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音楽への自己開示が目標への近道
新体制になったLaura day romanceの“今”と変化

井上花月(vo)、鈴木迅(gt)、礒本雄太(ds)からなるバンド・Laura day romanceが、4月17日に両A面デジタルシングル『透明 / リグレットベイビーズ』を配信リリースした。テレビ朝日『関ジャム 完全燃SHOW(現『EIGHT-JAM』)』で川谷絵音(indigo la End/ゲスの極み乙女。etc)が2023年マイベストの3位に『sweet vertigo』を、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)が『APPLE VINEGAR -Music Award-』の特別賞に2ndアルバム『roman candles | 憧憬蝋燭』を選出、新曲の『透明』はFM802の4月度邦楽ヘビーローテーション曲にも選ばれるなど、各所から熱視線を集める今注目のバンドである。今回ぴあ関西版WEBでは、そんな彼らにインタビューを敢行。新体制2枚目となる両A面シングル『透明 / リグレットベイビーズ』を徹底的に深堀りすると同時に、バンド内の変化についても存分に語ってもらった。

ツアーで確立したバンドのアイデンティティ



ーー今のバンドはどんな感じですか?

井上「調子良いよね」

鈴木「うん。2月の東名阪ツアー(Laura day romance oneman tour 2024 We are who we are』)を経て、バンドの空気感のやり取りが本当にスムーズにいってて、それが演奏にも反映されてるし、メンバーやスタッフの自信にもなって。バンドのアイデンティティが確立してきたと思います」

井上「元々仲は良いけど、バンドがより自然体でいられる場所になってきて。そうすると、歌がどんどん良くなってくるなというのを体感してます。今歌うのがすごく楽しいです」

礒本「形は変わったけど、1番大事な部分は変わらずにやってこれてるなと思いますね」

ーー1番大事な部分、具体的にはどんなことですか?

礒本「楽曲のこだわり、ライブでのパフォーマンス、メンバー間の信頼関係もそうですけど、新体制になったから新しく何かをしようとか、良い意味でそういうのは考えなくてよい感じ。目の前にあるものをいつも通りやっていくことが、そのままできてますね」

ーー2月のツアーは『We are who we are』=「私たちは私たち」というタイトルで、タイミング的にも意味合いが深かったような気がします。

鈴木「ファンの人からすると、メンバーが脱退して、やっぱりそれまで追ってたものが抜け落ちることはあると思うんです。でも、自分たちが変にその穴を埋めようとするのではなく、それぞれが今まで通りにやることを提示したいツアーだったんです。だからそういうタイトルになりました」

ーーツアーを終えてどうでしたか?

井上「すごく楽しかったんですけど、東京公演の前に体調を崩しちゃって、東京の記憶が正直あまりなくて。でも大阪・名古屋はかなり仕上がってました。昔はこんなに良い感じに演奏できなかった。皆のグルーヴ感が強まって良い演奏になってるなって、そういうことも考えながら演奏できるぐらいになりました」

ーー今年1月末に配信リリースされた両A面デジタルシングル『Young life / brighter brighter』のセルフライナーノーツからは、皆さんの悩みや不安が感じ取れたので、そこを乗り越えたのかなと。

井上「去年から比べるとだいぶ明るくなってるかもですね。『Young life / brighter brighter』のリリース直前は、"これからどうなっていくんでしょうかね。このツアー成功するんですかね"みたいな感じだった」

礒本「去年の4月から半年ぐらいインディペンデントでやってる期間があって、"このまましっかりやっていけば大丈夫"という明るい部分と、"この先どうなるかわからない"という不安な暗い部分が皆同時に見えてる時期が、半年~1年あったと思います。セルフライナーノーツではそこが反映されてる気がする」

鈴木「でもツアーを経た手応えで、その時のBadなムードも減った気がします。ひとつ進んだ感じはありますね」



"ループ感"をテーマにした『透明』と『リグレットベイビーズ』



ーー前作の『Young life / brighter brighter』と今作の『透明 / リグレットベイビーズ』の4曲は、同時期にできていたんですか?

