ホーム > インタビュー&レポート > 55歳の清春の想い。アーティストの役割とは 最新アルバム『ETERNAL』で描く“今の大事さ”
コロナ禍で過ごした50代前半。55歳からは戦いの日々
ーーデビュー30周年おめでとうございます。
「いえいえいえ(笑)。自然にきちゃいました」
ーー25周年、50歳の時には自叙伝『清春』も出版されて、過去の活動をしっかり振り返る時期があったと思います。そこから55歳になられて、30周年を今どんなふうに感じておられますか?
「コロナがあったので、あっという間に50歳から55歳になった感じがしますね。そこからアルバム(「」JAPANESE MENU/DISTORTION 10』、2020年リリース)を出して今作が4年ぶりだから、50代前半が勿体なかったです」
ーーコロナで活動が制限されてしまったという点で?
「そうですね。僕らもですし、ファンの子たちも。僕なんかはコロナ禍もストリーミングライブを1か月に1回やってきて、活動はしてたんですけど、ファンの子たちは直に一旦会わないことによってちょっと離れてしまったというか、ライブに行かないことに慣れちゃったとは思います。ツアーが20本あったら、10本とか20本常に来ていた人が、何年かライブに行かなくても耐えられるんだとね。ただ、今ニューアルバムを出して30周年ツアーをする中で、"最近いなかったね"という人が少しずつ戻ってきている感じはします」
ーーようやく。
「僕のストリーミングライブは1時間ちょっとのMVを即興で作るイメージで、結構得意だったんですけどね。まぁ、コロナが明けた去年ぐらいが、もしかしたら色んなアーティストの鬼門だったのかなという気がします」
ーーお客さんにもう少し戻ってきてほしいという気持ちは、おありですか?
「ありますね。というよりはなんだろう。僕ら世代のミュージシャンで美学系のジャンルで言うと、自分で納得できる仕上がりやテンションで70歳や80歳までライブできるかというと、生きていてもそうじゃないだろうから。今55歳でこれからの5年と考えると、結構戦いなのかなって感じがする。自分との戦いというよりは、これから訪れる年齢や毎日と戦いながら、やったことのない音楽にチャレンジしたい。そうなるともうあまり時間がない。ライブも1回より2回がいいと思うし、2回より5回がいいと思うので。しかも前よりも素晴らしいものにするためには、バンドメンバーを誰にするかも大事。ファンの人たちにとっても、楽しくて好きな時間を何回繰り返せるかという。コロナが終わって、無駄な時間を過ごしたくないというのもありますね。もしコロナがなかったら、結構やりきって55歳を迎えていたと思うので」
ーー清春さんは昔から年間100本以上のライブをしてこられましたが、生のライブができないことへの苦しさはありましたか?
「ツアー中にコロナになったので、最初の頃は思ってた。僕は最初、エンターテイメント業界におけるコロナ体制に対してアンチだったの。イベンターに"密だからライブハウスではできません"と言われて、"外でやれば?"と言ったら、"近隣の人の迷惑になるからダメだよ"みたいな。だからコロナ禍で、人を守るという意味で丸さは増した。そのうちライブハウスのグループの社長とか困ってる人が出てきて、そういう人たちを救済できる方法はないのかという方向にシフトしていきました。僕らワンアーティストではなかなか難しいけど、気持ちというかね。困った時に誰かがお見舞いに来てくれると嬉しいじゃないですか。ライブに関してはストリーミングで新しい試みをやれてたので、意外とジレンマはなかったな。人が目の前にいなくてどれぐらい耐えられるかがパフォーマンスの比重だけど、僕は演奏をしてお客さんを煽るフェス型のアーティストじゃなくて、聴覚・視覚・嗅覚も意識してやってきているタイプで、歌えなかったわけじゃないからそんなに苦しくはなかったかな」
