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石川さゆり、2024年は大阪・森ノ宮ピロティホールで歌い初め

大晦日の恒例、『第74回NHK紅白歌合戦』に40連続出場、かつ紅組史上最多の46回を記録した石川さゆり。デビューから50年以上経てもなお、その勢いは止まらず、新曲はもとよりジャンルの垣根を超えた様々なアーティストとのコラボレーション楽曲を精力的に発表。2023年もシングルリリースや配信リリースを次々重ね、そのうちドラマ『コタツがない家』(日本テレビ)の主題歌となった「ダメ男数え唄」は、振り付け動画のヒットも相まって若い世代にも広く知られる楽曲となった。そんな彼女の2024年は、1月7日(日)・8日(月・祝)に行われる森ノ宮ピロティホールからスタート。ピアノ、ギター、バイオリン、チェロというアコースティック編成で、スペシャルかつラグジュアリーな歌を届けるという。

石川にコンサートの内容を尋ねると、次のように話した。「森ノ宮ピロティホールは、いつも私が歌わせていただいているフェスティバルホール(大阪市北区)とは全く違う個性を持った会場だと思うので、フェスティバルホールでは作れないものを作ってみたいと思っています。今回は4人の音楽仲間とのアコースティック編成でお届けします。お客様がどのお席にお座りいただいても、すぐ隣で歌っているような、そういう作りにしたいなと考えています」。

初めての会場を訪れた際は、いつもその会場が醸し出す気配を感じ取るという。そして、その気配から、ライブのインスピレーションが湧くのだという。「以前、私も森ノ宮ピロティホールを見に行きました。そして、ここはアコースティックのコンサートも聴きやすい空間かなと思いました」。

楽曲を彩るピアノ、ギター、バイオリン、チェロの演奏者は石川のコンサートでもおなじみの「さゆりバンド」のメンバーだ。「フル編成だと一度決めたものはなかなか変えられないのですが、アコースティックの場合は、リハーサルをしながら"じゃあ、この辺から入ってきてください"と言って、みんなでどんどん作っていけるところ、それがすごく面白くて。あと、同じ言葉を伝えるのでも、声を張り上げて「ねえ、聞いてくれる⁉」と言うのと、ささやくように「ねぇ、聞いてくれる?」と言うのとでは全然違うじゃないですか。アコースティックでのコンサートは、そういう言葉の面白さもお客様に楽しんでもらえると思います」。

セットリストは当日のお楽しみだが、「自分の歌はもちろんですが、テレビのドラマの主題歌などを聴いていただくのもありかなと思っています」とのこと。

大晦日には出場回数46回を数える『第74回NHK紅白歌合戦』も控えている。今年の楽曲は通算13回目の歌唱となる「津軽海峡・冬景色」と発表された。「私は、「津軽海峡・冬景色」と「天城越え」の2曲を代わりがわりに歌わせていただいているように見えますが、実はその年、その年に伝えたいメッセージを込めています。たとえば2021年はKREVAとMIYAVIとのコラボで「さぁさ浮いた浮いた♪」と「火事と喧嘩は江戸の華」を披露しましたが、「それはコロナ禍だけど、みんな! 元気つけていくんだよ!」と伝えたかった。私のいただいた時間の中では、そういう思いを込めて作らせていただいているので、楽曲は同じでもアレンジは全然違います」。

「津軽海峡・冬景色」は彼女を一躍スターダムにのし上げた代表曲。それは大阪から火がつき、大ヒットを記録した。「この曲は18歳の時、アルバムに収録してリリースしました。そして大阪の劇場公演で歌ったら、"これはシングル盤にした方がええで!"と大阪のお客様がレコード会社やプロダクションにお手紙や電話をいっぱいくださいました。その反響があって、1977年1月1日にシングル盤で出したんです。そういう意味では、大阪のお客様は目利きの方がいっぱいいるし、自分の好き嫌いもはっきりしているので、コンサートで歌っていてもとても楽しいです」。

「2024年は心底エンターテインメントを楽しんでもらえる一年にしたい」と意気込む。その第一歩となる森ノ宮ピロティホールでは、晴れやかな笑顔の石川さゆりに会えるだろう。ぜひ、絶え間なく磨き続けられている極上の歌声と音楽を堪能してほしい。

取材・文:岩本




(2024年1月 5日更新)


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Live

石川さゆりコンサート
<新春特別公演>

チケット発売中 Pコード:256-416
▼1月7日(日)・8日(月・祝) 15:00
森ノ宮ピロティホール
新春特別席-11000円(前方3列以内、振舞酒・福袋付き)
一般席-7700円(振舞酒付き)
※未就学児童は入場不可。

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