ホーム > インタビュー&レポート > “変わること、失うことを優しく捉えられるようになった” w.o.d.がメジャー1stアルバム『あい』で魅せた挑戦とこれからの道
中野雅之さんとの曲作りで
"こういうチャレンジをいっぱいしていいんや"という気持ちになれた
ーーぴあ関西版WEBでのインタビューは2年ぶりですね。直近では今年8月8日に行われた『8otto presents 「One or Eight」』のレポートもさせていただきました。当日は中島元良(ds)さんの代打でドミコの長谷川(啓太/ds.&cho)さんが出られて、大変だったとは思いますが、イレギュラーなライブで楽しかったです。
「マジで助かりました。長谷川くんにギリギリ救われた」
ーー今思えばレアなステージでしたよね。
「俺らとしてもそうやったし、長谷川くんも"ステージでベースと一緒に演奏するの久しぶりで楽しい"と言ってて。今度はドミコと8ottoとw.o.d.でリベンジしたいですね」
ーー忙しい日々を送られていると思いますが、2023年は中野さんプロデュースの『My Generation(M-1)』から始まり、年末の『RADIO CRAZY 2023』のTHE SPELLBOUNDのステージでサイトウさんがゲストボーカルで出られたのを拝見して、胸熱になっておりました。
「チバユウスケさんの追悼も込めて、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのカバーをTHE SPELLBOUNDでやったんですけど、中野さんと小林さんの間に挟まれて、もう尋常じゃないぐらい緊張して。自分らのライブは自分の部屋に友達を招く感じなんですけど、ゲストは人の家に行く感じなのでめちゃくちゃ緊張したし、本編のライブもずっと見てたんですけど、ライブが良ければ良いほどその後出る俺のプレッシャーもデカくなって。でも良い経験で嬉しかったです」
ーー2023年はw.o.d.にとっても大きな年だったと思いますが、いかがでした?
「2022年10月に『感情』が出て、『感情』を作り終わって次に1番やりたかったのが、ちょっとエレクトロっぽい要素も入れたいなと。それが中野さんをプロデュースに迎えて、割とトントン拍子に実現して、2023年の春に『My Generation』を出せたので、良いスタートを切れた感覚はありましたね」
ーーそこから中野さんとの仲も深くなっていって?
「そうです。連絡を取りつつ、たまに飲みに行ったりしつつ。『My Generation』を作ってる時から"もう1回中野さんとやりたい"という話は出てて。『My Generation』は1回目なので、もちろん新鮮な気持ちでやれて良かったところもあるんですけど、俺らも外部プロデューサーを迎えるのが初めてやったので、コミュニケーションが不慣れな部分もあって。当時もうまくはやれたけど、もっと細かくコミュニケーションを取りつつ作れたかもねという感じは残ってて。中野さんもそう言ってくれていたので、どこかでまたやりたいねと話してたんですけど、THE SPELLBOUNDもアルバムを出したり忙しかったのでなかなかタイミングがなくて。その中でなんとか『エンドレス・リピート(M-10)』ができて。『My Generation』はバンドのデモをがっつり作って中野さんに渡して、上に乗せていってもらう作り方だったんですけど、『エンドレス・リピート』は最初に中野さんがビートを組んでくれて、そこにうちのKen Mackay(ba)がリフやフレーズを乗せてやり取りしながら作っていきました。中野さんと2回やれて、めっちゃ良い経験でした」
ーー制作過程で違った経験ができたんですね。
