インタビュー&レポート

ホーム > インタビュー&レポート > シン・音楽フェスティバル 『KEEN presents TVO ROCK HEAT 2024』が誕生! 総勢7組が放つ“オトの熱”


シン・音楽フェスティバル
『KEEN presents TVO ROCK HEAT 2024』が誕生!
総勢7組が放つ“オトの熱”

4月27日(土)、大阪城音楽堂にて『KEEN presents TVO ROCK HEAT 2024』が開催された。本イベントはテレビ大阪が主催の「シン・音楽フェス」。昨年3月に行われたテレビ大阪の音楽番組『音楽爆弾』のフェス『セキスイハイム近畿 presents ONBAKU! FES.2023』に続き、テレビ大阪が企画した音楽イベントとして、万博を1年後に控えたグローバル都市・大阪から新たに発動したフェス。記念すべき第1回目の出演者は梅田サイファー、KEYTALK、キュウソネコカミ、SHE’S、Hakubi、ポルカドットスティングレイ(50音順)。そしてオープニングアクトにカラノアが登場した。新たな歓喜の異空間が生まれた日の模様をレポートしよう。

ゴールデンウィークの初日となったこの日。午前中はパラパラと小雨が降っていたものの、徐々に空は明るくなり、過ごしやすい気温で天候に恵まれた。会場の大阪城音楽堂には、好きなアーティストのグッズを身につけたオーディエンスが続々と入場を始めていた。

rockheat240514-1.jpg

会場入口付近には、特別協賛社であるアウトドアブランド・KEENの創業モデル「ニューポート」の巨大オブジェが出現し、フォトスポットとしても人気に。スタッフが皆KEENのフットウェアを履いていたのも印象的だった。

rockheat240514-2.jpg

ステージにはイベントロゴのバックドロップが飾られ、会場内もKEENのブランドカラーの黄色ののぼりや巨大な幕で彩られる。KEENのブースでは本フェスとKEENがコラボした公式タオルやTシャツ、シューズが販売され、売上の全額が能登半島地震の復興支援に寄付された。さらにKEEN発祥の地・オレゴン州ポートランド産のビールやソフトドリンク、ビールにピッタリのチキンスティック、ジャンボメンチカツ、フライドポテトが販売され、オーディエンスはめいめいに食事を楽しんでいた。


【カラノア】

karanoah240514-1.jpg

開場時間中、O.Aとしてステージに登場したのは、『Monster baSH 2023オーディション』でグランプリを獲得した、ネクストブレイクが期待されるバンド・カラノア。アーティスト紹介動画に続いてSEが流れると、客席からは自然にクラップが発生。雄大(vo&gt)、虹太(g&cho)、樹(b)、かずき(ds)がKEENのサンダル姿で元気に走り込む。雄大はぐーんと伸びをして「大先輩方、お邪魔します! ご来場の皆様、カラノアです!」と挨拶し、『阿弥陀籤』で勢いよくライブをスタートした。グルーヴィなサウンドと雄大の伸びやかな歌声が野音を包むとオーディエンスは早速手を挙げる。その様子を見て嬉しそうに頬を緩ませるメンバー。1曲目から堂々たるサウンド、堂々たる佇まいでしっかりと印象を残す。

karanoah240514-3.jpg

karanoah240514-2.jpg

続く『ex.』はカラノアの影の部分も感じさせるナンバー。低音のギターリフに歪みギターと重たいビートが重なり、どっしりとしたサウンドを響かせる。雄大の歌い方も先ほどの雰囲気とは違い、咆哮したり声を震わせたりと、ボーカル力の高さを見せつける。MCでは雄大が「今日皆に聴いてもらえたこと、このステージに立てたこと、とても嬉しく思います。今日も明日も明後日も10年後も60年後も、僕はこれを奇跡と呼ぼうと思います」と、最新シングルでCX系『奇跡体験!アンビリバボー』のEDテーマ『ねむ』を披露。ラストは『えいよー!』で疾走感たっぷりに締め括る。雄大は気持ち良くてたまらない!といった表情で「フォー!」と声を上げる。20分という短い持ち時間の中でも、楽曲の幅広さとバンドのポテンシャルをしっかりと提示させた4人。何よりも本人たちが楽しんでいる様子が伝わってくる、良いライブだった。今後の活躍も非常に楽しみだ。

