ホーム > インタビュー&レポート > デラックス×デラックス、 パワーアップしたライブパフォーマンスで全国を爆進中! 『瞬け★デラックス×プラネットツアー』京都磔磔ライブレポート
デラデラが磔磔に立つのは、昨年7月末に行われた『廻れ!! 百花繚乱ツアー』以来2度目。酒蔵を改造した歴史ある空間に再び現れた7人は、華やかにしなやかに、そして以前よりも妖艶さを増して、熱狂の空間を作り出した。
磔磔といえば、メンバーがフロア後方の楽屋階段からオーディエンスの横を通ってステージに向かう「プロレス入場」が名物だ。定刻になりSEが流れると、今か今かと待ち構えていたカロリー(ファンの呼称)たちから自然発生したクラップと歓声に迎えられて、メンバーが1人ずつ登場。新衣装を纏った全員がスタンバイすると、アサガオが「お待んたせいたしましたぁー! デラックス×デラックスです! よろしくどうぞー!」と一声放ち、鮮やかにライブをスタートした。
総重量550kg超えの彼らがステージに並ぶと、その迫力に圧倒される。アサガオのシルエットがまたひとつ理想のフォーム(地球の球体)に近づいたようで、ますます存在感が増していた。見た目のインパクトに目が奪われがちだが、デラデラは楽曲も演奏も実力派。昭和歌謡をルーツにしたメロディアスな楽曲にアサガオの張りのある歌声、サクラの安定したビート、スズランのグルーヴィなベース、スイレンの歌うようなギタープレイ。そして上手と下手の両サイドで、軽やかかつエネルギッシュなダンスを披露して楽曲と空間を彩るシダとラシ。ステージの一番後ろでDJ兼マニュピレーターとして機材を操るコクも今回のツアーではよく踊っており、それによって全体のパフォーマンスの土台が底上げされたことが感じられた。
ライブは1曲目からカロリーも巻き込んで、じわじわと熱を上げつつ進行した。オリジナル曲とカバー曲が混ざり合うセットリストは、彼らのルーツと実力の高さをしっかりと提示するものだ。センチメンタルなメロディーラインが琴線に触れたかと思えば、ポップでキャッチーなナンバーでは自然と身体を揺らされてしまう。バラエティ豊かな楽曲と表現力の幅広さにはいつも驚かされる。
MCではアサガオが「2度目の磔磔です~! 磔磔は建物がカッコ良い。しかも来月50周年を迎えるそうで。私たち8年目なので、まだまだぺーぺーですね」と言うと、サクラが「いつか追い抜きたいね」と返す。この日は初めてデラデラのライブを見る人も多く、初見のファンに向けて、カロリーたちから歓迎の拍手が贈られる。ほのぼのとしたあたたかな空気感は、彼らの人柄も感じさせる。また、前日にはメンバー全員で京都観光をしたと報告。皆で金閣寺を見に行ったことを明かす。アサガオは全員での観光が「すごく青春感があった」と述べ、「いろんな場所を旅して、どんどん強くなっていくんだなと思った。そしていろんな美味しいものを食べて、どんどん大きくなっていく」と続け、改めて「ようこそ! 『瞬け★デラックス×プラネットツアー』へ」と開演宣言。沖縄から全員で上京し、シェアハウスで暮らしながら夢に向かってひた走る彼らにとって、共に過ごす時間やチーム感の高まりは、何よりも大切なことなのだということが伝わってくるエピソードだった。
ライブ中盤もエンタメ性たっぷりのパフォーマンスをバッチリキメて、カロリーたちを躍らせる。SPのシダとラシは数曲で既に汗だく。キレのあるダンスをクールに繰り出すラシと、満面の笑顔を浮かべて力強く身体を動かすファニーなシダの対比も魅力的だ。
荻野目洋子の『ダンシング・ヒーロー』のカバーでは、「踊れ!」のアサガオの合図で一糸乱れぬクラップの嵐が発生、「ヘイヘイヘイ!」の掛け声で会場は瞬く間にひとつになる。スズランはニコニコの笑顔を浮かべ、アサガオはカロリーと目を合わせてコンタクトを取る。間奏ではシダのダイナミックなソロパフォーマンスに続き、上手のスイレン&シダ、下手のスズラン&ラシのコンビで交互に華麗な見せ場をキメる。さらに一瞬のストップモーションからのヘドバンで、会場の一体感はMAXに達したのだった。
渡辺真知子の『かもめが翔んだ日』も、ライブでお馴染みのナンバー。シダとラシがジャケットを脱ぎ捨てるとカロリーたちは歓喜の声を上げ、サビでは手首をパタパタと動かす振付で、会場全体が一体感で包まれる。パワフルサウンドに乗るアサガオの伸びやかな歌声も気持ち良く、否が応でも盛り上がる楽曲でまさに会場はアチアチ状態。曲が終わるとフロアからは大喝采がわき起こった。