自分の立場をどう最大限に役立てられるかを考える
ーーアーティストの役割で言うと、"何ができるかまでを考えた活動をしたい"と清春さんがおっしゃっていたのを『深掘TV』で拝見しました。
「そんなとこまで見てるんですね(笑)」
ーーすごく意義深い番組だなと思いまして。清春さんは3月に能登半島に行かれたんですね。
「例えば、何年も前からボランティア活動をしてるSUGIZOくんは、被災地やシリア、海外にも行っちゃう。僕はそこまで勉強熱心でもなかったし、活動もしてなかったんですけど、少し前からやまなみ工房の知的障害者の人たちのアートとコラボしたり、その人たちと触れ合ったり、ALS(筋萎縮性側索硬化症)という病気の未来を変える活動をしている武藤(将胤)くんに賛同してコラボしたり、色んなキッカケがあってやっています。だけど個人だから、全震災や全世界は救えない。ライブハウスも全ては救えないので、よくやってたライブハウスや知ってる人たちに、自分の立場をどう最大限に役立てられるかを考えますね。それはコロナもいいキッカケになったかもしれないです」
ーーなるほど。
「特に50代ぐらいになると、よりみんなが社会貢献を始める。子どもが巣立ったり親がいなくなったり、大事な人が亡くなる経験をして、良く言えば意識が高まるというか。僕も"今までやれなかったことがあったんじゃないか"という気持ちがあって。ミュージシャンとして楽曲にメッセージを込めるのももちろんだし、聴いてる人が自分の人生に当てはめて共鳴してくれればいいなと思ってるし、"この人はこういう歌を歌ってるんだ"って世代の人に認知されるのも役割だけど、全世代を救わなくてもいいと思うんですよ。でも世代で僕の音楽にぶつかって、今大人になって思わぬハプニングで苦労してるとか、そういう人たちの元には行けるんじゃないか。それが音楽を続けている理由の1個じゃないかなと思う。僕は昔から独立していて、行動を制限されるわけでもないので、やれることはやりたいし、そろそろ人助けをしても"売名でしょ?"と言われない歳になってきたし」
ーーそう言う世の中もどうなのかなと思いますが......。
「売名と言われてもいいんですけど、やんないよりはやって後悔しない方がいいですかね。社会貢献が似合う年になってきたのもあると思うけど、海外だと20~30代の有名なアーティストはやっているので。多分まだそこまでやれる地位や立場になくて、経済的にも余裕のない人は作品を作ったりする。たまにいい歳こいて、"なんにも興味ないわけ?"という人もいますけど、それはアーティストとしても人間としてもリアルじゃないかなと。僕らを能登半島に案内してくれた人たちは、普通の仕事をしながらボランティアや支援もしてる、本当に心が綺麗な人たち。そういう人に会うと、"俺できるのになんでやってないんだろう"と思うし、その人たちが年下だったりすると、"やっぱりこの状態は良くないんじゃないかな"と思うかな」
ーー日本には"生活=政治"ということをあまり意識してない人が多いのかもしれないと思います。
「この間『深掘TV』でCandle JUNEくんが言ってたけど、政治のことはもう膨大すぎて、1人1人が本当に気持ちを持って選挙に行くキッカケを作るには、日本ってあまりにもハードルが高い。真実を言うのはもうネットでしかないので。ネットを見る人が増えたとは言っても、やっぱりまだ影響力があるのはテレビなんですよね」
ーーそうなんですよね。