rockheat240514-3.jpg

開演時間となり、ステージには総合司会のラジオDJ・大抜卓人と、アシスタントMCでテレビ大阪アナウンサーのウーデン ジェニファー 里沙が登場した。5月13日にテレビ大阪が新社屋に移転するお祝いも兼ねた新しい音楽フェスということで、ウーデンは「お祭り」と形容。さらに、5月25日(土)に放送される1時間特番のMCもつとめる芸人・みなみかわとキンタロー。も呼び込まれる。キンタロー。はAKB48の衣装で登場し、みなみかわのフリにもバッチリ応えるモノマネで会場を沸かせていた。


【梅田サイファー】

uc240514-3.jpg

いよいよ、お待ちかねのライブがスタート。トップバッターは大抜に「大阪から世界へ!」と紹介された、13人組のHIPHOPクルー・梅田サイファー。今回の出演者の中では唯一のHIPHOPグループだが、ジャンルの壁を軽く超えて、のっけから熱狂の渦を作り出した。DJブースには病気療養中のDJ SPI-Kに代わってpekoとビートメイカー兼エンジニアのCosaquがスタンバイ。ビートを流すとKBD、KZ、KennyDoes、KOPERU、テークエム、teppei、コーラ、ILL SWAG GAGA、HATCHが現れる。KOPERUが「大阪城音楽堂のみんな、全員で立ち上がってモンスターになれますかー!」と吠えて『BE THE MONSTER』を投下すると、会場は総立ちで手を挙げる。総勢11名がステージいっぱいに広がり、ダイナミックに動きながらマイクリレーする様子は大迫力。ゴリゴリの重低音を響かせた『アマタノオロチ』、各MCの個性を存分にきかせたグルーヴィなラップフロウに巻き込まれた『KING』を連投し、会場の一体感を高めていく。

uc240514-2.jpg

teppeiは「HIPHOP的には、こっちが問いかけたら声を返してくれたら嬉しいです」とオーディエンスを導き、コール&レスポンスから賑やかな『PARTY』へ。<「生まれてきてくれてありがとう」>というリリックは、この日産声をあげた『ROCK HEAT』をお祝いしているかのようだった。

uc240514-1.jpg

和気藹々としたMCを経て、アニメ『ザ・ファブル』のEDテーマで4月7日にリリースされた新曲『Odd Numbers』を披露すると、オーディエンスは大喜びでプチョヘンザ! さらに『EVO Japan 2024』のテーマソングになった最新曲『CONTINUE』をライブ初披露して興奮の渦へ。『マジでハイ』ではメンバーが自由に遊び、ほどよくラフなバイブスを作り出すと、ラストチューンは盛り上がり必至のアンセム『梅田ナイトフィーバー'19』へ。客席は文字通り端から端まで手を左右に振ってひとつに。ライブが終わる頃には曇っていた空もすっかり晴れ渡った。きっと彼らのパワーが起こした奇跡だろう。テレビ大阪やKEENにもビッグリスペクトを示し、最高の幕開けを切った梅田サイファーだった。

uc240514-4.jpg

この日の特別企画として、ライブ直後のメンバーに大抜とウーデンが突撃インタビューする「トークLIVE」が実施され、ステージ上のビジョンでその模様が生放送された。梅田サイファーからはKZとCosaquが登場。KZは「1番手で心配していたけど、大阪の人めちゃめちゃすごかったですね。こっちが元気をもらいました」と充実の表情を浮かべていた。さらに『ROCK HEAT』にちなんで「今まで思わず熱くなったこと」をフリップに書いて披露する。Cosaquは「前のスタジオのエレベーターの会話」。2019年にアルバム『Never Get Old』をリリースした際、メンバーは結婚や就職など人生の分岐点を迎えており、KZが「今回で梅田サイファーの作品は最後になると思う」という話をしていたが、そこに収録されていた『マジでハイ』がヒットし、その後の快進撃に繋がったという良い話を披露。Cosaquは「あの時がなかったら今日はなかったのかも」と感慨深そうに話していた。


