ホーム > インタビュー&レポート > 声出し解禁!アジカン、バニラズ、GENERATIONS、 Perfume、緑黄色社会の5組が出演! 『FM802 SPECIAL LIVE 紀陽銀行 presents REQUESTAGE 2023』ライブレポート
開演前、「マスクを着用しての歓声、声出しはOKです」「声出しOKのリクエステージが帰ってきました!」というアナウンスにワーっと歓声が沸く。スクリーンに表示された「1 more minutes」の文字に手拍子が一段と大きくなり、カウントダウンに続いてこの日のMCを務めるFM802DJのTACTYこと大抜卓人、オチケンこと落合健太郎の両氏が登場。アリーナもスタンドもリスナーでぎっしりの場内を見渡し、「今、もう胸がいっぱい。コロナの最中もリクエステージは開催されたけど、この歓声は3年間なかったよ!」(大抜)、「みんながもう充分温まっているのが伝わってきます!」(落合)と二人ともすでに興奮気味。「今日は、ライブが最高にかっこいい特別な5組が出てきます。大きな声でみんなの"好き"を届けてくださいね」(大抜)と呼びかけ、いよいよライブがスタート。
トップバッターはリクエステージ初出場の緑黄色社会。大歓声に応えるように長屋晴子(vo&g)が、「みんな今日は楽しんで行こうねー!」と声をかけ『キャラクター』からスタート。大阪城ホールの天井を突き抜け、雨空(この日は雨天)を快晴に変え、さらに虹までかけてしまいそうな歌声が会場に響き渡り、色鮮やかな大輪の花を咲かせる。5月17日にリリースされるニューアルバム『pink blue』にも収録される『White Rabbit』『ミチヲユケ』の2曲を披露し、「みんなの声が聞けてすごくすごく嬉しいです」と改めて喜びを口にした。
MCでは、「今日はみんなのリクエストで選ばれた曲で作ったから、みんなと一緒にセットリストを考えました。それがすごく嬉しかった」と話し、「どの曲にもここにいる誰かの思い出があって、これから登場するアーティストの曲もそう。みんなにもそうやって聴いて欲しいし、今日みんなでいろんな思い出を作って帰りましょう」と語りかけた。サビでpeppe(key)と長屋の声が重なる『sabotage』では、穴見(b)と小林(g)が顔をつき合わせ破顔しながらプレイする場面も。最後の『Mela!』は「ここリクエステージのヒーローになりたいのさ」と歌詞を変えて歌い、熱狂的な盛り上がりを見せた。スクリーンには、汗にまみれたメンバーの笑顔が大映しになり、それはまぎれもなくヒーローの表情だった。
GENERATIONS from EXILE TRIBEもリクエステージ初登場。オープニングの『ワンダーラスト』からメンバーカラーのペンライトがアリーナ&スタンドにきらめいてとても綺麗。歌詞にある「好きな歌を人生のSoundtrackに」も、「今のこの瞬間がずっと続きますように」という歌詞もまさにその通り!と叫びたくなる。『AGEHA』、『Y.M.C.A.』とアッパーなナンバーで盛り上げる中、数原龍友が「アカンアカン!関西の人はこんなもんちゃうやろ!」と煽ると、客席はさらにヒートアップ。あっちを見てもこっちを見ても、誰もが両手を上げ踊って歌っての大盛り上がりに「やっぱ大阪最高やなー!」と笑顔を見せる。7人が思い思いの衣装に身を包みキリッと揃ったダンスと熱のこもった歌で音楽を表現し、全身でリスナーとコミュニケーションをとる。
タオルを振り回しまくった『NOW or NEVER』では、ステージを下りるメンバーが現れたり、いつの間にか上半身裸になるメンバーがいたり、「しゃがんでー!」の声に合わせてグーっと身をかがめて大きくジャンプを繰り返したり。そうかと思えばステージ袖からMCの大抜卓人をステージに引っ張り出し、一緒にタオルを振り回す場面も。メジャーデビュー10周年イヤー真っ只中の彼らのステージはとびきりの高揚感をもたらした。