「『My Generation』は中野さんがめっちゃ丁寧に、w.o.d.のことを色々知ってくれた上で一緒に作ってくれたので、成功体験というか。"こういうチャレンジをいっぱいしていいんや"という気持ちになれました。今作『あい』にも色んな挑戦が詰まっているというか、初めてのこともやれたんですけど、それはもう完全に中野さんと『My Generation』をやったおかげですね」
今後できることを広げるために、各楽曲で挑戦した『あい』
ーー『My Generation』以降はタイアップの楽曲が続きましたね。
「『My Generation』と同じぐらいのタイミングで、『STARS(M-2)』の『BLEACH 千年血戦篇-訣別譚-』OPテーマの話が出て。まさか自分が好きな作品とタイアップできるなんてと。当時はチームとメンバーがチャレンジモードになっていた良いタイミングで、話が出た当日に曲を作ったらサクサクできて。アニメタイアップは初めてやったので、OPが89秒とか知らんかったし、これまでクリックも使ってなかったから"どうすればいいんだろう"と思ったりして。『STARS』はしっかりクリックを使って、小節も気にして作りました。原作者の久保帯人先生もロックが大好きで、タイアップやけど最初に送ったデモから"変えてほしい"ということはなくて。タイアップだからこそ、今までやってきた延長線上でw.o.d.ぽいことをやりたいと思っていたけど、本当に好きに、自然に作れました」
ーーバンドにも良い影響がありましたか。
「タイアップという意味のチャレンジはできたし、俺らとしては"w.o.d.ってこういうバンドやぞ"という曲をアニメのOPで流せたら楽しいやろうなと思ったので、より安心したというか、"このままでいいんや"という自分らへの信頼が増しました」
ーーその後『陽炎(M-7)』も『エンドレス・リピート』もCMや番組テーマソングになり、YouTubeでw.o.d.の広告が出てきたり、本当に目にする機会が増えました。ご自身も広がっていった感覚はありましたか?
「本当にタイミングが良かったんですよね。まさか1発目で『My Generation』を中野さんとやれると思ってなくて。自分らがやりたかったことやし、やるべきタイミングやった気もするし。その後タイアップの話も出て、『My Generation』でチャレンジした後にもう1回改めて"w.o.d.ってこういうことやんな"というのをやれて、もっと色んな人に聴いてもらえる状態になって。運が良かったですね」
ーー運だけではないと思いますけどね。
「俺らは制作期間をがっつり設けるよりかは、ライブをやりながら曲を作って、その時々で1曲ずつ作っていくスタイルなので、もちろん新しいことにも挑戦していたけど、割と今まで通りナチュラルに活動できていた。それが良かった気がします。変にブレずにいられたというか」
ーー着実に誠実に1歩ずつ刻んでこられたんですね。今年結成15周年ですもんね。
「一応節目っぽいんですけど、先輩バンドと対バンした時に、あまりバンド歴が変わらへんことがよくあって(笑)。メンバーとも15年一緒にいるので、"15年やってきたな、俺ら!"みたいな感じも全くないというか。"15年も経ってんねやー"みたいな感じです」
ーー2019年のインタビューを読み直すと、"結成した時から音楽で稼いでやるぜみたいな気持ちは少なからずあった"とおっしゃっていて。メジャーデビューしたいという気持ちはありました?
「これは世代的な感覚の違いかもしれないですけど、俺らの感覚で"よっ、メジャーデビュー!"という感じはあまりなくて。『STARS』の時点でリリースはメジャーになってるんですけど、その時は言わず。チームで相談した結果、アルバムリリースタイミング"今回言ってもいいんじゃない?"という話になって。今のタイミングはわかりやすいし、みんなに祝ってもらえるのも嬉しいし(笑)。"メジャー1st"とつけると自分たちとしても区切りができて、結果良かったです。意識的には3人とも今までと変わらずやってる感じです」
ーーw.o.d.としては今、第何章ですか?