「もちろん『深掘TV』みたいな番組も、ニュース番組もYouTubeもある中で、まだネットは信憑性が低い。政治を変えるとしたら、もっとディープなところまで全局が真実を言わないと変わらないけど、そうはならない。となると困った人のところに行くのが、いちミュージシャンや1人の人間として、その日すぐにできること。少ない人数だけど、喜んでもらえるところで言うと即効性があるし。この間の『深掘TV』の情報だと、避難所で1日2食出てた弁当が1食になったりしてると。1度行った場所の人たちがそういう状況だと知ったら、食べ物を持っていきたいじゃないですか。"今"困ってるのに政治は時間がかかりすぎる。だから政治じゃなくて生活なんじゃないのという。国策の中で取りこぼれてる人たちが困ってるので、何時間かけても届けに行きたい」
ーーはい。
「あとはツアーでご飯を食べに行くと、僕が行くことを店長クラスの人は知ってて、"ありがとうございます"となるじゃん。これがすごく大事で。"サインして飾ってください"とかじゃなくて、それもいいけど、僕らが"能登半島に行きました"って写真をアップして状態をお伝えすることで、地方の飲食店の人たちが"前回ツアーの時に来てもらった〇〇です。清春さん能登行ってるんですね。何か協力できることがあれば一緒に行きますね"と言ってくれて。それが本当に心ある人。店長にのし上がって店を持ってるような人たちは行動力もあるし根性が入ってるので、東京よりも全然遠い場所から"行かせてください"と言ってくれて、困っている人が繋がる。僕らの役割はそういうことだと思います」
ーーなるほど。
「おばあちゃん、おじいちゃんたちが避難所で段ボール生活をしている中で、若い人がいない毎日が何か月も続いて、有名人じゃなくても誰か来てくれるだけで嬉しいとかね。おばあちゃんは僕のことは知らないけど、歌手ですと紹介されて、お菓子を持って行くと"お菓子も嬉しいけど早く歌って"と言う。楽しみがないからと。そういう役割をできる立場なら行かないとって思う。僕はこの間初めて能登に行ったばかりなので、続けていこうかなと思ってます。それは音楽とは外れるけど、実は音楽に近いと思う」
ーーライブは金沢でされたんですよね。
「ROTTENGRAFFITYのNOBUYAくんと金沢でライブをやる前日に能登に行ったんです。チャリティーというかノーギャラにして、ファンの人にチケットとグッズを買ってもらって、何十年かぶりに買ってくれた人に握手して。ふるさと納税的な支援じゃないけど、ファンの人たちが買ってくれたものが何に使われるか明確になったらいいなとは思ってるんですよ。寄付もいいんだけど、その寄付するお金も、そもそもファンの人のお金だからね。だから"今一緒に参加しましょう"と言うのが良くて。これが選挙だとおかしくなっちゃうけど、チャリティーだとみんな本当に気持ち良く、いい心を見せてくれる。それぐらいシンプルな動き方で、僕らを含めたもっとたくさんのアーティストがやったらいいよね」
『ETERNAL』が、ファンの人たちの未来の指針になれば
ーーアルバムについても聞かせてください。『ETERNAL』は清春さんの死生観が表れた1枚ですが、どのような想いで制作されましたか?
「僕とファンの子たちとの関係で、いわゆる全盛期と言われるものをとっくに越えて、20~30年の間長く聴いてくれてる子たちにとっては、清春というアーティストのライブに行くことはやっぱり人生なわけで。僕が歌う歌を聴いて、それぞれの人生をどう捉えるかというのがこの30周年。僕も普段"あとどれぐらい頑張れるんだろう"と思ってるので」
ーー自叙伝で"長い下り坂"と表現されていましたね。
「たまに急に下がったり緩まったりするんだけど、それをいかになだらかにするかだと思うんです。ファンの人たちも20年もファンをやってくれているのであればいい年齢だし、家庭があったり、会社でいいポジションに就いていたり、独立して自分で仕事を始めたり。僕はその人たちの身近にある音楽で、"清春さんも頑張ってるから頑張ろう"という気持ちもあるように思います。僕のファンの人は同じぐらいの歳もいるんですけど、メインは10個下ぐらいなので、今作では"一足お先にこういう考え方にぶつかってるよ"というのを、なんとなくあからさまにしていくというか。その人たちの5年後10年後の指針になるのかな。僕も若い時に先輩アーティストを聴いて、子どもの時はわからなかったフレーズが、歳を重ねて"こういうことね"とわかって、もう1回聴いてみたりもする。それをもう少し近い距離でやってる感じでしょうかね」