「1、2、3、4!」の掛け声とともに軽快なアイリッシュフィドルに乗って登場したのはgo!go!vanillas(以下バニラズ)。レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのTシャツを着た牧 達哉(vo&g)は1曲目『平成ペイン』の間奏で「ロックンロール代表、go!go!vanillasです!」と力強く宣誓。彼らもリクエステージ初出演だ。「今日一番のバカ騒ぎ、行こうかー!」の一言が火をつけた『デッドマンチェイス』では、長谷川プリティ敬祐(b)から順に4人がボーカルを取る間、牧はステージの端ギリギリのところでひざをついてギターを弾き倒し、ジェットセイヤ(ds)は咆哮、柳沢進太郎(g)も1秒もじっとしていない。今この場で初めて彼らを知った人も瞬時に巻き込んでしまうパワーと包容力、そして人懐っこさに満ちたバニラズの楽曲たち。「心の中にあるすげー青いものを思いきりぶちまけようぜ。一緒に歌おう」(牧)とハンドマイクを手にした『青いの。』ではスクリーンに歌詞が次々に映し出される。ライブ前のアクト紹介で大抜卓人は、メンバーの怪我等で4人でステージに立てない時期があったことやライブハウスから大阪城ホールワンマンまでこぎつけたことを駆け足で紹介した。それを踏まえ、「FM802とは切っても切り離せない絆がある」と語り、順風満帆ではない日々を経てきたからこそ、「何かちょっとでもみんなの勇気になれたり、僕らの音楽がみんなの支えになれたら嬉しい」と伝え、最後に『アメイジングレース』を。「僕らの未来に賭けてみよう」と歌う歌詞に「大阪の未来に」、「音楽を愛するここに集まったみんなの未来に」と付け加えたこの日ならではの『アメイジングレース』で熱い熱いステージを終えた。
幕間に大抜、落合が揃って登場し、今日の模様が5月13日(土)の16:00~18:00に放送されることを紹介。ライブ音源には会場にいるみんなの歓声や拍手も入っているが、それ以外にも「みんなの声を放送したい」(大抜)という提案から、番組のCM明けに流れるジングルをこの場で録音。ラジオを聴くのがより楽しみになる試みだ。
3人の立つステージが用意され、場内が明るいうちからメンバーの名前を呼ぶ声や手拍子がどんどん大きくなる。「次に登場するアーティスト、わかるよね?」(落合)という呼びかけ、そして超特大の歓声に迎えられ6年ぶりにPerfumeがリクエステージに帰ってきた!『ポリゴンウェイヴ』でクールにスタートし、『ワンルーム・ディスコ』へ。一本一本の指の先まで優美で凛とした3人のダンスと、くるくる変わるフォーメーションに1秒たりとも目が離せない。後のMCでわかったことだけれど、Perfumeにとってこの日は2023年最初のライブだった。あ~ちゃんの笑みもこぼれた『Dream Fighter』。ゴリッと低音の効いた曲とともに、クールビューティーなのっち、かしゆかの柔らかい微笑、そしてあーちゃんのくしゃっとした笑顔が会場を一つにしてゆく。
一瞬の暗転から明るくなると、ステージにはPerfumeとGENERATIONSの7人がスタンバイ。会場にどよめきと歓声が走る中、『FLASH~Make Me Better』をコラボレーション。昨年末AbemaTVで配信された『GENERATIONS 24時間テレビ24時間いろんなライブできるかなぁ?』の生放送で2組がコラボライブを実施したが、なんとその再現が。振り付けも見事にシンクロ、息もピッタリで瞬きするのもためらうぐらい、どの瞬間も見逃したくない格別にスペシャルな時間。「あの時はテレビだったけど、ライブでコラボするのはみんなが初めて見たんだよ!」と客席を指さし、2組とも満足げな表情。「次の曲はライブでやるのを封印していた曲です」という一言に続いて、「この曲がランクインしたということは、みんな声を出したいってことだよね。声出せるかー?」にこの日一番の大声援が。無数の赤いペンライトが揺れ、「チョコレート!」の歌声に客席は「ディスコ!」と返し、それを何度も繰り返すうちにあ~ちゃんの声は涙声に。ステージと客席の間に温かいエネルギーの交換が溢れる中、最後はいつもの「かしゆかです」、「あ~ちゃんです」、「のっちです」、「3人合わせてPerfumeでした!」の挨拶で満面の笑みを浮かべステージを後にした。
「20年前、『君という花』がFM802でヘビーローテーションになって、ライブを観に行ったら4人のアンサンブルにすごくドキドキした。リクエステージはライブが最高のバンドが出演する。彼らがなぜ最多出演バンドなのか、それはこれからの時間にある」という大抜卓人の最高のスピーチに続き、20回目のリクエステージの最後を飾るASIAN KUNG-FU GENERATION(以下アジカン)が登場。
