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デビュー50周年記念!
本人自らプロデュース、40年ぶりの新曲も披露する
「YUKO ASANO 50th ANNIVERSARY SHOW『KANSYA』」
開催。浅野ゆう子インタビュー

1974年にシングル『飛び出せ初恋』でアイドル歌手としてデビューし、20代後半から俳優をメインに数多くのドラマや映画、舞台で活躍している浅野ゆう子。2024年に迎えたデビュー50周年記念の単独Anniversary SHOW『KANSYA』が間近に迫っている。デビュー当時はアイドル歌手としてスタートした彼女が、「原点回帰ではなく、原点をなんとなく思い出して、楽しいお祭りのようなことができれば」との思いから自身がプロデュースする本公演。ゲストには数々のバックコーラスで人気のAMAZONSを迎え、スペシャルバンドと共に豪華ラインナップのLIVESHOWとなる。注目のステージでは初期のヒット曲『セクシー・バス・ストップ』をはじめ、『ムーンライトタクシー』、『ハッスルジェット』など往年の名曲はもちろん、三宅裕司作詞による新曲も披露されるとのこと。今回ぴあ関西版WEBでは芸歴50年を迎えた現在の心境から、単独Anniversary SHOWで発表される実に40年ぶりの新曲についても言及する貴重なインタビューをお届け!

どう生きていけばいいのか模索していた時期もあるけれど
この仕事が好きだから続けられた


――デビュー50周年おめでとうございます。50年、第一線で長く活躍する秘訣を教えてください。

「私自身、非常に楽天家なんですよ。私なりにどう生きていけばいいのかな...なんて模索してた時もあったんですが、10代の頃、オーディションを受けさせていただいた時に、筒美京平先生が"あなたは見た目と年齢のギャップが埋まった時にいい仕事ができるね"と、おっしゃってくださったんですね。それを何の根拠もなく信じまして。25歳の時に俳優一本でやって行きたいと覚悟してから3年後に、トレンディードラマと出会いました。結局、よく言えば前向きにいい方向に自分を持っていったからその出会いがあったのかなと。また、40歳になった時にこの先どう生きていけばいいんだろうと思って、私の本当の母のような存在だった野際陽子さんに相談したときに、"あなたは一芸に秀でてるんだから、今のままでいいんです"というお言葉をいただき、また何の根拠もなく"そうか、私は一芸に秀でてるんだ"とすごく楽天的な考え方をして、60過ぎるまでお仕事を続けさせていただいています。だから最終的にはやっぱりこの仕事が好きだから続けてこられたんだろうなと思います」

――では今、改めてスタート地点を振り返った時にどのようなことを感じてらっしゃいますか。

「昨年の5月25日に50年なんだ...って思って。なぜ5月25日なのかっていうと、私の時代はレコードだったので。そのシングルレコードの発売日がデビュー日になるんですね。で、今ではちょっと恥ずかしいくらいですけど、『飛び出せ初恋』というタイトルで(笑)、アイドル歌手として5月25日にデビューさせていただいたこと思い出しまして。それから歌だけで頑張ってきたのはほんとに12年ぐらいしかなかったんですね。25歳からは俳優として生きてまいりましたので。でも、スタートは歌手だということを思い出して。50年生きてこれたのは、本当に皆様に見守っていただいて、応援して支えていただいたおかげだということがすごく心にのしかかってきて、感謝の思いでいっぱいで、その感謝の気持ちをお伝えすることがなにかできないかなっていうことを考えました」

――今回開催されるデビュー50周年 単独Anniversary SHOWのタイトルも『KANSYA』ですね。

「もう本当にストレートなんですけれども、そのままタイトルに自分の思いを込めています。"もう歌を歌わないんですか?"と、聞かれたりすることもあって、"いやもう恥ずかしくて歌は..."なんて言ってたんですけれども。原点回帰ではなく、原点をなんとなく思い出して、あんなこともあったし、楽しかったし、すごい時代だったので。楽しいお祭りのようなことをできればいいのかなと。そうすることで"ありがとうございました"という感謝の気持ちをお伝えすることができればと思い、ストレートに『KANSYA』というタイトルをつけさせていただきました」