「え〜?どうなんやろ。地元にいた頃が1章として、東京に出てきて、このタイミングでメジャー1stになったので3章ですかね。でも区切りと思ったのも後付けというか、正直周りに言われてちょっと意識しだしてるぐらい(笑)」
ーーなるほど。でも嬉しいですよね。できることも広がるし。
「そう。今後できることを広げるために、今回のアルバムで色々挑戦したというか。選択肢としては『感情』の延長線上で、テープレコーディングで生っぽくやってきた繋がりでもう1作作ることもできたと思うんですよ。でも"ほんまはもっと色んな音楽が好きだから、色々やったらいいんじゃない?"とどこかで思ってて。それが確信に変わったのが『My Generation』の中野さんのおかげ。めっちゃチャレンジしても、全然w.o.d.のままでいられるやんと思って。全部の曲で何かしらの1歩を踏み出すことで、今後もっと広がる道が増えるというか。『あい』に収録しているのは、やりたいことやその時の気分で作った曲を、w.o.d.らしさも残しつつやれるようになるための第1歩目の曲たちという感じです」
いしわたり淳治から学んだ、歌詞における視点の持ち方
ーー『あい』では、いしわたり淳治さんと一緒に作詞もされた曲もあるんですよね。
「『ネックレス(M-3)』で共作しました。人と作詞するのが初めてやったので、最初はすごく抵抗があって。言葉の選び方とか、やっぱり自分とは違ったりするから。しかも『ネックレス』のデモには、全く違う歌詞を1回フルで乗せていて。チャレンジも兼ねてこのタイミングでやってみようという話が出たので、改めていしわたりさんと相談しながらテーマを練り直して、歌詞もイチから書き直しました。最初は抵抗もあったけど、いしわたりさんがすごく丁寧に、こっちの気持ちも汲み取った上でやってくださったので、最終的にやって良かったなと思いました」
ーー実際どんな感じで作詞していかれたんですか。
「まずいしわたりさんと相談して、モチーフやストーリーを、歌詞やメロディーの枠に囚われずに書いてみようと。それで、自分が思う曲のイメージや感情、雰囲気と、もうひとつ別のモチーフを2つ出して、両方絡ませながらストーリーを作っていくみたいな。その時いしわたりさんが言ってたのは、(手元にあったペットボトルを見て)"こういうペットボトルや缶は水滴がつくけど、汗をかいてるように見える"みたいな。"テーマが青春なら、わかりやすく青春の汗になるだろうし、もしかしたら涙かもしれない"、みたいなところから発想を広げてストーリーを作ってみようと。そこから何パターンか作って、"これ良いかもね"となったのが『ネックレス』のモチーフでした」
ーーいしわたりさんに1回提出して、それに対して意見をもらう感じですか?
「下地のストーリーが決定してから、文字数とか関係なくストーリー的に書いていった歌詞を一旦俺がメロディーに落とし込んで、歌もデモ的に録ったりして。俺としてはメロディーや楽器との兼ね合いも大事にしたいから、言葉の響きを考えながら作って、それを送って。"サイトウくんが好きな判断をしたらいいと思う"とは言ってくださったんですけど、ものすごくいっぱい色んな提案をくれて。"こう言ってくれてるけど、これはこのままの方がいいよな"と、結構悩みながら作りましたね」
ーーたくさんボールを投げてくださる中から選ぶのも大変ですね。
「それが結構大変でした。もちろん良くなるようにと思ってやってくださってるし、すごく気を遣って接してくださったし。でもやっぱり"これを変えちゃうと俺が作った歌詞じゃなくなるんじゃないか。w.o.d.じゃないんじゃないか"みたいな悩みはめっちゃあって。時間はかかりましたけど、やって良かったですね」
ーーいしわたりさんとのやり取りで得たことはありました?
