらえばわかるかなと思うのと......恥ずかしいからあまり言えないですね(笑)」
ーー最後のかき回し的なアウトロはカッコ良かったですね。
「そこは結構こだわってて。ライブバージョンだとこのアウトロがすごく長いんですけど、それは自分がやりたかったことのひとつ。音源は短めにスルスル終わる感じでまとめたんですけど、ライブはもう、ギターソロギターソロギターソロ、ドラムベース! みたいなバンドならではのダイナミックさを意識したので、ぜひライブで観てほしい曲です」
ーー『inside your eyes』(M-3)のロマンチックな雰囲気からエッジーな『the shore, you』(M-4)へと向かう落差も素敵でした。
「ありがとうございます。自分もその流れが結構好きで。またライブの話になるんですけど、ライブでも『the shore, you』のイントロをすごくカッコ良くアレンジしています」
ーー『the shore, you』は2番からの展開が面白くて。これぞオルタナ感があるといいますか。
「メンバーにデモを渡した時も"何やこれ。悪夢みたいな曲だ"と言われて(笑)。展開が多いのと、6曲の中で1番複雑なのでみんなめっちゃ困惑して。レコーディングを終えてライブ用に練習した時も"何これ?"という状態になったんですけど、実際演奏できるようになったらすごくカッコ良くなって。ライブで演奏してても、お客さんがこの曲で盛り上がる反応が見れて面白かったです」
ーー作曲した時は、SAGOさん的には難しい曲だという認識はなかったんですか?
「自分にしては展開が多いなとは思いました。"さみしいからここ何か入れちゃおう"と色々やったら、確かに"すごく展開が変だな"となったんですけど、"1曲はこういう変な曲があってもいいかな"と思って入れました。意外と盛り上がって良かったです(笑)」
"せっかくバンドできてるんだから、ただ楽しめばいいんじゃないか"
ーー6曲を通して、ボーカル面で工夫したことはありました?
「めっちゃ頑張って歌いました。いつも頑張ってるんですけど(笑)、前作よりもっと声を出した気がします。ボイトレも通ったし、前よりはちょっと歌が上手くなりました」
ーー特に印象に残ってる曲はありますか。
「『Morning Boy』は、今ではライブでも歌えるようになったけど、歌うのが難しかったですね。自分たちはレコーディングしてからライブの練習をするタイプなので、録音の時はまだライブでも歌えてなかったし、高いキーもあるので苦労しました」
ーーレコーディング前にライブで演奏することはないんですか?
「『Am I afraid of dying?』は結構ずっとやってたけど、それ以外の曲は少し試すぐらい。レコーディングで完成型になって"こういう音像だよね"というのがわかって、それをライブでやるイメージです。もちろんライブではアレンジもしますけど」
ーーライブは楽しいですか?
「楽しいです。今まであがり症とパニック障害でライブが全然楽しくなかったけど、パニック障害が寛解して、ボイトレに行ったりして自分に自信もついて、やっと今が1番ライブが楽しいと思えるようになりました」
ーーどういうところに楽しさを感じますか。
「どういうところだろう......熱中できるからですかね。30分ライブをやっても、緊張してた時は"あ、ヤバいまだ2曲目だ"とか"ヤバ、そろそろ終わる"と思いながらやってたんですけど、今は楽しいから、50分やっても"もう終わっちゃった"となります。楽しいと時間が過ぎるのが早く感じるし、あまり覚えてないんです」
ーー6月5日のリリースパーティーはどうでした?
「めっちゃ楽しかったです。友達みんなが楽しんでくれてるのが嬉しかったし、自分も楽しかった。音楽では"死ぬのは怖い"とか書いたりしてますけど、最近はほんとに楽しいですね」
ーー生きるのが楽しい。
「楽しいけど、やっぱり"いつか死ぬのか"と思ったら嫌だな。刹那だなと感じますね」
ーー今作を聴いて、なんだかSAGOさんが幸せになれる方法を探しているような感じがしました。
「幸せになる方法はずっと探してます。今自分はかなり幸せだと思うんですけど、世の中には色んな人がいるので考えちゃいますよね。正直バンドという表現って、お金がある人しかできない表現になっちゃったなと常に思ってて。どんどん景気が悪くなっていって練習もお金がかかるし、昔と違って高いクオリティを求められる時代になってる。ローファイも好きだけど、日本でローファイはあまり注目されないし、バンド自体が今すごくハードルの高いものになってる気がする。そう思った時に、自分が"死にたい、死にたい"と言いながらバンドをやってるのは違うなと」
ーーバンドをせっかくやれている身なのに、と。
「そうです。自分に厳しくそう思うようになって。バンドを楽しいと思えるようになったのは、その意識の変化もあると思います。こんなにたくさん娯楽がある時代に、楽しくないのにやってたら意味がないと思って。楽しいことをずっとやれ、と自分に厳しくそう思います。でも自分がそう思ってるだけで、他の人に押し付けてるわけじゃないです」
ーー自分に厳しく。
「今までのメンタリティーだと、生きることに希望もないし、とにかく自己肯定感も低く、"もう音楽で発散するしかない"みたいなやり方をしてたんですけど、そういう表現が自分に合わなくなってきたというか、自分が恵まれてることがすごくわかってきて、そういうネガテイブな表現をやり続けることが、自分にとってダサいなと思えてきて。このアルバムは"死にたい、死にたい、もう嫌だ"じゃなくて、"せっかくバンドできてるんだから、ただ楽しめばいいんじゃないか"というふうに少しずつ変化してきたのかな、と思いました。ただ、そうじゃない音楽性もとても好きで、ネガティブや怒りを発散するような音楽に影響をうけて救われてきた身でもあるから別にみんなに楽しくあれ、とは思わない。楽しくあろうとするけど日常にはネガティブも怒りもある。歌詞でダイレクトにそれが出てるかはわからないけど、今の自分のモードはそういうものです。」