―― 今回の公演は浅野さんご自身のプロデュースで構成されているということですが、どのような内容になりますか。

「自分のことは自分が1番よく知ってますからね。歌での人生最大のヒット曲が『セクシー・バス・ストップ』という曲で。これはベストテンに唯一入った曲なんです。今でもよく皆様から"『セクシー・バス・ストップ』好きでした"というお声をいただいたりします。そこをベースに考えまして。1970年代にすごいディスコブームがあった時に、筒美京平先生がジャック・ダイアモンドという別名でDr.ドラゴン&オリエンタル・エクスプレスというグループを組まれて、和製ディスコ・アルバムをお出しになったんです。そこで、『セクシー・バス・ストップ』を歌わないかとお声がけいただきまして、そこから筒美先生のディスコ3部作を私が歌わせていただいたんです。それが非常に懐かしい感じがして。筒美先生をはじめ、素晴らしいミュージシャンの方々がバックアップで演奏してくださってる曲ですので、それをメインに構成を考えさせていただきました」

――『セクシー・バス・ストップ』以外ではどんな曲を歌われますか。

「『セクシー・バス・トップ』を持ってくるのであれば、なぜデビュー曲を歌わないのか、なぜ新人賞をもらった『恋はダン・ダン』(※1974年第16回日本レコード大賞新人賞受賞曲)を歌わないのかという声があったので、もう清水の舞台から飛び降りる気持ちで、デビュー当時の曲も歌わせていただくことにしました。また、私にとってはトレンディードラマというのが人生の大きなターニングポイントとなりました。ほんとに誇れる宝物で、今でも私の中で光り輝いております。その当時のこともお伝えして、40代に入ってからは舞台を250本、あと映像、連ドラ、映画などで可愛がっていただきましたので、最終的に『大奥』を締めで持ってこれれば私の半世紀をご一緒に楽しんでいただけるかなと。そんな風な構想を自分で順序立てて考えてみて、音楽監督の方にご相談申し上げて、新しい感じで作っていただきました」



三宅(裕司)さん曰く、"浅野ゆう子のマイウェイ"
素晴らしい曲を作っていただきました


――今回のショーの中で三宅裕司さんがプロデュースと作詞をされた新曲もご披露されるということですが、これはまったくの未発表曲なんでしょうか。

「はい! 本当に未発表曲です。約3年ぐらい前に、三宅裕司さん主催の『熱海五郎一座』で新橋演舞場に立たせていただいた時、三宅さんがお書きになった『キズナたちの挽歌』というちょっと演歌っぽい曲を歌わせていただきました。それがきっかけで、三宅さんが"久々に歌でも歌ってみる?"って、なんとなくおっしゃったんですよ。そのお言葉がすごく大きく心に響きまして。背中を押してくださったような、背中を叩いていただいたような気になって。だったら責任取ってもらおうと思いまして、"50周年のアニバーサリーのライブをすることになったので、新曲を書いていただけないでしょうか?"と三宅さんにお願いいたしましたところ、ご快諾いただきました。
"これでいいの?"なんておっしゃってくださりながら、本当に素晴らしい曲を書いてくださったんですよ。私が1985年に最後のシングルレコードを出してから、40年ぶりの新曲になります(笑)。1曲は非常に楽しい曲で、もう1曲は三宅さんが"浅野ゆう子のマイウェイです"とおっしゃってくださる素晴らしい詞の曲を作っていただきました。
これを同時にライブでお届けし、その後に配信ということも考えております」

――新曲を2曲もご披露されるんですね。それも2曲とも全く異なる曲調?