「視点の持ち方ですかね。1つの物事に対して主観的な見方、第三者の見え方、そのもの自体の目線、色々な視点があると思うんですけど、それをごちゃ混ぜにして書くんじゃなくて、敢えてどこか1点に狭める。変に視点を広げすぎない。視点を絞り込むことでわかりやすくなるし、ストーリーがしっかりするということは学びましたね」
"27クラブ"の歳を過ぎて、進む道がわからなくなった
ーー"視点"という言葉が出ましたが、『あい』にも通じるようですね。
「ほんまにそうです」
ーーアルバムタイトルは後付けですか。
「半分ぐらい曲ができたタイミングで考えてつけました」
ーー『ネックレス』は過ぎ去った日々を思うような歌詞で、<僕らずっと 子どものままで 大人になんかならないはずだった><心ごと衰えた体>という歌詞からは、サイトウさんご自身も年を重ねて、変わる中でも変わらないものもあるよ、という意味合いを感じました。『喜劇(M-4)』にも<生活は続いてく>という歌詞がありますが、サイトウさんご自身の体験を歌詞に入れた感じですか?
「実際に状況も変わっていたし、自分自身も"ロックバンドあるある"の、"27クラブ"がね。マジで嘘みたいな話なんですけど、特に俺はNIRVANAが好きなので、憧れであり目標であった27歳を過ぎて、道がわからなくなるというか。"俺、この先何をしたくて、どうやっていけばいいんや"って、ここ2〜3年呆然としてた時期があって。だから多分、道を見つけるためにチャレンジしたかったのもあるんです。で、チャレンジをして色んな方向に踏み出していくと同時に、失っていくものもあるなというのはずっと感じてて。変わることは捉え方次第でネガティブにもポジティブにもなる。ただ、まさに生活は続くので。カート・コバーンを追う気持ちにはならへんかったし......かと言ってどう生きていったらいいかもわからなかったし、でもそうやって悩んでる間も、めちゃくちゃ普通に飯食って生きてるみたいな(笑)。そういう色んな悩みを、色んなテンションで、その日の気分やその時のモードで、全部ちょっと違う視点で書いたのがこのアルバムの曲たちになってる気がします」
ーーでは、迷いながらの制作でもあったんですか?
「具体的には『感情』をレコーディングしたスタジオが移転して使えなくなって、どうしても新しいスタジオと制作方法を探さないとダメで。もちろん冒険心も楽しみも興味もあったけど、まずそこの不安やストレスがあって。自分で選んだことですけど、メジャーやタイアップ、中野さんのプロデュースで、今までやってきてなかったシンセやエレクトロサウンドを取り込んでいくことに対しても、"やりたい気持ちはもちろんあるけど、これでいいんかな"と表裏一体の気持ちをずっと抱えて、悩みながら制作してましたね」
w.o.d.らしい曲+HIPHOPの音作り
ーー個人的には『喜劇』が好きなんです。日本人のDNAに刺さるような、センチメンタルなメロディーが良いですね。
「嬉しい。ありがとうございます。『喜劇』のゼロイチのアイデアは、割と自分の中にあるNIRVANA的なグランジっぽいところから出たと思うんですけど、アルバムタイトルを平仮名で『あい』にしたのは、敢えて"日本のロックバンドやぞ"というのを出したかった気持ちもあって、『喜劇』もちょっとそう思ってる節はあって。メロディーを作る中で意識したのは、THE YELLOW MONKEYとか。歌謡曲的なメロディーは日本語とすごく相性が良いし、自分の感覚ですけど、日本人の持つ哀愁を出しやすいメロディーやコード感は、洋楽のカラッとした感じではやっぱり出せないなと思って。歌詞をつける中でメロディーが歌謡曲っぽく変わっていきました」
ーー『喜劇』で何か挑戦はされましたか?
「作り方はナチュラルやったんですけど、レコーディングをHIPHOPのエンジニアやプロデューサーをされてるIllicit Tsuboiさんにお願いしました。w.o.d.らしく作れた曲だったので、今まで通りのレコーディングでやっても面白くないかもと思って。今回は色々チャレンジしてるし、ここは引き続きチャレンジしたいよなと思って、全然ジャンルが違う人に依頼してみたいなって。だから音の作り方や判断の仕方は、いわゆるバンドのレコーディングやミックスとは違ったかなと思います」
ーー何か発見はありましたか?