ーー今作はリスナーへの投げかけでもあるんですかね。
「それもあるかも。僕この間、モトリー・クルーを観に行って。来日したら毎回行くんです。あまり言えないけど、演奏も曲もいつも同じだし、衣装や曲の構成、セットがちょっと違うぐらいなんです。だけど存在してるんですよね。存在してるだけじゃなくて、やっぱりカッコ良いんです。存在していることも含めて、"うわ、ロック!"みたいな。僕はすごく勇気が出る。清春という人をずっと観に来てる人は、僕が存在しているのが当たり前かもしれないけど、3年とか5年経って久しぶりに見に行った時に、"うわ、存在してる"と思う、これがとても重要。エンターテイメントにおいて、その場所で何をするかも大事ですけど、歴が長くなってくると、存在してステージに出てきて"あっ!"とインパクトを与えて、途中で山場を作ってピークが来て美しく終わるみたいな、1個の人生のストーリーを再生しているというか。再生できるから存在してる。僕は大御所の人を観る時にそう感じるんです。日本ではどうしてもファンと僕との関係だけになっちゃうけど、もっと国中で、僕らが若い頃に感じていたように、世代から世代へと語り継がれるみたいなことが起きるといいんですよね。でも日本ではそういう仕組みができてない」
ーー下の世代にもっと聴いてもらえるように、ということですか?
「結局聴かないんだと思うんですよ。だけど存在を知るのは大事。知らないことって怖くて。自分の好きなアーティストが聴いていた音楽、さらにその人が聴いていた音楽を知らないと、子どもが生まれた時に良くない。世代間で分断していると教えられることが少ないよ。だからいつも考えるキッカケになれたら、一矢報えたらなと思うんですけどね」
ーーいつもそう思いながら、作品を作っていらっしゃるんですか?
「作品は、そうだな。15〜20年前から若い世代に聴かれるのは割と諦めてます。かと言って、世代の人たちだけにしかわからないような斬新さではないと思ってる。今の20~30代が聴いても、十分"何だこれ!"と衝撃を与えられる部分も攻撃性もあると思いますし、特殊な感じも出してると思います。でも相当なキッカケがないと、聴いてもらうのは難しいなと感じますね」
楽曲主体の音楽活動における、妥協なきこだわり
ーー『ETERNAL』は、メロディーや音の鳴りが本当に美しくて。これまでも表現の美学を突き詰めてこられていると思いますが、清春さんにとって今美しく感じるのは、どういうところですか?
「まず大前提として、自分で自分の曲を納得してないと出さないんです。1曲の流れの中で、僕なりにパズルのピースがちゃんとハマって、流れが繋がっていないと。"ここちょっとうやむやだけど、違う部分が良いから出そう。ここだけ聴かせればいい"という感覚がないんですよね。多分その辺も世代の違いなのかなと思ってます。今は"ここの部分だけ"という人も多いので」
ーーSNSで切り抜かれることを前提に曲を作る方もいらっしゃいますね。