そして、この日配信リリースされたばかりの新曲『セクシー★ダイナマイト』を披露。アサガオが「本気の歌声聴かせてくれよー!」と煽ると、それに応えたカロリーとセクシーなコールアンドレスポンス。それを序章にしてシダ&ラシ(&アサガオ)が大ジャンプ! キメから始まるスリリングなバンドサウンドがド派手に放たれ、サビは全員でタオル回し! スイレンの渾身のギターソロもバッチリキマり、会場の熱をまたひとつ引き上げる。デラデラの野望と自己紹介が込められたかのような、疾走感のあるロックナンバーは、聴いていてもパワーをもらえる。新曲でありながら、早くもアンセムになりそうな予感を感じさせた。
汗と熱気が充満した磔磔を見て、アサガオは「やっぱ最高だね京都。ありがとうございます」と嬉しそうに微笑み、「今年はとんでもない年にしてやろうと思っておりますので。今皆さんは、デラデラが大きくなっていく過程を楽しんでる。ラッキーだね~。ほんと運が良いよ。皆が自慢できるように大きくなる。ドームでもちゃんと私の顔が見られるように大きいままでいるから。大きくなっていく私たちを楽しんでください!」と高らかに叫び、アンコールを含めたラストまで一気に駆け抜けた。ライブを終えたメンバーは、皆一様に充実した表情を浮かべてステージを後にした。
7月には大阪、8月には奈良、9月には滋賀にやってくるデラデラ。今まさに活動の規模を拡大せんとする彼らの濃厚なライブパフォーマンスを、ぜひ一度浴びてほしい。「胃もたれ必至」で「アチアチ」といえども、耳に残る美しいメロディーラインや確かな演奏力、身体と器の大きさ、キュートな人柄、どんな人も楽しめるライブパフォーマンスで、きっと彼らのことを好きになってしまうはずだから。
Text by ERI KUBOTA
PHOTO by takamatv
(2024年4月 1日更新)
【埼玉公演】
▼3月30日(土)
HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 VJ-3
【愛知公演】
▼4月7日(日) ell.FITS ALL
【群馬公演】
▼4月20日(土) 前橋 DYVER
【長野公演】
▼4月21日(日) 長野CLUB JUNK BOX
【熊本公演】
▼4月27日(土) 熊本Django
【福岡公演】
▼4月29日(月・祝) Fukuoka BEAT STATION
【山梨公演】
▼5月5日(日・祝) 甲府CONVICTION
【静岡公演】
▼5月6日(月・祝) 静岡Sunash
【東京公演】
▼5月11日(土) 新宿ReNY
【沖縄公演】
▼5月17日(金)・18日(土)
桜坂セントラル
【青森公演】
▼5月30日(木) Quarter
【北海道公演】
▼6月1日(土) club COCOA
▼6月2日(日) SPiCE
【神奈川公演】
▼6月16日(日) F.A.D YOKOHAMA
【新潟公演】
▼6月23日(日) 新潟CLUB RIVERST
【東京公演】
▼7月21日(日) LIQUIDROOM
チケット発売中 Pコード:262-905
▼7月28日(日) 18:30
梅田クラブクアトロ
オールスタンディング-4200円(ドリンク代別途必要)
※未就学児入場不可。公演内容に関する詳細はinfo@v-again.co.jpまで。
※チケットは、インターネットでのみ販売。店頭での受付はなし。1人4枚まで。
チケット発売中 Pコード:262-905
▼8月10日(土) 17:30
NEVERLAND
オールスタンディング-4200円(ドリンク代別途必要)
※未就学児入場不可。公演内容に関する詳細はinfo@v-again.co.jpまで。
※チケットは、インターネットでのみ販売。店頭での受付はなし。1人4枚まで。
チケット発売中 Pコード:262-905
▼9月29日(日) 17:00
U★STONE
オールスタンディング-4200円(ドリンク代別途必要)
※未就学児入場不可。公演内容に関する詳細はinfo@v-again.co.jpまで。
※チケットは、インターネットでのみ販売。店頭での受付はなし。1人4枚まで。
【愛知公演】
▼8月12日(月・祝) 名古屋クラブクアトロ
【宮城公演】
▼8月31日(土) 仙台MACANA
【福島公演】
▼9月1日(日) CLUB ♯9
【千葉公演】
▼9月14日(土) 柏Thumb Up
【茨城公演】
▼9月21日(土) 水戸ライトハウス
【福井公演】
▼9月28日(土) 福井CHOP
【栃木公演】
▼10月6日(日)
HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
【石川公演】
▼10月19日(土) 金沢AZ
【富山公演】
▼10月20日(日) Soul Power