「バンドサウンドを作るエンジニアさんやスタジオって、少しずつ音を調整していくというか、音を積んでいく感じなんですよね。ドラムがあってベースがあって、ギターが上で鳴って、曲によるけど左右に振って。HIPHOPは良い意味でもっとシンプルで単純で、その音がカッコ良いかどうかだけ。例えば演奏して音割れてるけど、"いいね!"みたいな(笑)。でもその感覚はめっちゃ大事やなと思って。良い音を作ろうと思うからこそ細かいことを気にしちゃうけど、ほんまはもっとシンプルに、カッコ良いかどうかだけなんじゃないかみたいな」
ーー良いですね。
「『喜劇』と『2024(M-8)』はTsuboiさんと録って、両方とも最初はクリックを使って、敢えてカチッと録ってみるかと思ってたんですけど、Tsuboiさんから"そんなのなしで演奏しようよ"と言われて録ってみたら、"いいね!"って。結局両方クリックなしで録りました。自分らだけで今まで通りやってたらできなかったと思うので、違うジャンルの方とやれたのは良かったと思います」
ーーHIPHOP的な作り方は新鮮でしたか。
「曲を作る時点から音作りをTsuboiさんの方でやってもらったんですけど、HIPHOPの人なので、サビの頭で毎回入ってくるシンバルはサンプリングというか、1回録ったシンバルを切り張りして、"スッスッスッ"とわざと人工的に聴こえるように加工していたり。ボーカルは多分ワンテイクかツーテイクぐらいで録ったものですね。ワンテイク目で"めっちゃ良いじゃん"と言ってくれたんですけど、こっちとしては"ほんまか?"と不安になるじゃないですか(笑)。1回目はサウンドチェックのつもりで歌ったから一応2回歌いましたけど、パッと録れました」
『2024』は今の気分に1番近い曲
ーー『2024』はやはり、『1994(2019年9月)』を思い出します。
「結果的にリンクした感じですね」
ーー意識したわけではなく?
「全然してなかったですね。アルバムの中では1番最近できた曲で、最初は好きなコードを弾きながらバンドでセッションして作り始めて、コード進行に対して感じる曖昧な感情を少しずつ探しながら、演奏のテンションやメロディーを作っていきました。歌詞もそのタイミングで思ったことを書いて」
ーー『2024』の<暑くてうだるような日>と『1994』の<うだるような 夏の温度で>や、<平成は空にとけた>と<高いひこうき雲>と空が出てくるところがリンクしているなと感じました。
「確かに。多分イメージはそこからかも。頭のベースと歌メロで始まる<2024>というフレーズと歌詞が最初にできて、なんとなく年号というか数字と空のイメージ、夏の終わりの空気感が共通してたから、それを意識しながら書いていった気がします。タイミング的にも夏の終わり頃に作った曲やったし。タイトルが決まる時はもちろん『1994』のことを思い出したし。後で気付いたんですけど、曲調は全然違うけど、割と同じようなテーマを両方で歌ってるというか。30歳になった年で出たのが、この音でこの歌詞やった。さっき話した『ネックレス』もやっぱり同じことを歌っていて。このアルバムを作る中で、変わることや失うことに対するスタンスが少しずつ変わっていって、色んなタイミングで同じことに対してどう思ってるかという曲がそれぞれ入ってるかもしれないです」
ーーなるほど。
「元々変わること、失うことをすごくネガティブに捉えていたけど、失うからこそ得られるものがあるし、なくなったから感じる気持ち......切なさや優しさみたいなものを最終的に"愛やな"と思いながら。アルバムタイトルに引っ張られたのかもしれないけど、失うことを優しく捉えられるようになった。『2024』は今の気分に1番近い曲です」
ーー<この気持ちがきっとあいだ>と。
「もうその通り。はっきりわかってないから"きっと"なんですけど(笑)。でも多分そうやと思いたいというか」
ーー愛は普遍的で形のないものですし、これからも、わかりそうになりながらわからなかったり、わかろうとしていくんでしょうね。
「今作を作ってる時にばあちゃんが死んじゃって。より失うことに対して色々思ったんですけど、多分あまりネガティブに捉えたくなかったのが出てる感じですね」
ーー本当にサイトウさんの人生ですね。名盤だと思いますが、改めてどんな作品になったと思われますか?