最初のギターの一音でわかる『ソラニン』。ぶっきらぼうに聴こえるボーカルが、雨嵐のような手拍子にふち取られて強く胸を揺らしてくる。視界に入るすべての人が拳を高く上げている『リライト』。曲の間奏で後藤正文(vo&g)は、「やっとこうやってフェスができるようになって嬉しくて、みんなが集まってくれてることが俺たちのエネルギーになってます」と感謝の思いを述べた後、客席を見回しながら「あの、サイリウムだっけ?いいんだよ、俺はむしろつけて欲しいな」。そういえばさっきまで場内を埋めていたペンライトの光がアジカンのステージが始まってからは見えなくて、後藤の言葉に一つ、二つとペンライトがつくと、「それそれ!ライブハウスでは(ペンライトは)あまりいないから逆に嬉しいんだよ。ありがとう」と表情を崩す。周りと同じ動きをしなくていい。好きなように楽しめばいい、といった思いを伝え、「そんな感じで俺たちのロックンロールを鳴らすから、みんなも自由に楽しんでください」と。『You To You』も『Re: Re:』もリスナーの血となり肉となっている曲に違いない。『Re: Re:』を歌い終え、後藤が爪弾くギターにキーボード、ドラムと音が連なっていきメロディーをなぞる声が重なる。わずか1分ほどのセッションに続いて、最後に『転がる岩、君に朝が降る』を。これまでのリクエステージでも何度も耳にしてきたけれど、この日聴いた『リライト』以上にしびれる『リライト』はないし、今夜ほど胸いっぱいになった『転がる岩、君に朝が降る』はなかった。
大阪城ホールを揺らす勢いの拍手と手拍子に応えて、4人は再びステージへ。「さっき『ASIAN KUNG-FU GENERATIONでした』って言う時に噛みそうになって、ASIAN KUNG-FU GENERATIONSって言いそうになっちゃった(笑)」と大抜卓人の番組でGENERATIONSの白濱亜嵐、小森隼と対談したことを振り返る(対談の全文はリクエステージのサイトで公開中)。後藤は、「10代、20代の前半は自分が作った音楽以外はゴミなんじゃないかと思って生きていたけど、この歳になるとそれぞれの活躍が眩しくて」と話し、「俺たちも俺たちなりのやり方でやっていくし、みなさんもそれぞれ自分らしく楽しんで。あなたが、ありのままでありますように」と思いを込め、自分たちをフックアップしてくれた802に最大限の愛を込めて、と『君という花』でこの夜を締めくくった。
最初の挨拶で大抜卓人が「他では見られないジャンルレスで特別なライブ」と話した通り、ロックもポップスもヒップホップもテクノもあり。ステージでのコラボはもちろん、開催前に出演アーティストが番組で共演するなどさまざまな形のコラボレーションや、会場では自分のお目当てのアーティスト以外のステージをペンライトで応援するファン同士のコラボも目の当たりにした。まさに、他では見ることができないライブ。ラジオを通じて音楽と出会い、音楽を通じて人と人が繋がり、喜びや楽しみを分かち合うことができる。さまざまな奇跡を体感させてくれたリクエステージ史上に輝く20回目の素晴らしい夜だった。
Text by 梶原有紀子
Photo by 渡邉一生
(2023年5月10日更新)
『FM802 SPECIAL LIVE 紀陽銀行 presents REQUESTAGE 2023』ライブレポート
2023.4.29 Sat at 大阪城ホール
緑黄色社会
01. キャラクター
02. たとえたとえ
03. White Rabbit
04. ミチヲユケ
05. Shout Baby
06. sabotage
07. Mela!
GENERATIONS from EXILE TRIBE
01. ワンダーラスト
02. AGEHA
03. Y.M.C.A.
04. Evergreen
05. 花
06. 空
07. Hard Knock Days
08. チカラノカギリ
09. NOW or NEVER
go!go!vanillas
01. 1平成ペイン
02. カウンターアクション
03. デッドマンズチェイス
04. 青いの。
05. エマ
06. アメイジングレース
Perfume
01. ポリゴンウェイヴ(Original Mix)
02. ワンルーム・ディスコ
03. Dream Fighter
04. FLASH~Make Me Better(GENERATIONSコラボ)
05. FAKE IT
06. チョコレイト・ディスコ
ASIAN KUNG-FU GENERATION
01. ソラニン
02. リライト
03. You To You
04. Re: Re:
05. 転がる岩、君に朝が降る
En01. 君という花
「pink blue tour 2023」
【大阪公演】
Sold out!!