【Hakubi】

hakubi240514-2.jpg

京都発のHakubiは、リハからそのまま板付で登場。片桐(vo&g)が「大阪! いけますか!」と叫び、お立ち台に乗り左足を高く上げてキック! 『夢の続き』からライブをスタートすると、客席からは早速クラップが発生。片桐の澄んだ歌声と強い想いは、とにかく真っ直ぐに届いてくる。最近はそのメッセージ性がさらに増し、より記憶に残るライブへと進化している。そんな片桐を支えるヤスカワアル(b)とマツイユウキ(ds)の安定した演奏が、3人の絆を感じさせる。『辿る』『Eye』といった、1度聴くと耳に残るグッドメロディーを連投しつつ、歌声と演奏に宿る片桐の熱が会場中に伝搬していく。「この35分は私たちとあなたの時間。全力でぶつかりに行きます!」という言葉で、客席の集中力が増したのがよくわかった。クラップ&ジャンプでひとつになった客席を見て、マツイも片桐も嬉しそうに笑顔を輝かせた。

hakubi240514-3.jpg

MCで片桐は「雨もあがって良かったねー! 関西で始まるフェスの第1回目、歴史の1ページ目に参加させてもらえること、本当に嬉しいです。あなたも歴史の1ページ目の目撃者です。最高の1日を作りましょう」と述べて、ロックナンバー『最終電車』を気持ち良く響かせた。

hakubi240514-4.jpg

『拝啓』の前に片桐は、ゴールデンウィークで帰省している人もいるかなという話題から「私も最近実家に帰りました。友達にも会いました。親友は子どもができて幸せそうでした。嬉しかったけどちょっと寂しかった。実家に帰りました。すごく待ってくれていたなと想いました。友達が結婚したり会社を継いだり、お母さんのシワが増えていたり、そういうことで自分が歳をとってしまったと感じます。もっともっと早く気付けば良かったことがたくさんあったと感じます。私を音楽に導いてくれた大切な人への歌。後悔の歌。大切な人には会いに行ってください」と訴えるように述べ、丁寧に感情を込めて歌う。思わず感情が揺さぶられる。そんな彼女の魂の歌を、オーディエンスは全身で受け止めた。最後は代表曲『悲しいほどに毎日は』を全力で披露。真っ直ぐに突き刺さるメッセージを送り、客席の心を鷲掴みにしたHakubi。途中で青い蝶がひらりと舞い降りて、演奏を聴きに来ていたのが印象的だった。

hakubi240514-1.jpg

ライブ後のトークライブで片桐は「緊張してたんですけど、皆さん優しいぞと思ってめちゃくちゃ煽らせてもらいました」「あたたかかった(マツイ)」「雨が上がって良かった(ヤスカワ)」と感想を述べる。「思わず熱くなったこと」について、片桐は「アニメのアフレコ現場にお邪魔できたこと」、ヤスカワは「F1を鈴鹿に見に行ったこと」、マツイは「ライブ中、お客さんがHakubiの曲を大合唱!」とそれぞれ記入し、感動の想いを共有した。8月10日(土)には毎年恒例、京都KBSホールでHakubi主催の『京都藝劇 2024』が行われる。そちらも要チェックだ。

【ポルカドットスティングレイ】

polkadot-stingray240514-3.jpg

コメント動画で「対バンは戦!」と息巻いていたのは、福岡発のポルカドットスティングレイ。リハでは、華やかな青のチュールドレスを纏った雫(vo&g)が「セトリにない曲やっちゃおうかな!」と『ICHIDAIJI』を披露し、本番さながらの盛り上がりで存分に会場をあたためた。本編では1発目に『女神』を投下し、疾走感で会場を満たしていく。展開の多さとメリハリのきいた楽曲構成や、一聴して感じる演奏力の高さはさすがの一言。続いて雫は「今日はバカみたいな顔したお前ら、ブチ殺しにきたからなー!」と大声で煽り、『パンドラボックス』を熱量を増してプレイ。エジマハルシ(g)のギターテクが炸裂し、ビートを支えるミツヤスカズマ(ds)の手数の多さにも驚かされる。さらに『DENKOUSEKKA』ではウエムラユウキ(b)のスラップとエジマの鋭いギターソロが冴え渡り、その技巧に思わず舌を巻いた。