「バンドとしては本当に作れて良かった作品です。保守的にならずに色々攻めたのが、多分今後よりプラスに働くんじゃないかなと思ってて。攻めたからといって、元々やってたスタンスが嫌いになったわけでもなく、むしろライブは引き続きどんどん激しくなっているので(笑)。強制的な要素もあったけど、チャレンジできたのはすごく良かったと思います。あと個人的には、どんどん素直にならざるを得ないというか。自分を認めざるを得なくて、自分は自分でしかないということに気が付いて。それはそれで腹が据わるというか、"そらそうやんな"みたいな。他の誰かになりたかった自分もいたけど、自分は自分だということをしっかり確認できた、濃密なアルバムだと思います」
"自分は自分だ"ということを確認できた、濃密なアルバム
ーーーーそれを提げての全国ツアー。対バンツアーを経て、
「対バンは対バンの良さがあって、ワンマンはワンマンの良さがある。今回の流れとしては、本当に好きなミュージシャンばかり呼んでやれてます。良いバンドのライブってめっちゃテンション上がるんですけど、プレッシャーもすごくて。刺激を受けるけど喰らう、みたいなことがあるんですよ。でも単純に楽しいし、対バンツアーを糧にワンマンで活かしたいです。あとアルバムは結構聴かせる曲というか、どっしりプレイできる曲が多いと思うので、それをワンマンでしっかり演奏して歌いたいです」
ーーなんばHatchでのワンマンは初めてですか?
「ワンマンは初めてです。でも地元やからか全然安心感ある(笑)。ハコの規模がデカくなって、どっしり聴かせる良さがより映えてくると思うんですよね。特にワンマンはw.o.d.だけの世界観でできると思うので、しっかり演奏して良いライブができたら良いと思ってます」
Text by ERI KUBOTA
(2024年12月20日更新)
初回限定盤(CD+Blu-ray)
9800円(税込) / SECL-3150
通常盤(CD)
3300円(税込) / SECL-3152
【収録曲】
[CD]
01. My Generation
02. STARS
03. ネックレス
04. 喜劇
05. あばく
06. Take It Easy
07. 陽炎
08. 2024
09. あなたの犬になる
10. エンドレス・リピート
[Blu-ray Disc]
01. 2023.08.10 LIVE at Yebisu The Garden Hall
02. 2023.12.02 LIVE at Zepp Shinjuku (TOKYO)
03. Music Video
w.o.d.(ダブリューオーディー)…サイトウタクヤ(Vo&Gt)、Ken Mackay(Bass)、中島元良(Drums)からなる神戸発の3ピースバンド。3ピースで鳴らす、時に感情的にシャウトするボーカルと歪んだギター、鼓膜を瞬時に捉えるヘヴィなベースに、抜群のビートが息づくドラムス、極限まで研ぎ澄まされた有無を言わせぬグルーヴ。圧倒的な音楽センス・ライブパフォーマンス・ビジュアルワークで、類い稀なオリジナリティを見せつける、ネオ・グランジ・バンド。
【岡山公演】
▼2025年2月7日(金) IMAGE
【鹿児島公演】
▼2025年2月9日(日) 鹿児島SRホール
【福岡公演】
▼2025年2月11日(火) Fukuoka BEAT STATION
【高知公演】
▼2025年2月13日(木) 高知X-pt.