「2曲とも全然違います。1曲はバラードっぽいもので、もう1曲は昭和のアイドル歌謡っていうような感じの曲でございます。もうドキドキしてます。息上がるんですけどね。ちょっと踊ったりします(笑)」

――ちなみに、デビュー当時に目標とされていた方はいらっしゃいますか?

「当時は天地真理さんが大スターでした。それで、私もデビューしたら絶対に天地真理さんみたいになれると思ってましたが、1年で諦めました(笑)。先輩には花の中三トリオがいたんですよ。森昌子さん、山口百恵さん、桜田淳子さん。すごい時代ですよね。その後にデビューさせていただいて。同期にはテレサ・テンさんもいました。当時は歌番組がたくさんありましたし、歌手が第一線で頑張ってる時代でもありましたね」



ボーカルトレーニング、体力&体型作り、ダンスレッスン、
できることは全てトレーニングして臨む


――今回の50周年記念公演をきっかけに、また歌手活動を続けていかれますか。

「それは考えていません。今まで本当に周年のイベントなんてしたこともありませんでしたし、おそらくこれがもう最初で最後になるであろうと思っております。それで、ボーカルトレーニングをAMAZONSの斉藤久美さんにお願いしまして、今も連日3時間ずつ受けております。そうすると、声も2オクターブ出るようになりましたし、ロングトーンも行けるようになりましたし、ファルセットも出るようになって、やっぱり練習って大切だなと非常に今身に染みております」

――ほかにも公演に向けて何かトレーニングされたことはありますか。

「私の売りはミニスカート、短パンでした(笑)。なので、それが似合う体型になりたいと思い、頑張ってダイエットして、運動嫌いの私が週1、2でパーソナルトレーニングを受けました。私の先生はもうじき50歳に手の届く女性なんですが、45歳の時にビキニの部門でチャンピオンになった方で。体力作りと体型作りをお願いしたら、本当に厳しくて(苦笑)。片手2キロずつのウエイトが、今4キロずつ上げられるようになってきました。また、この年齢でこの髪の量はすごいねと褒めていただくので、ウィッグは使いたくないと思い半年かけて長く伸ばしました。そして、ダンスレッスンも受けましたね。今回は本当になんかやります!って言ったんだから、"ちゃんとやれよ!"って言われることを想定して、私なりにできることは全てトレーニングさせていただいております」

――では最後に、公演を楽しみにされている方々へメッセージをよろしくお願いいたします。

「私が歌を歌ってたということをご存じなのは、もう50代以上の方しかいないと思うんですよ。それより若い方、"ドラマを見てすごく好きでした"っておっしゃってくださる方々は、私がアイドルだったなんて夢にも思わないことだと思うんですが。"懐かしいね"っていう時代を一緒に楽しんでいただける方々と、そして "全然知らないけど、なんかすごくいい時代だったのね"って感じていただける若い世代の方、そういうどちらの方にも楽しんでいただけるように作らせていただきました。デビュー当時から、歌のほうはしみじみ聞いていただくタイプではなかったものですから、見て楽しんでいただいて、一緒に踊って楽しんでいただいてという構成を考えております。そして、"楽しかったね"っておっしゃっていただきながら帰っていただける時間を私がご一緒させていただけると嬉しいです」

Text by エイミー野中




(2025年1月16日更新)


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YUKO ASANO 50th ANNIVERSARY SHOW『KANSYA』

当日引換券発売中 Pコード:290-628
▼1月18日(土) 18:00
心斎橋PARCO 14F SPACE14
プレミアムチケット-15000円(特別グッズ付)
通常チケット-11000円
[出演]浅野ゆう子
[ゲスト]AMAZONS(大滝裕子・斉藤久美・吉川智子)
※未就学児童は入場不可。
※公演当日、開場時間より当日券窓口にて座席指定券と引換え致します。お渡しするチケットは先着順ではございません。お席が離れる場合がございます。予めご了承下さい。
※販売期間中は1人4枚まで。
[問]キョードーインフォメーション
■0570-200-888

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