ーー音はゴリッとしていますが、良い具合に力が抜けているようにも感じます。
「スタジオも経営して背負うものも増えてきて、でもやっぱり解放されたいなという気持ちもある。とにかくこのアルバムには色んな気持ちが詰まってるんだろうなって。自分でも自分の曲はあまりわからないんですけど」
ーー今作はSAGOさんの中でどんな1枚になったと思われますか。
「今日"可愛さもある"とおっしゃってくれたのが結構嬉しくて。確かに可愛さも優しさもあるし、でも激しい部分もあるという感想をいただいた時、自意識過剰かもしれないけど、"これって私じゃん"と思って。だからそういう音でアルバムになったんだなと、今思いました」
ーーありがとうございます。これからのビジョンはありますか。
「曲はいっぱい作りたいですし、刺さる人には刺さってくれる音楽だなと本当に思うので、全員がSAGOSAIDを好きになってくれることは難しいかもしれないけど、まだ届いていない、刺さるであろう人に届いたら良いなと思っています」
ーーバンド形態でありながらSAGOSAIDはソロプロジェクトですが、今後ソロ味を強めていきたいお気持ちはありますか?
「今はやりたいことをやれてるので、ソロ味も結構あると思うんですよ。ギターも私が"こう弾いてくれ"と割と指定してるので、サウンド面では妥協せず、かなりソロっぽい音になってると思います。だから現状維持のまま、もうちょっと色んな曲を作りたいです」
ーーそしてリリースツアー大阪編が、8月3日(日)に梅田・NOON+CAFEで開催されます。
「ゲストはby the end of summerとpile of hexで、両方とも関西で大学が一緒だったバンドなんですよ」
ーー立命館大学ですよね。同世代ですか?
「by the end of summerが同世代で、pile of hexがちょっと下です」
ーーどちらも京都のバンドですよね。
「そうです。両方ともめっちゃカッコ良いです。そんなバンド2組と我々で3マンできるのは初めてなので楽しみですし、特別な想いがあるので緊張もしますね。ただの友達じゃなくて、大学の時はサークルでランク付けされてたんですよ」
ーーロックコミューンですか?
「はい。投票でバンドの順位が決まるんです。当時はby the end of summerが1位で、自分が2位で負けていたのでめっちゃ悔しかったです。今は"音楽に順位つけて何してんねん"とも思うけど、そういうこともあったので、レコ発の日ぐらいは1位にさせてほしいです(笑)。ぜひたくさんの人に見てもらいたいです」
ーーさらに9月7日(日)には東京・下北沢SHELTERでワンマンライブ『"????mᵃ?e?? ????? ⁿᵒʰᵃ ᴋᴏᴡ?? ?" Tour Final』がありますね。
「ワンマン自体が初めてなので緊張しますし、1時間半くらいの長尺で古い曲もやろうとしているので、SAGOSAIDを前から聴いてる人はぜひ来てほしいですね」
ーー9月といえどもすぐにやってきますね。
「本当にすぐなので、最近時間経つのが早くて怖いんですよ。それでまた"すぐ死ぬんだな"と思う(笑)」
ーー確かに1年早いですよね。
「早いです。なのでやっぱり人生とか考えちゃいますよね。そうやって曲ができています(笑)」
Text by ERI KUBOTA
(2025年7月28日更新)
2000円(税込) / SRCD-074
【収録曲】
01. Am I afraid of dying?
02. Morning Boy
03. inside your eyes
04. the shore, you
05. iimmaaggee
06. dance / wings
配信リンクはこちら
SAGOSAID(サゴセッド)…オルタナティブロック、インディーロックを基調にした楽曲をバンド形式で発表するソロアーティスト。ライブもバンド形態でパフォーマンスを行う。2021年『REIMEI』、2023年『Tough Love Therapy』とコンスタントに作品を発表しつつ、東京・西調布で音楽スタジオ"Studio REIMEI"を運営。同スタジオでのライブセッション企画『REIMEI SESSION』をYouTube動画と音楽配信サービスにてシリーズ公開している。「itsumademo shinu noha kowai ?」は5月21日(水)にデジタル配信がスタート、6月18日にはCDでもリリースされる。CDは6月5日(木)渋谷WWWでの新作リリースパーティ(ゲスト:ラブリーサマーちゃん)にて先行販売を予定。東京公演を皮切りに広島、名古屋、大阪でのリリースツアーも決定した。
【愛知公演】
▼8月2日(土) CLUB ROCK'N'ROLL
[ゲスト]BBBBBBB/CVN
▼8月3日(日) 18:00
NOON+CAFE
前売-3500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
U-23-2500円(整理番号付、ドリンク代別途要、要身分証)
[ゲスト]by the end of summer/pile of hex
[問]NOON+CAFE■06-6373-4919
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