polkadot-stingray240514-4.jpg

polkadot-stingray240514-2.jpg

7月にはBIGCATで自主企画『ポルフェス84 #ポルカVS KEYTALK』でKEYTALKと対バンすることをアナウンスし、「対バン前に今日一旦KEYTALKをブチかまして勝つ。意気込み動画でうちのことを話してくれていた梅田サイファーにも勝ちます!」と宣戦布告。「でもいつものフェスのセトリで勝つとか言ってるわけじゃないんよ」と、サビの振りをレクチャーして新曲『ブラックボックス』をライブ初披露。サビは言わずもがな一体感で満たされた。そして惜しまれつつも最後の曲。雫は特大の「えー!」を引き出して、「大阪のみんなは最後までバカみてえに盛り上がるの、好きだろー!」と叫ぶ。「飛べ!」を合図に客席は思い切りジャンプ! ラストチューン『テレキャスター・ストライプ』まで、全身全力で楽しんだ。終始テンション高く、楽曲と演奏はバチバチにカッコ良く、会場を大いに湧かせたポルカドットスティングレイだった。

polkadot-stingray240514-1.jpg

トークライブで雫は「すごい楽しかった! 関西のお客さんってMCで大きい声出したら大きい声出してくれる。皆優しい」と元気に感想を述べる。「思わず熱くなったこと」について雫は「今大阪に3ヶ月連続で来てる」「KEYTALKよしかつさんとたまたま会って対バン決定」の2つを記入。先ほどアナウンスした7月の大阪の対バン相手を探していた時に、たまたま遭遇したKEYTALKの首藤義勝に「探している」と言うと「出ます。メンバーも喜ぶんで言っときます」とフランクに対バンが決まったと告白。"~お世話になった先輩を殴りに行く~"というサブタイトルがついた対バンツアーに向けて気合いを入れていた。

【SHE'S】

shies240514-1.jpg

メンバー全員大阪出身のピアノロックバンド・SHE'Sもリハから最高の一体感を作り出し、珠玉のバンドアンサンブルで会場を包み込んだ。SEが流れ、服部栞汰(g)、広瀬臣吾(b)、木村雅人(ds)、井上竜馬(vo&key)が登場。井上のピアノの弾き語りから始まった『Grow Old With Me』では、Aメロから自然発生的にクラップが鳴り響き、服部は嬉しそうな笑顔を見せる。井上の洋楽ライクな歌い方、重なりあうアンサンブル、爽やかで美しいメロディーライン。耳が潤うナンバーであっという間に魅了すると、続けざまに『Blue Thermal』を披露。先ほどよりも壮大で、上昇感のあるバンドアンサンブルがあまりに気持ち良く、全身が享受する喜びに震えるほど。さらに「風の歌を」という言葉が添えられた『Blowing in the Wind』も野外にぴったり。良質なサウンドでオーディエンスを踊らせる。

shies240514-2.jpg

shies240514-3.jpg

MCで井上は「気持ち良いですね。春やし野外やし、"ブルー"とか"晴れ"を想像した曲で前半やってきてんけど......すごいな(笑)」と曇り空を見上げて苦笑い。「でも雨じゃなかっただけ良かったです。僕らも精一杯楽しんで帰りますので皆さんもご自由に楽しんで帰ってください」と述べて、3月にリリースされた新曲『Memories』を披露。ダイナミックな木村のシンバルから始まる楽曲は、井上の伸びやかで優しい歌声が多幸感を誘う。そしてライブも終盤へ。パワフルなビートが会場を包み込んだ最高のアンセム『追い風』では、オーディエンスもしっかり手を挙げてシンガロング。ラストは『Dance With Me』で、思い切り楽しくシャイニーに、かつ壮大に踊らせる。井上はハンドマイクでステージを動きながら、歌詞に合わせた身振り手振り、表情も豊かに感情を込めて歌う。オーディエンスは手を綺麗に左右に振り、まるでワンマンライブのように華やかなハイライトを作り上げた。35分では足りない、もっと見たいと思わせる素晴らしいライブだった。

shies240514-4.jpg

トークライブで感想を聞かれると「目の前のちびっこが手を振ってくれてつい見ちゃった(広瀬)」、「皆手を振ってくれて嬉しかった(木村)」と回答。セットリストは「野外で自分たちがやりたくなる曲を集めた」と振り返った。「思わず熱くなったこと」は井上のエピソード。「フードデリバリーで頼んだラーメンの麺がなかった」こと。「汁だけ届いたんです。ふざけんなよ!(笑)」と、別の意味で熱くなったと告白。お店に問い合わせすると謝罪され、新しい麺と汁が届いたそう。結果的に汁が2つ届いて困ったと笑っていた。5月26日(日)には大阪城音楽堂でワンマンライブを行うSHE'S。現在楽曲も制作中ということで、今後の動向も楽しみにしていよう。