鈴木「自主の間に、
9曲ぐらいシングル的な曲を作ってた期間があって。その中で今出したい曲という観点で、『Young life』と『brighter brighter』、『透明』と『リグレットベイビーズ』が選ばれたので、同じ時期ですね」

ーーそして『透明』はFM802の邦楽ヘビーローテーションに選ばれました。

鈴木「ありがたい」

井上「ヘビーローテーションって1日に12回流れるものだと思ってたんですけど、信じられないぐらい流れてました。すごく嬉しいです」

ーーリスナーは覚えるくらい流れますからね。そんな『透明』は、「避けられない変化と向き合う人たちの心情」を歌った曲ということですが。

鈴木「『透明』と『リグレットベイビーズ』のテーマは"ループ感"です。ループしていく中で徐々に変わっていくものや、変わってしまったことに対する気持ちがサウンドにもアレンジにも表れて、統一感をもたらしていて。この2曲が選ばれたのはそういう点ですかね。あと単純に『透明』は、『Young life』より先に出そうとなるぐらいには、スタッフからもメンバーからも手応えのある曲として扱われていたんですよ。その中でバランスが良い曲というので『リグレットベイビーズ』が選ばれました」

礒本「僕も『透明』はプリプロ段階からすごく好きな曲でした」

井上「私は『リグレットベイビーズ』を推してた気がするんですけど」

礒本「基本選曲は迅が決めるんですけど、かっちゃん(井上)が"これ(『リグレットベイビーズ』)好きやけどな~"と囁いてましたね」

井上「『透明』はキーが結構高いので、単純に歌ってて辛いというか、『リグレットベイビーズ』が歌ってて楽しいから、その主観がかなり入ってるかもですね。もちろん『透明』も好きなんですよ。だけど話し合いの時にメンバーが全員『透明』推しだって言うから、"私は『リグレットベイビーズ』だったけどな"と思っちゃう」

ーー皆さんが推すほど輝いていたんですね。

井上「初めての四つ打ちビートだしね」

鈴木「だし、イントロ1秒目から掴む感じが、僕らとしては意外に珍しいんです」

ーー意識してイントロを作ったわけではないんですか?

鈴木「『透明』はイントロからスタートして作った曲で、もうパッとできちゃって。要は最初からイントロが一番自信のある部分だったので、自然に強いイントロを作れた曲ですね」



最後まで曲を聴く意味を作りたい



ーー『透明』は歌声にも透明感がある綺麗な曲ですが、明るいだけでは終わらないのがローラズかなと。2サビ前の輪唱のようなコーラスはすごいと思いました。

井上「あれは最後の最後で迅くんから送られてきたんですよね」

鈴木「かな。一応曲の中ではストーリーを用意していて、それが登場人物の心象世界の中で色んな声が鳴るようなイメージ。2サビ前ではその表現が鳴ってると思います」

ーー『透明』はボーカルが際立っている印象です。

井上「音数がそんなに多くないので、ボーカルが目立つのかもしれないですね。『透明』を聴いた方から"透明感のある声ですよね"と言ってもらえるんですけど、透明感を意識して歌った曲ではなかったかも。おそらくキーがそういう高さなんです。私たちには珍しくシンプルな曲です」

ーーいつも音をたくさん重ねたり反響したりしていますもんね。シンプルだからこそ、間口が広い曲かもしれないですね。

井上「『透明』をリリースして、皆さんに"歌を聴かれてるんだな"と日々すごく思います。歌から入る人が多い世の中だったら、こういう曲の方が間口になるなと思いますね」

ーー井上さんご自身が曲を聴く時は、歌よりもサウンドに耳がいくんですか?

井上「もちろん歌にも耳がいくんですけど、今は曲全体の良さで聴くようになりました。昔はそれこそボーカルが大事というか、気に入った声じゃないと聴けないと思ってたけど、今は全くそんなことないです。多分耳が成長してるんじゃないかな」

鈴木「彼女は柔軟になりましたね。初期の頃はミックスのボーカルの音量で揉めたりしてたんですけど、"良いもの"の幅が広がったのかな。全員の意見が合うようになってきました」

ーー制作工程もレベルアップしてきたと。

鈴木「だし、スピード感も出てきてると思う。一通り僕が悩んでから曲を完成させるので、物足りなさは解消されてからまとまるし。それは良いところだと思います」

ーー不協っぽいピアノからだんだん音数が少なくなって曲が終わるのも印象的でした。

鈴木「僕たち、アウトロが褒められるバンドなんです。自分は最後の1秒まで詰まっているバンドが好きで、曲を最後まで聴く意味が欲しいので、作曲の時はそこを意識してます。でもラストの鍵盤も本当に最後の最後でひらめいてパッと入れたので、そういうものに辿り着けるかどうかはもう運ですね。たまたまラッキーに恵まれた感じです」

ーー〆切ギリギリまで時間を使うタイプですか?