【香川公演】
▼2025年2月14日(金) DIME
▼2025年2月16日(日) 18:00
KYOTO MUSE
オールスタンディング-4600円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。
[問]GREENS■06-6882-1224
【宮城公演】
▼2025年2月20日(木) 仙台 darwin
【岩手公演】
▼2025年2月21日(金) club change WAVE
【北海道公演】
▼2025年2月23日(日) ペニーレーン24
【北海道公演】
▼2025年2月24日(月) CASINO DRIVE
▼2025年3月1日(土) 18:00
なんばHatch
全自由-4600円(整理番号付、ドリンク代別途要)
※未就学児童は入場不可。小学生以上は有料。
[問]GREENS■06-6882-1224
【愛知公演】
▼2025年3月2日(日) ダイアモンドホール
【新潟公演】
▼2025年3月7日(金) GOLDEN PIGS RED STAGE
【石川公演】
▼2025年3月8日(土) 金沢AZ
【東京公演】
▼2025年3月16日(日) 豊洲PIT
【沖縄公演】
▼2025年3月23日(日) output
▼12月27日(金)・28日(土)・29日(日) 11:00
インテックス大阪
1日券-11500円
[27日(金)出演]imase/奥田民生(GOZ)/カネヨリマサル/go!go!vanillas/サバシスター/ザ・クロマニヨンズ/Chevon/シャイトープ/ストレイテナー/Tele/DISH///10-FEET/なとり/にしな/ハンブレッダーズ/Vaundy/羊文学/フレデリック/BRAHMAN/HEY-SMITH/マキシマム ザ ホルモン/マルシィ/Lucky Kilimanjaro/ROTTENGRAFFTY/ammo(OPENING HEAVY ROTATION ACT)/CLAN QUEEN(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/シンガーズハイ(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/jo0ji(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/moon drop(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/紫 今(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)
[28日(土)出演]ASIAN KUNG-FU GENERATION/indigo la End/打首獄門同好会/ウルフルズ/9mm Parabellum Bullet/くるり/CRAZY MAN CLUB BAND(奥野真哉/佐藤タイジ/クハラカズユキ/隅倉弘至/KOHKI)/Kroi/SHISHAMO/SiM/w.o.d./東京スカパラダイスオーケストラ/TRICERATOPS/ハルカミライ/04 Limited Sazabys/フジファブリック/flumpool/BLUE ENCOUNT/bokula./マカロニえんぴつ/ヤバイTシャツ屋さん/UNISON SQUARE GARDEN/RIZE/WurtS/Laura day romance(OPENING HEAVY ROTATION ACT)/Bye-Bye-Handの方程式(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/PK shampoo(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/森大翔(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/離婚伝説(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/レトロリロン(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)
[29日(日)出演]阿部真央/androp×SHE’S/OKAMOTO’S/KANA-BOON/キュウソネコカミ/クリープハイプ/Saucy Dog/サンボマスター/THE BAWDIES/sumika/Chilli Beans./This is LAST/怒髪天/ねぐせ。/PEOPLE 1/BIGMAMA/ビッケブランカ/フラワーカンパニーズ/ヤングスキニー/レキシ/Conton Candy(OPENING HEAVY ROTATION ACT)/the paddles(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/TRACK15(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/Billyrrom(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/muque(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)/礼賛(ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna)
※w.o.d.は28日(土)出演
※未就学児入場不可。保護者1名につき、小学生1名のみ入場無料。2人目以降は追加人数分のチケットが必要。開場・開演時間が変更の場合がございます。START時間は改めてステージタイムテーブルをご確認下さい。出演アーティストは変更による払戻しは致しません。アーティストの出演日、及び出演ステージが変更になる場合があります。各ステージの入場規制を行うことがあります。オフィシャルサイト(http://radiocrazy.fm/)内の「注意事項」を必ず確認、了承の上、チケットをご購入下さい。
[問]FM802 RADIO CRAZY公演事務局■06-7732-8787
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