ホーム > インタビュー&レポート > アジカン伊地知潔とフジファブリック金澤ダイスケにより FM802に料理部が発足! KANA-BOONの谷口鮪をゲストに迎えて開催された 初の料理部イベントをレポート
ビルの5階にある会場にエスカレーターが近づいていくと、ほのかにスパイスの香りが。いつもはライブが行われるステージには、中央にDJブースのような調理台が据えられ、左手には司会とゲストの席。右手にはなぜかドラム...というなかなかに新鮮な光景。フロアにはぎっしりと200人ほどの椅子席が用意され、横に大きなスクリーンがかかっている。いつもとは一味も二味も違うライブハウスの様子にもワクワクする。
料理研究家という肩書きを持ち、レシピ本の出版やYouTubeに料理チャンネルを開設するなど、料理好きとして知られるASIAN KUNG-FU GENERATIONの伊地知潔(ds)が部長、フジファブリックの金澤ダイスケ(key)が副部長となり、FM802に料理部『ROCK&DISH』が発足。初のイベントが開催された。イベントの中身はというと、ゲストのオーダーに応えるレシピを伊地知、金澤がそれぞれに考案。IHホットプレートHOT DISHを使ったワンプレート料理をその場で作ってゲストに振る舞い、同じレシピで作った料理を会場のお客さんにも食べてもらう。さらにチーム名にROCKとある通り、料理の後はライブも楽しめるというクッキングあり、トークあり、セッションありの画期的かつ盛りだくさんな内容。当日の進行兼実況はFM802のDJ加藤真樹子。そして記念すべき第1回目のゲストはKANA-BOONの谷口鮪(vo&g)。伊地知、金澤の両名と親交の深い彼がこの日のためにオーダーしたのは「体が温まるホットなワンプレート」。まずはDISHパートからイベントがスタート!
調理開始の時点ではまだ、2人が何を作るのかゲストにもお客さんにもメニューは知らされておらず、「冬だし、生姜とか体が温まる食材を使ったものがいいかな」(伊地知)などのヒントが。フロア横のスクリーンには2人のシェフの手元が映る仕組みになっていて、調味料を混ぜたり野菜を切ったり普段は絶対に見ることのない絵が映し出される。このイベントのためにお昼ご飯を食べずにお腹を空かせてきたというゲストの谷口も、司会席から「この角度で先輩が料理するところを見るなんて!」と感激している様子。調理中、金澤がHOT DISHにマイクを近づけると食材を焼くジューッというイイ音、そして良い焼き加減の匂いが広がる。伊地知も負けじとジューッ音をマイクで拾い、両シェフとも目でも耳でも鼻でも楽しませてくれる。調理前に「お互いの料理の腕前をどんなふうに感じている?」という問いに、「ダイちゃん(金澤)の料理の知識はハンパないですよ!いつも勉強させてもらっています」(伊地知)。「潔くんは料理を作ることが大好きで、日々研究していろんな種類の料理を作れる。しかも手際がいい」(金澤)と話していた。その言葉通り、先に仕上げたのは部長の伊地知。調理時間は実質20分ほどで、「速さが売りなんです(笑)」。金澤の調理を見守りながら、伊地知はドラムを叩いたりトークで盛り上げたり。この日物販には『ROCK&DISH』のロゴをプリントしたバンダナと特製のカレー粉が並んでいて、このカレー粉は伊地知みずからが大阪市内の『シュローカ スパイス ワークス』に足を運び調合したものだという。「2種類作って、ダイちゃんが味見して選んだ方を販売してます」(伊地知)。「選んだ決め手は香りのふくよかさ。カレー粉は炒めものとかいろんな料理に使えますから」とのこと。