【キュウソネコカミ】

kyusonekokami240514-1.jpg

トリ前は「関西のフェス番長」と紹介された西宮発のキュウソネコカミ。彼らはメジャーデビュー10周年真っ只中。コメント動画でヨコタシンノスケ(vo&key)が「景気ええライブをしたい」と言っていたが、キュウソにかかればお手の物。リハからすっかり会場を盛り上げ、SEが流れると期待に溢れるオーディエンスに大歓声で迎えられる。ヤマサキセイヤ(vo&g)は「一緒にこの会場、HEATさせていこうぜ!」と叫び、1曲目から『MEGA SHAKE IT!』を投下して、客席を丸ごと巻き込んでいく。ヨコタが「トリ前って、もはやトリみたいなもんなんですけど! もう少しいけますかー!」と叫ぶとヤマサキはお立ち台から華麗なジャンプ!早速ひとつになると間髪入れず『ビビった』で熱量を加速。ギターを揺らして弾きまくるオカザワカズマ(g)、鋭いビートを繰り出し続けるソゴウタイスケ(ds)。メンバーの息の合った演奏も頼もしい限りだ。

kyusonekokami240514-2.jpg

kyusonekokami240514-3.jpg

ヤマサキは「第1回開催おめでとうございまーす! これだけ関西に色んなフェスが既にある中、新しいフェスで挑戦しようとするテレビ大阪の気概に賛同して、俺たちはここに立ってます」とテレビ大阪にエールを送る。そして「いつまでも熱い魂を持って、一喜一憂しながら生きぬいてほしいわけなんですよ。俺たちメッセージないバンドと思われがちなんですけど、メッセージたらふくあるからぁ! 受け取れるかお前たち!」と鬼気迫る表情で叫び、4月3日にリリースされたばかりの『一喜一憂』を想いを込めて演奏する。さらに「後半戦まだまだブチ上がれますかー!」と『KMTR645』を投下。リハで「テレビ大阪愛を感じてもらえる」と言っていたが、その理由がこの曲で明らかに。「TVOといえばたこるくーん!」とヨコタが叫ぶと、リアルたこるくんが登場! いや、正確には黄色い全身タイツにタコのぬいぐるみをぶんぶん振り回した人が登場! ヤマサキは「忙しいのにたこるくんが来てくれました! じゃあ『ROCK HEAT』のみんなと、たこるくんとキュウソネコカミで、今からTV大阪の<♪つっつっつー テレビ大阪>を歌うよー!」と、テレビ大阪のテーマソングを全員でシンガロング&リアルたこるくんはダンス! スピードアップバージョンも披露して最高潮に盛り上ったところで、本編もラストスパート。『ハッピーポンコツ』を経て、最後は爆音で『私飽きぬ私』を投下した。さすがフェス番長、キュウソの全方位への愛が詰まった最高に熱いステージを見せてくれた。

kyusonekokami240514-4.jpg

トークライブでは大抜が「最高に盛り上げてくれたね!」ウーデンも「テレビ大阪を代表してお礼申し上げます!」と感激した様子。ヤマサキは「めちゃくちゃ楽しかったですね」と満足げ。「お客さんがめちゃくちゃ熱くて、僕らのノリにどんどん乗っかってきてくれて。暗さもちょうどええかんじになって、エモさがあった(ソゴウ)」「こんな素敵な場所で新曲を披露できて最高でした!(オカザワ)」と笑顔。「思わず熱くなったこと」は「音楽か学業か」。軽音楽部で出会ったメンバーがバンドに熱を上げていた時、学業がおろそかになり、親にどちらを取るのか選択を迫られた時が1番熱かったと回顧。メジャー10周年を迎えた今では親も応援してくれていると述べ、続けることの大切さを噛み締めているようだった。