「僕は、オケとメロの流れの辻褄が全部合ってないと、しかもその辻褄の合い方が、音楽理論的じゃなくて、自分が好きな感じに合ってないと嫌なんですよね。ピースがうまくハマらなくて色々コードを触ったり、何回かメロを考え直したり、譜割を変えてみたり、ちょっとズラしたり反対にしてみたりする中で、"あっ!"と思う瞬間がある。そういう曲は、客観的に見ても自分でも満足度が高い。今回だと『sis(M-12)』のサビや、Bメロからサビにいくところ、『ETERNAL(M-4)』のサビのメロディーのケツの方が気に入ってるんですけど、自分で"特にここ素晴らしいじゃん"という部分があると、たくさん曲を作ってきた中で"まだこれをできて良かった"と思うかな。自分の中では、ロマンティックだなとか、メロディアスで切ないとか激しいとか、少しダーティーだとか、好きなタイプの曲があるんですけど、どんな曲でも全部納得してるんですよね」
ーーなるほど。
「それが自分の音楽の中では大事だったと思う。これからあと何枚作れるかわからないけど、納得した中で、いかに良い音の状態でパッケージできるか。これがテーマですね。楽器に何を使うかは結構後回し。今回はドラムレス・ベースレスで、初めて聴いた人は斬新だと言ってくれるけど、やっていくうちに慣れてくるから。そこよりも楽曲なんですよ。僕は意外と楽曲主体、楽曲重視の活動なんですよね。イメージ的にはそう見えないだろうけど(笑)」
ーー毎回自信作なんでしょうけれど、今作もそうだと。
「毎回そう。なんだけど、今回はよりわかりやすい部分があると思います。ロックや混沌としてる中でのポップ、キャッチーって、一聴してそこまで入ってこないので、今回はパッと聴いて、あまり覆ってない剥き出しのキャッチーさが曲によって部分的にあるかなと思いますね」
ーー歌詞では過ぎ去っていく日々を歌っておられるフレーズが多いですね。
「多いですね。<過ぎ去る>とか<歩いていく>とか」
ーー<天に召される>とも、歌われていたり。
「逆説的に"今が大事だ、今しかない"と歌いたいんですけど、ずっと"今しかない"と歌ってると熱い人みたいになっちゃう(笑)。基本的には僕メロも歌詞もコード進行も、明るすぎるものより、切ないのが好きなので」
ーーご自分で特に印象的な楽曲はありますか?
「ライブをやっていく上で変わっていくんですけど、ライブをやる前は『狂おしい時を越えて(M-11)』や『sis』、さっきも言ったけど『ETERNAL』のサビは良かったなと思う。あとカッコ良いなと思うのは『SWORD(M-5)』、うまくできたなと思うのは『SAINT(M-2)』ですね。あとライブでやると、意外と空間的に『FRAGILE(M-10)』が良かったりする。制作している時に良い曲と、ライブで映える曲は結構違うんです。"ライブで聴いたら好きになりました"ってファンの人もいて」
ーーよくあります!
「"僕もそうです"みたいな(笑)」
60本を超えるデビュー30周年ツアーへの想い
ーー3月から始まったツアー『debut 30th anniversary year TOUR 天使ノ詩 「NEVER END EXTRA」』は、思い入れのある場所を廻っているとお聞きしました。
「そうですね、結果的に。30年間で行きがちなライブハウスは大体押さえてます。あと自分がここ何年かやってきた会場、こだわってやってきた会場。デビューライブをやった名古屋MUSIC FARMの3days(11月8日(金)・9日(土)・10日(日))に、9月14日(土)の岡山CRAZYMAMA KINGDOMは、親友だった音楽編集者の東條(雅人)さんの地元。昔ながらのライブハウスも行ったことない会場もあるけど、基本的には歴史を網羅......できてないけど、しようとはしてますね。来年1月8日(水)の新宿LOFTとかね」
ーー関西で言うとどうですか?
「KYOTO MUSEは毎回やってて思い出はありますね。あとはESAKA MUSE。僕らの時はBoomin Hallという名前で、アマチュアの時に黒夢でめちゃくちゃ行ってました。懐かしいですね。潰しみたいなのに狙われた時があって、ライブが終わって速攻で名古屋に帰ったりとか(笑)」
ーー先日の梅田Shangri-laはいかがでした?