そうこうするうちに金澤の料理も完成。伊地知は「ジンジャー豚すき」、金澤は「リンゴとヒハツ香るキーマカレー」で谷口をおもてなし。出来上がった料理を前にした谷口は思わず「昼メシ抜いてよかった〜」。まず「ジンジャー豚すき」を口に運ぶと、グッというように親指を立て「お肉が柔らかい!ご飯がめちゃくちゃすすむ!」。続いて「リンゴとヒハツ香るキーマカレー」は、「和製カレーでもカレー大国のカレーでもない、食べたことのない味。リンゴの酸味が効いてる」と述べ、2皿とも見事に完食。マイクを通さず「めっちゃ美味しい!」と雄叫びを挙げていた。金澤のキーマカレーには先述の伊地知が調合したスパイスが使われており、さらにヒハツという調味料はシナモンに似たスパイスで、「最初にヒハツを使うことを思いついて、体を温めるりんごと一緒にしたら良いかなと」と、伊地知の言葉通り食に関する知識の豊富さを披露。この後、来場のお客さん全員に伊地知&金澤のレシピで作られた料理が振舞われたのだが、これが本当に絶品!「2つの料理を一緒に食べても美味しい。そういう風に作っているので」と伊地知が話していたようにそれぞれでももちろん美味しいが、カレーのあいがけのように一緒に食べると満足感が何倍にも広がる。手に入りやすい材料で、なおかつ料理初心者も安心の作りやすいレシピ。レシピは下記エレコムのサイトで公開されているのでチェックを。
お腹が満たされた後は加藤サンタによるプレゼント抽選会、そしてお待ちかねのROCKパートへ。「お待たせしました」と3人が再びステージに登場し、ぎっしり並んだ椅子席のフロアを見渡しながら、「こんなにたくさんの人が集まってくれるなんて」(伊地知)とあらためて感謝の気持ちを伝える。金澤は「みなさん、食べていただいてどうでした?」と投げかけ、客席からは大満足のリアクションが。「ここからは本業をやります(笑)」(谷口)と、1曲目はASIAN KUNG-FU GENERATIONの『君の街まで』。谷口がティーンの頃に出会ってからずっと憧れていたアジカンのカバーを、この顔ぶれで聴けるのもとても貴重で贅沢な機会。歌い終えて「楽しいね」とつぶやいた谷口に、伊地知が「上手だね!やってて"気持ちいい!"って思っちゃった」と言うと、谷口は恐縮するようなそぶり。
2曲目に聴けたのはKANA-BOONの『結晶星』。原曲とは180度印象の違うアレンジで、とてもメロウ。歌詞の<雨が降る 雨が降る>のあとのピアノは、まるで窓を伝う静かな雨音のよう。途中「間違えたっ」と谷口が口走り、伊地知と笑い合う場面も。胸の中に渦巻く思いを独り言をつぶやくように、また誰かの涙をそっと拭うように歌いかける声はグッと心を掴んだ。
「もう最後の曲なんです。名残惜しいですけど」(谷口)と最後に披露したのは、金澤ダイスケが参加しているKANA-BOONの曲『スターマーカー』。金澤の奏でるカラフルな音色と、音楽を丸ごとどっしりと温かく包み込む伊地知のドラム。暗闇を突破していく谷口の歌声はきらめいていて、リラックスしたムードの中お客さんも大きく手を振って応える。最後は谷口も立ち上がってセッションを締め括った。
楽しかったイベントもいよいよ終わりが近づき、「『ROCK&DISH』ってこんな幸せなイベントだったんですね!耳も心もお腹もいっぱいです」と進行兼実況の加藤も興奮気味にマイクを握る。金澤からは「料理を作って、音楽をやって、実際に食べるところまで共有するイベントは他ではなかなかない。僕たち自身を全部楽しんでもらえたような気がする」。伊地知は「構想自体は随分前からあったけど、やっと開催できて嬉しかったです。第2回、3回と続けていきたいし、毎回ゲストも変えていきたい」と話したところへ、谷口が「毎回ゲストを変えるって、僕はもう呼ばれないんですか(悲)?」と噛みつくと、金澤も「部長、最後にひどいこと言うね〜(笑)」と。困った伊地知に「さっきセッションしながら"またやろうね"って言ったのに」(谷口)と畳み掛けるなど仲の良さが伝わる一幕も。最後はお客さんと一緒に記念撮影。体を温める効果のある料理で体はポカポカ、音楽とおしゃべりで心も耳も満たされ楽しいムードのまま第1回『ROCK&DISH』は終演。次回も、その次にもどんな驚きとワクワクが待っているのか、期待が募る。
(2022年12月20日更新)
レシピはELECOMの下記サイトで公開されています。
https://www.elecom.co.jp/pickup/contents/00096/?elparam=r_qs479
『FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2022』
▼12月25日(日)~28日(水) 12:00
インテックス大阪
[25日(日)出演]岡崎体育/OKAMOTO’S/小山田壮平/神はサイコロを振らない/KEYTALK/9mm Parabellum Bullet/クリープハイプ/くるり/Kroi/THE BACK HORN/SHE’S/スガ シカオ/ストレイテナー/高橋優/Novelbright/ビッケブランカ/04 Limited Sazabys/flumpool/BLUE ENCOUNT/ヤバイTシャツ屋さん/UNISON SQUARE GARDEN/(sic)boy/Chilli Beans./帝国喫茶/Tele/ねぐせ。/Mega Shinnosuke/YAJICO GIRL
[26日(月)出演]Saucy Dog/サンボマスター/SiM/TOTALFAT/NEE/にしな/Vaundy/ハルカミライ/Hump Back/ハンブレッダーズ/PEOPLE 1/フジファブリック/マカロニえんぴつ/Mr.ふぉるて/ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BAND/ゆず([ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BAND]スペシャルゲストボーカル)/ROTTENGRAFFTY/WurtS/映秀。/This is LAST/ドミコ/Hakubi/ヤユヨ/Lucky Kilimanjaro
※「ROCK KIDS 802 EXTRA CRAZY BAND」バンドメンバー:トオミヨウ(key)、小野武正(g)、阪井一生(g)、辻村勇太(b)、高橋武(ds)、ゲストボーカリスト:田邊駿一、寺中友将、八木優樹、三原健司、山村隆太
[27日(火)出演]aiko/[Alexandros]/androp/indigo la End/Galileo Galilei/KALMA/Creepy Nuts/ゲスの極み乙女/kobore/SUPER BEAVER/Superfly/sumika/10-FEET/東京スカパラダイスオーケストラ/羊文学/フレデリック/milet/リーガルリリー/緑黄色社会/クボタカイ/chilldspot/なきごと/マルシィ/リュックと添い寝ごはん/RADIO∞INFINITY「電波無限大」
[28日(水)出演]ASIAN KUNG-FU GENERATION/打首獄門同好会/ELLEGARDEN/OAU/KANA-BOON/キュウソネコカミ/go!go!vanillas/ザ・クロマニヨンズ/THE BAWDIES/THE ORAL CIGARETTES/SHISHAMO/SCANDAL/w.o.d./Nulbarich/BIGMAMA/フラワーカンパニーズ/HEY-SMITH/マキシマム ザ ホルモン/yama/ユニコーン/Omoinotake/クジラ夜の街/Cody・Lee(李)/THE 2/tonun/BREIMEN
※保護者1名同伴で小学生以下1名まで入場無料、未就学児童入場不可。(追加小学生は1DAY一般チケットが必要・入場エリアの制限があります。)開場・開演時間が変更の場合がございます。出演アーティストは変更になる場合があります。その際の変更・キャンセルに伴う払戻しはできません。公演に関する詳細は、公式サイト(http://radiocrazy.fm/)にてご確認下さい。≪公演に関するお問い合わせ≫FM802リスナーセンター info@funky802.com
[問]FM802 RADIO CRAZY公演事務局
■06-7732-8787
FM802料理部
【ASIAN KUNG-FU GENERATION 伊地知潔、フジファブリック 金澤ダイスケ】
考案レシピをもとにしたメニューも販売。26日、28日にはアーティストの来店も…?
詳しくはこちら
https://radiocrazy.fm