【KEYTALK】

keytalk240514-1.jpg

大トリは昨年メジャーデビュー10周年を迎えたKEYTALK。すっかり陽が落ちて真っ暗になった大阪城野音に登場した首藤義勝(vo&b)、寺中友将(vo&g)、小野武正(g&MC&cho)、八木優樹(ds&cho)。大歓声に迎えられた4人は、まず1stメジャーデビューシングル『コースター』を挨拶代わりに響かせる。首藤と寺中のツインボーカルが柔らかく野音の夜空に伸びてゆく。続いてエヴァーグリーンなメロディーが美しい『黄昏シンフォニー』を披露。

keytalk240514-2.jpg

MCでは首藤が「初開催おめでとうございまーす!トリをつとめさせていただいて大変光栄です! 皆さん、ROCKでHEATしてますか?」と客席とコミュニケーションを取って盛り上げる。そして全員でKEENの靴を履いてライブに臨んでいると明かす。「たけちゃん元々好きだったんでしょ?」と話を振られた小野は「そうなんです。今回こういう形でみんなでKEENを履けて、一緒にライブできて僕本当に嬉しいです!」と大興奮。「このイベントはこれから続いていくけれど、その時はみんなでKEEN履いて暴れようぜー!」と叫ぶ小野に続き、カラフルな照明が楽曲の世界観を押し広げた『夜の蝶』へ。経験と実力に裏打ちされた躍動感のあるビートや連続のキメの迫力はさすが。そして「キュウソに負けないくらい踊っちゃってくださーい!」と、変則的なリズムで会場全体を踊らせまくった『アワーワールド』、アーバンなサウンドが夜の野音にピッタリの『blue moon light』と連投し、彼らの楽曲世界へ誘っていった。

keytalk240514-3.jpg

寺中は「最高の時間」とこの時を喜び、「いつもイベントでやるセットリストとは違う感じでやってますけど、楽しんでもらってますか?」と嬉しそうに問いかける。実は客席からは見えなかったが、ステージから見た夜空には、月が浮かんでいたらしい。楽しいライブも残り2曲。寺中は「違う雰囲気でやりますと言いながら、やっぱり皆さんを踊らせたい!」と述べ、屈指のダンスナンバー『MONSTER DANCE』で一気に野音をダンスフロアに変化させる。フロントマンの3人はお立ち台に上って煽り、ゴリゴリに盛り上げ、オーディエンスも当然のようについていく。最後に首藤は「『ROCK HEAT』がこの先もずっと続いていくことを願って」と願いを込めて『スターリングスター』を披露。煌びやかなサウンドとグッドメロディーを響かせた。抜群の安定感と演奏力、盛り上げ力で会場全体を牽引したKEYTALKだった。

keytalk240514-4.jpg

最後のトークライブはステージ上で行われた。大抜とウーデン、みなみかわがステージに登場し、KEYTALKのメンバーに感想を聞く。小野は「めちゃくちゃ楽しかったでーす!」と元気いっぱいの笑顔。「野外って最高ですね(寺中)」「初開催で特別な1日の最後を飾らせていただいて、本当に心が"HEAT"しちゃいましたね(首藤)」そして八木は「『ROCK HEAT』最高のイベントだと思いました! 2回目3回目と続けていって、僕らも毎回出たいと思っております! いけるか大阪ー!」と叫び、"ROCK HEAT"でコール&レスポンス。なお、KEYTALKは6月~7月にかけてアコースティック編成のライブツアーを行う。さらにみなみかわによると、特番ではKEYTALKがキンタロー。とモノマネ対決をしているとの情報が。ぜひ特番を見逃さないようにしよう。大抜は「これが伝説の始まりなので、これからも『ROCK HEAT』をよろしくお願いします!」とクロージングトークで締め括った。

こうして初回の『KEEN presents TVO ROCK HEAT 2024』は大団円で終了した。アーティストのライブは間違いなく"ROCKでHEAT"だった。そしてどのアーティストのファンも、全てのライブをしっかり楽しんでいたのがとても素敵だった。5月25日(土)12:57からは、テレビ大阪で1時間特番『KEEN presents TVO ROCK HEAT 2024』が放送される。新・音楽フェスティバル誕生の瞬間をもう一度楽しもう。

Text by ERI KUBOTA




Check!!