「初めての場所でした。Borisがやったことがあって、"良いんじゃないか"と言ってて。今回スケジュールが変わってワンマンでやったんですけど、すごく良かったです。反応も良かったし、皆さんの演奏も素晴らしかった。やっぱりここ何年かで、一緒にいるメンバーがすごく重要だなと思うようになりましたね。正直ソロになりたての頃は、別に弾ければいいやと思ってたので気にしてなかったんですけど。僕は最低限頑張るし、ファンの人も受け入れ体制があって、あとライブを良くするとしたらメンバーなんですよね。自分が割と歌えるようになってきたので、よりすごいプレイヤーとやりたい感じもあります」
ーーメンバーが変わると音も違いますよね。
「僕は初めからメンバーの演奏に乗るつもりはないんですけど、ライブでのプレーとフレーズは割と任せてるんです。メンバーが変わることで、その人の才能とタイミングと躍動感、経験値が出る。梅田Shangri-laはドラムがFUZZY CONTROLのSATOKOちゃんで、もう素晴らしかった。あの才能と明るさで、多くの大御所の現場で色んなことを見てきて、"これだ"というプレーを簡単に返せる。他の現場では僕よりもすごい人ばかりだろうから、僕らの現場では自由に楽しんでもらえればいいなと思うんです」
ーー素敵ですね。
「結局バンドじゃないから、メンバーを変えていくのも大事なんです。たまにめちゃくちゃ良いプレイヤーがいたとして、いつもスリリングでいてほしいけど、そうじゃなくなる場合もあるので。永遠に誰かと一緒にやることは、あまり考えられないかな。それが1人の宿命なのかな。主軸のメンバーはいたとして、そこにこだわってると新しいものはできないからね」
ーー6月29日(土)・30日(日)、7月7日(日)にはSADSでのライブもありますね。
「6月29日のZepp Hanedaは初期メンバーなんですけど、おそらく年齢的にもラストなのかな。だから僕も楽しみにしてる。昔の曲をやるし、この頃に『IWGP(池袋ウエストゲートパーク)』の主題歌『忘却の空』も作りましたし。だからすごく青春です。黒夢は復活してるから続いてる感じはするけど、当時のSADSが再生するのは20年ぶり。あとは1月の大阪のGORILLA HALLに来てほしいです」
ーー年明け1月12日(日)ですね。GORILLA HALLは初めてですね。
「2月9日(日)の黒夢がツアーラストだけど、これはお祭り的な感じなので、僕の中ではGORILLA HALLがファイナルだと思ってます。成長した過程を見せるこのツアーで初めてのGORILLA HALL。楽しみです」
ーー関西で締め括っていただけるのは嬉しいですね。
「あとはそろそろ次のアルバムに手を付けていく予感があります。もうライブで曲もプレイしてるんですよ。『煌めいて』という曲は、必ず良い形で世に出したいんだよね。だからそれも含めた作品を作りたいですね」
Text by ERI KUBOTA
(2024年6月 4日更新)
初回限定盤(CD+Blu-ray)
8250円(税込) / YCCW-10423/B
通常盤(CD)
3300円(税込) / YCCW-10424
【収録曲】
Disc-1(CD) ※初回限定盤・通常盤共通
01. Carnival of spirits
02. SAINT
03. RUTH
04. ETERNAL
05. 霧
06. SWORD
07. ロープ
08. 砂ノ河
09. DESERT
10. FRAGILE
11. 狂おしい時を越えて
12. sis
13. 鼓動
14. ETERNAL (reprise)
Disc-2(Blu-ray)
「SAINT」Music Video
「ETERNAL」Music Video
Music Video Making Movie
『The Birthday』@恵比寿ガーデンホール (2022.10.30)
赤の永遠/アモーレ/グレージュ/悲歌/アロン/美学
『下劣』@Zepp Shinjuku (2023.04.26)
少年/アモーレ/ガイア/妖艶/MARIA
清春(キヨハル)…1994年、黒夢としてメジャーデビュー。その独創性溢れるパフォーマンスとメッセージ性の強い楽曲で人気を博すも、その絶頂の最中、わずか4年間で突然の無期限活動休止を発表。1999年、sadsを結成し、2000年TBS系ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』の主題歌「忘却の空」が大ヒット。同曲を収録したアルバム『BABYLON』はオリコン1位を記録。2003年、DVDシングル『オーロラ』で清春としてデビュー。2004年 『DAVID BOWIE A REALITY TOUR』大阪公演にオープニングアクトとして出演。2020年10月には自叙伝『清春』を発刊。2024年3月、ヤマハミュージックコミュニケーションズ移籍第一弾オリジナルアルバム『ETERNAL』をリリース。現在、デビュー30周年ツアー『debut 30th anniversary year TOUR 天使ノ詩 「NEVER END EXTRA」』を開催中。