▼5月26日(金) 19:00
フェスティバルホール
全席指定-6600円
バルコニーBOX席-6600円(2枚単位(合計13200円)での販売)
※3歳未満は入場不可。3歳以上の未就学児童は保護者1名につき1名まで膝上観覧無料。お席が必要な場合はチケット必要。
※販売期間中はインターネット販売のみ。全席指定は1人4枚まで。バルコニーBOX席は1人2枚まで。チケットの発券は5/19(金)朝10:00以降となります。<バルコニーBOX席ご購入についての注意事項>お座席は高所となります。予めご了承の上ご購入お願い致します。着席観覧となり、開演中は立ってご覧頂けません。座席の配置上、2枚単位でのお申込みとなります。舞台上の演出により、一部見えづらい場合がございます。
[問]キョードーインフォメーション
■0570-200-888
Sold out!!
▼5月27日(土) 17:00
フェスティバルホール
全席指定-6600円
バルコニーBOX席-6600円(2枚単位(合計13200円)での販売)
※3歳未満は入場不可。3歳以上の未就学児童は保護者1名につき1名まで膝上観覧無料。お席が必要な場合はチケット必要。
※販売期間中はインターネット販売のみ。全席指定は1人4枚まで。バルコニーBOX席は1人2枚まで。チケットの発券は5/20(土)朝10:00以降となります。<バルコニーBOX席ご購入についての注意事項>お座席は高所となります。予めご了承の上ご購入お願い致します。着席観覧となり、開演中は立ってご覧頂けません。座席の配置上、2枚単位でのお申込みとなります。舞台上の演出により、一部見えづらい場合がございます。
[問]キョードーインフォメーション
■0570-200-888
【京都公演】
Sold out!!
▼6月21日(水) 19:00
ロームシアター京都 メインホール
全席指定-6600円
注釈付き指定席-6600円(見えづらい可能性があるお席となります)
※3歳未満は入場不可。3歳以上の未就学児童は保護者1名につき1名まで膝上観覧無料。お席が必要な場合はチケット必要。
※販売期間中はインターネット販売のみ。1人4枚まで。チケットの発券は6/14(水)朝10:00以降となります。
[問]キョードーインフォメーション
■0570-200-888
『OSAKA METROPOLITAN ROCK FESTIVAL 2023』
チケット発売中 Pコード:236-837
▼5月14日(日) 11:00
METROCK大阪特設会場
1日券-12000円
[出演]Awich/鋭児/ORANGE RANGE/カネヨリマサル/キタニタツヤ/Creepy Nuts/ジェニーハイ/GENERATIONS from EXILE TRIBE/(sic)boy/-真天地開闢集団-ジグザグ/Tani Yuuki/Chilli Beans./10-FEET/ハンブレッダーズ/BiSH/04 Limited Sazabys/フレデリック/bokula./moon drop/ヤバイTシャツ屋さん/ヤングスキニー/礼賛/ザ・リーサルウェポンズ/Little Glee Monster/Reol/他
※公演当日要身分証。雨天決行、荒天中止。詳細は問合せ先まで。出演者変更に伴う払戻し不可。入場制限実施の可能性あり。未就学児童は保護者1名につき1名まで入場可、但しエリア制限あり。開場・開演時間は予定のため変更の可能性あり。無料シャトルバスあり。公演内容に関する詳細はhttps://metrock.jpまで。
※チケットは、インターネットでのみ販売。店頭での受付はなし。1人4枚まで。発券開始は5/6(土)10:00以降となります。
[問]キョードーインフォメーション
■0570-200-888
『SUMMER SONIC 2023 OSAKA』
▼8月20日(日) 11:30
舞洲SONIC PARK(舞洲スポーツアイランド)
※大阪府青少年健全育成条例により、16歳未満の方は午後7時(保護者が同伴する場合その他規則で定める場合にあっては、午後10時)から翌日の午前5時まで、16歳以上18歳未満の方は午後10時から翌日の午前5時まで立ち入り禁止となります。サマソニ大阪会場にご来場の方は速やかにご自宅及び宿泊施設へお戻りください。
※未就学児は保護者1名につき1名まで無料(入場エリアの制限あり)、プラチナチケットは未就学児入場不可。小学生以上チケット必要。出演者は予定のため変更の可能性あり。出演者変更に伴う払戻し不可。大阪公演と出演者が異なる可能性あり。雨天決行。各会場入場制限実施の可能性あり。この公演は会場内にカメラが設置されます。会場内の映像・写真が公開されることがあります。オフィシャルHP(http://www.summersonic.com)内の「注意事項」を必ず確認、了承の上、チケットをご購入下さい。新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドラインはhttps://www.creativeman.co.jp/covid-19-guidelines/よりご確認ください。
[問]キョードーインフォメーション
■0570-200-888