『KEEN presents TVO ROCK HEAT 2024』特別番組
テレビ大阪(関西ローカル)
放送日時:5月25日(土) 昼12:57~13:57
出演:みなみかわ/キンタロー。

(2024年5月17日更新)


Check

Set List

『KEEN presents TVO ROCK HEAT 2024』
2024.4.27 Sat at 大阪城音楽堂

《カラノア》
1. 阿弥陀籤
2. ex.
3. ねむ
4. えいよー!

《梅田サイファー》
1. BE THE MONSTER
2. アマタノオロチ
3. KING
4. PARTY
5. Odd Numbers
6. トラボルタカスタム
7. CONTINUE
8. マジでハイ
9. 梅田ナイトフィーバー’19

《Hakubi》
1. 夢の続き
2. 辿る
3. Eye
4. 最終電車
5. 拝啓
6. 光芒
7. 悲しいほどに毎日は

《ポルカドットスティングレイ》
1. 女神
2. パンドラボックス
3. DENKOUSEKKA
4. ブラックボックス
5. リドー
6. ゴーストダイブ
7. テレキャスター・ストライプ

《SHE’S》
1. Grow Old With Me
2. Blue Thermal
3. No Gravity
4. Blowing in the Wind
5. Memories
6. 追い風
7. Dance With Me

《キュウソネコカミ》
1. MEGA SHAKE IT!
2. ビビった
3. ファントムヴァイヴレーション
4. 一喜一憂
5. KMTR645
6. ハッピーポンコツ
7. 私飽きぬ私

《KEYTALK》
1. コースター
2. 黄昏シンフォニー
3. 夜の蝶
4. アワーワールド
5. blue moon light
6. MONSTER DANCE
7. スターリングスター

Live

『KEEN presents TVO ROCK HEAT 2024』出演者の今後の関西公演をピックアップ!
その他の公演は「チケット情報はこちら」から!!


《カラノア》

チケット情報はこちら


《梅田サイファー》

『ARIFUJI WEEKENDERS』
チケット発売中 Pコード:261-590
▼5月18日(土) 10:00
有馬富士公園
入場券-8800円(整理番号付)
学割入場券-7300円(整理番号付、開催日時点で中学生以上の学生、学生証要提示)
[出演]RIP SLYME/水曜日のカンパネラ/神聖かまってちゃん/梅田サイファー/OKAMOTO’S/YOUR SONG IS GOOD/chelmico/荒谷翔大/GRAPEVINE/マハラージャン/YONLAPA/DENIMS
※雨天決行・荒天中止。小学生以下無料(保護者同伴のみ入場可能)。開場・開演時間は変更になる可能性がございます。【学割入場券】は、開催日時点で中学生以上の学生。当日リストバンド引換時要学生証提示。提示がない場合、一般料金との差額をお支払い頂きます。出演者のキャンセル・変更に対してのチケットの払戻しは一切行いません。客席を含む会場内の映像・写真が公開されることがございます。ご来場前に必ず公式サイト(https://arifuji.com/)の注意事項をご確認ください。【お問合せ】株式会社ONE(info@onemusiccamp.com)
※販売期間中はインターネット販売のみ。

『PSYCHIC FES 2024』
チケット発売中 Pコード:263-741
▼8月4日(日) 13:00
BIGCAT/他
スタンディング-6800円(ドリンク代別途必要)
[出演]梅田サイファー/Order From Minor./ガガガSP/SuiseiNoboAz/the dadadadys/トップシークレットマン/ネクライトーキー/THE BACK HORN/PK shampoo/PURIKURA MIND/山田亮一/浪漫革命/アルカラ/かずき山盛り/加速するラブズ/小林私/TENDOUJI/ドミコ/the bercedes menz/夜の本気ダンス/LOSTAGE/KALMA/多次元制御機構よだか/TEMPLE/No Fun/Mega Shinnosuke/目やに!/RAZORS EDGE
※販売期間中は、インターネットのみで販売。1人4枚まで。チケットは、7/28(日)朝10:00以降に引換えが可能となります。
[問]GREENS■06-6882-1224

