ホーム > インタビュー&レポート > 世界的な庭園デザイナーと建築家が手掛けた内装が話題! 南船場の人気コーヒースタンドが移転リニューアルオープン
日本の文化を若い世代のお客さんへ広めたい
エントランスすぐの場所でインパクトを放つ"床の間"は、2023年5月にガーデニングの本場、イギリス・ロンドンで開催された国際ガーデニングショーの最高峰「英国チェルシーフラワーショー2023」にて、庭園デザイナーの石原和幸氏が金メダルを受賞した作品「バイオフィリックガーデン 大津 はなれ」を新店舗に合わせてアレンジしたもの。新国立競技場の設計でも知られる建築家・隈研吾氏とコラボしたこの作品の一部が再構築されたとあって、建築ファンなど多方面からも注目を集めている。
昼には、オープニングセレモニーとして、石原和幸氏と隈研吾氏によるテープカットが行われ、多くの関係者が開店祝いに駆け付けた。テープカット後のインタビューで石原氏は、「当初は和風のデザインで進めていたのですが、さまざまな人のアイデアを盛り込んで変わっていきました。今日、はじめて完成した店内を見て感動しています」とコメント。
存在感を放つ壁の"凹凸の波紋"は、枯山水をモチーフにした石原氏のシグネチャーでもある。「今回は、コーヒーをイメージして茶色っぽくしました。実際にコーヒー豆が入っているんですよ」と説明。隈氏は「今までの作品にはないエスニックな世界感がすごく面白い」と感慨深げ。さらに石原氏は、「日本の文化と現代の若い人たちの感性が融合した新しい世界。ぜひお店に来て驚いて、そして喜んでほしいです」と、これから訪れるお客さんへのメッセージを届けた。
有名インフルエンサーによるポップアップイベントも
店舗2階で展開されたポップアップストア3店についてもご紹介。
アーティスト/ファッションデザイナーのCHIHIRO YASUDAが手掛けるファッションブランド「POLY」では、定番アイテムはもちろん、今すぐに着られるTシャツなどのサマーアイテムも幅広く用意。さらに9月末からオーダーを開始する新作も登場した。70年代のヒッピーな世界観や古着のクラッシュ感を施したアイテムは、古着好きにも人気があるそう。CHIHIROさんは、「大阪での出店は去年の11月ぶり。TASOGARE COFFEEは大好きなコーヒーショップです。大阪のお客さんに見てもらえてうれしいです!」と笑顔で語ってくれた。
カラフルで個性的なへアスタイルやストリートファッションが若者に絶大な人気を誇る、人気インフルエンサー/モデルの「坂 美来乃」は自身初のフリマを開催。彼女が実際に着用し、SNSに投稿した私服が手に入る貴重な機会とあって、各地からファンが来店。「ファンの方に譲りたい気持ちが強すぎて、たくさん持ってきました!」という自慢のラインアップは、Tシャツ、ロングスリーブ、パーカー、パンツ、バックなど夏物~秋物までバラエティ豊か。オリジナルブランド「BANMI」のポップアップは、年に1度、東名阪にて開催されるとのことなので、こちらもぜひチェックを!
大阪を拠点に活動する若手3名のファッション系クリエイターグループ「ポーカーズ」は、お客さん参加型の企画を用意。TASOGARE COFFEEの雰囲気に合わせた迷彩柄のトートバッグにシルクスクリーン印刷を体験(トートバック・オリジナルステッカー付き5000円)できるというもの。「僕たちがグッズを作るときと同じ作業を体験してもらいたくて、初めてワークショップを開催しました。お客さんと一緒に何かするのは新鮮で楽しいです」とメンバーのつかささん。3人は小学校からの幼馴染で、登録者数15万人のYouTubeチャンネルは13年目。息の合った3人の接客で訪れた人たちを楽しませていた。
装飾、音響、インテリア、コーヒー豆...すべてに想いがつまった空間
新店舗のプロデュースを手掛けた、クリエイター/ロースターの「TASOGARE COFFEE」辻井大地さんに店への想いを聞いた。
ーー細部まで丁寧につくりこまれていて圧倒されました。店内のイメージについて教えてください。
「店内はすべて手作りで、半年かけて作り上げました。木やアースカラーなどナチュラルなイメージで色味と素材の統一感を出しています。入口のコーヒーカウンターは、製氷器や冷蔵庫などの現実的なものを木の装飾や錆塗装ですべて隠しています」
ーー石原さん、隈さんとともにつくりあげた床の間や壁の波紋がトライバルな空間に溶け込んでいますね。
「床の間は、流木や多肉植物で装飾して自然を表現しています。今後、季節ごとに変化があるかもしれません。南船場のお店でもモルタルにコーヒーを混ぜて、自分たちで壁を作ったんです。今回もそれを石原さんに提案したら、「ぜひやってみたい」と言ってくださって。カフェラテのような色味のグルグル模様ができあがりました。良く見るとチョコチップみたいなつぶつぶが見えますよ」
ーー店内にはスピーカーがたくさありますが、音響設備にもこだわりがあるそうですね。
スピーカーメーカー「Taguchi Craft」のエンジニアさんと打ち合わせを重ねながら、音楽を楽しめる空間を作りました。僕たちは音楽が大好きなので、音は大きめですが、耳心地の良いサウンドにしています。全部で17個あるスピーカーはすべてオーダーメイド。ジャズ、ヒップホップ、トライバルテクノ...などbpm110ぐらいのジャンルレスな音楽を気分によってかけています」
ーーフードメニューやコーヒーについて教えてください。
「パンは機材を揃えて店内で焼いています。スパイシーなチョリソを挟んだ「チョリパン」(900円)はアルゼンチンのソウルフード。クロワッサンでつくった「エッグベネティクト」(1080円)もあります。コーヒーは、世界中から厳選したシングルオリジンコーヒーをカウンターの上に見える焙煎機で自家焙煎しています。ネパール「エベレスト」という豆は、山岳会の会長サンタ・ラマ氏が作ったオーガニック。売上金の10%が2015年のネパール地震の支援金になるということで、実際にスタッフとネパールの農園に行って、豆を買ってきました。僕は、ヒッピーやバックパッカーの聖地であるネパール・カトマンズが大好きで、想い入れがあるので、今も使い続けています。そんなこだわりのコーヒーをぜひ味わってほしいです。ぜひ日々の疲れを癒しにフラっと来てください」
Text by 岡田あさみ
Photo by Fumiyuki Tobaru
(2024年9月25日更新)
住所:大阪市西区南堀江1-16-11 RE-008 1F
アクセス:大阪メトロ各線四ツ橋駅から徒歩6分
営業時間:10:00~19:00、土日祝9:00~18:00
定休日:不定休
公式HP
https://tasogarecoffee.jp/
公式Instagram
https://www.instagram.com/tasogare_coffee_jp/
【大阪公演】
▼11月3日(日・祝) 12:00
Creative Center OSAKA
Pコード:282-381
前売-7500円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]唾奇(2024/09/25)/MINA OKABE(2024/09/25)/他
※雨天決行(天災時除く)。未就学児童は入場不可。中学生以下は保護者同伴に限り入場無料(保護者1名につき2名まで)。但し、ドリンク代は必要。イベント中止の場合を除き、ご購入いただいたチケットの払い戻しはいたしませんので、予めご了承ください。本イベントでは映像収録および写真撮影用のカメラが会場内に入り、ご来場のお客様の様子が媒体・商品映像に映りこむ場合がございます。収録された映像・写真は商品化やプロモーション等に使用される可能性がございますので、予めご了承ください。
[問]株式会社CICT■info@tasogarecoffee.jp