鈴木「本当にギリギリまでやります。完成したと思っても3日後に聴いたら"あれ、この部分つまんねえな"みたいなのが結構あったりして、誰も何も言ってないのに、"ごめん全然ダメだ、面白くない"って変えることもあります(笑)。『透明』は、そういう意味では割とまっすぐかな」

礒本「レコーディングも結構スッと終わったもんね」

鈴木「曲として、それが風通しの良さに繋がってる気がします」

ーードラム的にポイントはありますか?

礒本「裏の四つ打ちが入ってて、ドラムとしてはよくあるフレーズだから簡単っちゃ簡単なんですけど、そこで振り切ると曲のイメージが壊れちゃう。だから少し枯れめの、明るくない音色を選んでいるのはポイントですね」

ーーなるほど。歌詞はいかがでしょう。

井上「内容的には濁りが見えてくる歌詞な気がしてます」

ーー確かに。<体は濁る>や<透明なうちに愛し終えて欲しい>と、インパクトがありますね。

鈴木「ちょっとダウナーというか、Badな感じがありつつ、みたいな感じ」

ーー鈴木さんは、歌詞で伝えたいことがある方ですか?

鈴木「僕は何かを伝えたいとかあまり思っていなくて。歌詞とメロディー、全体の雰囲気を通して、"自分が名前をつけられてなかった感情に名前をつけてほしい"みたいな気持ちがあって。くるりの『ばらの花』がすごく好きなんですけど、"ああ、そういうこと思うよな""表現するならこういう音になるよな"という感覚にしてくれるんです。だから僕もその感覚に到達するものを目指しているとは思います」



個人的な歌詞であるほど、社会を反映して共感を得る



ーー井上さんは『透明』を歌っていて感じることはありますか?

井上「人間関係における、リアルで緻密な感情のやり取りがうまく歌詞に出てると思います。限定した個人の話をすればするほど、全ての人に行き渡るものができるなって。これは小説や物語でも思うことなんですけど、『透明』はすごくよくできた歌詞だなと思いますね」

ーー共感できますよね。

井上「そうなんですよ。皆がどうこうという話をしてるわけじゃないけど、"そういう個人的な体験は誰にでもありますね"ということが、最近のローラズの曲の特徴だなと思っていて。それは"個人的なことは政治的なことだよね"みたいな話と全く同じだなと、最近思ってました」

ーー個人的なことは、政治的なことと同じ。

井上「個人で考えることが生活の中にあって、その生活は政治家の人たちが決めたルールに則ってるものだから、生活と政治は切り離せないことだよね、という話にも繋がる。歌詞がどれだけ個人的なものになろうが、かなり社会を反映しているというか。歌詞に共感する人が増えれば増えるほど、その意味合いが強くなっていくなと思います」

ーー礒本さんは歌詞を読んだ時どう思いました?

礒本「一見良いように見えてもどこかにマイナスな部分があるし、逆も然りで、誰もが2面性を持ってると思います。でも僕は言葉にして表現するのが苦手で、ちょっとコンプレックスもあるんです。迅はそういうところを表現するのがすごく上手い。いつも"こういう表現の仕方があるんだ。すごー"と思ってます(笑)

鈴木「ありがとうございます」

井上「ちょっと上から目線で話しますけど、迅くんは年々自分に素直になっていって、すごく良いなと思うんですよね。昔、架空の街をコンセプトにしたアルバムや、空想の世界の物語がテーマのEPを出したんですけど、正直その時点では、迅くんの内面は全く見えてこなくて。それはそれで完成したかなり良い歌詞だったんですけど、私はどちらかというと、プライベートな人の思考が滲み出る歌詞の方が絶対に届くと思うし、自分も歌っていて、共感して入っていけるから好きなんですよね。それをバンドで堂々とやっていけることが嬉しいので、最近インタビューで永遠に褒めてます」

鈴木「ありがとうございます!」

ーー(笑)。

井上「迅くんは、ほんとに自分の心を音楽に開くのが上手になってる。私たち、ビッグ・シーフというバンドが好きなんですけど、よく迅くんが"ビッグ・シーフは音楽に対して開示がすごくできてる"言ってて。本当に音楽と一体化してると言っても過言ではないぐらい、彼女たちの音楽は素晴らしくて。そこに近づくには、完全に自分たちの心を解放して、お互いを信頼し合って、良い音を出すことだけを目標にシンプルにやっていくしかない気がしてたんです。今私たちはそれができ始めているところ。足を踏み入れたぐらいかもしれないけど、"憧れのビッグ・シーフに向かっているかも"と思えると、これからもバンドを続けていけるので嬉しいですね」

ーーそういう感覚は皆さんで共有するんですか?