チケット情報はこちら


《Hakubi》

『京都藝劇 2024』
チケット発売中 Pコード:264-284
▼8月10日(土) 15:00
KBSホール
オールスタンディング<一般券>-5000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
オールスタンディング<学生券>-4000円(当日要身分証、整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]Hakubi/TETORA/Maki/他
※小学生以上は有料(未就学児童は入場不可)。
※再入場可。
※公演の延期や中止の場合を除き、チケットの払い戻しはできませんので予めご了承ください。
※荷物による長時間の場所取りはご遠慮ください。
※公演中やサウンドチェック中の撮影や録音はお断りします。【学割について】
※小~大学生・専門・大学院生が対象となります。
※入場時に年齢確認が出来る身分証明書(学生証など)の提示が必要です。
※身分証の確認が取れない場合、一般券との差額1,000円をお支払いいただきます。
※販売期間中は、インターネットのみで販売。1人4枚まで。チケットは、8/3(土)朝10:00以降に引換えが可能となります。
[問]清水音泉■06-6357-3666

チケット情報はこちら


《ポルカドットスティングレイ》

チケット情報はこちら


《SHE’S》

「Toward the Blue」
チケット発売中 Pコード:258-723
▼5月26日(日) 17:30
大阪城音楽堂
スタンディング(一般)-5500円(整理番号付)
スタンディング(学割)-4500円(整理番号付)
※荒天中止。
※未就学児入場不可。小学生以上有料。
※再入場不可/撮影・危険・迷惑行為禁止。
※客席を含む会場の映像・写真が公開されることがあります。
※学割チケット購入者は入場時に身分証の提示をお願いします。
※販売期間中はインターネット販売のみ。1人4枚まで。チケットの発券は5/19(日)朝10:00以降となります。
[問]サウンドクリエーター■06-6357-4400

チケット情報はこちら


《キュウソネコカミ》

「キュウソネコカミ ONEMAN LIVE in Gobo City!! -ヤマサキセイヤ地元凱旋- 成人式ぶりの御坊市民文化会館」~御坊市市制施行70周年特別記念事業~
チケット発売中 Pコード:264-280
▼6月8日(土) 17:00
御坊市民文化会館 大ホール
全席指定-5000円
※3歳以下は入場不可。4歳以上は有料。小学生以下のお客様は保護者の同伴が必要です。
※出演者が許可した場合を除き、写真撮影、録音・録画禁止。
※販売期間中は、インターネットのみで販売。1人4枚まで。チケットは、6/1(土)朝10:00以降に引換えが可能となります。
[問]清水音泉■06-6357-3666

「メジャーデビュー10周年記念!! MV曲だけやりますツアー 2014~2024」
▼7月9日(火) 19:00
梅田クラブクアトロ
スタンディング(通常)-4800円
スタンディング(学割)-4000円(大学生以下対象/要顔写真付き身分証)
※ドリンク代別途必要。小学生以上有料(小学生は保護者の同伴が必要・席が必要な場合は、未就学児でも有料)。【学割チケット】大学生・専門学生・高校生・中学生は来場時顔写真付き学生証の原本の提示が必要(顔写真付き学生証がない場合は、年齢の証明できる身分証明証2点の提示で可)/小学生は年齢の証明できる身分証明書の原本の提示が必要。
[問]清水音泉■06-6357-3666

チケット情報はこちら


《KEYTALK》

『ビバラッシュ presents アゲアゲJAPAN’24』
チケット発売中 Pコード:264-837
▼5月17日(金) 17:15
GORILLA HALL OSAKA
オールスタンディング-5000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]ビバラッシュ/かずき山盛り/KEYTALK/バックドロップシンデレラ/BabyKingdom/夜の本気ダンス
※6歳以上はチケット必要。
[問]サウンドクリエーター■06-6357-4400

「KEYTALK Acoustic Live tour 2024 ~ぐっとくる聞きごたえ。シャキッと生!!~」
▼6月26日(水) 19:00
モズライトカフェ
▼7月23日(火) 19:00
味園 ユニバース
全自由席-5500円(ドリンク代別途必要)
※小学生以上はチケット必要。
[問]キョードーインフォメーション■0570-200-888

シンガーズハイ presents 「Battle Frontier2024」
▼5月24日(金) 19:00
BIGCAT
スタンディング-4800円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[共演]KEYTALK
※未就学児童は入場不可。
※販売期間中は、インターネットのみで販売。1人4枚まで。チケットは、5/17(金)朝10:00以降に引換えが可能となります。
[問]GREENS■06-6882-1224

チケット情報はこちら