「SADS 1999-2003」
【東京公演】
▼6月29日(土) Zepp Haneda(TOKYO)
【東京公演】
▼6月30日(日) Zepp Haneda(TOKYO)
「SADS 2010-2018」
【東京公演】
▼7月7日(日) GARDEN新木場FACTORY
debut 30th anniversary year TOUR 天使ノ詩『NEVER END EXTRA』
【静岡公演】
▼6月8日(土) Live House 浜松 窓枠
【岐阜公演】
▼6月9日(日) 岐阜CLUB ROOTS
【山梨公演】
▼6月15日(土) KAZOO HALL
【愛知公演】
▼7月13日(土) ボトムライン
【三重公演】
▼7月14日(日) 松阪M’AXA
【石川公演】
▼7月20日(土) 金沢EIGHT HALL
【茨城公演】
▼7月27日(土) 水戸ライトハウス
【宮城公演】
▼8月3日(土) 仙台 darwin
【千葉公演】
▼8月10日(土) 柏PALOOZA
【千葉公演】
▼8月11日(日・祝) 柏PALOOZA
【埼玉公演】
▼8月17日(土) HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3
【埼玉公演】
▼8月18日(日) HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3
【北海道公演】
▼8月24日(土) ペニーレーン24
【長野公演】
▼8月31日(土) 長野CLUB JUNK BOX
【東京公演】
▼9月5日(木) 新宿ReNY
【栃木公演】
▼9月8日(日) HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
【岡山公演】
▼9月14日(土) CRAZYMAMA KINGDOM
【兵庫公演】
▼9月15日(日) 神戸 太陽と虎
【和歌山公演】
▼9月22日(日) 和歌山 GATE
【大阪公演】
▼9月23日(月・祝) OSAKA MUSE
【青森公演】
▼9月28日(土) Quarter
【岩手公演】
▼9月29日(日) club change WAVE
【大阪公演】
▼10月5日(土) Yogibo META VALLEY
【静岡公演】
▼10月6日(日) LIVE ROXY SHIZUOKA
【滋賀公演】
▼10月12日(土) U★STONE
【京都公演】
▼10月13日(日) KYOTO MUSE
【東京公演】
▼10月27日(日) 恵比寿ザ・ガーデンホール
【茨城公演】
▼11月3日(日) LIGHTHOUSE
【茨城公演】
▼11月4日(月・祝) LIGHTHOUSE
【愛知公演】
▼11月8日(金) MUSIC FARM
【愛知公演】
▼11月9日(土) MUSIC FARM
【愛知公演】
▼11月10日(日) MUSIC FARM
【埼玉公演】
▼11月16日(土) HEAVEN’S ROCK Kumagaya VJ-1
【埼玉公演】
▼11月17日(日) HEAVEN’S ROCK Kumagaya VJ-1
【神奈川公演】
▼11月23日(土) 横浜ベイホール
【神奈川公演】
▼12月1日(日) SUPERNOVA KAWASAKI
【愛媛公演】
▼12月14日(土) WstudioRED
【香川公演】
▼12月15日(日) 高松MONSTER
【福岡公演】
▼12月21日(土) Fukuoka BEAT STATION
【鹿児島公演】
▼12月22日(日) 鹿児島CAPARVOホール
【東京公演】
▼12月29日(日) 渋谷CLUB QUATTRO
【愛知公演】
▼12月31日(火) ダイアモンドホール
2025年
【東京公演】
▼1月8日(水) 新宿LOFT
【大阪公演】
▼1月12日(日) GORILLA HALL OSAKA
「黒夢」
【東京公演】
▼2月9日(日) 東京ガーデンシアター
公式サイト
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