井上「今初めてがっつり言葉にしました。でも、空気的に仲良くなっているのは割と前から思ってて。多分私が今言ったことが内面にあって、それが表面にじわじわ出てきてるんだと思います。単純に私たちは良いライブをしないとギスギスするから、良いライブが続いているのも大事。"音楽をやるのに仲悪くてもいいじゃん"という人もいるかもしれないけど、私は仲が良いというよりは、お互いを知ってる方がいいなと思うので」

ーー人間関係は音に出ますもんね。

井上「本当に出ると思うし、演奏中もちょっとしたリズムの揺れが全部に影響してくるから。全員が同じ温度で演奏にのめり込めるようになるには、邪魔な気持ちがない方がいい。だからお互いを知って信頼し合って、なるべく仲良くしておくのがいいかなと、より最近私は思いますね。2人がどう思ってるのか知らないけど(笑)」

鈴木「もう、もうもう、そのとおりだと思います」

礒本「(笑)」



音楽に愛し愛されるために、自己開示する



ーー鈴木さんの開示という部分は、ご自分で意識されていますか?

鈴木「僕的に、進化していくためにこれしかない道な気がします。小手先の技術も大事だけど、今後音楽を愛して愛されていくにあたって、自分自身が音楽に対して開かれていないと神が返してくれないというか、逆に俺が愛されないと思うので」

ーー音楽の神様に。

鈴木「そうですね。自分がまず愛を送ろうとか、自分がまず開こうという気持ちはすごくあります」

井上「私は昔から"素直だね"と色んな人に言われてきたから多分素直なんですけど、2人はマジでシャイ。人見知りだし、"何で?"ってぐらい素直さを出さない時が結構あるので、音楽で開けるようになってきてるのはすごいことですね」

鈴木「年月が関係するところも多々あるね」

ーー礒本さんもドラムで開示していってますか?

鈴木「プレイヤーは演奏して見てもらった方が早いみたいな人も多いけど、礒本くんはそのタイプだね」

礒本「うん。普段メンバーで喋ってる時は、今かっちゃんが言った通りなんでしょうけど、ステージ上で音を鳴らしてる間は、何の気持ちを出してるのかわからないけど、開示してるなと思います。だけどステージから降りたら照れ隠しで相手をディスってる。お互い褒めないもんな」

井上「私は褒めてますよ。でも2人はすごい良かったとしてもマジで黙ってる」

鈴木"まあ、良かったんじゃない?"くらい(笑)」

井上「何年も付き合うとわかりやすいけど、対バンとかで初めて会う人とかは、ちょっと取っつきにくいバンドだなと思ってるかもしれないですね(笑)」



音楽という懐の大きなものに頼る、孤独な人たちの歌



ーーそして『リグレットベイビーズ』は音楽自体を曲にしたそうですね。

鈴木「音楽自体というか、"音楽と人"ですかね。音楽という懐の深い広いものに頼る人たちのことを書いています」

ーー自分たちのことを表している曲でもありますか?

鈴木「バンドとして"皆さんの孤独を背負いますよ"と言ってるわけではなくて、"僕たちってこうだよね"とリスナーの人に投げてる感じですかね」

ーー歌詞はどのように書かれましたか?

鈴木「割とスラスラ出てきました。この曲はビートから作ったんですけど、緩やかに流れるビートが、クラブやバーみたいな夜のムードを内包してるなと思って。歌詞の内容は、曲の持つ雰囲気が導いてくれました」

ーー<ぶらつくキラキラ孤独の街>というフレーズとか?

鈴木「イヤホンをして夜の街を歩くのにもハマる曲な気もして、その情景のイメージが歌詞に反映されてると思いますね」

ーー<こんなにも様々な願い フロアはなぜだか一人でに受け止めて 境界もなく叶えようとするのに君はなぜか 私はなぜか>のところは、ステージに立つ人からの視点に思えました。

鈴木「あー、なるほど!」

井上「それもいいですね」

ーー<独りよがりの交歓しよう>が"交わる歓び"なのは、どんな意図がありますか?

鈴木「<独りよがり>が結構マイナスの言葉なので、"交換"だとマイナスなままになってしまう感じがあって。プラスの価値観として<歓び>を置いて、それも肯定できるぐらいの余地を歌詞に持たせてます。僕はその手法はよくやるかもしれないです」

井上「確かにマイナスなものを良く見せる術みたいなのは、よく使うかもね」

鈴木「自分の好きだった歌詞が、逆説的な意味を歌ってることが多くて。例えばBUMP OF CHICKENの『ひとりごと』の<望みが望まない事>という歌詞。"言葉では反転だけど、実は表裏"みたいな内容を書くことが多い気がしますね」



ライブでハイライトを作れる4曲が完成



ーー井上さんは『リグレットベイビーズ』のどんなところが推しポイントでしたか?

井上「以前インタビューで、"パラレルワールドでピンク色の空の下を歩いてる気持ちになります"みたいなことを言ったんですけど、そういう気持ちになる時もあれば、神視点で雲の隙間から街を客観的に俯瞰して、うごめく大衆を見てる気持ちにもなる曲だなって。迅くんの曲にはそういう曲が多いんです。私は見えない景色がぼやーんと立ち上ってくる曲がすごく好きなので、『リグレットベイビーズ』は好きです。『透明』よりもぼやっとしてる歌詞が多いと思います」

ーー全体像が掴めそうで掴めないというか、ミクロとマクロが混在しているというか。

井上「そうなんですよ。視点が行き来することで映像が見えて、すごく個人的な感情を持ったまま神になってるみたいな気持ちになれる。冷静なんだけど、気持ちが本当に乗っかっていけるからすごく楽しいし、歌いやすいですね」

ーードラム的にこだわりはありますか?

礒本「これも結構スッと終わったよね。2テイクくらい」

鈴木「礒本くん的に得意なビートだよね」

礒本「横ノリ系のね。曲全体の空気感や歌のイメージを考慮して、例えばスネアのバックビートをリズムで押し出しすぎると、ドラムとしては気持ち良いかもしれないけど、曲のイメージを壊しちゃう。だから壊さないようにするための気遣いは、いつもより多めの成分としてあったかな。全体を包み込む綺麗な形で、ボトムから支える音作りと叩き方にしました。最初の方は流れていくようで、2番ぐらいからバンドらしいギミック的なサウンドが入っています」

ーー改めて、連続シングルの4曲は今のローラズにとってどんな4曲になったと思いますか?

鈴木「『Young life』や『brighter brighter』はライブでハイライトを作れるので、セトリを作る人間としては便利な曲なんです(笑)。大きい会場でやらせていただくことも増えてきたので、そこで映えるという意味でも、この4曲はすごく良いなと思っています」



10月からはバンド最大規模のツアーを全国6ヶ所で開催



ーー6月にはビルボードライブ大阪と横浜でライブをされますね!

鈴木「僕ら2人(井上と鈴木)がビルボードに行ったことなくて」

ーーそうなんですか。

井上「初ビルボードが初出演」

鈴木「磯本くんだけ感無量で、"マジか~"ってプルプルして」

礒本「すぐ親に電話しました。僕普段あまりライブに行かないんですけど、ビルボードとブルーノートは好きで頻繁に通っていたし、なんなら一時期系列店で働いてたぐらい。急にライブの話が入ってきたので、興奮してこっちを見たら、"やりますー?"みたいな。"すごいとこなんだぞ"みたいな」

ーーお食事しながら音楽を聴ける特別な空間ですからね。

井上「すっごい楽しみですよね。お腹空きそう。ワンマンサイズで12公演はほぼやったことがないので、喉がもつのかというね。多分大丈夫なんですけど(笑)」

鈴木「セトリはご飯に合うように、うまく組もうかなと思ってます。多分レアな曲もあると思います」

ーーそして10月には東名阪福でワンマンツアー『Laura day romance Tour 2024』が行われます。大阪はBIGCATですが、立つのは初めてですか?

井上「初めてです。大阪の方々は私たちに優しい気がしております。秋にはかなり仕上がってるはずで、きっと満足してもらえる演奏ができると思うので、絶対に来てください!」

鈴木「フェスやイベントで大きい舞台を任せていただける機会が今本当にたくさんあって、そのうちにバンドの足腰が強くなって、秋にはムキムキになってる気がしてます。そこでまた1個上のレベルにいけたらいいなと思ってますし、絶対いけると思います。だから絶対に来てください(笑)」

礒本BIGCATがきちんとソールドするぐらいになると、大阪が第2のホームにもなっていきそうだなと思ってるので、しっかり予習をして、いらしてもらえると嬉しいです」

ーーぜひ盛り上げていきましょう!

Text by ERI KUBOTA




(2024年5月10日更新)


Check

Release

新体制2作目の両A面デジタルシングル『透明 / リグレットベイビーズ』配信リリース中!

《収録曲》
1. 透明
2. リグレットベイビーズ

Profile

井上花月(vo)、鈴木迅(gt)、礒本雄太(ds)からなる、国内外のミュージックラバーにファンを広げる日本のバンド。鈴木迅が作り出す幅広い音楽性の楽曲と、井上花月の世界観のあるヴォーカル、タイトさと柔軟さを兼ね備えたリズムを刻む礒本雄太のドラミング、そしてそれらを表現するためのベストな形でジョインするサポートメンバー達。ワンマンライブは開催を重ねるごとに規模を広げ、2024年101月~11月に大阪BIGCAT・東京Zepp Shinjukuを含む6公演の全国ツアー『Laura day romance Tour 2024』を控える。

Live

「ODD SAFARI vol.6」

【大阪公演】
▼5月25日(土) 14:00
味園 ユニバース
全自由-6000円(整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]DENIMS [ゲスト]No Buses/Laura day romance/浪漫革命/マユリカ/空きっ腹に酒/TENDOUJI/brkfstblend [オープニングアクト]wowdow
※再入場時1ドリンク代別途要。飲食物持ち込み不可。飲酒される方は年齢の分かる身分証を必ずご持参下さい。本公演は新型コロナ感染症対策のもと開催いたします。詳しくはオフィシャルサイトをご確認ください。
[問]GREENS■06-6882-1224


「Laura day romance, Billboard live "Not withering"」

PICK UP!!

【大阪公演】

▼6月9日(日) 16:00/19:00
ビルボードライブ大阪
サービスエリアS指定席-7500円 サービスエリアR指定席-6400円 カジュアル指定席-5900円(ドリンク付)
[メンバー]井上花月(vo)/鈴木迅(g)/礒本雄太(ds) [共演]内山祥太(Support b)/小林広樹(Support g)/西山心(Support key)
※未就学児童入店不可。18歳未満/高校生は成人(高校生不可)の同伴が必要です。飲食代金は別途お支払いください。店内全席禁煙(周辺喫煙スペースをご利用ください)。お申し込み前、ご来場前にビルボードライブWEBサイトのAttentionをご確認ください。出演者については、必ず公式サイトをご確認の上お申し込みください。
[問]ビルボードライブ大阪■06-6342-7722

【神奈川公演】
▼6月15日(土) 16:00/19:00
ビルボードライブ横浜


「GOOOOOON!」

【大阪公演】
▼7月7日(日) 13:30
大阪城音楽堂
ソロ-2500円(整理番号付、ドリンク代別途要) ペアチケット-2000円(1名2000円、2枚単位(4000円)での販売、整理番号付、ドリンク代別途要)
[出演]シンガーズハイ/w.o.d./リーガルリリー/Laura day romance/他 [司会]浅井博章/田中乃絵
※未就学児童は入場不可。小学生の方のご来場は保護者同伴にてお願いします(お子様の体調管理お気をつけ下さい)。中学生以上は有料。
※雨天決行。荒天の場合は主催者判断のもと中止となります。
※出演者の変更・キャンセルによる払戻しはいたしません。
※会場内での傘/日傘の使用は禁止。パラソル/テント類の持ち込みも禁止です。
※イベント専用駐車場はございませんので、公共交通機関をご利用下さい。
※客席を含む会場内の映像・写真が公開される場合があります。予めご了承ください。
[問]GREENS■06-6882-1224

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「Laura day romance Tour 2024」

【北海道公演】
▼10月6日(日) cube garden
【愛知公演】
▼10月17日(木) ボトムライン

PICK UP!!

【大阪公演】

▼10月18日(金) 19:00
BIGCAT
一般-4800円 U-22割-3800円(2002年4月2日 以後に生まれた方対象)
※ドリンク代別途必要。小学生以上チケット必要。U-22割の方は、年齢確認のできる写真付き身分証明書1点、写真がない場合は2点(学生証・健康保険証など)を入場時にご提示ください。

【福岡公演】
▼10月25日(金) Fukuoka BEAT STATION
【宮城公演】
▼11月3日(日・祝) 仙台 darwin
【東京公演】
▼11月7日(木) Zepp Shinjuku(TOKYO)

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